使えるビジネス心理学

こちらはプロカウンセラーの集団であるカウンセリングサービスが提供するビジネス心理学のブログです。
経営者・管理職・従業員など様々な立場や視点から仕事に使える心理学をご紹介いたします。


テーマ:
成井裕美 講師:成井裕美


どんな作業や仕事をする上でも、それに対しモチベーションを高く持ち続けるのは大切なことですよね。
しかし、私たちは人間ですから、機械と同じようには一定のスピートでムラなく取り組み続けることは難しいもの。

ましてやそれが、自分だけ作業ではなく、あなたが誰かをフォローする側だったり、チームのみんなを取りまとめる側であれば、
「みんなのやる気を引き出すにはどうしたらいいのか?」
「モチベーションを維持する為には何が必要なのか?」
と頭を悩ませた経験は1度や2度ではないでしょう。

自分だけのことであれば、気合と根性!である程度はやり遂げられるかもしれませんが、「人を変える」というのは、本当に難しいものです。

前回はそんな部下やメンバーのモチベーションアップに繋がる「アクノレッジメント(承認)」という考え方についてお話ししました。

◇前回のまとめ
「アクノレッジメント(承認)」とは、「相手の存在を認める」こと。
相手に現れている変化や違い、成長や成果にいち早く気づき、それを”言語化”して相手に伝えること。
相手はこのアクノレッジメントを通して得られた、「自己成長」を認識できることが自身の自信となり、
その自信が次の行動やチャレンジに向けてのモチベーションになる、という効果があります。


今回は「後編」として、実際に何をどう言語化して伝えたらいいの?という実践編をお届けしたいと思います。


●「褒める」と「アクノレッジメント(承認)」の違い

「アクノレッジメント(承認)」を「あぁ、つまり部下を褒めたらいいんだよね」と理解される場合があるのですが、実はこれは正解ではありません。

「褒める」は「アクノレッジメント(承認)」に含まれることではあるのですが、
「アクノレッジメント(承認)」とは、何も賞賛や、媚を売ること、相手を持ち上げていい気分にさせること、とは違います。

確かに褒め言葉や賞賛も相手の意欲ややる気を引き出す効果がありますが、
褒めるというのは褒める側の「主観的な評価」が入りやすくなりますし、結果が伴わないと褒めづらいですよね?
また、褒められる側にとっても、自身の評価が含まれる為、人によっては受け取りにくかったり、次もその賞賛がなければやる気が引き出されないという、諸刃の剣な側面があります。

「アクノレッジメント(承認)」で重要なのは、【変化や成果を事実として伝える】ということです。


例えば褒める場合では

「あなたは努力家で素晴らしい!」
「資料が前よりも分かりやすくなっていいね!」
「あなたはすごいね」

という風に伝えているならば、

「アクノレッジメント(承認)」では

「資格取得の勉強も始めたんだね」
「数字をグラフで視覚化できるようにしたんだね」
「1日のアポイントを3件から5件に増やしたんですね」

という風に、相手の行動をあなたや世間の基準で「いい」「悪い」を判断したり、評価するのではなく、【事実】としてを伝える事が大切なのです。

部下にとって、自分のチャレンジや努力、新しく取り組んでいることに関して気づいてもらえるというのは、「自分のことをしっかりと見てくれている」という安心感に繋がりますので、上司への信頼や、職場に対しての帰属意識も生まれます。
それがその部下にとっては次の行動を始めやすくしたり、さらなるチャレンジへの原動力となるのです。


●職場ですぐにできる「アクノレッジメント(承認)」

ここまで色々と書いてくると「アクノレッジメント(承認)」って難しそう。と感じられるかも知れませんが、実はとてもシンプルなことなのです。


1)挨拶する・名前を呼ぶ+観察したことをそのまま伝える

「○○さんおはよう」「お疲れさま」
「昨日は遅くまで残ってたけど、疲れてない?」
「髪の毛切ったんだね。○○さんに似合うね」

声をかけたり、変化に気づいもらえることで、部下は「自分に関心を持ってくれている」と感じます。
またちゃんと名前を呼ばれことは、部下にとっては「自分の存在を認めらているんだな」という風に感じれるので、安心感に繋がるのです。


2)成果や成長を伝える

「最近、プレゼンの時に結論から言うように変えて分かりやすくなったね」
「いつも机周りがきれいに片付いているね」
「最近、電話の保留時間が短くなり、自分で答えられるようになったね」

出来るようになったこと、成長したことを改めて伝えてもらえることで、部下は自己成長をより認識できるので、達成感を得たり、自信に繋がります。


3)Iメッセージで感謝を伝える

「あなたが毎朝きもちよく挨拶してくれるので、私も元気がでる」
「君が作ってくれた資料のおかげで、会議がスムーズに行えて、僕はとても助けられた」

ここも、あくまでも「事実」をもとにして伝えて下さい。
相手が出来ている所(事実)を伝える事が、受取り手(部下)の抵抗感を減らすことに繋がります。



上記以外にも書き出せば、

・仕事を任せる(相手を信頼して委ねる)
・労いの言葉をかける
・変化に気づく(服装や持ち物でもOK)
・相手との約束の時間を守る
・メールにできるだけ早く返信する
・質問にきちんと答える
・相手が前に言ったことを覚えておく
・相手に意見を求める
・報告ではなく、相談する
・困っていないか?をこちらから声掛けする
・自分に否があることは、謝罪する

