「古道具 中野商店」/ゆるゆると時は過ぎ行く
テーマ:新潮社
「古道具 中野商店」を舞台にした物語。
「中野商店」は、どこか惚けた味わいのある中野さんが営むお店であり、骨董屋でもアンティークショップでもなく、ただの古道具を扱うお店。そこでアルバイトする主人公ヒトミと、同じくバイトのタケオ、店主の中野さん、中野さんの「女」のサキ子さん、中野さんの姉のマサヨさん・・・。
東京の西の近郊、学生街にある中野商店に集う人々が織り成すストーリー。
目次
角形2号
文鎮
バス
ペーパーナイフ
大きい犬
セルロイド
ミシン
ワンピース
丼
林檎
ジン
パンチングボール
三度目の結婚なのに「女」がいて、それも更に二股になってしまう、飄々としているのに、なぜか女性関係がややこしい「中野さん」。つるりとした顔をした五十代半ば、中野さんのゲイジュツカで独身の姉、マサヨさん。中野姉妹に関わる人々、古道具屋の一風変わったお客たち。ここ中野商店では、時は随分とゆるゆると過ぎ行く。
しかし、短編が連なる中、主人公ヒトミは何となくタケオと付き合いだし、些細なことで喧嘩をし、修復不可能な仲になってやっと、タケオのことが随分と好きだったことに気付く。
そして、永遠に続くかに思われた、この中野商店での時間は、「ジン」に至って終わりを告げる。「パンチングボール」では、みんなが新装開店! 中野商店が「解散」して三年、それぞれに時は流れた。ヒトミとタケオはまた新たに出会い、中野商店は、西洋アンティークショップ「なかの」として新生する。
「愛してる」ってなーんだ。難しいけれど、マサヨさんの言葉には、なかなか含蓄がある。時がとまったような中野商店での日々。小説の中ですらもそのままではいられないけれど、こんなバイト先、いいなぁと思った。こういう雰囲気、好きだなぁ。
やさしげな表紙そのままの雰囲気の物語。
川上さんは、「蛇を踏む」に挫折したことがあるのだけれど、「古道具屋 中野商店」は「蛇~」に比べ、随分分かり易く感じた。「蛇~」も再度挑戦してみようかな
(っていうか、「蛇~」は芥川賞なのね・・・。通俗的な本読みだからか、芥川賞はいつもどうも性に合いません・・・)。











1 ■芥川賞
つなさん、こんばんは。
ここ数日、つなさんと、とらさんのブログになかなかつながりませんでした。
アメブロは人気があるんですね。
> 通俗的な本読みだからか、芥川賞はいつもどうも性に合いません・・・
私も芥川賞作品はほとんど読んだことがありません。
ずっと以前に『僕って何』を途中で挫折したのが記憶に残っているくらいです。
(追伸)
いま調べてみたら、以下の芥川賞作品は読んだことがありました。
・石川達三『蒼氓』
・松本清張『或る「小倉日記」伝 』
・柴田翔『されどわれらが日々』
・高橋三千綱『九月の空』