2008-09-19 23:40:47

■歩いても 歩いても

テーマ:映画

■歩いても 歩いても

●真昼は汗ばむほどではあるが、やはり夕暮れには秋が深まっていく感が強くなる。残暑といっても、そろそろ半袖姿もおかしいかと七分袖に着替えた今日、訃報。

市川準監督逝去。

ちょっと胸がしめつけられる夜。夜空には月が浮かび、秋の宵に入っていく。
先だって映画「歩いても 歩いても」ようやくを見終えた。
ずっとこの映画のことを考えていたのだが、今頃になってアップすることになった。見終わって、良いな、と思いながらも、物語の中での主人公に、あとほんの少しの踏み込みが欲しいと思った。




ある場面で母親の内を垣間見せて、人の中の恨みを描く辺りなど、も少し乾いた物言い、背景であっても良かったのではないかと思った。やや暗い背景では品がないかなとも思った。
物語の中では長男の命日に家族が集まってくるのだが、その長男の死のきっかけをつくる若者の姿や物言いが、母親や父親の癇に障るようになっている。

実際にそういったこともあるのだろうが、それでも若者の姿形が変わっていたら、どう筋は変わったか。この辺りは難しい。監督の決断であり、志向に見る側がどう応えるか、なのだと思う。
ああでなければ、率直に憎い対象物になり得ないのか。そうなんだろうが、もう少し普通が我は好みであったりする。我はわがままな観客なり。




物語の中では母親の内面を見せつけられる場面が多々ある。時間が経過するにつれてそれは現実の生活に重なり重みを増す。少しばかり母親役は演り過ぎ、ではなかったか。シングル盤のいきさつに、さらに追い討ちをかけるが如く、風呂場の場面は必要だったか…。

しかし、そういった場面を抱え込んだ物語は、新しい孫となった少年が夜中に庭に出て語る台詞が素直にこの作品を救ったと安堵したものだった。

だからこそ軸となる次男の姿が希薄過ぎやしないか、と思ったのだ。
ただでさえ目立つ役者阿部寛ではあっても、今回は対する両親役が樹木希林と原田芳雄であれば、目立つ俳優同士でかえってバランスは悪くないのだ。



ややワンパターンであっても、演技過剰であっても、家族劇として今回の俳優陣が集合することでバランスがとれることを感じさせてもらった。
だからこそ、ほんの少しばかり次男の一言…視線なのかな、何かしらもう一歩が欲しかった。

今や…曖昧な世代、曖昧な日本人になっているのだから、といえばそれまでなのだけれどサ。
そんな中で夏川結衣は矢張り良いな。少年と共にじわじわっと入ってくるんだな。当たり前でこれまでやってきた家族は、よそから新たな家族の一員になってくる人たちでその関係が緩和されたり、少しばかり修復の兆しを見せたりもする。ま、逆もあり、だろうがね。




映画は、きっと見る側それぞれが出てくる誰かに己を重ねてみたりするだろうと。
我は次男だった。次男と父親の関係は結構、我が身を重ねまスた(苦笑)。ま、そこであと一歩なんて、こだわっちまったかな…
そんな時に「是枝流ホームドラマを」という紹介記事を見た。あ、そういう言い方があったか…。

この映画を見終わって、思い返していたのが市川準監督作で悔しいくらいに目立たない存在になっているのではないかと残念な「東京兄妹」 だった。
勿論、個人の趣味趣向でありますがね、あれを超えて語りたい邦画には…なかなか巡り合っていない。。。合掌(2008/製作国 日本/日本公開2008年6月28日)



▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。
どのページに飛んでも音楽が流れるのには参ります。
右下のスピーカーをOFFに

●Directer&Screenwriter:是枝裕和
●Cast:阿部寛 夏川結衣 樹木希林 原田芳雄 田中祥平 YOU 高橋和也 寺島進 

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2008-09-05 00:52:36

■次郎長三国志

テーマ:映画

■次郎長三国志

●マキノ雅彦(俳優名:津川雅彦)監督作「寝ずの番」に続く第二弾は、皆様ご存知清水の次郎長一家を描く「次郎長三国志」となり~。

あちらこちらで監督名「マキノ」について、はたまた…過去の次郎長シリーズについてはアップされまくりでありましょうけれど、ま、簡単に申しますと芸能一家…祖父は映画の父とも言われる牧野省三、父に沢村国太郎、母 マキノ智子、兄 長門裕之、兄嫁 南田洋子、嫁は朝丘雪路、娘は真由子、叔母 沢村貞子、叔父 加東大介、叔母(母方) 轟夕起子 従弟(母方) マキノ正幸…で、叔父(母方)にマキノ雅弘という早々たる顔触れとなるわけで、そんな中の津川雅彦=マキノ雅彦監督となりまする。



ま、こういう顔触れに記憶が無い、覚えがない、といった御仁には今回の映画の主人公「清水の次郎長」といっても、またまたピンとこないと思う。
周囲のお若い面々にたずねては見たものの、「次郎長ってイマイチ、ピンとこないんです」と。ははぁ~仰る通りでございましょう。
これはお兄さん、お姉さん方に楽しんでいただく一作、でございましょうな。