これらも、部下にとっては「ちゃんと自分の存在を認めてもらっている」と感じれるので、
あなたとの関係性や、ともに携わっている業務に関し、意欲的に取り組みやすくなります。

また、あなたがあなた自身にも同様の「アクノレッジメント(承認)」を行うことも大切ですね。
特に他者を承認しづらいように感じる人は、「自己承認」が苦手なケースが多いのです。
自分を奮起させる時に自分に厳しい言葉をかけることが多い分、つい相手にも承認ではなく、叱咤激励をする方がしやすいと感じてしまうのです。


人は誰でも「人に認められたい」という欲求を持っています。
「アクノレッジメント(承認)」をあなたのチームのモチベーションアップに役立ててくださいね。
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成井裕美 講師:成井裕美


どんな作業や仕事をする上でも、それに対しモチベーションを高く持ち続けるのは大切なことですよね。
しかし、私たちは人間ですから、機械と同じようには一定のスピートでムラなく取り組み続けることは難しいもの。

ましてやそれが、自分だけ作業ではなく、あなたが誰かをフォローする側だったり、チームのみんなを取りまとめる側であれば、
「みんなのやる気を引き出すにはどうしたらいいのか?」
「モチベーションを維持する為には何が必要なのか?」
と頭を悩ませた経験は1度や2度ではないでしょう。

自分だけのことであれば、気合と根性!である程度はやり遂げられるかもしれませんが、「人を変える」というのは、本当に難しいものです。

今回のテーマは、そんな部下やメンバーのモチベーションアップに繋がる「アクノレッジメント」という考え方についてお話します。


●「アクノレッジメント」=「相手の存在を認める」

「アクノレッジメント」は英語で”acknowledgement”と書きます。
意味は「認めること,承認,認容」という意味で、コーチングの中で使われる手法の1つで

”相手を認め、違いや変化
 成長、成果にいち早く気づき
 それを言語化して相手に伝える事。”

がポイントとなっています。
そして、このアクノレッジメントを通して得られた、

部下自身が「自己成長」を認識できることが本人の自信となり、
その自信が次の行動やチャレンジに向けてのモチベーションになる、

という効果があります。

私たちは、自分自身や相手を変えようとするときには、よく目標を立てたり、意味付けを変えたりと「意識」を変化させようとします。
しかし、その瞬間は「よし!やるぞ!」となっても、なかなか行動が伴わず、結果が出ない、ということはないでしょうか?

例えば自分自身を振り返った時に、こんなことはありませんか?
自己啓発本を読んで「なるほど!よし!」と思うのだけど、なかなか日常にその本にある考え方や在り方を取り込めない、とか、
手帳を購入して、「これで今年は時間管理をバッチリするぞ!これに夢への目標も書いて自己成長の手帳にするぞ!」と思っても、手帳に予定を書き込むことすら億劫になる、とか。

何かしらの危機感から私たちは「意識」を変えて、頑張ろうとするのですが、
危機感から生まれるものは瞬発力はあるのですが、ある意味今の自分を否定した上に成り立つ「変化」なので、
その後の持続力に欠けてしまいます。
なので、なかなか行動が伴わなかったり、3日坊主で終わってしまって、「まぁどうせ私には無理なんだな」と、自信を失う結果に繋がりやすくなってしまうのです。

もし、あなたの部下がそんな状態だったとするならば?

その部下モチベーションを上げ、行動を継続させるために有効なのが「アクノレッジメント(承認)」なのです。


●「アクノレッジメント(承認)」とピグマリオン効果

確かに「褒めることの大切さ」はどんな本にもよく書いてあるし、
仕事で評価されたり、成果を上げると確かにやる気アップに繋がるけど、
この「アクノレッジメント(承認)」があれば、本当にどんな人もやる気が出て、
行動が継続できて、成果を上げることができるの?
だって中には褒められてたり周りに承認されても、自分がその内容に同意できていなければ、嬉しくなかったり、
時には「もっと頑張らなくては!」とプレッシャーを感じたり、嫌味にとらえてしまう人だっているかも知れないし。。。

この考え方を知った当初の私は、そんな風に思っていました。
(私は疑り深いのです(笑))

私が「アクノレッジメント(承認)」の効果やメカニズムを理解する上で役立ったのが、「ピグマリオン効果」です。

ピグマリオン効果は、1964年に米国の教育心理学者ロバート・ローゼンタールによって提唱された、「人間は期待された通りの成果を出す傾向がある」という主張のこと。
当時の実験方法には条件が不足している部分があり批判もあるのですが、大まかな実験内容としては、

ある小学生に知能テストをさせた後、その結果とは関係なくランダムに選出した児童の名簿を担任に見せ、
「この名簿に載っている児童達が今後数カ月で成績が伸びる児童達だ。」と伝えた。
その後その児童達の成績が向上するという期待を込めて児童達を見ていたところ、本当にその児童達の成績が上昇した。
というもの。
このことから、期待と成果の相関関係について、【人は期待されたとおりの成果を出す傾向がある】という結論が導かれました。

