2012-02-12 01:01:28

■ドラゴン・タトゥーの女

テーマ:映画

■The Girl with the Dragon Tattoo

●多少怖々と、多少期待感を持って見たハリウッド・リメイク物。だが、「ソーシャル・ネットワーク」で久し振りに楽しませてくれたデヴィッド・フィンチャーなのだ・・・だが、見終えた高揚感はなかった。

で、一日経過・・・嗚呼、駄目だコリャであります。一晩寝ても変わらない。
ブツブツの自問自答・・・といっても他愛ない重箱の隅を穿っている程度の浅ましさかな・・・で、愚痴を並べれば実は一般的に評価は高いそうでスウェーデン版 を超えた、のだそうだ、そういう評価が多い、のだそうだ。確かにオスカーのノミネートにリスベットを演じたルーニー・マーラの名もある・・・だからなんだってんだ・・・二晩寝ても変わらなかった。
ま、いっか。映画通でもない、ただただ無性に見たくなるタチなだけ、だもんな。といった弁解を前置きで言い聞かせ。

元々、ハリエットという富豪一族の行方不明の娘、誰かに殺害されたと思われるその娘の押し花が出てくるところから物語りは始まるのだが、富豪であればこの鑑定をCSIニューヨークの科学捜査班に任せれば即行解明できそうなのだが・・・ということを脇に置いても、最初のスウェーデン版「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」は十分に楽しめた。あら、まあ、またもスウェーデン版の擁護だ。

これ、サスペンスであり、その筋書きを知った上で見ることになった今回のハリウッド版・・・シャープに決めて見せる場面構成や整い過ぎた俳優の様子、ファッション、カッコいい・・・で、怪しさのない臭いのない、スマート。
ダニエル・クレイヴを使って、背景がスウェーデンであっても、過去作を踏まえずに独自の路線で制作なのだそうだが成る程、この後味のドライさがアメリカ臭か。

オープニング、凝った映像なのに(物語とはかけ離れたもので別物プロモーションの模様)音楽がまったくボリューム不足でフラストレーション。どうしてこの程度の音量なのか。ガンガンいってくれよぉ!と最初から突っ込ませるのは勘弁だ。
結末やら話の持って行き方などこの手の映画は見るものを惑わせるのでオフとしておこう。
だが、えらく顔も身体も美肌の艶やかなリスベット、延々と愛らしい変装姿が変装にあらず・・・ルーニー・マーラの本来の姿はこんなんです、としか我には映らない。これ勘弁ね。
ミカエルって男を、こいつはこーの程度でありますって落ちも勘弁な。

スウェーデン版は、冷ややかでザラついた人間模様が部分部分で異臭を放った。変装してもリスベットは尖がってカッコよろしかった。ミカエルの生身の男姿が今様の化学分析とは別の解明の紐解きを納得させた。
真相解明を依頼する元会長ヘンリック・ヴァンゲル役のスヴェン=ベルティル・タウベの醸し出す孤独感が寒々と伝わったことで幕開けから見事だった。(2011年/製作国アメリカ/公開2011年12月20日/日本公開2012年2月9日)


▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。

●Directer:David Fincher デヴィッド・フィンチャー
●Screenwriter:Steven Zaillianスティーヴン・ザイリアン
 novel "Män som hatar kvinnor"Stieg Larssonスティーグ・ラーソン
●Cast:Daniel Craig ダニエル・クレイグ Rooney Mara ルーニー・マーラ Christopher Plummer クリストファー・プラマー Steven Berkoff スティーヴン・バーコフ Stellan Skarsgård ステラン・スカルスガルド Yorick van Wageningen ヨリック・ヴァン・ヴァーヘニンゲン Bengt C.W. Carlsson ベンクトゥ・カールソン Robin Wright ロビン・ライト Goran Visnjic ゴラン・ヴィシュニック Geraldine James ジェラルディン・ジェームズ Joely Richardson ジョエリー・リチャードソン Julian Sands ジュリアン・サンズ Inga Landgre インガ・ランドグレー Per Myrberg ペル・ミルバーリ Mats Andersson マッツ・アンデション Eva Fritjofson イーヴァ・フリショフソン Donald Sumpter ドナルド・サンプター Elodie Yung エロディ・ユン Ulf Friberg ウルフ・フリベリ Josefin Asplund ヨセフィン・アスプルンド Embeth Davidtz エンベス・デイヴィッツ
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2012-01-30 00:05:30

