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2006-01-31 09:59:31

「中国怪食紀行」/舌の冒険家、小泉教授、中国を喰らう

テーマ:光文社文庫
小泉 武夫
中国怪食紀行―我が輩は「冒険する舌」である

目次
まえがき
中国地図
【第1話】赤い色が似合う国
【第2話】犬を食す
【第3話】涙に咽ぶ魚です
【第4話】君知るや究極の蛇の味
【第5話】鶏がとっても旨いから
【第6話】草の子たちに成仏あれ
【第7話】虫は胃のもの味なもの
【第8話】永遠の熟鮓(なれずし)
【第9話】茶の国は知恵深し
【第10話】醸して変身
【第11話】豚は家族の一員である
【第12話】牛肉がいっぱい
【第13話】蘇れ珍獣たち
【第14話】悠久の蒸留器
【第15話】食うことは豊かさの象徴
【第16話】傘を差して大をする
【第17話】路上は今日も大らかなり
【第18話】スッポンと宰相
【第19話】ヤシガニの涙
【第20話】名酒は老窖(ラオチャオ)より出て胃袋に収まる
【第21話】朝の一杯、夜の三回
【第22話】焼鳥はごゆっくり
【第23話】曲は音楽にあらず
【第24話】愉快な職人たちに幸あれ
あとがき
解説 中島らも

目次と副題、『我輩は「冒険する舌」である』、これが全てを物語っていますが、豊富な写真とともに舌による冒険譚が語られています。

大きく分ければ、ゲテモノ系、専門の醸造学・発酵学関係、薀蓄系という感じ(16話、17話などは、暮らしぶりとでもいいましょうか)。何れも軽妙な語り口で書かれており、豊富な写真と相まって、スライドを見ながら、人気教授の講義を受けているような気分になります。

「椅子と机以外の四足は全部食べる」という中国の食。第13話第19話では、希少動物の話が出てきます。保護はされていても、山中までは政府や地方行政区の管理と監視が行き届かないようで、「珍しい」という価値でもって、希少動物が食材として取引される事も珍しくないそうです。食の冒険家であり、冒険する舌を持っているといっても、それは何でもかんでも食べるということではなく、考えながら味わう舌でなければならない、と教授は書いておられます。広い中国、監視を行き届かせるのも、並み大抵の労力では難しいのでしょうか。

物珍しく、面白かったのは、第20話第23話。中国はひとり、つぼや桶、タンクといった容器を必要とせず、土に穴を掘って、それを器にして酒を醸してきた国なのだそうな。当然、液体であれば、土の中に染み込んで無くなってしまうわけで、これは原料が液体ではないからなせる業。原料の穀物を蒸して、それを窖(チャオ:前述の土に掘った穴)の中に放り込んで発酵させる、固体発酵による酒造りを行っている。主原料は蒸した穀物、これにレンガ状の麯(チュイ:麹のようなもの、「曲」ということもある)を砕いて混ぜ、その上に土を被せて土饅頭をつくる。窖の中で、麯の糖化酵素の作用によって、主原料の穀物のデンプンが分解されてブドウ糖になり、ブドウ糖に窖の壁や煉瓦に付着していたアルコール発酵を起こす酵母が作用して、アルコールが生成される。その後、これを掘り出して蒸留するのであるが、このように水を使わないために、中国の白酒は、酒精度の強い酒が生まれてくるというわけ。

この独特の製法により、得られた蒸留酒(白酒)には多種多様の個性を持った香味がついており、これを分類するのに、中国には「香型(シャンシン)」という分類法がある。香により酒を分類するのは、世界でも実に稀なこと。また、アルコール度数が高いお酒が得られるために、抽出力が高く、多種多様の薬酒が生まれる下地となった。

私にとっては非常に面白い本でしたが、蛇や虫、(食用としての)犬の写真などが、かなりあっけらかーんと出てきますので、これらが苦手な方にオススメはいたしません。「美味しそう!」とか「食べたいなぁ」と思うものは、実はかなり少なかったりもするのですが、世の中には色々な食べ物があるもんだなぁと、興味津々、面白い本ではありました。

←こちらは、日本経済新聞社による単行本。

単行本の写真の方が少しハードでしょうか。上に上げた光文社・知恵の森文庫のものは、「93:ある食堂の風景(脂肪つきの豚の皮、開いて干した鶏肉、栓抜き、金網、柄杓、干した豚の内臓が壁にかけられている)」が、単行本の方は、「45:角つきの顔も材料(農耕民族の町の自由市場で売られていた、山羊の角つきの顔の皮)」が表紙となっているようです。文庫の方は一見何だか分かりませんが、単行本の方は如何にも怪しげですよね。