人は、認められ、期待されるとその期待に応えようとする生き物です。

教師がとれだけ応援し、褒め、承認しても、実際に勉強するのは生徒自身ではありますが、
例え何かの授業でうまく問題に答えられなくても、1回のテストで成績が落ちても、

「君は優秀な生徒だ。成績はもっと伸びる。」
「確かにあの問題は不正解だったが、今回はこの問題が正解できるようになっている!」

と応援してもらったり、自分の成長を認めてもらった生徒は、その逆の期待や承認をかけられない生徒と比べ、
次のテストに挑むモチベーションが上がったり、普段の勉強の中に見出す楽しさや喜びが変わる分、成績も大きく違ってくることでしょう。

それは大人の私達も同じことが言えるかも知れません。

あなたはどんな期待を部下にかけていますか?
そしてその期待をあなたはどんな形で部下に伝えているでしょうか?


今回は「アクノレッジメント(承認)の考え方についてのお話となりましたので、
次回は後編として「じゃあ、言語化して伝えるっていうのは、何を伝えたらいいの?」の部分についてお話します。
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大谷常緑 講師:大谷常緑


カウンセリングを通して、あるいは社会生活を通して多くの方々と接しますが、お話をしていて感じる事は、根っこにある価値観は「よい」「悪い」という場合がとても多いように思います。
この世に生まれた頃、私たちは「よい」も「悪い」も関係なく、その概念すらなく生きてきました。その代わりにあったのが、「快」「不快」という感覚です。
お腹がすけば不快になって泣く、体の具合が悪いと不快で泣く、何か面白いと感じると快になって笑う、といった感じでしょうか。
私たちは感じるままに生きていたわけです。
ところが、ある時から躾が始まり、社会で生きるためのすべを身につけさせられます。
多くの人が、この躾の体験の中で、同時に「よい」「悪い」という思想を学びます。
「そんな事したら怖いおじさんに怒られるよ」とか「おまわりさんが来るよ」とか、
「よい」「悪い」が「罰」と結びついて人間社会という型にはめ込まれていくのですね。
子供の頃の理解力を考えると、これはこれで意味があるし、重要な事ではないかと思います。
しかし、大人になった今でも、その価値観に大きく左右されてしまっているとしたら、それは大きな問題ではないか、と思います。
なぜならば、多くの物事を「よい」「悪い」というフィルターを通してしか見られなくなってしまうからです。そしてそのフィルターを通して見る事により、自分自身ですら「よい」「悪い」の価値観の世界に閉じ込めてしまうのです。
私は、多くの人達は“善”や“愛”の心に基づいて生きていると思います。
例えば、「もっと人に優しくしたい」と考えている人が「人に優しくできない」という問題を抱えます。「人の役にたちたい」と思っている人が「人の役にたっていない」と悩みます。
「もっとテキパキと仕事をしたい」と思う人が「仕事ができない」と思います。
これらは、「人に優しくできない事は悪い」「人に優しくできる事はよい」「人の役にたたない事は悪い」「人の役にたつことはよい」といった価値観を反映しており、また、その価値観を以って自分を、そして人を裁いているにほかなりません。
確かに、人には様々な感情があり、事情があって、うまく自分を評価できない場合には、人に迷惑を及ぼす行動や態度をとったりもします。
しかし、「人から嫌われたい」と思って生きている人がいるのでしょうか。
そこには、上手くいかない事や自分自身を責めていて、そこから逃れたいという思いや、「自分は悪い奴だ」という自己概念(自分の感じている自分の姿)を実現すべく行動してしまう深層心理が隠れている事がとても多いのです。
企業を始めとする集団のマネージャーや学校の先生、更に親など人を育てる役割を担った人には、ぜひ「善」や「愛」をもつた姿が人間の本質であるという目で見てほしいと思います。
どんな人にも心の事情があり、その本質を信じられなかったり、本質に背いてしまう言動をとる事もあるでしょう。特に心の痛みが激しい状況では、とても「善」とか「愛」とかは信じられません。
だからこそ、誰かがその人の「善」や「愛」を信じてあげる必要があるのではないでしょうか。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の6点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)
・小さなゴール(達成感)が成功へ導く(第10回)
・人を「褒める」ことの効果が高い理由(第11回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

本シリーズもかなり長くなってきましたいで、今回を最終回!として一旦区切りたいと思います。
”実践編”として色々と書いてきましたが、大切なのは【続けること】
なので本シリーズの最終回は、「継続のために必要なこと」についてのお話です。


●正しく評価するために「数値化」する

前回の「人を「褒める」ことの効果が高い理由(第11回)」では、

部下が”望ましい行動”をした時に、上司がその行動を褒めることで、
部下は「行動したら"よいことが起こる"」と感じ、積極的に同じ行動を繰り返すようになるので、
継続して部下が”望ましい行動”を取れるようにサポートできる

ということをお伝えしました。

部下がとった行動に関し、上司が「よくやってるな!」「ここが出来るようになったな!」「いつもありがとう!」と褒めたり、評価したり、「私はちゃんとあなたのことを見ていますよ」「私はあなたのことを評価していますよ」と伝えることが、部下にとっては喜びややりがいとなりますので、褒めることは大変効果的です。

しかし、日々の業務の中で「何が”望ましい行動”なのか?」が分からない限り、効果的な結果は得られませんよね?

