使えるビジネス心理学

こちらはプロカウンセラーの集団であるカウンセリングサービスが提供するビジネス心理学のブログです。
経営者・管理職・従業員など様々な立場や視点から仕事に使える心理学をご紹介いたします。


テーマ:
成井裕美 講師:成井裕美


あなたの近くに、こんな人はいないでしょうか?

・言われたことしかできない。
・指示されたことについて、指示された通りにしか動けない。
・応用力がないので、ちょっとした変化に対応できない。
・「なんで私がこんなこと・・・」と愚痴や不満ばかり言う。
・何かを聞かれたり、決断を迫られると「なんでもいい」と答える。
・誰かと自分を比較して、相手に嫉妬したり攻撃したりする。

実はこれは「主体性」のない人の特徴なのです。

前回からお届けしている本シリーズ「主体性のある部下の育て方」は、

どうすれば「指示待ちくん」「マニュアルくん」から脱却し、自ら考え、行動できる力をつけていけるようになるのか?

についてのお話です。

●これまでのおさらい
・第1回:主体性と自主性の違い
http://ameblo.jp/tukaelbusiness/entry-12242899663.html

「主体性」と「自主性」はとても似た言葉で、「自分で判断し動ける」という点では両方とも同じです。
両方とも私達にとって大切なスキルなのですが、ある点で「主体性」と「自主性」には決定的な違いがあり、その”違い”についてお話しています。


・第2回:どうして「主体性」がなくなるのか?
http://ameblo.jp/tukaelbusiness/entry-12264344979.html

みんながみんな、「自分で考え、判断し、行動でき、そしてそれがまた自信になり、やりがいを感じる。」という好循環になれば、それはとてもいいことなのかもしれません。
しかし、「指示待ちくん」や「マニュアルくん」という、主体性がなくなるのにも、理由があるのです。というお話。


●上司のあなたができること

第2回目のお話の最後に、『主体性がある人は「意思の力」が強い』ということを書きました。
その「意思の力」を身につけるのは何も難しいことではなく、実はとっても小さな、日常レベルの積み重ねです。

ポイントは
「把握する」→「決断する」→「行動する」の3ステップ

この3ステップを繰り返し行うことで、「意志の力」が育ち、主体性を身につけていくことができます。

そして、それはビジネスの世界でも同じこと。
上司として、リーダーとして、あなたが「主体性のある部下(後輩)」を育てるならば、上記の3ステップを業務を通じて体験を積ませてあげることができれば、良いわけです。

<主体性のある部下を育てる3ステップ>

・把握する:仕事の「流れ・全体像」を教える

・決断する:自分の役割を理解し「考える力」を育てる

・行動する;フォローしながらも、「仕事を任せる」


●仕事の「流れ・全体像」を教える

「指示待ちくん」「マニュアルくん」は、多くの場合、与えられた仕事や、指示を受けた範囲内のことしか視野になく、業務の「流れ」や「全体像」が見えていません。

その為、本人も「次に何をすべきか?」「優先度はどうか?」がわからないため、指示を受けた1つの作業が終われば、また次の指示を待ってしまったり、イレギュラーなことが怒った時に、どう対象すべきか?が分からない、ということが起こりやすくなります。

主体性のある部下を育てる為には、まずは「業務の流れ」を丁寧に教えるといいでしょう。
各作業のやり方や、作業時間の目安、作業終了後の報告の仕方など、最初であればあるほど、こんなことまで?と思う当たり前で、基本的ことも教えるのが鍵です。

例えば、製造ラインであれば、自身の担当の工程・作業内容だけでなく、製品が自身の担当作業に来るまで、そしてその後製品が完成するまでの全工程を把握させることが大切です
営業であれば、自身が取り扱う製品がどのように作られ、そしてお客様の手元に届くのか?(活用されるのか?)を把握し、イメージできるようにしておくのもいいでしょう。

そのように、自身の関わる「仕事の流れ・全体像」を教えることにより、部下は自分が完了した仕事の”次”に何が待っているのか?を考えることができるようになります。
また、何かイレギュラーなことが起きたときにも、この「仕事の流れ・全体像」から、答えを導きやすくなります。


●自分の役割を理解し「考える力」を育てる

上記の「仕事の流れ・全体像」を部下が把握できるだけでも、ぐっと、「自分で考える力」が身につきますが、さらにその力を伸ばす為に、
「どうすればいいですか?」と質問された場合に、
「君はどうすべきだと思うか?」「どうしたいと考えているのか?」
を聞いてみましょう。

毎回上司がそのように自分に質問をしてくるとなると、部下も上司に指示を仰ぐ時、上司に相談する時に、
「次は○○をしたらいいでしょうか?」
「今回は××の対応をしたいのですが、よろしいですか?」
と、自分なりの答えを用意する必要にせまられますので、
「どうすればいいですか?」の質問の前に、自分なりに「考える」とう作業を行うようになるでしょう・。

自身の業務を把握し、その中での自分の役割を理解して仕事をする。
とても基本的なことですが、その基本姿勢を部下自身が意識できるようになると、部下の「考える力」はぐっと成長し、主体性を育てることができます。


●フォローしながらも、「仕事を任せる」

言われた仕事をするだけでは、人は成長しません。
誰かの補佐(サポート)をするだけでは、人は成長しません。
無責任に作業をこなせばいいだけ、という環境では、私達は「主体性」が発揮できないのです。
その為、「指示待ちくん」「マニュアルくん」から抜け出す為には、責任のある仕事を任せる、というのも効果的です。

責任のある仕事を任せられると、私達はその仕事に緊張感をもって作業し、また失敗しないようにといろいろと思考を働かせながら業務に取り組むことになります。
無責任に作業をこなす、というのとは異なり、ミスがあると自身が責任を負う立場になるので、そうならないように仕事の流れを何度もシミュレートし、スムーズにすすめていくために優先度を決めたり、「こうなった時にはこうしよう」といくつかの対応策を練る、という風に、責任感と主体性をもって、仕事に取り組むようになることでしょう。