~沢村家に中学の頃に自宅に居候状態だったマキノ雅弘監督~
中学生のころ、叔父マキノ雅弘は、僕の家に居候をしていて、僕の家からずっと撮影所に通っていた。叔父と呼ぶと、どやされ、雅弘兄と呼ばされた。

雅弘兄はとても話がうまく、そのせいかおしゃべりで、家に帰ってくると、その日の撮影で起きたエピソードを面白おかしく話してくれた。僕は、毎晩それを聞くのが楽しみだった。

雅弘兄の話は、単なる撮影裏話に終わらず、なぜ「次郎長三国志」がヒットして、シリーズになったのか、「次郎長三国志」の面白さをどういう風に工夫したか、どのようにしてキャラクターを作り上げたか、役者の分析までが入っていたから、色んなことを教わり、映画を観て確かめ、かつ感動した。

そういう意味で、今「次郎長三国志」という作品を一番よく知り、愛している人間は、他ならぬ、この僕ではないか。
そう思えたことが、この作品を監督第2作に選んだ理由の一つだ。
                    ~マキノ雅彦 ブログより~




とまあ、こーゆーわけで平成の世に中井貴一を次郎長に据えた映画「次郎長三国志」が登場でござんす。
この映画「次郎長三国志」は、娯楽時代活劇でござんす。
わっはっは~と笑うて、楽しく劇場を後にするって寸法の映画でござんす。
重箱の隅を突っつくよーな映画ではございませんデスよ。

で、中井貴一の次郎長がすっとぼけていて良い。人情味溢れていて良い。背格好も年恰好もこの映画「次郎長三国志」にピッタシとはまっていて良い。主役張って異論は無論ござんせん。





大政に岸部一徳(サリー~♪苦笑)がスリムでも良いッ!押さえどころ決めていて良いです。法印の大五郎には、やっぱり何演らせて巧い笹野高史。大野の鶴吉に木下ほうか、と前作「寝ずの番」組が再びでござんす。

本作で役得だった森の石松に、温水洋一。森の石松登場から殺陣がリズミカルになるのでござんす。伊達者の追分政五郎(本作でかつての原作中の二人分の人物を組み合わせて出来た子分)に北村一輝。








黒駒の勝蔵には、佐藤浩市。極悪人の三馬政(さんままさ)に竹内力。
ま、ここは漫画チックでござんす。
あ、大友康平はん、あんた現代に帰ってこんでええよ。そこが一等似合うとるよ。
で、俳優仲間がずらりと顔を揃えた中に、本田博太郎!美味しいとこを押さえておりやす。

映画「次郎長」シリーズのキャンペーン、プロモーションの記念すべきスタートは熊本からでござんした。




マキノ雅彦監督
「義理人情に篤い熊本県、九州男児の皆様には、次郎長の心意気に大いに惚れていただいたことと思います。タダで観た皆様には義理を感じていただいて、是非クチコミで面白さを広めてください(笑)!次郎長の次の作品でも監督ができるよう、応援してください!」とPR、大いに盛り上がりました、とさ。



後半のある場面からぐぐっと高揚する背景に流れる音源。あ、そうでありましたか!
長唄三味線の杵屋勝東治の「流れ」。50年温めてきたという監督秘蔵の楽曲。杵屋勝東治たぁ、50年代にはアメリカ公演でも名演奏を披露したお方で、当時随行した若山富三郎、勝新太郎も三味線の世界のお人やった(勝東治はんは二人の親父様ですワ)。

その「流れ」の楽曲、えらい決め決めの場面をぐんぐんと盛り上がらせてくれますのや。
三味の中に、浄瑠璃やら浪曲やら歌舞伎やら、そら、もー日本の舞台がわーっと広がりまっせ。で、紅葉もな、季節を再現するために一枚一枚作ったんやと。「細雪」の桜に負けん・・・数では負けても気合では負けへんとゆーておこう。エライなぁ、そーゆー風に、この映画マキノ雅彦組の面々がええ仕事してますのや。本(脚本)がいいんだッ!アドリブも巧いこと入ったようだし。で、こーゆー軽やかな活劇が出来たわけやね。

殺陣の玄海竜二も顔見せてますがな。火の国の御仁やったらそら、見逃したらいかんな。目をカッと見開いて、見ときや。9月20日から封切りやからな。ええな、頼んまっせ(我、どこの人間かい:苦笑)(2008年/製作国日本/公開2008年9月20日)







▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧いただけやす。

●Directer:マキノ雅彦
●Screenwriter:大森寿美男
●殺陣:玄海竜二
●Cast:中井貴一 鈴木京香 岸部一徳 笹野高史 温水洋一 北村一輝 近藤芳正 山中聡 木下ほうか 大友康平 佐藤浩一 竹内力 本田博太郎…玄海竜二

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