多くの場合、結果(成果)はすべて「行動」の積み重ねの上に成り立ち、成果の上がる人は、成果のあがる行動を行っています。
優秀な人・成果が上がっている人の行動を細かく観察・分析することで成果に繋がる望ましい事道はある程度ピックアップできるわけですが、重要なのは【それがどれくらい効果的なのか?】を把握すること。

そのために有効なのが【数値化】です。

例えば、売上UPが目的なのであれば「この行動を増やすことによって、成果が上がったのか?」を数値化すること。
売上が上がった場合はどの程度売上がUPしたのか?
それとも、実はほぼ変化がなかったのか?むしろ低下してしまったのか?

また、それは今回だけなのか?それともAさんにとっては毎回起きている”結果”なのか?
誰にとっても同じ結果がでているのか?

そうしたことは、数字となることでよりわかりやすくなります。

逆を言えば、「数値」という指標がないと
「おそらく、このまま行けばいい結果が出ると思う」
「うまくいっているように思う」
「順調に進んでいるように思う」
というような、直感や勘、印象による判断となってしまい、『【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”』とは言えず、個人の裁量に大きく左右されてしまうのです。



●”望ましい行動”を計測する

成果を上げる”望ましい行動”の効果を数値化することで把握できたなら、次に必要なのは、
【実際に行った”行動”を数える】
ということです。

これは必ずしなくてはいけない回数を設定する!というために行うのではなく、上記同様に「正しく評価するための数値化」が目的です。

仮に売上UPの為に必要な”望ましい行動”が「1日10件は新規訪問する」というのであれば、実際に訪問した件数を数える、
「WEBからの問い合わせに2営業日以内に回答する」のであれば、回答できた件数を数える、
「見込み客にコンタクトを取る」のであれば、コンタクトを取った件数を数える。
それを1日単位でも、1週間単位でも、一定の期間を決めて、その間に「どのくらい行動したのか?」を数値化するのです。
上司が部下の行動をすべて数えるのは物理歴には難しいですから、部下が各自で計測し、まとめて報告するというので十分です。

また、業務内容によっては「数えることのできない行動」もあると思います。
その場合は「5段階評価(とても良い・良い・普通・悪い・とても悪い など)」での評価を、予め評価基準を決めておき設定することで、数値化することができます。

数値化することで、上司側が部下を正しく評価したり、目標数値に達しない時に目標を再設定したり、数値達成に至らない問題点を見つけやすくなりますし、
部下側も自身の行動が「目に見える形」になるので、自分の成長を実感できたり、自分の弱点や強みを把握しやすくなるメリットがあります。

私たちの判断や思考は、その時々の感情や気分に左右されがちですが、「数値」というのは誰がいつ見ても同じ判断ができる、客観性のあるものです。
その客観的で一定な指標で判断されるというのは、相手の気分等に振り回されることが無いため、実は私達の心にも”安定”をもたらすことができるという効果もあります。



さて、12回に渡るシリーズは今回で一旦終了です。
これまでのお話が、

「自身の行動がどういう結果に繋がるのか?を理解し、
 自身の強みを引き出しながら、
 積極的に行動する」

という部下や後輩を育てていくのに、役立てば嬉しいです。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の5点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)
・小さなゴール(達成感)が成功へ導く(第10回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第6弾。
「人を褒めることの効果が高い理由」についてです。


●「やっても無駄」と思えると、人は動かなくなる

人の行動原理を説き明かしていく「行動分析学」という学問があります。
そこでは「人が行動をする原理」がABCモデルで説明されています。

A:“Antecedents”=誘発要因→「~のとき」
B:“Behavior”=行動→「~したら」
C:“Consequences”=行動結果→「~になった」

人の行動には、何らかのきっかけ、すなわち誘発要因がある(A)。
そのきっかけで行動が引き起こされ(B)、行動の成り行き(C)によって、再び同じ行動が将来生起するかどうか決定されていく。というもの。

簡単な事で言えば、

A:早朝出勤して部屋が暗い。自分の部署だけ点灯できるスイッチがある

B:スイッチを押す

C:明るくなった!

「明るくなった」という望ましい結果が得られたので、次回また部屋が暗いと感じたら、迷わず明かりをつけることでしょう。

「え?そんなの当たり前じゃない?」と思われるでしょうが、この「当たり前」が大切なのです。


例えば、
A:上司から「会議では積極的に発言しなさい」と言われた。

B:発言としては内容はまとまっていなかったけれど、部下は自分の意見を発言した。

C:「どんな意見でも、自分の考えを会議で発言することに意味があるし、よくやった!」と上司が褒めてくれた。

この部下が次の会議でも発言する可能性は高くなるでしょう。

しかし、もし、A・Bまでの過程が全く同じでも、Cの”行動結果”が

「上司から『もっと考えてから発言しろ!』と言われた」や
「発言したこと自体をなかったかのように扱われた(発言がスルーされて会議が進む、会議後上司からのコメントが一切ない、など)」