そこでは上司のあなたが「ここまではフォローするが、ここからは部下に任せる」と線引を加減しながら、部下の成長できるように導き続けて下さい。
「任せる」と「丸投げして知らん顔する」は異なりますので、見守り続ける、というスタンスが必要です。

部下が失敗しそうな時、壁にぶつかっている時には、代わりに全てをあなたが対応する形でのフォローではなく、
一緒に原因を考え、部下自身から「どのようにしておけばより良かったか?次はどう対応すべきか?」を引き出す形でフォローしてあげると、より部下の「考える力」を育て、主体性をのばすことに繋がります。



私達は多くの場合、その業務に関して経験値を積むことで、段々と指示を受けずに仕事に取り組むようになるのが一般的です。
しかし、それでも指示がないとなかなか動けない、イレギュラーなことに弱い、という人は少なからず存在します。

今回の「主体性のある部下の育て方」シリーズを通して紹介した方法が、あなたの部下の主体性を引き出す指導の参考になれば嬉しいです。
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成井裕美 講師:成井裕美


あなたの近くに、こんな人はいないでしょうか?

・言われたことしかできない。
・指示されたことについて、指示された通りにしか動けない。
・応用力がないので、ちょっとした変化に対応できない。
・「なんで私がこんなこと・・・」と愚痴や不満ばかり言う。
・何かを聞かれたり、決断を迫られると「なんでもいい」と答える。
・誰かと自分を比較して、相手に嫉妬したり攻撃したりする。

実はこれは「主体性」のない人の特徴なのです。

前回からお届けしている本シリーズ「主体性のある部下の育て方」は、

どうすれば「指示待ちくん」「マニュアルくん」から脱却し、自ら考え、行動できる力をつけていけるようになるのか?

についてのお話です。


●どうして「主体性」がなくなるのか?

前回は「主体性と自主性の違い」についてお話しましたが、そのどちらにも共通するのは、少なくとも”積極的に自分から動ける”ということ。
しかし「指示待ちくん」や「マニュアルくん」は、なかなか”自発的に行動したり発言する”ということが苦手です。

「いやいや。そこは仕事なんだから、自分で考えて動こうよ!」と言うのは簡単ですが、彼らには彼らなりにこんな言い分があるかもしれません。


◇「指示待ちくん」のAさん
「自分で考えて行動しろ!」ってよく言われますが、、、
自分でも一応、ちゃんと考えて行動しなきゃなーとは思ってるんです。
でも、自分の何が考えて行動できていないのか?
どうやって考えて行動していけばいいのか?
が分からないし。。。
だから「どうしたらいいですか?」と聞いたら、「それくらい自分で考えろ!」って怒られるし。
どうしたらいいか分かりません。


◇「マニュアルくん」のBさん
「自分で考えて行動しろ!」って言われたので、上司オススメの本を読んだり、ネットで「主体性の育て方」を検索してみたり、セミナーに参加したりしてみています。
本には「自信をつけるには○○をするといい」と書いてあったので、それをやってみたり、セミナーで習った通りにやっています。
他にも「仕事ができる人になるには△△」とか、「アイデアが湧く××」とか、本にあったのでやってみてますよ。
それでどうなりたいか?ですか???
とりあえず上司に言われた通りにしないと、評価が上がらないじゃないですか。だからやってるだけですよ。


◇「指示待ちくん」のCさん
「自分で考えて行動しろ!」って言われるけど、そう思って動いても
「何でそんな余計なことをするんだ!?」
「なぜ教えた通りにやらない!」
って怒られるじゃないですか。
結局怒られ損だし、責任ばかり増えるのは疲れるだけでめんどくさいし、だからやらないだけです。
私だけじゃなくて、みんなそうですよ。
ちゃんと考えてますが、発言や行動したくないだけです。

◇「マニュアルくん」のDさん
「自分で考えて行動しろ!」っておっしゃいますけど、僕だってちゃんと考えて行動しています!
それをちゃんと見てくれていないのは、上司の方です。
そもそも上司だって「マニュアル世代」って呼ばれてたんでしょ?
現に「マニュアル人間の扱い方」とか「部下の主体性を育てる方法」とかで検索して、マニュアルを探しているんですよ!
悪いのは僕じゃなくて、ちゃんとしてくれていない上司の方です。



上記のA~Dさんはあくまで例に過ぎませんが、主体性のない人がよくいう口癖があります。

・怒られるのが怖い
・失敗するのが怖い
・間違えるのが怖い
・嫌われるのが怖い
・(他の人や環境が)~だから、しかたがない
・(他の人や環境が)~してくれない(させてくれない)
・(他の人や環境が)~だから私がこうなった
・面倒くさい
・楽したい
・損するのが嫌だ

程度の違いはあれ、主体性に欠けている時、私たちはその時の感情や欲求(本能)に流されてしまっている、と言えるかもしれません。

私達の感情や本能は「快/不快」を基準に判断しますから、
「快適ではない、満たされない」という結果に対して、他人や環境、社会や時代のせいにして、問題を自分から切り離そうとする傾向があります。
なぜなら、「問題がある」というその状況自体が、すでに「快適ではない、満たされていない」からです。
(現実逃避も、この仕組みですね)

しかしそれでは同じ失敗を何度か繰り返すうちに、どんどんと消極的になったり億劫になってしまったり、
「やるべきことを考える」というプロセスの最初の一歩すら、自分では踏み出せず、他の人に動機づけしてもらわなくては動けなくなてしまいます。

例えば、上司に「主体性を持って仕事をしろ」と言われたとして、それで自分で考えて判断し、行動してみた結果、うまく行かなかった時に、
「だって、上司の○○さんに主体性を持つように言われたから・・・」と言い訳が出てきてしまうようでは、「主体性を持って行動した」とは言えませんよね?


