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2007-04-29 21:47:18

「気になる部分」/妄想力と記憶力に満ち溢れたエッセイ集

テーマ:白水社 
 
岸本 佐知子
気になる部分  

新聞の書評で見かけた「ねにもつタイプ」が気になっていた岸本さん。
ほんとは「ねにもつタイプ」を読みたかったんだけど、わが図書館にはなかったのでこちらの「気になる部分」を。

しかし、白水社から出ているとはとても思えないこの表紙。装丁を知らずに予約で取り寄せちゃったので、ちょっとたじろぎましたよ。や、私、こんなの頼んでないです、という感じでね・・・。

目次
Ⅰ 考えてしまう
Ⅱ ひとり遊び
Ⅲ 軽い妄想癖
Ⅳ 翻訳家の生活と意見

さて、内容はというと、私より一足お先に、岸本体験をされた
nanika さん(nanikaさんの記事はこちら→『ねにもつタイプ 』)が指摘されておられる通り、その妄想力と記憶力に舌を巻く。

そうだなー、一例を挙げると、あなたは街で飾られている七夕の短冊が気になるタイプですか? そう、ことによってはイケナイことだと思いつつも、ついつい絵馬を読んでしまったりとか。もしそういうものが気になるようだったら、あなたも立派に「こちら側」(ええ、私も思いっきりそちらのタイプです)の人間かも。

しょうもないことについつい考え込んでしまう人、ふと聞こえた会話から色々と妄想が広がっていく人、これを読むと力強い味方を得た気分になるかも?(私だけじゃなかった!)

そうなんだよなー、私も子供の頃、算数の文章題に苦戦したのは、しょうもない事に気がいってしまったからだった・・・。母に悩みを打ち明けて、「そんなことは心配しなくてもよいのよ」と言われてからは、普通に解ける様になったけどさ。岸本さんバージョンの文章題の悩みは、こんな感じです。

「ある人が、くだもの屋さんで20円のリンゴを7こ買おうとしたら、10円たりませんでした。その人はいくら持っていたでしょうか」というような問題があったとすると、私はその”ある人”のことがひどく気の毒になりはじめるのである。この人はもしかして貧乏なのだろうか。家にそれしかお金がなかったのだろうか。リンゴが7個買えないとわかった時に”ある人”が受けたであろう衝撃と悲しみは、いかばかりだったであおるか―。どうかすると、同情が淡い恋心に変わってしまうことさえあり、(”ある人”ったら、うふふ・・・・・・)などと思いを馳せているうちに、「はい、鉛筆おいてー」という先生の声が響きわたってしまうのだった。

そして、岸本さんの本業、翻訳家としてのお仕事で気になったのは、ニコルソン・ベイカーの作品。
やっぱり、本業も拝見しないとねー。
   

その後に読んだ「フェルマータ」の感想はこちら。いやー、けったいな小説でしたよ。次は「中二階」だ!

 →「
フェルマータ 」/もしも時間を止められたなら?

そして、ついでに、「ねにもつタイプ」も読みました。たのしー!

 →「ねにもつタイプ 」/夢見るように生きている

*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。

コメント

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1 ■本文中でのリンク

ありがとうございます。

岸本体験、今度は『気になる部分』で経験しなければ・・・。
“算数の文章題”ですか・・・、あの岸本ワールドが炸裂するのかと想像しただけでニヤけてきちゃいます。それにしても、つなさんも妄想ワールドの住人なんだ。。。(^ε^) 微笑ましい。。。

2 ■>nanikaさん

いえいえ、こちらこそ、いつもお世話になっております。nanikaさんの「ねにもつタイプ」への反応、早かったですものね。

ふふふ。「プリキュアになりたい」などの七夕の短冊に、ついつい注目しがちであります。そうか、普通はそういうのに興味を持ったりしないのか、とちょっと淋しく思いつつ・・・。笑

3 ■妄想界のぶっちぎり女王様です

こんにちは。
私はついに「ちくま」を読むようになってしまいました。
恐るべし岸本佐知子!
これほどの妄想力を身につけるにはどうすればよいのだろう?
やはり毎日地道に妄想するしかないのか・・・。
人生あやまりそうですね。

4 ■>木曽のあばら屋さん

こんにちは~。
沢山、コメントありがとうございます♪

「ちくま」に岸本さんの連載があるのでしょうか。ふふ、この妄想力には感染性がありそうですよね~。笑
やはり、子供の頃からの、たゆまぬ妄想が、岸本さんをこの地位に(つか、「妄想界のぶっちぎり女王様」って凄ーい!笑)押し上げたのでしょうか。
でも、この妄想力。作家になるとか、翻訳家になるとか、クリエイティブ系の職につかないと、無駄なことにエネルギーを使ってるだけになるような・・・。笑

5 ■算数の文章題

つなさん、一体何が心配になってお母様に相談されたのか、それが気になって、気になって・・・(笑)。
そういえば私は、文章題で
「いや、そういうことを訊いているんじゃないのよ」ってな答えを書いてしまって、のちのち親の語り草になったことが・・・。
誰々さんが1本30円の鉛筆を5本と、一冊100円のノートを2冊買いに行きます。 500円持っていって、お釣りをいくらもらってくるとよいでしょうか?
という種の問題に、
「お釣りをもらわないでよいように、ピッタリの金額を持っていくとよい」
と答えていたそうで・・・。