という場合では、部下が積極的に発言をする可能性は低くなります。

それは「会議で発言しても(B)、いいことが起こらない(C)」と思うたびに、部下によって、会議で発言すること(B)が抑制されていくからです。


人は、何かしらの行動をした後に、”望ましい結果”が得られると、再び同じ行動を繰り返そうとするものなのです。


●行動したら"よいことが起こる"という状態を作る

部下に継続して実践してもらいたい行動があるのであれば、叱咤激励やノルマとして課題を与えるのではなく、「C:行動結果」をうまくマネジメントすることが重要となります。

とは言え、仕事ですぐに成果が見えたり、分かりやすい形でよい結果が入ってくることが少ないでしょう。

ダイエットや、健康のための運動が続かないのも、頭ではその行動が「意味のあることだ」と理解していても、すぐに体重が目標の数値まで落ちたり、翌月には健康診断の数値が改善されるとまではいかないからです。
すると、食事制限辛い、運動しんどい、苦しい、という望ましくない結果の方が先に手に入ってしまうので、私たちは行動を継続することをやめてしまいます。
これはビジネスの分野でも同じこと。

だからこそ「B:行動」の直後に、「望ましい結果」=”ご褒美”を与えることが「C:行動結果」をうまくマネジメントすることに繋がります。

そしてその”ご褒美”の1番シンプルな形が【褒めること】
・上司から評価される
・上司から褒められる
・上司が頑張りを認めてくれる

とても単純な事に思われれるでしょうが、各方面で効果が認められている方法でもあります。

目をかけられている。
ちゃんと見てもらえている。
そうした安心感が、人を育てるのかもしれませんね。

あなたのチームには「褒め合う」環境や仕組みはありますか?
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の4点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)
・「具体的な行動」で指示を出す(第9回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第5弾は、「達成感の継続」についてです。


●達成感の継続が、大きな成功に繋がる

「スモールステップ」という言葉を聞かれたことがあるでしょうか?
心理学の行動療法だけでなく、リハビリなどの理学療法や作業療法、また子どもたちの学習指導などでもよく使われっる言葉ではないかと思います。

読んで字の如く「スモール=小さな」「ステップ=歩み」であるこの法則は、【小さな目標から少しずつステップアップし、大きな目標に達成していく】という考え方です。

業務の月間や半期のノルマや売上、1つのプロジェクトを成功に導いたり、チームとして何かを形にしたり、
日常的な事で言えば「富士山に登る!」「フルマラソンを完走する!」「年間100冊本を読む!」など、大きな目標や、長期的な目情を達成しようとするときに有効なのが、この『スモールステップ』という法則です。

「千里の道も一歩から」ということわざがありますが、結果だけを見た時に、「あまりに目標が高すぎて今の自分とは程遠い」と感じるものであるほど、この「スモールステップの法則」で取り組むと、とても1歩がシンプルになり、最終的な目標達成が容易になります。

この「スモールステップ」の細大の効果は”達成感”が得られること、にあります。
人の成長や成功は、階段を1段ずつ上がっていくことに例えられることが多いですが、
最終的な大きな目標(屋上)に繋がる小さな目標とう「階段」があり、その小さな階段を1段上ることで”達成感”が得られ、
その達成感が”成功体験”となり、さらに前に1段階段を上がる原動力になります。
そうして得られた、達成感や成功体験は、その人の”自信”に繋がりますので、またさらに1段階段を上りやすくなったり、次の目標が簡単にクリア出来なくても、心が折れることなく、チャレンジを続けていくことができるのです。



大きな目標は、最終ゴールとしてそのままあって構いません。
そこにたどり着くために、まずどんな「小さなゴール」を作ることができるのか?を考えるのが、指導をする側の課題といえるかもしれません。

多くはいきなりを「実行する本人(部下)」に考えさせようとしてしまいますが、それはあまり効果的ではありません。
なぜなら、登山が初めての人に「富士山に登る装備を揃えろ!」「体力アップの計画を立てろ」といっているようなものですから。
それを言われて、自分で調べて動ける人は一握りで、そもそもそうした人への指導があなたを悩ませることはないですよね?

上司であるあなたと、部下とが相談して「小さなゴール」を設定しましょう。
ここでの「小さなゴール」は最初は特に、「ちょっとだけ頑張れば達成できる」という難易度のものがオススメです。

そして部下がこの「小さなゴール」をきちんとクリアできているかどうか?をチェックし、
達成できていればともに喜び、評価し、そして次のステップ(小さなゴール)に進むというのが理想的です。

もしクリアできていない場合には、「どこがうまく行かなかったのか?」「何が難しかったのか?」を分析し、更に小さな目標に噛み砕いて設定していくことが大切です。

部下1人1人に対し、まずどんな「小さなこと」ができるのかを考えましょう。
そこから1ヶ月後には、どういうことが できているといいか?
その為には、1週間後にはどうなっていればいいのか?
その1週間後の状態をクリアできるために、「今日」できることはなんだろうか?



