西が丘から駒沢へ移動。30分前には着いていたがマッチデープログラムが既になくなり貰えなかったという事態に。確かにいつも以上にお客さんが来ていた。メインスタンドの右側がウイアーの人達で赤く染まっていた。去年埼玉第二でやった時は消化試合だったせいかそれほど多くなかったが今日はアウエーながらも結構来ていた。レディースも応援するレッズサポーターが増えたというところか。この一戦の大事さは全員が理解していた。ベレーザにとってはより優位に立つために確実に勝ちたいところだし、レッズはこれ以上離されると自力で並ぶことが出来なくなる。先日の稲城とは雰囲気が明らかに異なっていた。



  大野 永里

 澤     伊藤

  酒井 川上

豊田      中地

  須藤 岩清水

    小野寺


浦和の中盤もしっかりしていたためなかなかチャンスは作れていなかった。浦和のFWと中盤はまず酒井を狙っていた。そのせいかこの試合ではボールを奪われるシーンが結構あったように思える。大きなピンチになってもおかしくはなかったが、後ろの選手も落ち着いていたためシュートまでは持ち込ませなかった。

右サイドからのコーナーキック。伊藤は川上へパスするショートコーナー。川上のクロスに一人おとりになった選手に浦和のDFがついていきファーで狙っていた岩清水がヘディングを決めてベレーザが大きな先制点を手にした。

先制して間もなく縦パスに大野が抜け出した。山郷と一対一になり、ゴール左を狙って決めて2点差となった。悔やまれるのはこの素晴らしいパスを出したのが誰だか確認できなかった事だ。

しかしその直後、右サイドのクリアボールが弱く浦和にカットされ岩倉のクロスからきれいに頭で合わされてやられた、と思ったがこれはオフサイドの判定。よく見えなかったがウイアーの人達もこの場面に関してはブーイングしていなかったという事はオフサイドだったのだろう。

前半で他のチャンスは左サイドCKが流れたところを豊田が追い着き、一人かわしてクロスを入れ永里のシュートしたこぼれを大野が詰めようとするも枠を外してしまう。また、ロスタイム間際に永里がスルーパスに反応したが、トラップが長くなり山郷に防がれてしまった。

ロスタイム、小野寺さんがなかなかボールを蹴ろうとしない。ゴールキックではなくインプレーの場面だったのだ。すぐに蹴ってくると思った浦和はラインを下げていたためボールを取る人がいなかった。待っていれば時間だけが過ぎるという状態だった。少し遅く気付いて追ったところでスッとボールを拾う。いい判断だった。



  大野 荒川

 近賀   澤

  酒井 川上

豊田     中地

  須藤 岩清水

    小野寺



後半は右サイドに若林を投入した浦和がボールを支配する時間が続いていた。が、ベレーザも粘り強く守って点を許さない。怖かったのはセットプレーのこぼれ球を詰められそうになった場面と北本の左足から放たれたシュートが思ったより精度が高かった場面。

しばらくはカウンターオンリーの我慢の時間帯が続いていたが、ベレーザが徐々に自分たちのリズムを取り戻していた。左サイドから繋いで繋いで右サイドへ。川上が後ろの中地へパス。クロスはふわりとファーサイドへ。そこに味方の陰から大野が走りこんで頭で合わせて追加点を手にした。

その他のチャンスは永里と大野が数的優位を作った場面でシュートが山郷の足に防がれたものと、左サイドを突破した豊田の折り返しに触ればゴールの場面だったが惜しくも選手が追い着けなかったシーン。浦和もカウンターを狙ったがシュートはなかったように思える。ベレーザのCKの場面、前線に人を残さず後ろに戻ったのは少し戸惑った。ここで点を取られても同じだったろうしリスクを冒しても点を取りに行くかなと思っていたから。このまま試合終了。大一番をほぼ完全に近い勝利でものにした。



低い位置でボールを奪われる事もあったがその後の対応が落ち着いていたためシュートを打たせなかった。ミスがあっても守りきれる事がベレーザの強さなのかもしれない。そしてそのDFの一角を担った岩清水が大きな先制点を決めた。勿論本人の実力があるからなのだろうが、この選手は何か持っている。接戦だった去年の湯郷戦では決勝ゴールを挙げ、TASAKIとの天王山では相手にプレッシャーをかけてミスを誘いロスタイムに大野の決勝ゴールに繋げていた。そして今日の大事な試合で先制ゴール。大一番では今後も頼りになりそうだ。二点目は一対一で確実に決めなければならないという場面であり失敗する可能性もあったが大野が確実に決めた。伊賀戦で決められなかった状態ではなくなったかな。三点目のヘディングもうまく気配を消していた。今日の前線で一番光っていたのは間違いない。

今日はこの二人の他に川上と豊田の出来が素晴らしかったように思える。先制点のクロスは勿論良かったが、守備でも川上はピンチを救っていた。浦和が保坂を入れたばかりの場面、自陣右サイドでピンチを迎えて結構ヒヤヒヤしていたが、最後は川上がクリアしていた。真ん中で潰すだけではなく右サイドを駆け上がったり良い出来だったと思う。そして豊田は完全に左サイドを制圧していた。スピードで相手をかわすのではなく、タイミングと身体の使い方で相手をかわしていた。今年見た試合の中では一番良かったように思える。メインで見ていた後半は近いサイドで技術を堪能できた。


この勝利で勝ち点差は6。まだまだ油断は出来ないものの精神的には優位に立てるだろう。敗れてリーグを面白くする必要はない。このまま勝ち続けるだけだ。



最後に、荒川選手100試合出場、小林弥生選手25回目のバースデーおめでとうございます。