■The Great Raid グレイト・レイド
テーマ:映画
■The Great Raid
●「キングコング」で製作のセルズニック繋がりで久しぶりに旧作のロマンチックなの、と思っていたら・・・急遽、新作の情報に遭遇。やや驚く。何故かといえば、この物語は当初、スピルバーグが指揮するものと思っていたもので、そう思っていたら、なんともクリント・イーストウッドが硫黄島を舞台に撮影を開始するという話が入ってきて、あれ?じゃ、あの映画は、と思っていたら、こっち・・・ジョン・ダールが監督して既に出来上がっていた。
2002年当時の話になるが、「Ghost Soldiers」(ゴースト・ソルジャーズ)という映画が企画されていた。第二次世界大戦終盤を舞台にしたドラマで、原作はベストセラーのノンフィクション。この話をスピルバーグ監督、トム・クルーズ主演で製作というもの。プロダクションは原作本の映画化権を取得、ジョシュ・フリードマンが脚本を、とまでなっていたはず。スピルバーグは、「シンドラーのリスト」「プライベート・ライアン」「太陽の帝国」と、これまで第二次大戦を舞台にした映画を世に出している。「宇宙戦争」ほど始末は悪くないにせよ、見終えて見れば、いずれも今ひとつ、ふたつ。しかし、この企画に関しては日本軍に捕虜、という事から気になっていた。映画「ラスト・サムライ」が撮影時期を向かえた頃にも、この話は消えていなかった。しかし、トム・クルーズの「ラスト・サムライ」の次に浮上したのは「宇宙戦争」。スピルバーグ監督の下に、トム・クルーズ主演作。スピルバーグは、長年持ち続けた企画、「Memoirs of a Geisha」=「SAYURI」とも離れて、「宇宙戦争」に向かっていた。
今年の夏に向かって、第2次世界大戦をとらえた映画がいくつがあがって来る。それも、敗戦60年で欧米、アジア諸国の視線は日本に向けられている。では日本では・・・自衛隊を柱にした映画が数本。なんだか奇妙な様子ではないか。ヒトラーをメインに据えた作品公開もあるなら、8月に向かい、繋がりは出てくると踏んでいはいたが、もう順次アップしていくしかない。敗戦から60年。2005年の夏、だ。

先述したが、第二次世界大戦中にフィリピンのバターン島で日本軍の捕虜となって囚われた兵士を描いたもので、原作はアメリカ人ハンプトン・サイズによる著書「Ghost Soldier」。
なぜ、「Ghost Soldiers」ゴースト・ソルジャーズ、なのか。
フィリピンのルソン島南西部の半島、バターン島(バタアンとも表記)。1942年、4月9日、アメリカ陸軍エドワード・キング少将は、日本軍に降伏。およそ7万8000人のアメリカ人とフィリピン人の兵士、そして2万人のフィリピン民間人を引き渡した。ここから「Bataan Death March」(バターン島の死の行進)=バターン・デス・マーチが始まる。捕虜は、険しいジャングルの中をおよそ55マイル(約80.5キロ)歩かされる。そこからさらに鉄道で移送。さらに最終地の捕虜収容所までおよそ8マイル(約13キロ)を歩く。日本軍の捕虜収容所に収監された時に、既に捕虜の数は激減。なぜか。途中で行方不明、息絶えた、殺された。そして、3年後の1945年、アメリカ軍が奪還し、解放された。死の行進とその後の苛酷な捕虜生活で生き残ったのは、わずか513人だった。兵士らは骸骨のようにやせ細り、病気にかかっていた。(数は他証言も有り)


さて、そこでだ、このスピルバーグ&トム・クルーズの「ゴースト・ソルジャーズ」の華々しい話題先行を横目に、先行して撮影実行に突っ走ったのがミラマックス制作、ジョン・ダール監督の「The Great Raid」=グレイト・レイド。




スピルバーグ等を振り落とした格好になった映画「グレイト・レイド」は、第二次世界大戦中、敵領内への奇襲攻撃の為に、特別に訓練を受けたアメリカ特別奇襲隊の動きを中心に核心に迫っていく模様。特別奇襲隊第6レンジャーが救出すべく向かうのは、日本軍のカバナツアン捕虜収容所。3年間、日本軍の捕虜になったアメリカ兵を、フィリピンのゲリラ隊の力を借りて救出する、という作戦。ダグラス・マッカーサーが見捨てたフィリピンで捕虜になったアメリカ兵士。彼等は、33ヵ月以上の間、カバナツアン捕虜収容所で、痩せ衰えながらも511人が生き残った。1945年1月28日の朝、アメリカ軍の第6レインジャーズの小さなバンドは、大胆な救出作戦に着手する。日本軍の守備範囲となったエリアに潜入、徐々に包囲網を狭め、キャンプを襲撃する・・・。