コメント

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1 ■怪食

いわゆる「文明国」としては、一番怪しげなもの(まで)も食べているのが、中国っていうイメージですよね(笑)。
この本、Amazonかなにかで見た憶えがあり、ちょっと気になっていました。

2 ■>とらさん

ふふふふ、これはまさに、怪しい食が満載ですよん。笑 図書館で借りてきました。私は小泉さんの本が初めてだったので、面白かったのですが、amazonを見ると他の著作と被っている所もあるようですね(「舌休め」とされているので、さもありなん?)。次は発酵学、醸造学の本も読んでみたいな~、と思ってます。

3 ■蛇の喰い方

↑が、書いてあるみたいですねえ!
うなぎと似た形なので絶対にうまいとにらんでいるのです>蛇 (おおざっぱすぎ)
どうやって食べるんだろう……。

4 ■>蛇蛇蛇

>とらさん
動いている箇所が美味→全身これ筋肉の蛇は、味が濃い割には特有の上品の甘味。らしいですよ。笑 とらさん、どーすか?(大雑把で良しみたいですよ。笑)
食べ方は、うねり串に刺して焼く(小泉教授の少年時代の食べ方)、乾燥させて出汁をとる、煮込むなど。
お酒にもバンバン漬けられて、薬酒になってますよ~。

5 ■かばやきは

ないのかなあ(笑)。
串に刺して焼くというのが、それに近い感じですかね(笑)
蛇飯はわりと日本のあちこちで喰っていたらしく、私の母方の曾祖父なども作ったらしいんです。
喰ってみてー。

6 ■>かばやき

>とらさん
うーん、載ってはなかったけど、多分料理法としては、アリなんじゃないでしょうか。とらさん、では、裏山に蛇狩りに!笑(って、裏山なんかないですか。笑)
蛇飯って、蛇の炊き込みご飯??

7 ■裏山

あるにはあるんですが、残っている「裏山」は、全て都の指定公園か私有地(立入禁止)なんです。
蛇飯は、そう、炊き込みご飯らしいですよ。味付けはどんなだかわからないですが。

8 ■ぎゃーー

牛の顔がスープに!!
すごいですね。
昔、塾の先生が言っていた、中国の
「生きている猿の脳味噌を食べる料理」
思い出しました。
先生は気持ち悪くて、食べられなかったと。

9 ■>裏山

>とらさん
そうか、蛇を取りに分け入るわけにもいきませんね。笑(でも、皮とか剥ぐの大変そうではないですか)
蛇飯はやっぱり炊き込みご飯なんですね。うーん、薄っすらしょうゆ味とか?笑

10 ■>sama-samaさん

こんばんはー。惜しい!これは売り物の、山羊の顔の皮なのです。どうやって使うんでしょうねえ?笑 ミミガーみたいに、細かく切るのかなぁ。
牛の頭の写真も、しっかりありますよ~。何でも食べちゃうんだね、と面白いです。
生きてる猿の脳みその話は、これにも載っていたはずなのですが、今該当箇所を探そうと思ったら、なぜか見つけられません・・・。でも、実際に体験(食べないにしても)された方がいらっしゃるんですねー、すごいなぁ。

11 ■炊き込みご飯

↑ならうっすら醤油味が基本ですよねえ(笑)。
なんでも、鍋の蓋に頭をはさんだまま炊き込んで、後でぐぐっと蛇を抜くと骨がとれるとかいう話でした。
皮はどうするのか聞いていなかったな。うなぎと同じでついたままかもしれませんね。(うろこはどうするんだ!)

ところで、面の皮といえば、沖縄でなら、チラガーですよねつなさん。
豚の面の皮(笑)。

12 ■>蛇飯

>とらさん
>鍋の蓋に頭をはさんだまま炊き込んで、後でぐぐっと蛇を抜く
ぐあー、なんてワイルドなんだ!笑
蛇の皮はちょっと辛いです。笑

ああ、そうだ、面の皮は違う名前でしたっけ?笑 コリコリしたもの、と思ったら、直ぐ出てくるのが、ミミガーでしたのだ。

13 ■ミミガー

こっちの方がメジャーですからね(笑)。
チラガー=つら・かわ(面・皮)
ということのようで、まさしく面の皮。厚いかどうかは、わかりません。

14 ■今

南條竹則の『寿宴』を「うわあ」と思いながらちびちび読んでいるのですが、こちらは実際に食べている人の本なのですね。併せて読んだら面白そうです。
ほんと、中国人ってなんでも食べるんだなあ…。