●主体性がある人は「意思の力」が強い

感情や本能に流されない為には”意志の力”が必要です。

こう書くと「感情や本能に勝つ、強い意思の力を持つのはとても難しいことだ」と感じてしまうかもしれませんが、実はとっても小さなことの積み重ねなんです。

「今自分がすべきことはなにか?今自分にできることはなにか?」と、自分の状況を客観的に”把握”すること

自分で”決める”回数を増やすこと

決めたことをとりあえず”行動”に移してみること

この「把握する」→「決断する」→「行動する」の3ステップでOKです。

日常的なことであれば、

あー、今日は残業で疲れたな。お風呂入るのめんどくさい。
でも明日も朝早いし、今日も朝ギリギリにしか起きれなかったり、明日早起きしてお風呂入るのも厳しいかもな。
今日、シャワーだけでも入ろうかな。(把握する)

頭乾かしても30分かからないしな。よし、お風呂いこう!(決断する)

お風呂へ向かう。(行動する)

あー。さっぱりして気持ちいい。(ご褒美)

こんな風に、”意思の力”を使い、その先に「快適、満たされる」というご褒美があれば、私達はより意思の力を鍛えていくことができます。
これはある意味、筋トレに近いものなので、最初は負荷の少ない形から取り組むのがベストですね。



今回は、「指示待ちくんにも理由がある(主体性がなくなるにも理由がある」というお話でしたので、
次回は「どうしたらそこから脱却できるか?」という、”主体性のある部下の育て方”のメイン部分についてお届けしたいと思います。
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大門昌代 講師:大門昌代


会社の重役さんや、起業して成功している方々には、ある特徴があります。
みなさん、よく動くのです。
動くというと、なんだか・・・な感じですが、行動力があり、セミナーなどで、「~してみましょう」という提案をすると、率先してやってくださいます。

本当のところはどうなのかは、わかりませんが、世間的なイメージとしては、「重役さん=何もしない人」というイメージが定着しているように思うのですが、実際は大違いです。
役職が上がり、成功している人ほど、行動力があり、とにかくよく動き回るのです。

様々な職業や、様々な立場の人が集まるセミナーなどで、よく見かける光景なのですが、テーブルや椅子を移動するとか、資料を配るなどという場面のとき、「私がやりますよ」と言って、すぐに行動して下さる人がいます。
とにかくよく動いて下さり、周りの方々への配慮も素晴らしい。
誰かが一人ぼっちにならないようにと、話しかけたりもしてくださいます。
後でその方の職業をお伺いすると、「やはりそうか」と思うようなお立場の方です。

仕事で成功するということは、誰かに何かを与えているということです。
与えるものが多ければ多いほど、与える人が多ければ多いほど、成功していけるもののようです。

誰かが何かに困っている。
その困っているものを、何とかできるサービスや物を提供できれば、ビジネス的に成功できます。

与えると言っても、物やサービスだけに限りません。
時間や、知恵、知識、言葉や、気持ち、情熱なども与えることができます。

「何を与えることができるだろうか?」そう常に考え、行動できることが成功の秘訣の一つなのかもしれません。

私達は、与えられる側にいるときは、自分からほとんど行動しません。
そして残念なことに、与えられる側のときは、不平不満が多くなります。

「~してくれない」

「~が悪い」

「~のせいだ」

そして、その不満の原因を自分で解消しようとしません。
いつか誰かが解消してくれるのを、ひたすら待つ身になってしまいます。

心理学を使ったものごとの見方には、与える側の人を「自立」、与えられる側の人を「依存」という立場と捉える方法があります。
ビジネスで成功している人たちは、常に誰に何を与えられるかを考えている人が多いので、自立の立場と見ることができます。
その反対の与えられる側や、与えてもらうことばかり考えている人たちは、依存の立場と見ることができます。

人間はたった一人で生きているわけではありませんので、自立の立場の人であっても、何らかの形で誰かのお世話になっていたり、助けてもらったりしています。
ですので、正確には、成功している人の多くは、自立の度合いが強い人と表現したほうがいいのかもしれませんね。

その自立的な与える側の目線を持っていると、ビジネスでの成功のチャンスをみつけやすくなります。

「誰が何に困っているのだ?」

「誰が何を求めているのだ?」

「私にできることは何だろう?」

「よし!行動しよう!」

これを繰り返してきた人が、成功しているのではないかと感じます。

この与える側の目線は、習慣にするといいかもしれません。
常に「今、自分にできることは何だろう?」そういう目線で物事を捉える練習をしてきましょう。

私自身も、その練習まっただ中です。
与えてもらうばかりでなく、与える側になっていきたいものです。
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成井裕美 講師:成井裕美


あなたの近くに、こんな人はいないでしょうか?

・言われたことしかできない。
・指示されたことについて、指示された通りにしか動けない。
・応用力がないので、ちょっとした変化に対応できない。
・「なんで私がこんなこと・・・」と愚痴や不満ばかり言う。
・何かを聞かれたり、決断を迫られると「なんでもいい」と答える。
・誰かと自分を比較して、相手に嫉妬したり攻撃したりする。


実はこれは「主体性」のない人の特徴なのです。

その為、こうした特徴を持っている人が社内にいる場合には、
「指示待ちくん」として自分から行動できない部下になってしまったり、
「マニュアルくん」として、自ら考えて動くことが出来ず○か?かで考え、応用がきかない部下として、
「あいつは仕事ができないヤツだ」と判断されてしまうことが多々あります。

もちろん、部下だけがそうだとは限りません。
自分の上司に「指示待ちくん」「マニュアルくん」がいた場合には、その上司はさらに自身の上司の指示を仰ぐまで行動出来ませんから、
何か1つ新しいプロジェクトを立ち上げて進めていくのにもとても時間がかかったり、
何かあった時に部下である自分たちを守ってくれないように感じれてしまうこともあるかもしれません。

もちろん、「主体性がない」と周りから見られるその本人も、
仕事へのやりがいや、会社や社会に対して貢献できる喜び、評価され承認されて満たされる感覚がなかなか得られない状態になりますから、決して幸せではありません。


今回から新しく始まる本シリーズ「主体性のある部下の育て方」では、

どうすれば「指示待ちくん」「マニュアルくん」から脱却し、自ら考え、行動できる力をつけていけるようになるのか?

