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2007-08-31 18:44:48

■Rendition

テーマ:映画

■Rendition

●アカデミー賞外国語映画賞で突如浮上してきた観があった「Tsotsi」(ツォツィ)。当初、アップされたTrailerを見ても後が予測できないままだった…あの監督の新作。今度はCIAを舞台としたドラマということだったが、さ、どんな様子か。

男はエジプト生まれの化学工学技術者。南アフリカから妻子の待つワシントンに向かっていた。しかし、何の前触れもなく男はワシントン到着と同時にいきなり入国管理官に左右から拘束された上に、すっぽりと頭から頭巾を被せられ、何処ともなく連れ去られる。夫を到着ゲートでひたすら待ち続ける妻子。しかし、夫の姿はなかった…。

男にかけられた容疑とは…。アメリカではないどこか…CIAの秘密拘束施設の中に拘留されたまま、男の裏の任務を暴けと命令を受けたアナリストによって尋問を受け続ける。
一方、突然、帰国寸前で行方不明になった夫の安否に不安を覚えた妻は黙っちゃおりません。捜す、捜す、四方八方手を尽くし探し出そうと躍起になる。これ、当たり前ですが、実際に類似した事件は少なくないのだった。




まずは、キャスティングがいい。CIAアナリストに一作ごとに深みを見せてきたジェイク・ギレンホール。対するのはリース・ウィザースプーン。政府側に位置するメリル・ストリープは「クライシス・オブ・アメリカ」で見せた凄腕上院議員ママを彷彿とさせながらも今作での役どころをふまえた演技を見せてくれそうだし、「リトルミス・サンシャイン」が良い効果を発揮してハリウッドで新たに良き役どころをキャッチできるようになったアラン・アーキンの押さえどころも間違いない、だろう。
ギレンホールの義兄ピーター・サースガードがここに顔を見せている辺りも嬉しい。アメリカの香川照之みたいだもの、何演らせても巧いもの。








拘束される夫にはニューヨーク在住、エジプト人の父を持つアラブ系アメリカ人のオマール・メトワリー(メトウォリー)。彼はブロードウェーの舞台「Sixteen Wounded」でマームド(ユダヤ人のパン屋との予想外の友交を進展させる勇ましい若いパレスチナ人)として2004年のトニー賞助演男優賞のノミネートされた実力派だが、映画での出演作は少ないので知名度も低いが今後が期待できそうな人物。



ところでリース・ウィザースプーンに関しては、興味をもったことがなかったのだが、前作「ウォーク・ザ・ライン/君につづく道」での好演振りに改めてアメリカの大衆側に身を置いたよーな顔立ちが捨て置けないのだな、と思えてきた。例えば、サリー・フィールドやシシー・スペセクといった名優たち…整ったアメリカン・ビューティな女優ではないものの、いかにもリアリティがある存在感、そこに仲間入りしたような気配がある。
このキャラは強いデス。巧くてもシャーリーズ・セロンやキム・ベイシンガーやローラ・リニー等にはハードルには高いのが…あの町の角を曲がったマーケットにさっき入っていった買い物客顔の装いなのである。
演技の巧さだけでは得られない市井の女が出来るのは強みだと思う、んだな。
で、ライアン・フィリップ贔屓ではあるが巧い人は褒めなくてはならんのデス。




因みに本題の「Rendition」とは解釈、劇・音楽の表現や演出、といった意味合いにも訳されるのだが、ここでは「Extraordinary Rendition」=特別講演、特殊な演出…(特例拘置引き渡し)…に見合った訳し方があって良いと思うのだが考え過ぎだろーか。英語には全く詳しくもないのだが、調べてみると「Torture by Proxy」=「代理拷問」「拷問ショー特別公演」という意味合いを持った諜報業界の隠語もあるそうな。

マルチメディア/インターネット辞典によれば、「Extraordinary rendition」=「特別講演」とあった。(以下マルチメディア/インターネット辞典 http://www.jiten.com/dicmi/docs/e/4031s.htmより抜粋)