こう書かれると「難しそう」と感じられるかもしれませんが、ここでもポイントは「スモールステップ」
「よりよいリーダー」への道も、小さなゴールの積み重ねの先にあるものですから、

まずは、今日、自分に出来ること

を設定して、取り組んでみてくださいね。
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大門昌代 講師:大門昌代


「出る杭は打たれる」という言葉がありますが、何か新しいことを始めようとするときや、既存のやり方に異を唱え、変革をもたらそうとするときに、「今までと違う」「前例がない」「通用しないやり方である」というような理由で、たたかれてしまうことがあります。

でも、出る杭がなければ、いつまでたっても横並びであり、現状に変化を起こすことは難しいでしょう。

確かに、横一線に並んだ杭の中に、一本だけ高く伸びている杭があると、目立ちます。
心情的に、たたきたくもなります。

特に日本では、目立つことは、あまり歓迎されない雰囲気がいまだあります。

変革を起こして、ヒーローになるよりは、事なかれ主義を貫いたほうが、身のためであるという雰囲気もあります。
特に日本文化の中では、ヒーローになって目立つよりも、みんなと同じであることが好まれてしまいます。

ですから、日本文化の中で、変革を起こそうとすると、たたかれる覚悟が必要になります。
「出る杭をたたくなんて、時代遅れ」と言ったところで、その文化がそれこそ変革するには、まだ時間が必要でしょう。

変革を起こすならば、覚悟しましょう。

でも、日本には「おかげさまで」という言葉もあります。
これをうまく使うことができれば、杭が出きってしまうまで、たたかれることが少なるなる可能性が高くなります。
出きった杭は打たれないですからね。

何かで優勝な成績を収めたとき、「私は努力しました!やりました!」と、堂々と言っていいのですが、これが日本文化の難しいところで、「皆さんのおかげで、優秀な成績を収めることができました」と言った方が、受け入れられやすいのです。

それと同じで、何か会社で変革を起こす必要があるとき、おかげさまでという物事の見方や、言葉を使うと、更に出きった杭である権威者から、引き上げてもらえる可能性がありますし、下からは、押し出してもらえるようにもなります。

最近、大関の琴奨菊さんが初優勝しましたね。
琴奨菊さんは、ものすごい努力をされて優勝されましたが、インタビューでは必ず、周りの方々への感謝を口にされます。
そうすると、「やりました!僕の努力で優勝できました!」と言うよりも、何倍も好感を持たれます。
もちろん、琴奨菊さんは、そんなことを計算して感謝を口にされているわけではないですが、これが日本には合うのかもしれません。

優秀な成績を収めたときはもちろんですが、これから何か新しいことを始めるとき、既存のやり方を壊して変革を起こすときも、この方法が日本ではとても受け入れられやすく、周りの協力も得られやすいのです。

逆に言うと、たたかれるということは、「おかげさまで」を伝えることができていないからとも言えます。

その変革案は、自分一人で考えたのかもしれません。
ですから、「誰のおかげではない」と思うかもしれません。

でも、その変革案を発表できるまでに成長する過程では、誰かが必ずサポートしてくれたはずです。
力を競い合ったライバルがいたからこそ、変革案がうまれたのかもしれませんし、「この人のためにより成長したい」と思わせてくれた誰かがいたのかもしれません。
純粋に応援してくれた人がいたのかもしれませんし、落ち込んだ時に励ましてくれた人がいたのかもしれません。
周りを見渡せば、「おかげさまで」と言いたくなる人がいるのではないでしょうか。

その人たちに、おかげさまでを伝えるような気持ちを持って、変革に挑んでいきましょう。

出きるまでは、たたかれないほうがいいですからね。
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大門昌代 講師:大門昌代


職場には、一人や二人は、きつい言葉を発する人というのがいるものです。
ですが、職場できつい言葉を発していると、嫌われたり煙たがられたりしますし、きつく言えば、部下が言うことを聞いてくれるというものでもありません。
それどころか、反感を持たれることの方が多いでしょう。

ところが、そういったきつい言葉を発する人の中にも、人気者という人がいます。
「ダメだなぁ」「もう少し頑張ってくれよ」「本当にやる気持ってる?」と、一見すると相手を否定している言葉なのにも関わらず、この人気者の人が言うと、言われた人も「きついですね~」なんて言いながら、傷ついていない。

それどころか、「○○さんに、またきついことを言われちゃったよ」なんて笑っていたりします。

そういう人気者の場合、その言葉は一見するときついのですが、そこに愛情があったりするのです。

「ダメだ」「頑張れ」「やる気ない」などの言葉を発しているのに、そこに愛情があるかどうかで、言われた相手の受け取り方が違ってくるのです。

ただ相手を否定するだけの言葉であれば、言われた人は傷つきますし、反感をもちます。
でも、言葉は否定するようなものであっても、その言葉の裏に、相手に対する愛情があるかどうかで、相手の受け取り方は大きく違うのです。

とは言っても、伝わっていない愛情は、意味がありません。
「俺は部下のことを大切に思っている」と言っても、相手に伝わっているかどうかなのです。

テレビには、毒舌と言われる人たちもたくさん出演されていますね。
そういう人たちは、毒舌と言われるだけあって、かなりきつい言葉を発しています。
それにも関わらず、言われている人たちは、笑っていたりしますね。

中には、一通り毒舌を発したあとに、「ありがとね」とか「また来てね」「でも好きだよ」と愛情の言葉を、きちんと伝える毒舌家もいます。

そうすると、「あんなにきついことを言っても、あとでフォローすれば、人気者になれるのだ」と誤解する人がいますが、フォローすれば、愛情が伝わるというものではないのです。