について考えていきたいと思います。


●「主体性」と「自主性」は別のもの

「主体性のない人」の特徴を先にあげましたが、よく誤解されているのが
【「主体性」=「自主性」 である】
ということです。

確かに「自ら行動する」という点では同じように思われるかもしれませんが、「主体性」と「自主性」は全く異なるものです。



じしゅせい【自主性】

自分の判断で行動する態度。 「 -に欠ける」 「 -を生かす」
(引用:「自主性-コトバンク」)
https://kotobank.jp/word/%E8%87%AA%E4%B8%BB%E6%80%A7-281659


つまり「自主性」とは、誰かからの指示や命令がなくとも、自分から行動できる、ということです。

しかしここでの「判断し行動できる」という言葉が指すのは、多くの場合、「あらかじめ”すべき事”が明確になっている物事」に対してです。

「挨拶を率先してやる」「掃除をすすんでやる」「ホウ・レン・ソウは聞かれる前にやる」というような単純なケースから、
「こうした事案が発生した場合は、このように対処する」という対応マニュアルまで、
”率先”して行うことが「自主性」と言えます。

なぜなら、多くの場合で私達が
「指摘される前にもっと自主的に行動しようよ!」
「仕事は待つのではなくて、自分で動いて探せ!」
と指摘されたり、相手に言いたくなる時には

「言われる前に動こうよ!」

という思いが込められているからです。




しゅたい‐せい【主体性】

自分の意志・判断で行動しようとする態度。「主体性のない人」「主体性をもって仕事に取り組む」
(引用:「主体性-コトバンク」)
https://kotobank.jp/word/%E4%B8%BB%E4%BD%93%E6%80%A7-77796


一方、「主体性」とは、どのような状況下に老いても自らの意思や判断で行動できる、ということです。

「今すべきことが何か?」「何を優先すべきか?」という基準が明確でない場合にも、自身で考え、判断し、責任をもって取り組む姿勢がある人は「主体性のある人だ」と判断されることでしょう。

言い換えれば、「主体性のある人」とは、

これを何のために行うのか?という”目的”を自身で明確にでき、
そのためには何をするのか?優先度はどうするか?を”判断”でき、
そのためのリスクも承知の上で”行動”できる人。

なのかもしれません。

また「主体性」のある人は”改善点”を見つけ対処していくことに長けています。
それは自分のすべきことを明確にする力だけでなく、

・解決策がまだないもの
・先行きが未定なもの
・役割が明確でないもの

に対しても、”率先”して行動をおこし、周りと協力しながら物事をすすめていくことができるからです。

例えばそれは「より効率的になるように業務フローの改善策を練る」ことであったり、
「効果的に収益を上げるための仕組み作りを考える」であったり、
「プロジェクトリーダーとして、メンバーの能力を活かすとができるように業務を分配する」というような場面で発揮されます。



一般的に日本では、会社や組織、コミュニティで求められるのは「自主性」の側面が多いのではないかと思います。
「やるべきこと」が決まっている中で、いかに”率先”して動くのか?

終身雇用の時代であれば、カリスマなリーダーがいればその部下達は「自主性」を伸ばすだけでも十分成果があがりますが、多様化する現在ではなかなかそれだけでは回っていきません。

とは言え、いきなり「主体性を伸ばすぞ!」というのも、どこから手をつけたらいいのか?がわかりにくいものでもあります。

すべきことが明確な場合に、それを”率先”して行える「自主性」。
すべきことが明確でない場合に、それを”率先”して明確にし行動できる「主体性」。
これは共に大切なスキルです。

まずは

『今の自分には「自主性」と「主体性」のどちらの要素が不足しているのか?』

を明確にしてくことから始めましょう。
それは自身のスキルアップに繋がるのはもちろんですが、
部下に対して「あの人には何が不足しているのか?」「どの部分を伸ばせばいいのか?」が見えやすくなりますよ。
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成井裕美 講師:成井裕美


どんな作業や仕事をする上でも、それに対しモチベーションを高く持ち続けるのは大切なことですよね。
しかし、私たちは人間ですから、機械と同じようには一定のスピートでムラなく取り組み続けることは難しいもの。

ましてやそれが、自分だけ作業ではなく、あなたが誰かをフォローする側だったり、チームのみんなを取りまとめる側であれば、
「みんなのやる気を引き出すにはどうしたらいいのか?」
「モチベーションを維持する為には何が必要なのか?」
と頭を悩ませた経験は1度や2度ではないでしょう。

自分だけのことであれば、気合と根性!である程度はやり遂げられるかもしれませんが、「人を変える」というのは、本当に難しいものです。

前回はそんな部下やメンバーのモチベーションアップに繋がる「アクノレッジメント(承認)」という考え方についてお話ししました。

◇前回のまとめ
「アクノレッジメント(承認)」とは、「相手の存在を認める」こと。
相手に現れている変化や違い、成長や成果にいち早く気づき、それを”言語化”して相手に伝えること。
相手はこのアクノレッジメントを通して得られた、「自己成長」を認識できることが自身の自信となり、
その自信が次の行動やチャレンジに向けてのモチベーションになる、という効果があります。


今回は「後編」として、実際に何をどう言語化して伝えたらいいの?という実践編をお届けしたいと思います。


●「褒める」と「アクノレッジメント(承認)」の違い

「アクノレッジメント(承認)」を「あぁ、つまり部下を褒めたらいいんだよね」と理解される場合があるのですが、実はこれは正解ではありません。

「褒める」は「アクノレッジメント(承認)」に含まれることではあるのですが、
「アクノレッジメント(承認)」とは、何も賞賛や、媚を売ること、相手を持ち上げていい気分にさせること、とは違います。