■ムーラン・ルージュの青春

テーマ:映画

■ムーラン・ルージュの青春

●いったいどうやったらこんな作品が出来上がるのか、不可解な思いで館を後にした。
文化庁の助成で出来上がった映画はいろいろ疑問があがっているが本作の場合はどういう経緯で助成金を獲得したのか気になった。

「監督は1981年の「西風」以来一貫してオリジナリティーにこだわり続けてきた田中重幸。脚本は多くのテレビドラマや楳図かずおのドキュメンタリーを手掛けた大隅充です。ムーランの舞台場面は中村公彦さんの日活時代の弟子、美術監督の三輪敏雄、林隆の二人がその再現にあたり、劇場外観のセットは「海猿」「GANTZ」の星川造型が製作を担当しました。ほかにも、プロデューサーの一人千葉一彦をはじめスタッフのほぼ全員が中村さんとの深い絆で結ばれたメンバーで、先生の遺志を継ぐかたちでスクラムを組み、献身的情熱的に映画人の魂を結集しました。 」とは公式サイトにあった文。

映画はサイトなどにある詳細を見ないままに、見ることが多いのでこうして改めてサイトを見れば・・・余計に???。
誰が撮りたかったのか、伝わらないこと多く・・・それは構成、脚本(ドキュメンタリーであっても案内人の如く登場するラサール石井の台詞がある・・・カメラ目線だったり外したりこれまた不可解な役割)、再現場面の出演者の様子(演出)、当時の資料の少なさ、説明不足のテロップ、カメラのぶれと定まらないフレーム・・・兎にも角にもため息が出続けるこの作品をどう説明、紹介すればいいのか頭を抱えてしまう。
取材される側に回った野末陳平はこの種の記憶に事欠かない人であり、この手の構成などに文句をつけることもなかったのかと残念、と思うのは私だけなのだろうか。テレコムジャパンやNHK等の中には適任者がいただろうに、と・・・勿体無い。
これがきっかけで、当時の資料などが集まることになれば、それはそれなりの仕事をしたことになるか、といい聞かせるしかないのか。フライヤーに掲げられた明日待子さんの90歳当時の登場の姿には無論感嘆であるのだが勿体ない、のだ。ムーラン・ルージュの洒落た存在が伝わらないのは、制作した方々が洒落気とは遠いところにいるのか。(2011年/製作国 日本/公開2011年9月17日:ドキュメンタリー)


▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。

●Directer:田中重幸
●Screenwriter:大隅充
●Cast:ラサール石井 明日待子 中村公彦 三崎千恵子 野末陳平 中島孝 楠トシエ 築地容子 森川時久 大空千尋 本庄彗一郎 藤枝利民 小峰葉子 宮里明見 奈良典子 小澤公平/ナレーター: 坂本頼光
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2011-08-08 23:23:46

■ ツリー・オブ・ライフ

テーマ:映画

■The Tree of Life

●テレンス・マリックの作品。「ニュー・ワールド」を超えて、前作のように予想通りに見るものを裏切る内容に感謝。スターの出演するドラマ(但し出演者も見事)、というより、これもテレンス・マリックの世界観、さらに宇宙観を展開し、2011年人類の旅といった様相を呈する。

見る者により感想は分かれるだろうが、それが何なんだい、といっておこう。
ここまで彼自身が作りたいと思った作品を公開するところに至らせる力に感服する。
そういう人のところに向かってみたいと、この作品に携わった人々、製作、撮影・・・にも羨望の眼差し。

ブラッド・ピットの様子が抜きん出て良い。彼だけが良いのではなく、撮影エマニュエル・ルベツキ、テレンス・マリックの画面構成、編集がみせてくれる。映画の尺である。
野太く50年代のアメリカ男を描きながら、それは一人の男の回想であって、記憶の断片であって、一粒の人間という種の有様。
神が在るのか、在らぬのか・・・。
拠り所を求めていく人の問いかけ・・・。
ハッブル宇宙望遠鏡を通したような宇宙に向かえば、同時に下界では・・・。

業務試写であっても熟睡した者がいた。
時代が変わってしまった。そんな時に見ることが出来た。良かった。 (2011/製作国アメリカ/アメリカ公開2011年5月27日:limited/日本公開2011年8月12日)

●Directer:Terrence Malick テレンス・マリック
●Screenwriter:Terrence Malick
●Cast:Brad Pitt ブラッド・ピット Sean Penn ショーン・ペン Jessica Chastain ジェシカ・チャステイン Fiona Shaw フィオナ・ショウ Hunter McCracken ハンター・マクラケン Laramie Eppler ララミー・エップラー Tye Sheridan タイ・シェリダン
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