テレビの中の毒舌家と同じような方法をとっても、おそらく職場では反感をかうだけでしょう。

普段から、愛情を持って相手と接しているか。
何か問題が発生したときに、親身になって力になっているか。
そういうことが大切なのです。

普段から、部下のことをかわいがっているとか、落ち込んだときは、さりげなく力になってくれているとか、部下が窮地に陥ったときは、必死になって助けてくれるとか、そういう土台があれば、どんなにきつい言葉を発していても、部下はついてきてくれます。

普段の態度で、部下は愛情を感じ取っているのです。
そういう土台があれば、きつい言葉を発しても、部下は愛情をきちんと受け取っていますから、傷ついたり反感をもったりしないのです。

もちろん、普段からよく面倒をみてくれて、なおかつやさしい言葉をかけてくれる上司というのは、人気者になるかもしれませんが、それでは、部下が育たなかったりします。
たまには、きびしいことも言わなくてはなりません。
そんなとき、普段の態度がものをいうわけですね。

部下を叱ってはいけないわけではないのです。
注意してはいけないわけでもないのです。
きびしく言わなくてはいけないときというのはあります。

そんな時に、部下が耳を傾けるかどうかは、部下に対する愛情があるかどうかなのです。
人は力で動きません。
情で動くのです。
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成井裕美 講師:成井裕美


突然ですが、あなたは後輩を育てるのは得意でしょうか?
上手に後輩のやる気を引き出し、また後輩が自分自身で考え自発的に動けるように意欲を持たせたり、自信をつけたりするサポートは得意でしょうか?

『よりよいリーダーとなるために必要なこと』と題してお届けしている本シリーズは、第5回までは「経営学の父」と呼ばれ、著書『マネジメント』で有名なドラッカーの教えから、”リーダーシップ”について5回に渡り考察してきました。
そこではリーダーとして心構えであったり、概念であったり、大切な要素であったり、というような、素質や姿勢に焦点をあててきました。
そして、第6回からは”実践編”として、実際に「育てる現場」で起こる問題に対しての対処法として『育てる技術を磨く』ということを軸にお届けしています。

”実践編”で過去にお伝えしてきたのは、下の3点。

・やる気や根性ではなく「行動」をみる(第6回)
・「知識」と「行動」は分けて教える(第7回)
・「分かりました!」の返事を鵜呑みにしない(第8回)

”教える”時に重要な【誰が、いつ、どこでやっても、同じ成果が得られる為に、どうすればいいか?】がコンセプトになっています。

業種によってもまちまちだとは思いますが、それでも「新人さん」や「メンバー入れ替え」はは定期的にやってくるもの。
その新しいメンバーが「自分のやり方」「自分のこだわり」をもって業務を効率よく遂行することは大切ですが、
最初から個人の裁量や、個々の過去の経験値に頼るのではなく、

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作ること

が何よりも重要なのです。

では、今回は”実践編”の第4弾は、効果的な指示・指導の仕方についてです。



●やるべきことを「具体的な行動」に言い換えて伝える

何度言っても、なかなかこちらが思うとおりに動いてくれない。
ルールを決めたのに、そのルールが全く守られないし、何のためのルールなのか?が理解されていない。

そんな経験、上に立つ立場の人であれば、1度とは言わず、日常的にあるのではないでしょうか?

その度に説明しなおしているつもりだけれども、また上記のようなことが繰り返されるとイライラしたり、失望したり。。。

では、部下や、現場のスタッフ、指示を受ける側の彼らだけに問題があるのでしょうか?
彼らの仕事への姿勢や、理解度が低いことだけが原因なのでしょうか?

【誰が、いつ、どこで】行っても一定の成果を上げる”仕組み”を作る

その為の、指示の出し方や指導の仕方を見つめなおす為に、とても有効な「MORSの法則(具体性の法則)」を、今回はご紹介したいと思います。



「MORSの法則(具体性の法則)」とは、1960~70年代にアメリカで考えられた「行動科学」分野で、行動を定義するときに用いられる法則のことです。

M:Measurable(計測できる)→数値化できる
O:Observable(観測できる)→誰が見ても、どんな行動をしているか分かる
R:Reliable(信頼できる) →誰が見ても、同じ行動だと認識できる
S:Specific(明確化されている)→何をどうするかが明確になっている

この4つの条件を満たしていないものは、行動科学では”行動”とは呼びません。

例えば、

・クレームを出さないように、丁寧に対応しましょう
・売上を伸ばすために、各自の目標を立てて取り組もう
・チームワークを高めて、みんなで助けあいましょう
・企画書をできるだけ早く提出するように!

などの指示は一見すると「行動」を表しているような印象を持ちますが、「MORSの法則(具体性の法則)」に当てはめると4つ条件を1つもクリアしていませんので、実は「行動」と呼ぶのには当てはまりません。


あなたの指示の出し方や、考え方は「行動」に当てはまっているでしょうか?