確かに褒め言葉や賞賛も相手の意欲ややる気を引き出す効果がありますが、
褒めるというのは褒める側の「主観的な評価」が入りやすくなりますし、結果が伴わないと褒めづらいですよね?
また、褒められる側にとっても、自身の評価が含まれる為、人によっては受け取りにくかったり、次もその賞賛がなければやる気が引き出されないという、諸刃の剣な側面があります。

「アクノレッジメント(承認)」で重要なのは、【変化や成果を事実として伝える】ということです。


例えば褒める場合では

「あなたは努力家で素晴らしい!」
「資料が前よりも分かりやすくなっていいね!」
「あなたはすごいね」

という風に伝えているならば、

「アクノレッジメント(承認)」では

「資格取得の勉強も始めたんだね」
「数字をグラフで視覚化できるようにしたんだね」
「1日のアポイントを3件から5件に増やしたんですね」

という風に、相手の行動をあなたや世間の基準で「いい」「悪い」を判断したり、評価するのではなく、【事実】としてを伝える事が大切なのです。

部下にとって、自分のチャレンジや努力、新しく取り組んでいることに関して気づいてもらえるというのは、「自分のことをしっかりと見てくれている」という安心感に繋がりますので、上司への信頼や、職場に対しての帰属意識も生まれます。
それがその部下にとっては次の行動を始めやすくしたり、さらなるチャレンジへの原動力となるのです。


●職場ですぐにできる「アクノレッジメント(承認)」

ここまで色々と書いてくると「アクノレッジメント(承認)」って難しそう。と感じられるかも知れませんが、実はとてもシンプルなことなのです。


1)挨拶する・名前を呼ぶ+観察したことをそのまま伝える

「○○さんおはよう」「お疲れさま」
「昨日は遅くまで残ってたけど、疲れてない?」
「髪の毛切ったんだね。○○さんに似合うね」

声をかけたり、変化に気づいもらえることで、部下は「自分に関心を持ってくれている」と感じます。
またちゃんと名前を呼ばれことは、部下にとっては「自分の存在を認めらているんだな」という風に感じれるので、安心感に繋がるのです。


2)成果や成長を伝える

「最近、プレゼンの時に結論から言うように変えて分かりやすくなったね」
「いつも机周りがきれいに片付いているね」
「最近、電話の保留時間が短くなり、自分で答えられるようになったね」

出来るようになったこと、成長したことを改めて伝えてもらえることで、部下は自己成長をより認識できるので、達成感を得たり、自信に繋がります。


3)Iメッセージで感謝を伝える

「あなたが毎朝きもちよく挨拶してくれるので、私も元気がでる」
「君が作ってくれた資料のおかげで、会議がスムーズに行えて、僕はとても助けられた」

ここも、あくまでも「事実」をもとにして伝えて下さい。
相手が出来ている所(事実)を伝える事が、受取り手(部下)の抵抗感を減らすことに繋がります。



上記以外にも書き出せば、

・仕事を任せる(相手を信頼して委ねる)
・労いの言葉をかける
・変化に気づく(服装や持ち物でもOK)
・相手との約束の時間を守る
・メールにできるだけ早く返信する
・質問にきちんと答える
・相手が前に言ったことを覚えておく
・相手に意見を求める
・報告ではなく、相談する
・困っていないか?をこちらから声掛けする
・自分に否があることは、謝罪する

これらも、部下にとっては「ちゃんと自分の存在を認めてもらっている」と感じれるので、
あなたとの関係性や、ともに携わっている業務に関し、意欲的に取り組みやすくなります。

また、あなたがあなた自身にも同様の「アクノレッジメント(承認)」を行うことも大切ですね。
特に他者を承認しづらいように感じる人は、「自己承認」が苦手なケースが多いのです。
自分を奮起させる時に自分に厳しい言葉をかけることが多い分、つい相手にも承認ではなく、叱咤激励をする方がしやすいと感じてしまうのです。


人は誰でも「人に認められたい」という欲求を持っています。
「アクノレッジメント(承認)」をあなたのチームのモチベーションアップに役立ててくださいね。
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成井裕美 講師:成井裕美


どんな作業や仕事をする上でも、それに対しモチベーションを高く持ち続けるのは大切なことですよね。
しかし、私たちは人間ですから、機械と同じようには一定のスピートでムラなく取り組み続けることは難しいもの。

ましてやそれが、自分だけ作業ではなく、あなたが誰かをフォローする側だったり、チームのみんなを取りまとめる側であれば、
「みんなのやる気を引き出すにはどうしたらいいのか?」
「モチベーションを維持する為には何が必要なのか?」
と頭を悩ませた経験は1度や2度ではないでしょう。

自分だけのことであれば、気合と根性!である程度はやり遂げられるかもしれませんが、「人を変える」というのは、本当に難しいものです。

今回のテーマは、そんな部下やメンバーのモチベーションアップに繋がる「アクノレッジメント」という考え方についてお話します。


●「アクノレッジメント」=「相手の存在を認める」

「アクノレッジメント」は英語で”acknowledgement”と書きます。
意味は「認めること,承認,認容」という意味で、コーチングの中で使われる手法の1つで

”相手を認め、違いや変化
 成長、成果にいち早く気づき
 それを言語化して相手に伝える事。”

がポイントとなっています。
そして、このアクノレッジメントを通して得られた、

部下自身が「自己成長」を認識できることが本人の自信となり、
その自信が次の行動やチャレンジに向けてのモチベーションになる、

という効果があります。

私たちは、自分自身や相手を変えようとするときには、よく目標を立てたり、意味付けを変えたりと「意識」を変化させようとします。
しかし、その瞬間は「よし!やるぞ!」となっても、なかなか行動が伴わず、結果が出ない、ということはないでしょうか?