6 ■>有閑マダムさん

うふ、気になりました?笑 でも、私のはそんなに面白くないかもー。
例えば、ケーキの3/4とかいわれると、「上のデコレーションの部分はどうするの?」と思い、リンゴやミカンを分けろといわれると、「同じ大きさのものはないのに、どうするの?」と思ったり・・・・。その頃は「概念」が分からなかったというか、実物に即して考えちゃってたみたいです。笑 リンゴやミカンでいえば、同じ大きさの球がいくつ、という表現だったら、気にならなかったのですけれど。

でも、有閑マダムさんもやりますね!笑
確かにそれが正解ですねえ。そして、日本語って曖昧だ・・・。笑

7 ■妄想族です。

羽田美智子さんという女優さんが昔言ってました。最近ではタモリさんなんかも使ってます、妄想族。でも、巷で溢れているのは、妄想というよりは想像なのではないか、と思う。想像力豊か、の自嘲バージョンなのだ!と思いたい、私。
上には上がいるものですねぇ。私は算数の問題でそんなふうに悩んだ覚えがないです。「もっと現実的な問題にしたら?」とは思いましたが(ヤナ子供)
>私も子供の頃、算数の文章題に苦戦したのは、しょうもない事に気がいってしまったからだった・・・。
さすが、つなさんですね。これからも着いて行かせていただきますよ、先輩!ふふふ。
この本、面白そーー。(感想遅っ)

8 ■>喋喋雲さん

コメントタイトルを見て、どなただ??と思ったら、喋喋雲さんだったのですね。大丈夫、知ってます。笑<妄想族(や、「知ってる」ってさ・・・)
ふふ、豊かなイマジネーションが、妖しい妄想に繋がってくのかもしれませんね。
喋喋雲さんは、しっかりしたお子さんでしたのね。私、その頃は素直だったんだよう。笑(未だに、時々しょうもない勘違いなどしておりますが)
この本、ええ、面白かったですよ。私、次はこの方の翻訳に行ってみようかと思ってるんですが。
そうそう、喋喋雲さんもモリミー読みましょうよー。楽しかったですよ、『太陽の塔』の妄想。笑

9 ■岸本ワールド

で、また遊んできました。
私が読んだのは単行本ではなく、Uブックス版です。このUブックス版にはボーナストラックとして、川上弘美さんが登場する妄想を披露しています。

さて、岸本さんの書いた作品はこの2冊以外にはないのでしょうか?
無ければ、私もいよいよ「ちくま」に手を出すことになる?

10 ■>nanikaさん

こんばんは~。
えー、Uブックス版には、そんなボーナストラックが! 読みたい、ずるい~。笑 しかも、川上さん!

うーん、エッセイはこの二冊だと思います。次はいよいよ翻訳本ですか?
(って、その前に「ちくま」?笑)

トラバどもです。お返ししますね。

11 ■気になりますね、確かに。

岸本さんの独特の感性に、共感したり、そんなバカなって思ったり、なかなか楽しい本でしたね。
翻訳本いってるんですね!私も読んでみようと思います。

12 ■気になる本です

岸本さんの独特な感性に共感したり、おののいたり、なかなか楽しい本ですね。
川上弘美の妄想もなにやらすごかったですよ(笑)。

13 ■>momoさん

こんばんはー。
momoさんも、岸本さんエッセイ読まれたのですね♪ これは最早「岸本体験」としか言いようがなく。笑 楽しいけど、いやー、ヘンな人っているもんだなぁ、そして、でも、ヘンな人でも大丈夫なんだなぁ、と変な自信を持ってしまう本でした。
う、Uブックスは川上さんのが入ってるんですよね、いいなー。
次は翻訳本ですか?? 

14 ■無題

つなさんの書き込みに後押しして頂いて
結局借りてきてしまいました。>「中二階」
まだ読み始めてないんですけど、楽しみです!

「ねにもつタイプ」の方で書くのを忘れたんですが
ちくま文庫、好きです~。
自分の趣味を追及しようとすると、岩波文庫や
ちくま文庫が多くて、今年は結構読んだかも。
そして白水uブックスも好きです。
こちらはあまり沢山読んでないんですけど
いいのが揃ってますよね♪

15 ■>「中二階」

>四季さん
私も四季さんと一緒に「中二階」を読もうと思ったのに、わーん、なんとわが市の図書館には「中二階」がないことが判明しました。なぜ。涙
でも、次回は岸本さん翻訳の本を借りてこようと思います。絶対一冊は借りてくるぞ~。笑
四季さんの「中二階」記事、楽しみにしてますね♪

ちくま文庫は品ぞろえがなかなかいいですよねー。おお、四季さんは岩波文庫、良く読んでらっしゃいますよね。私、岩波はとんとご無沙汰だなぁ。笑 岩波文庫って、字が小さいですよね。
そうそう、白水uブックスも目移りしてしまいます。
なんか、ああいうところの買い付けの人(というイメージなのです。笑)って楽しそうだなぁ、と思います。自分は語学がダメだから、粛々と翻訳されたものを読むだけだけれど…。クレスト・ブックスとか、早川epiシリーズもいいですよね♪

こちらもトラバ返し、ありがとうございまーす。

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