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2005-06-24 08:48:45

「ダークホルムの闇の君」/ファンタジー

テーマ:創元推理文庫

ダイアナ・ウィン・ジョーンズ、浅羽莢子訳「ダークホルムの闇の君」

amazonから引っ張った粗筋はこちら
出版社/著者からの内容紹介
別の世界から事業家チェズニー氏がやってきて四十年、魔法世界は今や観光地。だが諸国の財政は危機に瀕し、町も畑も荒れ放題。この世界を救うのは誰か? 神殿のお告げで選ばれたのは魔術師ダーク。彼と妻、一男一女五グリフィンの子供たちまで巻き込まれて……辛口のユーモアを盛り込んだファンタジイ。 解説・妹尾ゆふ子

これ、すごいです。グリフィンに両親の細胞が入ってるから、子供達とグリフィンは兄弟だし、彼らが生きる魔法世界は、ある事業家のせいで、長年に亘り冒険のテーマパーク化されてしまっている。これらの詳しい説明があまりなされないまま(ずーっと設定の説明が続く物語もうんざりだけど。そして、私の読み取りが甘いという可能性も大ですが)、話はどんどん進んでいく。年寄り竜・ウロコのかっこよさや(教え諭してくれる、威厳ある竜って好きだ)、物語としての面白さ、様々な小道具の素晴らしさなど、魅力的な部分が数多。でも、毎度物語に入り込みにくいのはなぜなんだーーー!(ハウル でいまいち、物語に入り込み難かった私)


と、考えていたら、「物語三昧」のペトロニウス さんの所で拝見した、こちらの記事『賢者の石』ハリーポッターシリーズ第一巻/なぜ世界はハリポタに熱狂したのか?② と、その時のコメントが頭を過ぎった(記事は直接リンク、コメントはそのままここに引用させて頂きます)。

<導入部の間口の広がり>天才的な物語作家は、例外なく導入部を間口の広い『誰にでも分かる』か、もしくは『信じられないほど典型的』なスタイルではじめます。そして、「そこ」から読者を感情移入させたまま、深く広い世界に連れ出してくれます。そういう意味では、まさに天才的物語作家なのだと思います。(「ハリー・ポッター」の著者J.K.ローリング氏についての、ペトロニウスさんのコメントより)

この辺りが「ハリー・ポッター」にはすんなり入れるのに、D.W.ジョーンズにはいまいち入り込み難い要因なのかなぁと思いました(「ハリー・ポッター」だって、きっと4巻、5巻辺りから始まると辛いはず)。D.W.ジョーンズは、その分、元々のファンタジーファンにはすんなり受け入れられるけれど、そうではない場合、少し読み進めるのが辛いのかなぁと感じました。何となく、自分の中でのD.W.ジョーンズの攻略法が出来たような気がして、個人的にはすっきり。

しかし、この「ダークホルムの闇の君」は図書館にたまたま置いてあったのだけど、残りの本は図書館になさそうであります。気長に探してみる事にします。 そして、この一冊目を導入部とすると、次作の方が面白そうな感じ(ダークホルムは二部作)。次作の「グリフィンの年」も読んでみたいと思います。

「これより十年ほど、あの脇谷に棲むことにした」ウロコは告げた。「あそこが気に入った。その間に、おまえたち二人に何が何でも魔法を教える。手始めは読心術じゃ。明日の朝、二人とも参れ。小わっぱ、猫鳥、わかったか?」

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。ペトロニウスさん、記事中でリンクしたので、トラバさせて頂きました。

著者: ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 浅羽 莢子
タイトル: ダークホルムの闇の君


コメント

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1 ■こいつの原書ペーパーバック版は

『ダークホルム』、『グリフィン』、どちらも、表紙がグリフィンなのです。
かっこいいぞ。
で、この2作は、私が一番好きなDWJ作品なのですよ。
『ダークホルム』は、TRPGのGMで苦労した事のある人なら、泣き笑いしながら読むんじゃなかろうかと思っております(笑)。