例えば自分自身を振り返った時に、こんなことはありませんか?
自己啓発本を読んで「なるほど!よし!」と思うのだけど、なかなか日常にその本にある考え方や在り方を取り込めない、とか、
手帳を購入して、「これで今年は時間管理をバッチリするぞ!これに夢への目標も書いて自己成長の手帳にするぞ!」と思っても、手帳に予定を書き込むことすら億劫になる、とか。

何かしらの危機感から私たちは「意識」を変えて、頑張ろうとするのですが、
危機感から生まれるものは瞬発力はあるのですが、ある意味今の自分を否定した上に成り立つ「変化」なので、
その後の持続力に欠けてしまいます。
なので、なかなか行動が伴わなかったり、3日坊主で終わってしまって、「まぁどうせ私には無理なんだな」と、自信を失う結果に繋がりやすくなってしまうのです。

もし、あなたの部下がそんな状態だったとするならば?

その部下モチベーションを上げ、行動を継続させるために有効なのが「アクノレッジメント(承認)」なのです。


●「アクノレッジメント(承認)」とピグマリオン効果

確かに「褒めることの大切さ」はどんな本にもよく書いてあるし、
仕事で評価されたり、成果を上げると確かにやる気アップに繋がるけど、
この「アクノレッジメント(承認)」があれば、本当にどんな人もやる気が出て、
行動が継続できて、成果を上げることができるの?
だって中には褒められてたり周りに承認されても、自分がその内容に同意できていなければ、嬉しくなかったり、
時には「もっと頑張らなくては!」とプレッシャーを感じたり、嫌味にとらえてしまう人だっているかも知れないし。。。

この考え方を知った当初の私は、そんな風に思っていました。
(私は疑り深いのです(笑))

私が「アクノレッジメント(承認)」の効果やメカニズムを理解する上で役立ったのが、「ピグマリオン効果」です。

ピグマリオン効果は、1964年に米国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱された、「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」という主張のこと。
当時の実験方法には条件が不足している部分があり批判もあるのですが、大まかな実験内容としては、

ある小学生に知能テストをさせた後、その結果とは関係なくランダムに選出した児童の名簿を担任に見せ、
「この名簿に載っている児童達が今後数カ月で成績が伸びる児童達だ。」と伝えた。
その後その児童達の成績が向上するという期待を込めて児童達を見ていたところ、本当にその児童達の成績が上昇した。
というもの。
このことから、期待と成果の相関関係について、【人は期待されたとおりの成果を出す傾向がある】という結論が導かれました。

人は、認められ、期待されるとその期待に応えようとする生き物です。

教師がとれだけ応援し、褒め、承認しても、実際に勉強するのは生徒自身ではありますが、
例え何かの授業でうまく問題に答えられなくても、1回のテストで成績が落ちても、

「君は優秀な生徒だ。成績はもっと伸びる。」
「確かにあの問題は不正解だったが、今回はこの問題が正解できるようになっている!」

と応援してもらったり、自分の成長を認めてもらった生徒は、その逆の期待や承認をかけられない生徒と比べ、
次のテストに挑むモチベーションが上がったり、普段の勉強の中に見出す楽しさや喜びが変わる分、成績も大きく違ってくることでしょう。

それは大人の私達も同じことが言えるかも知れません。

あなたはどんな期待を部下にかけていますか?
そしてその期待をあなたはどんな形で部下に伝えているでしょうか?


今回は「アクノレッジメント(承認)の考え方についてのお話となりましたので、
次回は後編として「じゃあ、言語化して伝えるっていうのは、何を伝えたらいいの?」の部分についてお話します。
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大谷常緑 講師:大谷常緑


カウンセリングを通して、あるいは社会生活を通して多くの方々と接しますが、お話をしていて感じる事は、根っこにある価値観は「よい」「悪い」という場合がとても多いように思います。
この世に生まれた頃、私たちは「よい」も「悪い」も関係なく、その概念すらなく生きてきました。その代わりにあったのが、「快」「不快」という感覚です。
お腹がすけば不快になって泣く、体の具合が悪いと不快で泣く、何か面白いと感じると快になって笑う、といった感じでしょうか。
私たちは感じるままに生きていたわけです。
ところが、ある時から躾が始まり、社会で生きるためのすべを身につけさせられます。
多くの人が、この躾の体験の中で、同時に「よい」「悪い」という思想を学びます。
「そんな事したら怖いおじさんに怒られるよ」とか「おまわりさんが来るよ」とか、
「よい」「悪い」が「罰」と結びついて人間社会という型にはめ込まれていくのですね。
子供の頃の理解力を考えると、これはこれで意味があるし、重要な事ではないかと思います。
しかし、大人になった今でも、その価値観に大きく左右されてしまっているとしたら、それは大きな問題ではないか、と思います。
なぜならば、多くの物事を「よい」「悪い」というフィルターを通してしか見られなくなってしまうからです。そしてそのフィルターを通して見る事により、自分自身ですら「よい」「悪い」の価値観の世界に閉じ込めてしまうのです。
私は、多くの人達は“善”や“愛”の心に基づいて生きていると思います。
例えば、「もっと人に優しくしたい」と考えている人が「人に優しくできない」という問題を抱えます。「人の役にたちたい」と思っている人が「人の役にたっていない」と悩みます。
「もっとテキパキと仕事をしたい」と思う人が「仕事ができない」と思います。
これらは、「人に優しくできない事は悪い」「人に優しくできる事はよい」「人の役にたたない事は悪い」「人の役にたつことはよい」といった価値観を反映しており、また、その価値観を以って自分を、そして人を裁いているにほかなりません。
確かに、人には様々な感情があり、事情があって、うまく自分を評価できない場合には、人に迷惑を及ぼす行動や態度をとったりもします。
しかし、「人から嫌われたい」と思って生きている人がいるのでしょうか。
そこには、上手くいかない事や自分自身を責めていて、そこから逃れたいという思いや、「自分は悪い奴だ」という自己概念(自分の感じている自分の姿)を実現すべく行動してしまう深層心理が隠れている事がとても多いのです。
企業を始めとする集団のマネージャーや学校の先生、更に親など人を育てる役割を担った人には、ぜひ「善」や「愛」をもつた姿が人間の本質であるという目で見てほしいと思います。
どんな人にも心の事情があり、その本質を信じられなかったり、本質に背いてしまう言動をとる事もあるでしょう。特に心の痛みが激しい状況では、とても「善」とか「愛」とかは信じられません。
だからこそ、誰かがその人の「善」や「愛」を信じてあげる必要があるのではないでしょうか。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の6点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)
・小さなゴール(達成感)が成功へ導く(第10回)
・人を「褒める」ことの効果が高い理由(第11回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

