2006-03-20 22:02:48
「触身仏」/民族学ミステリー
テーマ:新潮社
つい先日、同シリーズの「凶笑面」 を読んだばかり。その時はちょっと微妙に思い、評価保留にしていたのだけど、これは大分バランスも良くなって、なかなか面白かった。前回、微妙と思ったのが、探偵役の「蓮丈那智」の人物造形。今回はⅡだけあって、お披露目的な説明の部分が大分減ったからか、助教授「蓮丈那智」にあまり違和感を覚えなかった。
Ⅰと同様、今回も短編が連なるスタイル。
一つ一つの区切りがあるので、これも読み易さの一因かも。
目次
秘供養
大黒闇
死満瓊
触身仏
御蔭講
民族学的薀蓄と現実の事件がリンクするスタイルをとっているので、民族学的部分と謎解きの部分のバランスが難しい。「秘供養」などは民族学的なアプローチは面白かったけれど、殺人事件の顛末はあれれという感じ。
バランスという意味でも、面白かったのは「触身仏」と「御蔭講」の二編。「触身仏」は、生きながら仏になる即身仏のお話。「御蔭講」は、助手内藤三國の講師昇格がかかる、「御蔭講」の解釈のお話。
前回、助手のミクニが苦労していた教務部の狐目の男が、実は那智の同窓生で如何にも曰くありげだったり、まだまだこのシリーズは広がっていきそう。実は別シリーズで骨董業界を描いているらしい(前回、ここの登場人物が、凶笑面にもちらりと登場)、「狐罠」も借りてきてしまったのだ。なんだかんだで、ちょっぴりはまってます、北森鴻さん。
民族学の「記号」の話が、面白い。製鉄民族にも興味がわいてきたな~。
「もののけ姫」に出てきたのも、あれって製鉄民族なのかしらん。
← 文庫化&ドラマ化されていたようです 









