「過去カラ来タ未来」/アシモフが見た“過去の未来”
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ここに一組のカードがある。それは、1899年に西暦2000年の生活を想像して描いたシガレット・カードなのだという。
1900年、フランスで開催された万博で配布される予定であったのに、カードが配布される前に、製作に関与していた玩具会社が廃業に追い込まれてしまったのだそうだ。プロジェクトは全て潰れてしまったが、一組のカードだけが、そこに残った。
これは「名雑文書き」であるアシモフが、興味を持ったこのカードの内の多くを、複写して紹介してくれる本。
監修者である石ノ森章太郎氏が書かれる様に、「無名画家の、ともすれば消失していてもおかしくない“空想画”に対するアシモフの眼は、ユーモラスで温かかったり皮肉っぽく辛らつだったりする。遙かな未来の、とてつもない空想話(デタラメ)を書くSF作家かと思うと、UFOなどは信じませんという、冷徹な科学者でもあるアシモフの両面が、そこに現れている」本でもある。面白かったよ。アシモフが語る「未来主義者」の定義も面白い。
その他、未知の世界、深海についても、なかなか楽しい想像がなされている。とはいえ、想像力の限界があるのか、人々の衣服は当時そのままだったりするんだけれど。海の底で裾を引きずるスカートってどうなんでしょう・・・。
今から、100年後の世界はどうなっているのだろう。
普通に宇宙に行ける様な時代になっているのかなぁ。
*臙脂色の文字の部分は、引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
【余談】
ちょうど、パリの万博を描いた物語といえば、帚木 蓬生 の「薔薇窓」という本がある。「音奴」についてはうーむ、と思うのだけれど(というか、帚木氏の描く女性像は、時々理想化され過ぎていて、ついていけない)、こちらもまた当時の雰囲気を知る意味では面白い本。











1 ■薔薇窓
「G・Wが終わりつつ・・・社会復帰したくないっっ」
(失礼しました、つなさんをずっと専業主婦だと思っていましたので、「GWお散歩写真」で”社会復帰”という文字に反応して、つい大草原の小さな我家で叫んでしまいました。)
>帚木 蓬生 の「薔薇窓」
この小説は内容うんぬんというよりも、著者の文章表現の巧みさと筆力に圧倒された記憶があります。
そういう意味では、辻邦夫や平野啓一郎の流れに近いと思います。最近は、このような教養小説が少なくなった気がして残念です。
「音奴」は理想的な女性ですけれど、主人公のセラーグもまた理想的な男性像だったと思います。未来への希望にきらきらしていたパリ万博のイメージに、その理想的な人物像が重なったこの時代の特徴を、帚木 蓬生 氏の作品の中で最も浪漫性の高い小説です。
それにしても、この本の表紙はインパクトが大きいですね。