児童書あれこれ/「魔法使いハウルと火の悪魔」
テーマ:徳間書店子供の頃は、今の現実とは違う世界が存在して自分もいつか行ける筈、とかなり本気で思っていましたし、未だに大きな洋服箪笥の外套の向こう(@ナルニア)には何かがあるんじゃないかとドキドキします。
今日はダイアナ・ウィン・ジョーンズ「魔法使いハウルと火の悪魔」について。ご多分に漏れず、宮崎駿監督の映画を見に行ったわけですが、もう見に行った後頭の中が、??????の嵐。えー、ソフィーったら、いつからハウルのこと好きになったわけ~?(だって、愛してるって!)、とかこの人たちは一体何のために戦ってるわけ?とか。これはたまらん、原作があるとの噂だし、と原作を読んでみたのでした。見に行かれた方、映画だけで話を理解できましたか?私はちっとも出来ませんでした。
前述の通り、子供の頃からファンタジーをよく読んでいましたので、設定などにはそんなに違和感がありませんでした。
「7リーグ靴」とか、「長女には成功する見込みがない」、「末っ子は出世する定め」などなど。
ファンタジーに全く馴染みのない夫は早々に脱落していきました。
横から「7リーグ靴って何~?」とか「なんで長女は成功しないの~?」「ねえ、これは何~、あれは何で~?」などと聞かれた所で、私に答えられる訳もなく。
「それはそういうものなの!そういう約束なの!」となぜか怒り口調になってしまうワタクシ。大人気ない・・・。
今回初めて思ったのですが、子供の頃にファンタジーに親しんでいないと、その本の中での所謂「お約束」を受け容れるのが難しいのでしょうか。夫は非常に理屈っぽいので、単なる性格のせいかもしれないのですが。でも、「ハリー・ポッター」は喜んで読んでいるのですよね。「ハリー」よりも「ハウル」の方に、昔のファンタジーの匂いを強く感じるので、これが原因かなと思っています。
映画ではキムタクが吹き替えをやるからか、妙にかっこよいハウルでしたけれど、原作のハウルはソフィー曰く「ぬるぬるウナギ」。自分の見た目ばかりを気にする自惚れやで、移り気。決してかっこよくはありません。
不快なことはみんな嫌いなんだから、違う?逃げまわるウナギみたい。いやなことがあると、いつだってぬるぬると逃げちゃうんだ。
姿が若いときはおどおどしていた癖に、お婆さんになった方が自己主張が出来るというソフィーにも共感は出来ました(自意識過剰ってことですか?「誰もあんたなんか見てないよ」というのに。私も自意識過剰なので、一度おばあさんになった方がいいのかも?30越えて少し図太くなった気も)。
しかししかし、これはファンタジーというよりはラブロマンスを描いた物語ではないか、と。どうも児童書としてとか、ファンタジーとしてと考えると、あまり好みの作品ではありませんでした。残念~。
映画では火の悪魔・カルシファーと、「待たれよ」の見習い・マイケルが可愛かったです。しばらく家で「待たれよ」と言いながらあの動作をするのが流行りました。・・・夫と二人でですが。もういい大人ですが。こう考えると、私もなかなか御気楽な毎日を送っています。
*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用しています。何か問題がございましたらご連絡下さい。
著者: ダイアナ・ウィン ジョーンズ, Diana Wynne Jones, 西村 醇子
タイトル: 魔法使いハウルと火の悪魔―ハウルの動く城〈1〉
その後に読んだ、「アブダラと空飛ぶ絨毯」の感想はこちら 。
DWJ版アラビアンナイトともいえそうな、「アブダラと~」。私は、「魔法使いハウル」よりも、こちらの方が好みでした。











1 ■DWJの特徴として
昔風のファンタジイというより、むしろ、「民話」のテイストに近いものを感じませんか?
このたび完結する『デイルマーク王国史』(創元推理文庫F)でも、民話または民話に出てくる民俗的なモチーフが多用されています。