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2007-03-14 23:48:51

「砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない」/少女たちよ、武器をとれ

テーマ:その他の文庫

 

桜庭 一樹, むー

砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない  -A Lollypop or A Bullet-」
富士見ミステリー文庫

ふわふわしたお菓子は欲しくない。現実に必要のないものは欲しくない。必要なのは実弾、現実の実となるもの。生活に打ち込む、本物の力。

だって、あたし、中学二年生の山田なぎさ。十年前の突然の大嵐で父は亡くなり、ある日突然、家を一歩も出なくなった兄は、母のパート代や父の保険金を食い潰して、引き篭もって好きなものを代引きで買いまくる。好きなものだけに熱中し、傍観者で居る事を決めた兄は、つまり現代の貴族になったのだ。学校帰りに買い物をし、毎日ご飯を作り、主婦しているあたしに必要なのは、この現実を撃ちぬく弾丸。

そんなあたしの前に、ふわふわしたお菓子のような転校生、海野藻屑(うみのもくず)が現れた。冗談みたいな名前に、自分を人魚の「姫」だと言い張る嘘吐きの藻屑は、まるで砂糖菓子のような甘い弾丸、他愛無い嘘を現実に向かって撃ち続ける。

リアリストのあたしに比べ、藻屑の数々の言葉はあまりにも他愛無いものに見えたけれど・・・。藻屑が砂糖菓子のようなその言葉で、必死に撃っていた現実とは何なのか?

目次
第一章 砂糖菓子の弾丸とは、なかよくできない
第二章 砂糖菓子の弾丸と、ふたりぼっち
終章  砂糖菓子の弾丸とは、もうあえない
あとがき


鳥取県、境港市を舞台としたこの物語。甘い表紙に美少女二人。でも、騙されてはいけない。早い段階でネタは割れるし、文庫扉にもあるけれど、これは「青春暗黒」ミステリーなんである。

彼女たちの担任は、子供に必要なのは、安心なのだという。安心から零れ落ちた二人の少女の行方はかなしい。生き残った子供だけが大人になる。でも、

 砂糖でできた弾丸(ロリポップ)では子供は世界と戦えない。

萌え系っぽい表紙とは裏腹に、ひりひりと痛い暗黒小説でありました。武器をとれ、と言ったところで、13歳。子供に何が出来ようか?

*臙脂色の文字の部分は引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。

コメント

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1 ■TBありがとうございました♪

この作品を読んで、ライトノベルって一体何なのさ~? と思いました。
だってこれ、ちっとも”ライト”じゃないでしょう。
こういう作品が他にも沢山あるなら、もっとラノベというものを読まなくちゃなあ、と思う反面、
やっぱり読んでみると玉石混交なラノベの新刊には、やっぱり手を延ばしづらいデス。

2 ■>いちみさん

トラバ返し、どもー!
ほんと、そうですよねえ。これのどこが「ライト」ノベルなのー?、と。笑 色々な層が読むのはいいことだと思うんだけど。
「GOTHIC」じゃなくって、「GOSIC」だったんですねえ。間違えちゃった・・・。笑
玉石混合のラノベ作品には、そうだなー、みなさんの記事を読んで、頭の中に残っているものが、店頭でぴんとくるのの手助けになってるのかも。良く忘れちゃうんですが。笑

3 ■ジャンルを超えて

つなさん TB&コメありがとうございましたヾ(@°▽°@)ノ僕もTBさせて頂きますね☆いい作品はジャンルを超えて存在する。

 でもライト系の表紙からハードの一般向けのモノが出版されてより多くの人の手に読まれていく・広がっていくのも嬉しいデス

 有川浩さんも電撃文庫からデビューされて 最近一般の方で活躍されていて 僕が好きな作家さんの一人です。図書館戦争シリーズが面白い!!つなさんは読まれました??

4 ■>ikue19さん

返信、遅れましてすみません。
トラバ返し、ありがとうございます♪

これ、珍しいケースですよねえ。元の表紙とハードの表紙の差異の大きさといったら!
おっしゃる通り、より多くの人の手に渡る可能性が上がるのはいいことですよね。やっぱり表紙で限定される部分も大きいですから…。

有川浩さん、図書館で人気なので、未読なんですー。面白そうなので、読みたいんですけど…。む、無念。

5 ■こんばんは♪

 TB&コメント、どうもありがとうございました。

 文庫版の表紙、なんだかなぁですね。。
 編集者のセンスを疑います^^;;

 あまりに痛くて哀しくてせつない物語でした。
 藻屑の笑顔、再び見たかったのですが。。

6 ■>miyukichiさん

そうですねえ、「砂糖菓子」という言葉が持つ甘さと、実際のこの物語とのギャップ、それに関して言えば文庫の表紙も戦略として正しいとは思うのですが…。
表紙に騙されたので、結構きましたね~。

藻屑の笑顔が切なかったですね・・・。

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