ファンの中には、「グレイト・レイド」の方が、ハンプトン・サイズの「ゴースト・ソルジャーズ」をはるかに越える詳細な奥深さで当時のエピソードの全てが語られている、と言う者もいる。さらに、事実に基づいた内容でありながら、ひじょうにスリルに富んだ、ある種の冒険物語のように強く訴えかける力があると。原作者ウィリアムB・ブリューアは、その34冊の著書中、第二次世界大戦、CIAとFBI(朝鮮戦争と同様に)に集中している作家。

若手で「スパイダーマン」では、おいおい、と言いたくなったデスが、「バレエ・カンパニー」ではそこそこ良かったジェームス・フランコ。マートン・ソーカス、ここにも出てきたデスよ。そして、「ヴェニスの商人」(今秋公開)「スターリングラード」「恋におちたシェイクスピア」「エリザベス」等のジョセフ・ファインズ!。レイフ・ファインズの弟デス。兄も頑張る、弟も演ってます。フィリピン系の俳優にもかなり素晴らしい存在感を残す人物がいた模様デス。無論、日本軍の捕虜収容所に奇襲をかけるからには、クレジットにも多数の日本人俳優、日系俳優の名がある。さらに多数のアジア系エキストラが参加している。



撮影は、2002年秋にオーストラリア、さらに上海でも行われ、本年2月公開予定だった。が、イラク情勢の動向を背景に、本編内の日本軍が首をはねる場面等が削除、再編集の模様。だが、だが、公開決定。2005年8月12日全米公開。第二次世界大戦終結から60年。8月15日の3日前だと。映画「太陽」にも注目は集まるデスが、あちらさんやこちらさんが描くところの歴史。目をそらさないで、直視してみる時期デス。特に大人たちデスぞ。大人ちゅうのは、20歳からとしましょ。そ、我も見るデス。エエとこは褒めて、おかしなとこは意義申し立てせんとイカンのです。映画のTrailerで彼等が解放される時、日本は敗戦に向い・・・周辺諸国も同時に開放の喜びに沸く60年前の夏。(2005年/製作国アメリカ・オーストラリア/アメリカ公開2005年8月12日/日本公開未定)