「"Extraordinary rendition" and other terms of our times by Tom Engelhardt, Tom Dispatch site, posted January 6, 2004」を翻訳し、Subject: [TUP-Bulletin] TUP速報244号「時代の言葉のワンダーランド(翻訳/井上利男)」2004年1月16日で紹介された、2004年1月4日発行のサンフランシスコ・クロニクル日曜版(Sunday's San Francisco Chronicle)真相解明シリーズ(Insight section)に掲載されたクリストファー・パイル(Christopher Pyle)の記事「代理拷問(Torture by Proxy)」で登場した「拷問ショー特別公演」という諜報業界の隠語で、シリア生まれのカナダ人マーヘル・アラル(Maher Arar)が、搭乗便の乗り換えでニューヨーク・ケネディ国際空港(New York's Kennedy International Airport)に降り立った際に、テロ被疑者ブラックリストに引っかかって、入国管理当局に拘束され、その後、ニューヨーク市警、次にFBI、そして遂には(「おそらくは」)CIA、それとも別の未確認米国政府機関へと、いずれ劣らぬ荒っぽい手から手へと引き廻され、さらにワシントンからヨルダンへ空路搬送され、シリア当局に引き渡され、テロリスト被疑者として尋問されることになり、テロとは無関係であることが判明するまでの10ヶ月間、アラルは墓穴サイズの独房に拘置され、「尋問(拷問)」された。

詳細情報は「''Extraordinary rendition'' and other terms of our times by Tom Engelhardt, Tom Dispatch site, posted January 6, 2004」のURL(http://www.nationinstitute.org/tomdispatch/index.mhtml?emx=x&pid=1164)または、Subject: [TUP-Bulletin] TUP速報244号「時代の言葉のワンダーランド(翻訳/井上利男)」2004年1月16日で知ることができる。

以上だが、上記のURLは現在切れている。



映画「グアンタナモ 僕たちが見た真実」などもあったが、対テロ容疑者として拘留され、拷問を受けたもの、行方不明のまま死亡説が流れる者、など様々な問題が山積だ。
ある日、突然、観光で訪れた場から帰国の途上にあった者が消える…名前がテロ実行容疑者と類似していることから拘束され、行く先は大きく変更させられCIAの秘密施設で尋問、拷問を受けた者等、人権教護団体でのサポートを受ける人がいるのだ。現在進行中の訴訟もある。

さらに詳細な情報はこちらとなる。
http://meionline.com/features/353.shtml

例として、シリア系カナダ人マハール・アラール(Maher Arar)氏は、2002年ニューヨークのJFK空港に到着したところをアメリカ当局に拘束され、手錠と鉄の足かせ状態でシリアに移送。その後、10ヶ月以上拘留され拷問を受ける。無論彼は尋問事態を当初は拒否、後にその内容に対して否定し続けた。その間、彼が置かれたのはネズミの這いずり回っていたような明かりもない、まるで墓のような狭い場所だったという。

レバノン系ドイツ人のハリッド・エルマスリ氏41歳は、休暇中の2003年の12月31日にマケドニアの首都行きのバスに乗車。エルマスリ氏はマケドニアの境界線近くで国境警備隊に誘拐され、バグダッドを経由してアフガニスタンに移送。そこでCIAに拘留され、繋がれ、叩かれ、裸で写真を撮られ、薬物を注射、拷問を受けた。理由は、アルカイダ系のAl-Masri容疑者と名前が似ていたから。5ヵ月後に解放されて、ドイツに帰国。

他にも後を絶たないが、いずれも令状なしの逮捕、裁判なしの拘留、他国への引き渡しをめぐるもので、Extraordinary Rendition(特例拘置引き渡し)と呼ばれる措置をめぐる問題とされている、という。

映画の題名「Rendition」を調べていくと、こーゆー事実に突き当たる。本作の筋とも合致するし、この問題が引き金になった作品であると思えるのだが、詳細はこれからやね。監督のギャヴィン・フッド、流石に今を捉えた模様。(2007年/製作国アメリカ/アメリカ公開2007年10月19日/日本公開2008年)


