記録管理学会の学会誌『レコード・マネジメント』に僕が書いた研究ノートが掲載された。
鳴り物入りで制定されたわりには東京都公文書管理条例に関してまとまった論考が少ないな、と感じており、ここで誰かが残しておくべきだという思いに押され、今まで他自治体の同種の条例制定過程について横串を通して書いたのは自分だけだという自負もあった。(その時点での)僕の思いとは裏腹に学会的にはあまり新奇性や有用性は感じなかったようだが、最低限の要件は満たしているので仕方なく掲載したといったところだろう。独りよがりの使命感に誘発された行為はロクな結果に繋がらないものだ。だから現時点では何となく、「何で書いちゃったのかな」という後悔に近い思いに苛まれているのだが、「何となく」の積み重ねで僕が出来ているので自分らしいといえばらしいなどと妙に納得していたりもする。
将来、誰かが言及、批評、参照などしてくれると、その時に初めて「何となく」意味があったような気持ちになるのかもしれない。
特別寄稿
●「日本のレコード・マネジメントの進展と提言:記録管理学会創設時を振返って」-安澤秀一氏、高山正也氏、壺阪龍哉氏による鼎談- … コーディネーター:筒井弥生 司会・記録:齋藤柳子
論文
●参議院事務局及び衆議院事務局における現用文書の管理 … 大蔵綾子
研究ノート
●東京都公文書の管理に関する条例の制定過程から見えてくるもの … 渡邊健
●保存履歴からみた文書の保存管理に関する検討-方城町史編纂資料の事例から- … 加藤和歳
(2018年4月4日)