旧・日常&読んだ本log

流れ去る記憶を食い止める。

2005年3月10日~2008年3月23日まで。

以降の更新は、http://tsuna11.blog70.fc2.com/で。


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通勤途中にそそくさと撮影。
寒桜って花びらが薄いですよね~。儚い感じ。

これまで何度か寒桜の写真にチャレンジしては、討ち死にしてたんですが、今回が一番近距離で撮影出来た分、満足の出来。

「一雨ごとに春」になるといいな。
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bk1で書評の鉄人バナーを頂きまして、これを貼ろうと思ったのですが、なぜか左サイドバーに貼れませーん。プロフィール欄に貼る場合って、jpeg形式では駄目なの?


これ、貼りたかったんですが・・・

元のバナーも探せなくなってしまい、これ以上いじる気力も失ったので、暫く×印のままです。とほほほほ。

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アルベルティーヌ ドゥルタイユ, Albertine Deletaille, ふしみ みさを
つきねこ
パロル舎

ある夜、ひとりぼっちの子猫は、同じくひとりぼっちに見えた「お月さま」と出会う。
どこまでも、ねこについてくるお月さま。こうなったら、お月さまと追いかけっこだ!
さあ、お月さま、ついてこられる?

水面にうつったお月さまに「落ちてしまったの?」と吃驚したりしながら、ねこはあちこちをお月さまと共に駆け回る。そして、とうとう人間の住む家の中へ。美味しそうなミルクの入った壷を見つけたねこは、当然そこに頭を突っ込むけれど・・・。

騒ぎを起こしてしまったねこは、その家の子供たちに出会う。もう、一人ぼっちじゃないよ! その様子も、お月さまは優しく見守っている。

何ということはないストーリーかもしれないけれど、ねこがとっても愛らしく、美しい絵本。ねこを見守るかのようなお月さまもいい。このお月さまはしゃべらないけれど、もしも話せるのなら、アンデルセンの「絵のない絵本」 のようになるのかなぁ、などとも思った。空にいるお日さまとお月さま。月にはお日さまのような温かさはないけれど、そっと見守ってくれるような優しさがありますよね。

さて、これは実は、「星の王子さまミュージアム 」の図書室で読んだ本。「ペネロペ」シリーズなんかも、沢山置いてありました。映像放映までの時間つぶしだったのですが、一人だったら、結構腰を据えても楽しめてしまいそうでした。

アン グットマン, Anne Gutman, Georg Hallensleben,
ひがし かずこ, ゲオルグ ハレンスレーベン
ペネロペひとりでふくをきる
← これ、オチがとっても可愛かったです。服を着るって、
  子供の頃は、何であんなに大変だったのでしょう?

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喋喋雲 さんの所から頂いてまいりました、『』バトン。そう、バトンの中身は空欄なのです。お題を考えて、次の人に回すらしい。
喋喋雲さんが回答されていたのは、TMNについて。→こちら

TMネットワーク、滅茶苦茶懐かしいです! 喋喋雲さんも上げておられる、「RAINBOW RAINBOW」。これ確か、中学校の美術の時間に、音楽LP(そう、あの頃は多分、LPだったような気がする・・・。汗)のジャケットを作りましょう、という課題があって、ピンクの背景に虹を書いたデザインで作ったなぁ、なんて事を思い出しました。
 ←実際のジャケット
             (多分、ピンクを合わせたつもりだったんだ・・・)

さて、喋喋雲さんから頂いたお題は、『好きな名台詞(言葉)』
ふふふ、台詞フェチ(笑)の喋喋雲さんらしいお題ですね~。では、いきます。

Q1. パソコンまたは本棚に入っている『好きな名台詞(言葉)』は?

◆PC◆
パソコンに入っている、というかブログ上にあるのは、恩田陸さんの名台詞が多いかな。恩田さんは人間観察に優れ、ある現象、行動を言葉で切り取るのが非常に巧みだと思います。 例えば、何度か触れていますが、「麦の海に沈む果実 」における、ヨハンの美少女考(「名台詞」というには、ちと長いですが)など。

◆本棚◆
ヘルマン・ヘッセ「デミアン」からは、主人公シンクレールへのデミアンの言葉。
「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。鳥は神に向かって飛ぶ。神の名はアプラクサスという」

ドン・ウィンズロウ「ストリート・キッズ」からは、減らず口探偵ニールと擬似親子グレアムのやり取り。「よくやったな、坊主」「ありがとう、父さん」

W・サローヤン「パパ・ユーア クレイジー」からは、息子と父との会話。
「僕たちお互い、人を笑わせるようなものを書こうよね、お金になんかならなくてもいいからさ。だって、人人が笑わなかったら、人生なんて何の意味もありゃしないじゃない?」

梨木香歩「西の魔女が死んだ」からは、舞とおばあちゃんのやり取り。
「おばあちゃん、大好き」「アイ・ノウ」

そしてやはり、この台詞ははずせないでしょう。京極夏彦京極堂シリーズからは、「この世には不思議なことなど何もないのだよ、関口君」
このシリーズを読んでるときは、すっかり自分が朦朧とした「関口君」になってる気がします・・・。

うーん、本から取っていると、きりがないですね。赤毛のアン」宮沢賢治における、豊かな言語イメージも好きです。

Q2. 今妄想している『好きな名台詞(言葉)』は?

