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2005-05-04 10:30:28

青春の書(大学編)/「青が散る」

テーマ:文春文庫
著者: 宮本 輝
タイトル: 青が散る
こちらは私の中では、「69」よりも真面目な青春の書として位置づけ。
青春のどうしようもない暗さが、よく描かれていると思う。
新設大学に入学した椎名燎平と、彼の周辺の男友達、女友達をめぐる
物語。

筆者はこの物語で伝えたかったことを、あとがきでこう語っている。
青春の光芒のあざやかさ、しかも、あるどうしようもない切なさと一脈の虚無とを常にたずさえている若さというものの光の糸を、そっと曳かせてみたかったと言えるでしょう


私の感想もまさにこれに尽きるのだけれど、以下に特に好きな箇所を上げておきます。

・辰巳教授のエピソード
今時の大学生とは、もう違ってしまっているかもしれないけれど。そして私の時代ですら、こんな教授はもういなかったのではないかなあ、と思うけれど。
若者は自由でなくてはいけないが、もうひとつ、潔癖でなくてはいけない。
自由と潔癖こそ、青春の特権ではないか。

・燎平への金子の言葉
これぞまさに青春。
「燎平。お前、ほんまに夏子を好きか?」
黙っている燎平の頭を指先でつつきながら、
「あのての女はなア、大きな心で、押しの一手や」

・ ガリバーが歌う「人間の駱駝」という詞
 
ここに上げたのはその一部だけれど、何か心にしみ入る。
摩天楼の陽炎にひたって
人間の駱駝が生きていく
汗も脂も使うべき時を失い
瘤は栖(すみか)を離れて心にもぐり込んだ
原色の雑踏にまみれて
駱駝はあてどなく地下に還る

*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。

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GW中は自分の「青春の書」を上げようと思っていて、一応以上で「青春の書」シリーズ(?)は終わりです。うーん、と言っても四冊しか上げてませんね。卒業して働き始めてからは、実際に読書の空白期間があったりして、なかなかこの本と共に生きた!ってのがないような気がします。それともこの後、これから気付くのでしょうか。
実家から懐かしい児童書を引き揚げてきましたので、その内、幼年期の友であった本たちについても書きたいと思っています。

コメント

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1 ■待ってました!

GWいかがお過ごしですか?姪っこちゃんは元気ですか?
私の場合、こうも天気が良いと少し外出しただけで「花粉症」に苦しめられてます。

とうとうきましたね~。宮本輝の「青が散る」。この記事が出るのを楽しみに待ってました。まだ読んでいないけど、やっぱり読まねば!と思いました。

2 ■こんばんは

つなさんは読書少女だったんだね。
かなりの本を読んだと見た。

実家から連れてきた本の中にアレがあるんだってね(にっこり)。
ガラスの仮面が。

つなさんの書評というかツッコミ楽しみにしてますぜい。

3 ■>カナさん

GW、私は近場をウロウロしたり、両実家に行ったり、また実家から遊びに来たりと、本当に地味に遊んでおります。昨日、今日は姪と遊んできました。明後日はまたあちらから来る予定です。カナさんも、沖縄から戻ってからは、お家で過ごしているのでしょうか?沖縄の記事も楽しく読んでます。讃岐弁がいいですねー。
花粉症。沖縄にはないのでしたっけ?早くシーズンが終わるといいですね。頑張って~!
「青が散る」。ホントに青春です。そして私の関西女性に対する憧れがまた。こんなこと言われるなんて、うらやましーと思いましたです。笑

4 ■>元漫画少女さん

読書少女っていうか、ホントに本だけが友達、みたいな期間があったもんで。涙 あまり褒められた理由ではないのでした。
ガラかめ、持ってかえってしまいましたよ。でも突っ込み書くには、また読まなきゃいけないかも。地獄のスパイラルがあ。笑 41巻でも紅天女まで後少しなのにね。なぜあと少しが書けないのかしら。ラストって決まってるのかなあ。
そういえば、文庫版の解説読んだことありますか?なかなか興味深い方たちが、解説(というのかな、感想?)書いてますよ。その内、解説について書いてみようかしらん。
ネット状況はどうですか?記事が沢山上がってましたね。鍵は無事戻ってきたでしょうか?

5 ■空白の2年間

宮本輝さんだ。読んでみたい作家さんなんだけど、彼女の前の恋人が
宮本ファンだと知って以来、なんとなく手がでない(何の抵抗なんだか・笑)

僕も大学を卒業してから書店に勤務する前の2年間を別の会社で営業の
サラリーマン?だったから空白の期間がありました。

もう、激務で一ヶ月に1冊も本が読めないーってのが嫌で辞表をだした。それぐらい本が読めない時期は辛かったです。

6 ■>ケイさん

私の空白も、丁度二年間くらい。ケイさんは、営業さんも経験しているのですねえ。私の場合は、初めての一人暮らしのスタートと、目茶苦茶性格が合わない人が、指導員とやらになってしまったストレスが重なったせい。いつもだったらそれこそ本に逃げる所ですが、それすらも出来なかった。笑
「青が散る」なんて、もうamazonで画像も出ないのね、流行らないのね、と思うけれど、宮本輝さんは汚い所と美しい所を上手く描ける作家さんだと思います。というか、人間の汚い所も美しいのかな?最近の作は全く読んでませんが、後は「錦秋」とかが好きです。

7 ■ありがとうございます。

今日は、働いてます。このコメントは職場から。
沖縄は花粉症、ないんでしょうね。めっちゃ調子がよかったんで。
旅日記を楽しく読んで頂いているようで、うれしいです。
では、また遊びにきます!