▲Trailer No. 1をクリック
▲インタビュー
Official site
▲まだ、オフィシャルも閉じたまま・・・
●Directer: John Dahl ジョン・ダール
●Screenwriter:Carlo Bernard カルロ・バーナード
Douglas Miro ダグラス・ミロ 原作:William B. Breuer ウィリアムB・ブロイアー(ブリューアの表記有り)
「The Great Raid:Rescuing the Doomed Ghosts of Bataan and Corregidor」
参考資料として、ハンプトン・サイズ「Ghost Soldiers」ゴースト・ソルジャーズ
●Cast:Benjamin Bratt ベンジャミン・ブラッド Joseph Fiennes ジョセフ・ファインズ James Franco ジェームス・フランコ Connie Nielsen コニー・ニールセン Marton Csokas マートン・ソーカス Mark Consuelos マーク・コンスエロス Robert Mammone ロバート・マモーネ Sam Worthington サム・ワーティングトン Craig McLachlan クレイグ マクラクラン Max Martini マックス・マティーニ James Carpinello ジェームズ・カルピネロ Freddie Joe Farnsworth フレディ・ジョー・ファーンズワース Natalie Mendoza ナタリー・メンドーサ Paolo Montalban パオロ・モンタリバン Jeremy Callaghan ジェレミー・カラグハン Gotaro Tsunashima 綱島郷太郎 Masa Yamaguchi ヤマグチ・マサ Nikko Mackintosh ニッコー・マッキントッシュ Motoki Kobayashi コバヤシ・モトキ Yutaka Izumihara イズミハラ・ユタカ Paul Nakauchi ポール・ナカウチ Ken Senga センガ・ケン Kuni Hashimoto ハシモト・クニ Kentaro Hara ハラ・ケンタロウ Koichi Kimura キムラ・コウイチ Takayuki 'Taka' Nagano "タカ"ナガノ・タカユキ David Chamberlain デイヴィッド・チェンバレン Naoto Uchida ウチダ・ナオト Shingo Usami ウサミ・シンゴ Kazuhiro Muroyama ムロヤマ・カズヒロ Akira Yoshikawa ヨシカワ・アキラ Cesar Montano Ebong Joson エボング・ジョンソン Leo Kooistra レオ・コーイストラ Chito Sayo チトー・サヨ Kenneth Moraleda ケネス・モラレダ Jourdan Lee Khoo ジョーダン・コー Leon Ford レオ・フォード Matthew Newton マテュー・ニュートン Ken Kikkawa キッカワ・ケン
※「Bataan Death March」バターン・デス・マーチ、バターン島の死の行進、このタイトルは、むしろアメリカでの方が知名度が高いのかもしれない。日本人のどれほどの人々がすぐに、ああ、とうなずくのだろうか疑問と思いきや、以下のサイトがあった。不覚。
詳細は、代表的なところでBataan Death March 、バターン死の行進等がありますが、検索でもいろいろな記事があり、かなりの感情の差、数字の差、温度差があります。照らし合わせてください。
また、活字として「Footprints in Courage: A Bataan Death March Survivor's Story」Kristin Gilpatrick (著)、「Silence of a Soldier: The Memoirs of a Bataan Death March Survivor」William J. Duggan (著), SMITH MERRILL (著)といった関係書籍の発行も多い。
さらにポール・ヴァーホーヴェンが、2006年公開の準備中である新作が「Beast of Bataan」。
これは、戦後、戦争犯罪として裁かれることになるフィリピン攻略における日本軍司令官・本間雅晴中将らによる“バターンの死の行進”に代表される数々の非人道的行為を描く内容に模様。原作は「A Trial of Generals: Homma, Yamashita, Macarthur」邦題は「将軍の裁判 マッカーサーの復讐」というので、内容が少し異なるのではないか、と。
原作に対して、故エドウィン・O・ライシャワー博士(駐日米国大使・ハーバード大学名誉教授)の日本語版推薦の弁が以下の通り。これを読むと、少し・・・違う興味がわいてくるが。脚本はテレビ畑のMark Jean=マーク・ジーン。器用な脚本家ではあるのだが、どう描くのか。
「アメリカ合衆国が、敗戦国日本に対して「戦犯裁判」を行ってから、早くも一世代が過ぎた。それらの裁判について「勝者の正義」がまかり通ったと言われることがよくある。とくに「山下奉文(やましたともゆき)」および本間雅晴(ゴジラズワイフ註・どちらもフィリピン作戦関係)に対する裁きに関して、この言葉がよく当てはまる。・・・中略・・・軍事法廷で裁かれた山下および本間と並んで、本書ではマッカーサー将軍も裁かれている。二人の日本人将軍が、いずれも率直で、正直で、高貴でさえあったことが明らかにされている。そしてマッカーサーについては、その二重人格の影の部分が浮き彫りにされ、彼がいかに狭量で、もったいぶった、そして復讐心にとらわれた人間であったかが示されている。
本書ではまた、アメリカ合衆国の正義(裁判)も裁かれているのである。そして、最終的に敗れ去ったのは、アメリカ合衆国の正義であったことを証明している。軍事法廷(東京裁判)はかく裁いた。だが、歴史がそれと異なる裁きを下すことは明らかである。(ローレンス・テイラー「将軍の裁判 マッカーサーの復讐」に寄せて エドウィン・O・ライシャワー)
- Hampton Sides, James Naughton
- Ghost Soldiers: The Forgotten Epic Story Of World War II's Most Dramatic Mission
- Hampton Sides
- Ghost Soldiers
- Hampton Sides, James Naughton
- Ghost Soldiers: The Forgotten Epic Story of World War Ii's Most Dramatic Mission
- James Bollich
- Bataan Death March: A Soldier's Story
- Wm. E. Dyess, Charles Leavelle, Stanley L. Falk
- Bataan Death March: A Survivor's Account
- Donald Knox
- Death March: The Survivors of Bataan
- Donald Knox
- Death March: The Survivors of Bataan
- 鷹沢 のり子
- バターン「死の行進」を歩く
- エドウィン・O. ライシャワー, ハル ライシャワー, Edwin Oldfather Reischauer, Haru Reischauer, 入江 昭
- ライシャワー大使日録
- エドウィン・O. ライシャワー, 徳岡 孝夫
- ライシャワー自伝





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1 ■見たい映画をつなぐタスキ
すみません。表題のような<チェーンTB>が、まわってきました。ご迷惑でなければ、そして気が向いたら、よろしくお願いします。
日本が敵国になっている映画は、あまり観たことがないのですが、辛いかもしれないです。史実についても、いろいろな解釈の仕方があるので難しいですよね。あの当時、西欧の植民地でない国は、日本だけだったから、日本は、亜細亜を開放しようとしたんだっていうこともありますね。やり方が無茶だったけど。
でも、あの戦争を契機に亜細亜の諸国は次々に独立していった…という話も聞いていたりします。
だいたい戦争するのに「神風」が吹くと思っていたり、「兵站」を考えなかったり、「精神力」で「銃弾」に勝て…なんて、ちょっとなーと思いますもん。