本シリーズもかなり長くなってきましたいで、今回を最終回!として一旦区切りたいと思います。
”実践編”として色々と書いてきましたが、大切なのは【続けること】
なので本シリーズの最終回は、「継続のために必要なこと」についてのお話です。


●正しく評価するために「数値化」する

前回の「人を「褒める」ことの効果が高い理由(第11回)」では、

部下が”望ましい行動”をした時に、上司がその行動を褒めることで、
部下は「行動したら"よいことが起こる"」と感じ、積極的に同じ行動を繰り返すようになるので、
継続して部下が”望ましい行動”を取れるようにサポートできる

ということをお伝えしました。

部下がとった行動に関し、上司が「よくやってるな!」「ここが出来るようになったな!」「いつもありがとう!」と褒めたり、評価したり、「私はちゃんとあなたのことを見ていますよ」「私はあなたのことを評価していますよ」と伝えることが、部下にとっては喜びややりがいとなりますので、褒めることは大変効果的です。

しかし、日々の業務の中で「何が”望ましい行動”なのか?」が分からない限り、効果的な結果は得られませんよね?

多くの場合、結果(成果)はすべて「行動」の積み重ねの上に成り立ち、成果の上がる人は、成果のあがる行動を行っています。
優秀な人・成果が上がっている人の行動を細かく観察・分析することで成果に繋がる望ましい事道はある程度ピックアップできるわけですが、重要なのは【それがどれくらい効果的なのか?】を把握すること。

そのために有効なのが【数値化】です。

例えば、売上UPが目的なのであれば「この行動を増やすことによって、成果が上がったのか?」を数値化すること。
売上が上がった場合はどの程度売上がUPしたのか?
それとも、実はほぼ変化がなかったのか?むしろ低下してしまったのか?

また、それは今回だけなのか?それともAさんにとっては毎回起きている”結果”なのか?
誰にとっても同じ結果がでているのか?

そうしたことは、数字となることでよりわかりやすくなります。

逆を言えば、「数値」という指標がないと
「おそらく、このまま行けばいい結果が出ると思う」
「うまくいっているように思う」
「順調に進んでいるように思う」
というような、直感や勘、印象による判断となってしまい、『【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”』とは言えず、個人の裁量に大きく左右されてしまうのです。



●”望ましい行動”を計測する

成果を上げる”望ましい行動”の効果を数値化することで把握できたなら、次に必要なのは、
【実際に行った”行動”を数える】
ということです。

これは必ずしなくてはいけない回数を設定する!というために行うのではなく、上記同様に「正しく評価するための数値化」が目的です。

仮に売上UPの為に必要な”望ましい行動”が「1日10件は新規訪問する」というのであれば、実際に訪問した件数を数える、
「WEBからの問い合わせに2営業日以内に回答する」のであれば、回答できた件数を数える、
「見込み客にコンタクトを取る」のであれば、コンタクトを取った件数を数える。
それを1日単位でも、1週間単位でも、一定の期間を決めて、その間に「どのくらい行動したのか?」を数値化するのです。
上司が部下の行動をすべて数えるのは物理歴には難しいですから、部下が各自で計測し、まとめて報告するというので十分です。

また、業務内容によっては「数えることのできない行動」もあると思います。
その場合は「5段階評価(とても良い・良い・普通・悪い・とても悪い など)」での評価を、予め評価基準を決めておき設定することで、数値化することができます。

数値化することで、上司側が部下を正しく評価したり、目標数値に達しない時に目標を再設定したり、数値達成に至らない問題点を見つけやすくなりますし、
部下側も自身の行動が「目に見える形」になるので、自分の成長を実感できたり、自分の弱点や強みを把握しやすくなるメリットがあります。

私たちの判断や思考は、その時々の感情や気分に左右されがちですが、「数値」というのは誰がいつ見ても同じ判断ができる、客観性のあるものです。
その客観的で一定な指標で判断されるというのは、相手の気分等に振り回されることが無いため、実は私達の心にも”安定”をもたらすことができるという効果もあります。



さて、12回に渡るシリーズは今回で一旦終了です。
これまでのお話が、

「自身の行動がどういう結果に繋がるのか?を理解し、
 自身の強みを引き出しながら、
 積極的に行動する」

という部下や後輩を育てていくのに、役立てば嬉しいです。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の5点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)
・小さなゴール(達成感)が成功へ導く(第10回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第6弾。
「人を褒めることの効果が高い理由」についてです。


●「やっても無駄」と思えると、人は動かなくなる

人の行動原理を説き明かしていく「行動分析学」という学問があります。
そこでは「人が行動をする原理」がABCモデルで説明されています。

A:“Antecedents”=誘発要因→「~のとき」
B:“Behavior”=行動→「~したら」
C:“Consequences”=行動結果→「~になった」

人の行動には、何らかのきっかけ、すなわち誘発要因がある(A)。
そのきっかけで行動が引き起こされ(B)、行動の成り行き(C)によって、再び同じ行動が将来生起するかどうか決定されていく。というもの。

簡単な事で言えば、

A:早朝出勤して部屋が暗い。自分の部署だけ点灯できるスイッチがある

B:スイッチを押す

C:明るくなった!