8 ■>カナさん

そうですよね、今日は平日ですもんね。旅の疲れは取れましたか?うちの夫も今日は仕事です。
旅日記&讃岐弁、楽しませて頂いています♪そして、いつもコメントありがとうです。

9 ■死の観念

この本は、たしか自殺があったとおもうのだが・・・そのシーンが強烈に今も胸に刺さっている。宮本輝は、蛍河?だっけ、デヴュー作から明らかに死の臭いがする作家で、この強烈な虚無感と死の・・・死に向かう恐怖や狂気への畏怖が、いつも僕を震撼させる。。。。


ちなみに、この人の本を思い出すと、関西弁の女性のかわいさに萌える(笑)なぁ。。。やはり。

10 ■>死と狂気

>ペトロニウスさん
そうそう、これは、テニスの才能に恵安斎が、自殺してしまいます(もともと、心の病だった)。
私は、この安斎と、整形手術に失敗しちゃう女の子が、すごく印象に残ってます。

宮本輝自身が、確かあまり幸せな半生を送っていないのですよね。だから、ペトロニウスさんが仰るとおり、私も柔らかさの中にある、死と狂気への畏怖を感じます。

でも、この人が山田詠美かなんかと一緒に、「こんな俺たちが、直木賞作家だぜー、イェーイ!」とかいって、肩組んじゃったりするのが、余計に嬉しい気がします(確か、山田詠美のエッセイで読んだ)。

で、関西弁の女性ね。あれは女でも萌えます。笑

11 ■蛍川

>、「こんな俺たちが、直木賞作家だぜー、イェーイ!」とかいって、肩組んじゃったりするのが

へーそんなエピソードがあるんだぁ。僕は、宮本輝が好きでさぁ。。。何度も読み返すんだよね。理由はよく分からないけど。なんというか、柔らかく見えても、実は世界の絶望をよく理解していつもその恐怖に畏怖している感じが、

「ああ・・・世界を分かっているなぁ」

って気分にさせるんです。

あとは、もう関西弁の女性のかわいさですねー。やはり、『花降る午後』かなぁ。あれは何回読み返したか分からない。ただ、そういう女の子がかわいい!って視点ではなく、違うなんか魅力を感じて読んでいたんですが、いま考えると、結局、関西弁萌え(笑)だったのかぁ。。。ああ、一度良いから関西弁の女の子と付き合いたかった(笑)。見果てぬ夢です。

12 ■>宮本文学

>ペトロニウスさん
私も好きなんだけど、あれって、どっぷり浸かるとなんか危険な香りがしますよね。柔らかなだけではないから・・・。でも、思わず今日は宮本輝を読み返してみたりして。笑 記事になるかな、ならないかな。

>賞のエピソード
今、気になって調べてたんですけど、宮本輝は直木賞とってないのかも。山田詠美はとってるけど。うーん、芥川賞だったかなぁ。このエピソード好きだったんだけど、もしかしたら、思い違いかもしれません。ごめん!
でも、宮本輝と山田詠美は、意外と仲良しみたいです。

関西弁萌え。笑 「花降る午後」は私も読んでたみたいなんですが(未亡人の話ですよね?)、私は「錦秋」と「青が散る」が好きです。特に「青が散る」は青春だなぁと思うのです。

13 ■死の臭いのする文学

宮本輝は、芥川賞です。

>関西弁萌え。笑 「花降る午後」は私も読んでたみたいなんですが(未亡人の話ですよね?)

そうそう。未亡人もの。僕は、人妻とかいっさい興味がないんだけど、この人の作品の人妻だけはすげー萌える(笑)。なんでかねー?。年上というだけでダメな感じなのに、宮本輝の女性のキャラクター造形は、好きだなぁ。。。

青が散るもいいですよね。僕は、自殺のシーンが怖くて、あまり読み返せなかった。よんで、けっこう長い期間落ち込んだ気がする。

14 ■>ペトロニウスさん

ああ、やっぱり。<芥川賞
うーむ、どこで間違えたんだ。汗

「錦秋」もそういえば人妻モノです。笑(なんか、こう書くと妖しげだな)
宮本さんの女性キャラって、か弱いんだけど、若竹のようにしなやかで強いのかなぁ。いいですよね。

「青が散る」。そうか~、自殺の場面は怖いんだけど、ガリバーの歌とか好きなんですよ。共感した部分が、違うのかなぁ。

15 ■怪しげな人妻もの(笑)

>「錦秋」もそういえば人妻モノです。笑(なんか、こう書くと妖しげだな)

そうだねー文字で書くと、アヤシイよねー(笑)。

宮本輝は、芥川賞取るまで時間かかっていて、苦節何年!とかだったみたいですねー。苦労人ですよねー。

16 ■>芥川賞

>ペトロニウスさん
では、山田詠美とのあの喜びは芥川賞だったのかなぁ(何となく、まだ拘っている。笑 くそー、どこで読んだか忘れちゃったよ)

苦労人と本の話を絡めた「本をつんだ小舟」という本を持ってて、これ、そのうち記事にしたいと思います。

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