▲Trailer


▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。

●Directer:Gavin Hood ギャヴィン・フッド
●Screenwriter:Kelley Sane ケリー・シェーン
●Cast:Reese Witherspoon リース・ウィザースプーン Jake Gyllenhaal ジェイク・ギレンホール Meryl Streep メリル・ストリープ Alan Arkin アラン・アーキン Peter Saarsgard ピーター・サースガード Omar Metwally オマール・メトワリー(メトウォリー)
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2007-08-28 20:27:59

■I'm Not There

テーマ:更新

▲Trailer
う、こりゃ参るネ


▲8月1日へ

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2007-08-27 13:36:57

■エラの谷/In The Valley of Elah

テーマ:映画

■In The Valley of Elah

●プレイボーイ誌にマーク・ボアルによって掲載された「Death and Dishonor」(不名誉の前に死を)。この記事を元に映画化されたのが本作「エラの谷/In The Valley of Elah」。

既に退役した元軍人の男は息子を探していた。彼の息子はイラクに派兵された。最前線に身を置いていた息子の身に何が起こったのか…帰国したはずの息子はどこに…隊に戻る期限を過ぎても行方がわからないままでは、息子は軍隊から脱走、敵前逃亡同然の扱いを受ける。







息子の行方を探す父親はかつて優秀な軍人であった模様…親であり、先輩でもある軍人経験者の男に想像が出来ない事実とは…男は地元の警察に相談するしか術がなかった。
息子に何が起きたのかを追う父親に扮するのはトミー・リー・ジョーンズ。サポートする捜査官にシャーリーズ・セロン。何故、軍隊を無断で離隊したまま行方がわからないのか…次第に男が気づきもしなかった息子の隠された素顔が浮かび上がってくる。

この映画の題材となった事件は、実際にイラクにおける米軍の戦争犯罪であり、実話という点からネタばれ承知で明かせば、映画の主人公となる元軍人の息子は、30数カ所を刺された死体で発見されることになるのだという。そしてその背景に息子が所属していた部隊がこの物語の発端となった事件 "The Midtown Massacre" と称される虐殺事件が重なってくる。

軍隊における内部の犯行とおぼしき事件、問題を扱った映画はいくつかあるが、ポール・ハギスが撮った中身には含みもありだろうと気にはなるものだ。大作ではないが深みに嵌る…主人公の父親、警官、そして人の中に巣食う…。







主人公の退役軍人の妻にスーザン・サランドン。息子に「ホステージ」等のジョナサン・タッカーがキャスティングされている。その他にぐぐっといい役に当たってきたジェームズ・フランコやジョシュ・ブローリン(ダイアン・レインがカミさん)、ジェイソン・パトリックなどが絡む。主要キャスト以外は、ハリウッド的スタアでなくとも脚本、演出次第で効果を発揮する役者を選ぶポール・ハギス監督・脚本による最新作ならではのキャスティングとなった模様。

シャーリーズ・セロンは意欲的な女優だが、スタイルといい美形といい…女優の美貌をそぎ落とすリアリティに迫ったかという辺りが少し気になっている。見る側は勝手であります。






予断だが、シャーリーズ・セロンの次回作は脚本家ギジェルモ・アリアガ(メキシカン)の監督デビュー作「The Burning Pain」。アリアガは、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督作品「アモーレス・ペロス」「21g」「バベル」の脚本を手掛け、トミー・リー・ジョーンズ監督作品「メルキアデス・エストラーダの3度の埋葬」で脚本を担った。メキシコで短編映画の監督歴はあるが、長編劇映画の監督は今回が初めて。ささ、これも期待。(2007年/製作国アメリカ/アメリカ公開2007年9月14日/日本公開2008年)


▲Trailer


▲Official site
オフィシャルでもTRAILERはご覧になれます。


●Directer&Screenwriter:Paul Haggis ポール・ハギス
●Cast:Tommy Lee Jones トミー・リー・ジョーンズ Charlize Theron シャーリーズ・セロン James Franco ジェイムズ・フランコ Susan Sarandon スーザン・サランドン Josh Brolin ジョシュ・ブローリン Jason Patric ジェイソン・パトリックJonathan Tucker ジョナサン・タッカー Frances Fisher フランシス・フィッシャー Mehcad Brooks メカッド・ブルックス Tim McGraw ティム・マッグロウ
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