「親不孝通りディテクティブ」/ストリートの探偵コンビ
テーマ:実業之日本社
目次
セヴンス・ヘヴン
地下街のロビンソン
夏のおでかけ
ハードラック・ナイト
親不孝通りディテクティブ
センチメンタル・ドライバー
最近、民族学を絡めた蓮丈那智シリーズ や、旗師・冬狐堂シリーズ から、微妙に北森鴻氏にはまっているワタクシ。今回は、図書館にあったのでこちらの本を。
しかし、北森さんってすっごい多作な方なんですね。amazon見に行っても、たっくさーんの著作が出てくるですよ。
さて、これは蓮丈那智シリーズや、冬狐堂シリーズとは異なり、民族学、美術品も出てこないし、主たる登場人物だって、大人の女性ではなく、博多っ子の若い男性。多作でもあり、守備範囲もイロイロなのねと、ちと感心。
「親不孝通りディテクティブ」までは、何というか池袋の街にはマコトが!、博多は天神、親不孝通りにはテッキとキュータのコンビがいる!、という感じでバサバサと地元で起こった事件を解決していくスタイル。マコトの方が若いけれども、ストリート探偵モノといった趣き。基本的にはお金にならない仕事だし、厄介ごとを持ち込まれて、それを解決していく感じ。謎解きというよりも、街の雰囲気や、登場人物の会話、行動なんかを楽しむ所も、IWGPシリーズと似た印象を受ける。
「俺」ことテッキは若い頃は東京にいたけれど、何かをやらかして博多に舞い戻ってきたらしい、哲学科くずれのちょっと一家言ありそうな、二十代も後半の屋台のオヤジ。屋台といってもおでんにラーメンに、カクテルが出てくる所等、少々洒落てもいるのかも(とはいえ、不評のカクテルも多いんだけど)。
二十代後半にしては少々落ち着きすぎたテッキとコンビを組むのは、お調子者で愛に生きる結婚相談所の調査員、こちらはおそらくずっと地元っ子、バリバリの博多弁を操るキュータ。
高校時代からの腐れ縁、テッキとキュータは、持ち込まれた厄介事をそれぞれのやり方で解決していく。「俺(テッキ)」と「オレ(キュータ)」の一人称が、章毎に交互に続くスタイル。脇を固めるのは、二人の高校時代の恩師であり、今はキュータの勤める結婚相談所の代表である、「オフクロ」こと華岡妙子。一癖も二癖もありそうな、博多署の悪徳刑事、ライブハウス《セブン》の経営者にしてシンガー《歌姫》などなど。
(以下、ネタバレ)
これ、なかなか顔ぶれも面白いし、シリーズ化も出来ちゃうんじゃないの?、とも思うんだけれど、「センチメンタル・ドライバー」に至って、テッキは後戻りできない事をしてしまうんだなー。そして、彼は博多の街から姿を消してしまう。IWGPシリーズで、マコトにも似たような事はあったと思うんだけれど(Ⅱの「水のなかの目」ね)、彼の場合はあくまで直接手を下したわけではないからなー。ま、こういったスタイルの物語では、探偵が当事者になってしまうのは、なかなかにむつかしいもの。
最後の章まではいい調子で読んでいたんだけれど、最後がかなーり苦かったです。もっと他の方法はなかったんかい、とちょっと切ない・・・。ま、やせ我慢でハードボイルドチックな、テッキらしくはあるんだけれどさ。などと考えてしまう辺り、またしてもそれなりにはまったのかもしれませんが。
最後苦いし、力いっぱい面白かった!、とは言えないんだけれど、途中までは博多弁も、福岡の街の雰囲気も、ちょっとした裏の雰囲気も楽しく読んだ。あの終わり方は何だか勿体無いよ、と私は思う。











1 ■面白そう!
北森さん、私もハマりそうな予感がします。つなさんが読まれてるシリーズ物も読みますし、この探偵物も絶対読む!キャラがいいですね。テッキが気になります。
最後が苦しいんだ~。痛快な終わり方じゃないって事なんでしょうね。ネタバレの所はまだ読んでないんです。この作品読み終わったら、反転して拝見させていただきます。