「柘榴のスープ」/生の営み、料理というもの、魔法のスープ
テーマ:白水社
- マーシャ メヘラーン, Marsha Mehran, 渡辺 佐智江
- 「柘榴のスープ 」
マルジャーンの料理のレシピが、一章毎に明かされるのとともに、段々と明らかになるのは、彼女たち三姉妹が、ここ、アイルランドの小さな村まで逃れてきた事情。黒いチャードルで隠された女性たちが増え、マルジャーンとバハールの人生の場面にも、イラン-イスラーム革命から波及した大きな傷が刻まれる。そして、それはまだ幼かったレイラーにも記憶されていた…。
彼女たちが町の人々に料理を振舞い、心を開くのと同じくして、町の人々が抱えていた問題も、少しずつ解決されていく。悪者は悪者として描かれるし、レイラーから漂うローズウォーターやシナモンの香りなど、何だかおとぎ話のようでもあるのだけれど、この明るさやユーモアが、チャードルで隠されたイランの、ペルシアの本来のものなのかもしれない。フィクションではあるのだけれど、「物語る」物語。美しい姉妹に料理を供されながら、お話を聞いているような気分になる。
マルジャーンの魅力溢れる料理のさまはこんな感じ。
マルジャーンは真ん中をつまんだゾウの耳を二つ、オイルを熱した深い鍋に一分間沈めてから、溝穴のあるスプーンでペーパータオルに移した。余分なオイルの雫がペーストリーからぜいたくに滴り落ち、のどが乾いているペーパータオルにたちまち飲み込まれた。
まさに、煌きと官能の料理。
料理だけではなく、出てくる人物たちも、それぞれに魅力的だし、ペルシアの官能すら感じさせる料理と、アイルランドの自然の対比もまた見事。これは、良い本を読みました。マーシャ・メヘラーン、これ一作しか出ていないのが、残念だなぁ。
*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
★アイルランド、メイヨー州について★
「アイルランド留学クラブ
」さんが詳しかったです。
下記、URLには、クロッグ・パトリックや、クリュー湾からの眺めが載せられています。
http://www.ryugakuclub.com/ireland/travelireland/mayo.htm
★チャードル(Wikipediaにリンク
)
★イラン革命(Wikipediaにリンク
)











1 ■無題
いやあ、いいお話ですねえ。
ほんと、美味しい料理を食べながら
お話を聞かせてもらってる感じ…
出てくるお料理が、ほんと官能的で魅惑的で
ノックアウトされてしまいました。
ペルシャ料理、食べてみたいです!!
レシピも載ってるけど、本当にその味になったか
全然分からないので…(笑)
しかも捏ねたりするのに結構力がいりそうなので
やっぱりお店で食べてみたいかも~。
バビロンカフェ、行ってみたいですね♪