「明るくなった」という望ましい結果が得られたので、次回また部屋が暗いと感じたら、迷わず明かりをつけることでしょう。

「え?そんなの当たり前じゃない?」と思われるでしょうが、この「当たり前」が大切なのです。


例えば、
A:上司から「会議では積極的に発言しなさい」と言われた。

B:発言としては内容はまとまっていなかったけれど、部下は自分の意見を発言した。

C:「どんな意見でも、自分の考えを会議で発言することに意味があるし、よくやった!」と上司が褒めてくれた。

この部下が次の会議でも発言する可能性は高くなるでしょう。

しかし、もし、A・Bまでの過程が全く同じでも、Cの”行動結果”が

「上司から『もっと考えてから発言しろ!』と言われた」や
「発言したこと自体をなかったかのように扱われた(発言がスルーされて会議が進む、会議後上司からのコメントが一切ない、など)」

という場合では、部下が積極的に発言をする可能性は低くなります。

それは「会議で発言しても(B)、いいことが起こらない(C)」と思うたびに、部下によって、会議で発言すること(B)が抑制されていくからです。


人は、何かしらの行動をした後に、”望ましい結果”が得られると、再び同じ行動を繰り返そうとするものなのです。


●行動したら"よいことが起こる"という状態を作る

部下に継続して実践してもらいたい行動があるのであれば、叱咤激励やノルマとして課題を与えるのではなく、「C:行動結果」をうまくマネジメントすることが重要となります。

とは言え、仕事ですぐに成果が見えたり、分かりやすい形でよい結果が入ってくることが少ないでしょう。

ダイエットや、健康のための運動が続かないのも、頭ではその行動が「意味のあることだ」と理解していても、すぐに体重が目標の数値まで落ちたり、翌月には健康診断の数値が改善されるとまではいかないからです。
すると、食事制限辛い、運動しんどい、苦しい、という望ましくない結果の方が先に手に入ってしまうので、私たちは行動を継続することをやめてしまいます。
これはビジネスの分野でも同じこと。

だからこそ「B:行動」の直後に、「望ましい結果」=”ご褒美”を与えることが「C:行動結果」をうまくマネジメントすることに繋がります。

そしてその”ご褒美”の1番シンプルな形が【褒めること】
・上司から評価される
・上司から褒められる
・上司が頑張りを認めてくれる

とても単純な事に思われれるでしょうが、各方面で効果が認められている方法でもあります。

目をかけられている。
ちゃんと見てもらえている。
そうした安心感が、人を育てるのかもしれませんね。

あなたのチームには「褒め合う」環境や仕組みはありますか?
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の4点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第5弾は、「達成感の継続」についてです。


●達成感の継続が、大きな成功に繋がる

「スモールステップ」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
心理学の行動療法だけでなく、リハビリなどの理学療法や作業療法、また子どもたちの学習指導などでもよく使われっる言葉ではないかと思います。

読んで字の如く「スモール=小さな」「ステップ=歩み」であるこの法則は、【小さな目標から少しずつステップアップし、大きな目標に達成していく】という考え方です。

業務の月間や半期のノルマや売上、1つのプロジェクトを成功に導いたり、チームとして何かを形にしたり、
日常的な事で言えば「富士山に登る!」「フルマラソンを完走する!」「年間100冊本を読む!」など、大きな目標や、長期的な目情を達成しようとするときに有効なのが、この『スモールステップ』という法則です。

「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、結果だけを見た時に、「あまりに目標が高すぎて今の自分とは程遠い」と感じるものであるほど、この「スモールステップの法則」で取り組むと、とても1歩がシンプルになり、最終的な目標達成が容易になります。

この「スモールステップ」の細大の効果は”達成感”が得られること、にあります。
人の成長や成功は、階段を1段ずつ上がっていくことに例えられることが多いですが、
最終的な大きな目標(屋上)に繋がる小さな目標とう「階段」があり、その小さな階段を1段上ることで”達成感”が得られ、
その達成感が”成功体験”となり、さらに前に1段階段を上がる原動力になります。
そうして得られた、達成感や成功体験は、その人の”自信”に繋がりますので、またさらに1段階段を上りやすくなったり、次の目標が簡単にクリア出来なくても、心が折れることなく、チャレンジを続けていくことができるのです。



大きな目標は、最終ゴールとしてそのままあって構いません。
そこにたどり着くために、まずどんな「小さなゴール」を作ることができるのか?を考えるのが、指導をする側の課題といえるかもしれません。

多くはいきなりを「実行する本人(部下)」に考えさせようとしてしまいますが、それはあまり効果的ではありません。
なぜなら、登山が初めての人に「富士山に登る装備を揃えろ!」「体力アップの計画を立てろ」といっているようなものですから。
それを言われて、自分で調べて動ける人は一握りで、そもそもそうした人への指導があなたを悩ませることはないですよね?

上司であるあなたと、部下とが相談して「小さなゴール」を設定しましょう。
ここでの「小さなゴール」は最初は特に、「ちょっとだけ頑張れば達成できる」という難易度のものがオススメです。

そして部下がこの「小さなゴール」をきちんとクリアできているかどうか?をチェックし、
達成できていればともに喜び、評価し、そして次のステップ(小さなゴール)に進むというのが理想的です。

もしクリアできていない場合には、「どこがうまく行かなかったのか?」「何が難しかったのか?」を分析し、更に小さな目標に噛み砕いて設定していくことが大切です。

部下1人1人に対し、まずどんな「小さなこと」ができるのかを考えましょう。
そこから1ヶ月後には、どういうことが できているといいか?
その為には、1週間後にはどうなっていればいいのか?
その1週間後の状態をクリアできるために、「今日」できることはなんだろうか?



こう書かれると「難しそう」と感じられるかもしれませんが、ここでもポイントは「スモールステップ」
「よりよいリーダー」への道も、小さなゴールの積み重ねの先にあるものですから、

まずは、今日、自分に出来ること

を設定して、取り組んでみてくださいね。
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