2005-04-24 09:26:44
兄弟/「重力ピエロ」
テーマ:新潮社
伊坂幸太郎「重力ピエロ」
兄弟とカテゴライズするのもどうかと思うのですが、昨日の「間宮兄弟」繋がりで、こちら。
「アヒルと鴨のコインロッカー」が面白かった伊坂幸太郎さん、図書館で借りてきました。いつも装丁がとても綺麗。
「泉水」と「春」。英語にすると共に『スプリング』となる名を持つ、二人の兄弟の物語。過去彼らの家族を襲った事件、彼らの子供時代の話、グラフティーアート、ネアンデルタール人とクロマニョン人、ピカソ(ピカッソ?)、放火事件、コノハナノサクヤビメ、兄弟の職業、ガンジーと徳川綱吉などなどが、今回のピース。やはり明るくくっきりとした書き方で、これらのピースがぴたりと嵌まっていく。
「アヒルと鴨」の読後感と似ているかなあ。あと、章のタイトルがすごくかっこいいと思う(嗚呼、私のボギャブラリーの貧困ぶりが思いっきり露呈。でも、言葉フェチ的に楽しいタイトルだなあ、と思います)。
「目に見えるものが一番大事だと思っているやつに、こういうのは作れない」
「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」
「重いものを背負いながらタップを踏むように」
「ピエロが空中ブランコから飛ぶ時、みんな重力のことを忘れているんだ」
「楽しそうに生きてればな、地球の重力なんてなくなる」
春、いいなあ。お父さんも素敵。「俺たちは最強の家族だ」。お母さんも。
過去の名作、「金閣寺」や「地獄変」を「ただの青春小説」と表現するのにも賛成!
(でも泉水が「おまえは何でもかんでも青春小説にするんだな」と言ってるから、作者の考えはどっちなのかしらん?)
『WEB本の雑誌』の「作家の読書道」
によると、伊坂さんは、
「若者たちのちょっと変わった生活と、不思議な冒険を融合させたものを読みたいとは思いました。そうしたものは、僕が知らないだけだったのかもしれないけれど、これまでにないと思って、だから自分で書いてみよう」と思って本を書かれているらしく、
「大江さんのほかに北方謙三さんや逢坂剛さんも好きで、そういうものを合体させたい、それらの作品の中間にあるものが読みたい」そう。
でも、今の所「ちょっと僕の希望より、軟弱な感じです。書きたいものを書いてはいるんですが、まだ通過点というか、強度でいうとずいぶん弱い感じ」らしい。これからの作品も楽しみではないですか。
ところで、既読の方(以下、反転)、
二十螺旋の捩れの距離を教えてくれる女性って、何のために出てきたのでしょうか?
もしお分かりでしたら、私に教えて頂けないでしょうか?
何の振りなのか分からんかった…。そのピースだけ、どこにも嵌まらず。
*)臙脂色の文字の部分は、引用を行っています。何か問題がございましたら、ご連絡下さい。
- 著者: 伊坂 幸太郎
- タイトル: 重力ピエロ
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tsuna11さん☆コメント&TBありがとうございます。
伊坂さんって不思議なこだわりを持ってますよね。
本筋とは関係ないようなフリして、やっぱり関係あるじゃない!ってセリフが出てくるところが面白いんだなぁ。