2 ■>とらさん

おー、トラバありがとうです。むむ、次作も面白そうでありますね。

>グリフィンの表紙
なかなかの迫力ですねー。笑 創元版の方がソフトな気がする。映像化したら楽しそうですね、この話。

>TRPGのGM
小説中で、まさに色々配置してますもんね。頭の中に地図が描けない私には、出来ないなー。

>一番好きなDWJ作品
デイルマーク王国史より先にこっちを読んでしまいました。でも、そういえば、ファンタジーにゲームから入った人には、こちらがお勧めって仰って頂いてましたね。ああ、図書館にないもんだろうか(文庫くらい買えよ、という話でありますが)。

3 ■創元の文庫は

ちと単価が高いですしね(笑)。
図書館に入ってくれるといいですね……って図書館に、リクエストしてみては?
私がこの本で一番ウケたのは、冒頭で
「あーあーあー、とうとう闇の君がまわってきちゃったよー」
という悲嘆の声でした(笑)。

4 ■>とらさん

そういえば、「講談社文芸文庫」ってご存知ですか?ふつーの文庫が1200円超とかなのですよ。昔、値段見ないで買って、びびりました。

>悲嘆の声
「悪の館」にしなきゃいけないしねぇ?笑 善良な人達なのに、「闇の君」とはこれいかに、って感じですよね。次作では因果応報とのこと、楽しみです。今日、本屋に行ったけど、古本も新刊もなかったー。涙

5 ■引用ありがとうございました。

誤字も引用されてしまった・・・・恥ずかしいです(笑)。でも、嬉しいです。人の思考の糧に少しでもなれたら、こんな嬉しいことはない。

でも、この物語のうまい人は、導入の感情移入がうまい、というのは実は、とてもいい視点だ(笑)と自分で思っています。逆に、主観的視点で書く物語る人の作品は、全体や政治、世界の構築力が弱かったりもします。両方あったら、すごいですが。

ダイアナは、確かに全体を描くのに偏って、世界の作りこみは素晴らしいが、入り込むのに少々時間がかかりますよね。

6 ■>ぎゃー

てにをは、に全然気付かなかった・・・。「うんうん、そうだよねー」と思ってる文章の間違いには、いつも全く気付きません。すまんでした。一応、手直ししたつもりでありまする。

>視点
ペトロニウスさんの視点、いつも楽しみですよー。

7 ■高段者学術文庫

先日記事でとりあげた『基本季語500選』が、これです。
他にも何冊か棚に入ってるなあ。
どれも高いんですよね(笑)。
でも、これらがハードカヴァーだったら、その値段の3~4倍はするはずなのです。だから、あの値段でもOK、と思っています。
また、どれも文庫のくせに分厚いんですよね(笑)。

8 ■おっと

なんかぼけてますね。
長文記事2発がきいたのか。
高段者→講談社
訂正いたします。

9 ■>高い文庫

文庫ならざる値段でびっくりでしたよ。しかも私が買ったのは、倉橋由美子「スミヤキストQの冒険」か何かで、探せば他の版もあったのでは、とちょっとショック。
あ、とらさん、安吾を読んでらっしゃるのですね。私、あの人好きなんです。書評が楽しみです。

>高段者
こんな単語、私のPCじゃ、一発変換されないよー!笑 普段の変換が分かりますよね。

10 ■あーあ(笑)>変換

空手や古武道のことも、あちこちで書いたりしてるからですね(笑)>高段者
まったく、最近のFEPは憶えが良くて困ります(いや、困らないことも)。
それにしても、学術文庫、そういうのも入っていたのか。それは、
「しまったあ!」
っていう感じがしちゃいますね。

11 ■>誤変換も

また楽し。にやり、としてしまう。その方の普段書いてる文章も偲ばれますしね。

>学術文庫
そーなんですよ!普通の文庫だと思って買ったから、あの時はショックだった。昔は、文庫の値段なんて見ないで買ってたので・・・。<本は体裁がきちんと整ってて、読めればいい派

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