15 ■>チラガー

>とらさん
山羊の皮は角つきです。お得?笑

16 ■>rizwordsさん

おお、「寿宴」を借りてこられたのですね!笑 私は「満漢全席」狙いで行ったらそれがなくって、今回は南條さんを見送ってしまいました。
む、「寿宴」、面白いですか? 次回、借りてこようかなぁ。やっぱり、こんな感じなのでしょうか。笑
これ、写真が時々あれですが(覚悟してみれば、そう大したものでもないかもしれませんが)、面白いですよ。併せて読むのも、確かに乙かも。笑

17 ■角つき

お得な気がします(笑)
でも、あまり角の用途が思い浮かびません。
自分で倒したのでないと、トロフィーにはならないからなあ。

18 ■>角の用途

>とらさん
トロフィーって!笑 それはやっぱり、粉にして漢方なわけです。そういえば、今は違うものを使っているらしいですが、虎の骨を漬けた薬酒なんてのも、あったらしいですよ。<「とら」つながりで、思い出した。

19 ■虎の骨

ああ、そういえば漢方にはあるらしいですねー。やっぱ「強い獣」だけに薬効があると思われてたんだろうか。それともほんとに薬効があるんだろうか。

20 ■>薬効

>とらさん
うーむ、やっぱり、「強い獣」だからなんじゃあないでしょうか。
危険ですよ、気をつけて!(違)

21 ■これわ

これはトライしなければ・・・。

22 ■(とくいがお)

↑つよいけもの!
でも、女の子には危険ではありません。<ふかふか

お、ペトロニウスさんが戦う準備をしているようだ。

23 ■>ペトロニウスさん

何か、この本、すごい人気だなぁ~。笑 フィールドワーク、侮りがたし。
って、あれ、下でとら兄貴に、戦いを挑まれている?笑 とら骨ゲットか?(違)

24 ■>強く且つふかふかな獣

>とらさん
えーと、とらさんがペトロニウスさんと戦う準備をされているのですか?笑
異種兄弟げんかだ!(違)

25 ■とら骨

骨はあるよ。たくさん。
ふかふかの、うんと奥の方に(笑)。
それを探り出すのが、弟ペトロニウスの戦いなのであった。
がんばれ<他人事?

26 ■>奥深くにある骨

>とらさん
ごそごそごそごそ。
ふ、ふかふかしかないよう。笑

ペトロニウスさんにタッチ。
ど、道具は使っていいのでしょうか?笑 ドキドキ。<傷つけちゃあ、駄目だろう。笑

27 ■瑕つけちゃあ

いけません(笑)
つなつなは、じっとしていようね。

28 ■>瑕

>とらさん
だって骨が、骨が!笑

29 ■それは犬が食べるものだよ

子猫は食べないんだよ、つな。
(微妙に別の方向へ誘導している?)

30 ■>わんわん!

>とらさん
それは、ペトロニウスさんが、子犬ってことですか?(違)
でも、可愛い子犬のペトロニウスさんって良くないですか?笑 あ、でも、昔、ご自分で仰ってたかも。<とらの周りをうろうろする子犬。笑

31 ■いぬねこ

つなつなは子猫のイメージが強いけど、確かに、ペトロニウスさんは、ネコ科のイメージがないですからねえ。
むしろイヌ科(愛玩犬除く)っぽい。

32 ■>犬か猫か?

>とらさん
えー、むしろ、育ちが良さそうなので、愛玩犬もいいなぁ、と思ったのですが。笑 うーむ、それでは可愛すぎるのか・・・。でも、あまり大型犬なイメージはないのでした。って、本人がいないところで、何の話をしているんだ!笑

33 ■イヌ科的イメージ

うーん確かに、野性のイメージはないのですが、私はどちらかというと、引き締まった猟犬のようなイメージでしたよ(笑)。

34 ■>アフガンハウンド?

>とらさん
とかなのかなぁ。それもまた、美しくてよいですね。<引き締まった猟犬
うーん、ご本人、これ気付かれないだろうな。笑

35 ■TB有り難うございました。

確かに器ではなくて、土の中で発酵させるというのも興味深かったですね! 経験から、学んだ合理的な生活の知恵なんでしょうが、著者の説明も相俟って、なるほど~!と感心しないではいられませんでした。
お酒好きの私としては、本場モノのそのお酒も是非味わってみたいものだと、ついついがんが得てしまいました(笑顔)。

36 ■>alice-roomさん

トラバ返し、ありがとうございます♪

本場のお酒、トライしてみたいですよねー。
ほんと、世界各地の食べ物(&飲み物)は、それぞれの気候風土によって培われたのだなぁ、と面白かったです。
でも、今思うと、お酒の話に惹かれたのは、他のものはちょっと自分でトライする気にはなれなかったからかもしれません。笑

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