それぞれの指示の修正点を上げるとしたら、こんな感じになると思います。

・クレームを出さないように、丁寧に対応しましょう
→「丁寧に」が具体的に何をするのか?が曖昧。

・売上を伸ばすために、各自の目標を立てて取り組もう
→実際に「やるべきこと」が曖昧

・チームワークを高めて、みんなで助けあいましょう
→どのように「助け合う」のかが曖昧

・企画書をできるだけ早く提出するように!
→「できるだけ早く」が曖昧


曖昧なことに関しては、私達はそれぞれ「自分の当たり前」を適用しようとするものです。
それが指示を出した側の思惑と一致しない場合には、
「そうじゃない」「どうしてそうなるんだ」「なんでわからないんだ」と指摘されたり、注意されたりしますが、
その時に、「自分の当たり前」が適用されているケースであればあるほど、指摘された側は「自分を否定された」と誤解しやすくなってしまいます。

この「自分を否定された」という誤解が積み重なることこそが、仕事へのモチベーションを下げることに繋がります。



「一を聞いて十を知る」ということわざがあります。
孔子の弟子である子貢が、孔子の門人である顔回を褒めて、「顔回は一を聞くと銃を理解するが、自分は一を聞いても二を理解する程度である」といった故事に基づいているのだそうです。

しかし多くの人は子貢と同じ、「一を聞いて二を理解する」もできれば十分でしょうし、「一は一」という人の方が多いでしょう。
「一は一に十を伝える」為には、指示を出す側の発言や、作業手順、マニュアルがある場合はそのマニュアルの内容が「MORSの法則(具体性の法則)」に沿っているかどうか?を振り返っていただくと、修正すべき点が見つかりやすくなりますよ。
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テーマ:
那賀まき 講師:那賀まき


初めて「部下」を持つ。「リーダー」の肩書きを持つ。今までとは違う立場に立った時には、それまでの自分の業績や人柄が認められたと思う反面、「リーダー」になることに、プレッシャーを感じたり、ポジションの変化に戸惑ってしまったりすることがあります。なぜ、そんなことが起こるのでしょうか?

<かつての上司との競争>
チームの一員だったとき、リーダーに対して「リーダーなのに、ちゃんとできていない」「もっと、自分たちのことを理解して欲しい」「リーダーのくせに・・」等の不平不満を抱いていると、リーダーという立場に立った時に、部下から責められるのではないか?という不安を感じやすくなります。「あのリーダーみたいにはならない」と思うほど、「もっとしっかりしないと・・」というプレッシャーを自分にかけてしまうので、「上司」や「リーダー」として、どう振る舞えばいいか、わからなくなってしまうのです。

<部下との競争>
また、自分がリーダーという立場に立ったために、今まで自分がやっていた仕事をするようになった部下を見て、「自分だったら、○○するのに、なぜ、そのやり方をするのか?」「もっと効率的にできないのか?」というような苛立ちを感じたり、反対に「自分がやっていたときより、うまくやっている」と敗北感を感じ、自分がリーダーであってもいいのか?と自信をなくしたりすることもあると思います。

<競争を手放す>
かつてのリーダーや、現在の部下との間で感じている感情は、両方とも「競争」です。
「競争」すると「勝者」と「敗者」ができます。そして、「敗者」になることを怖れます。ここで、ポイントとなるのが「競争を手放す」という考え方です。かつての上司への不平不満から、あんな上司にはなるまいとするのではなく、かつての上司が「できなかった」理由を理解した上で、自分のやり方を見つけていく。自分と部下を比較するのではなく、部下のやり方に理解を示したり、部下の仕事なのだと割り切って「任せ」、自分は上司として成すべきことに集中する。
つまり、過去の自分の視点を手放し、今の自分だからできることに視点を移していくことが大切なのです。

<リーダーの仕事>
リーダーは、言うまでもなくチームのとりまとめ役であり、責任者でもあります。個人の仕事量とチーム全体の仕事量を比べると、チーム全体の方が多くなりますし、個人で全てを行うのは難しいと言えるでしょう。個人レベルでは「自分がやった方が早い」と思う事案であっても、大局的な視点から見たときには、「任せた」方が数段効率的な事案も多くあります。チーム全体の方向性や利益を見定めた上で、任せるべき仕事は任せ、自分がやるべきことは引き受ける、というのが「リーダー」の仕事といえるかもしれません。

<リーダーとしての影響力を知る>
リーダーという肩書きを持つと、自分がどう思っていようと、周囲からは「リーダー」という「権威」として見られます。「権威」を持つということは、よくも悪くも、今まで以上の「影響力」を持つ、ということです。自分では、ちょっと注意したつもりでも「叱責された」と受け取られてしまう、というのも、注意された側からみると、「リーダー」という「力のある人」からの指摘なので、重く受け取られるからなのです。逆にいうと、「リーダー」からの承認やほめ言葉は、「権威」からの承認なので、今まで以上に「効果的」だとも言えるのです。自分の言葉や態度が「影響力」を持っていると自覚することは、リーダーにとって、とても大切なことなのです。

<最後に>
自分なんかがリーダーなんて・・。自分がリーダーでいいのだろうか?そんな気持ちを感じていると、周囲の目が気になって「自分らしさ」が失われていきます。そんな時には、自分に「リーダー」を任せようとしてくれた人の存在に意識を向けてみませんか?その人からみると、「リーダー」にふさわしい人材なのです。その事実を信頼してくださいね。
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