これは、掲示板で喋喋雲さんと熱くテレビドラマ「ごくせん」について語り合っていたときに思い出した台詞。2ではなくて、1の方です。
「悪いけど・・・・4人だ」
いや、ドラマをご覧になってない方には、何のこっちゃだと思うのですが、ヤンクミ争奪戦に名乗りを上げる、沢田慎の最終回での台詞です。これのせいで、松本潤くんに落ちたんですよね。これが表情といい、間といい、妄想を掻き立てて、暫く「ごくせん」にはまりっぱなしになりました。笑

Q3. 最初に出会った『好きな名台詞(言葉)』は?

うーん、最初に出会ったのは、やはり児童文学?
絵本もあったはずなのに、どうも失念。

「クマのプーさん プー横丁にたった家」からは、プーとクリストファー・ロビンのやり取り。これはプーがクリストファー・ロビンに語る言葉。
「ぼくが、世界じゅうでいちばんすきなのはね、ぼくとコブタで、あなたに会いにいくんです。そうすると、あなたが『なにか少しどう?』っていって、ぼくが『ぼく、少したべてもかまわない。コブタ、きみは?』っていって、外は歌がうたいたくなるようなお天気で、鳥がないてるってのが、ぼく、いちばんすきです。」

「ナルニア国ものがたり」の第一巻「ライオンと魔女」からは、アスランのこの台詞。
「ナルニアに王、女王となったものは、永久にかわらず、王、女王である。その位をつくせ、アダムのむすこどの。そのつとめをはたせ、イブのむすめごたち」
この言葉どおり、子供たちは、この後ナルニアのために尽くすことになる。

ゲド戦記シリーズからは、エアの創造より、
「ことばは沈黙に 光は闇に 生は死の中にこそあるものなれ 飛翔せるタカの 虚空にこそ輝ける如くに」

「風にのってきたメアリー・ポピンズ」からは、マイケルの不運な一日を描いたわるい火曜日より、メアリー・ポピンズの台詞。
「けさは、ベッドの、わるいほうのがわから起きたんですよ」
名台詞かと言われると、ちょっと違うかもしれませんが、これを読んでから暫くは、ベッドのどちら側から降りるか、なんだかドキドキしたものです。いや、片側は壁についてたので、実際の所、どちら側からも何もなかったのですが・・・。

まだ色々忘れているようにも思うけど、とりあえずこんなもん?

Q4. 特別な思い入れのある『好きな名台詞(言葉)』は?

特別な思い入れというわけではないんですが、ガンダム「ガラスの仮面」にも、名台詞が非常に多いですよね。この二つは日常会話で使えてしまう(?)所が凄いと思います。ケロロ軍曹」を理解するためにも必須ですし。笑 (ケロロの月影先生にうけてました)
ガンダムといえば、takam16 さん、お元気でしょうか~?(私信:ガンダム名台詞を散りばめたコメントがなくって淋しいです。まだお仕事お忙しいのでしょうか?新ジャンルでのブログ更新も、楽しみに待ってまーす)

ちょっと真面目にいうと、台詞ではなく祈りの言葉ですが、こちら。
 
 闇に光を
 悲しみのあるところによろこびを
 なぐさめられるよりはなぐさめることを
 理解されるよりは理解することを
 愛されるよりは愛することを
 わたしが求めますように
   「平和の祈り 聖フランシスコ」

Q5. 次に回す5人とお題

・・・私、クリエイティブ能力、果てしなく低いのです。というわけで回しませんが、台詞フェチの喋喋雲さんが選ばれる『好きな名台詞(言葉)』にも興味があります。って、これではブーメランになってしまって、バトンじゃない?笑

*黄色い文字の部分は引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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星の王子さまミュージアムに行ってきました。

左は分かるかなぁ。ミュージアムの前では、シャボン玉製造機(?)みたいなのがあって、シャボン玉が飛んでいるのです。
右はお馴染み、ゾウを飲み込んだウワバミの風見鶏。いいなぁ、これ。


王子さまに点燈夫。他にも色々な人たちが、 館内にいるのです。
(なんとなく点燈夫が好きなので、写真を撮ってみました)

「星の王子さまミュージアム」と銘打っていても、正式名称が「箱根サン=テグジュペリ 星の王子さまミュージアム」であることもあり、展示室にはサン=テグジュペリの生涯を丁寧にたどった展示がなされていて、これがとても面白かったです。 
(どうでもいいけど、サン=テグジュペリの顔って、Mr.ビーンを演じている、ローワン・アトキンソンにちょっと似てる)

15分程度の映像を見ることの出来る映像ホールがあるのだけれど、その手前にはごく簡単な図書室があって、フランスの児童文学(絵本中心かな?)や、サン=テグジュペリの関連本が置いてあります。

これとは違う場所の展示で、手に取ることは出来ないけれど、各国語の「星の王子さま」も置いてありました。で、でも、「ラテン語」版なんて、一体誰が読むのでしょう? 謎です。

箱根は雪が残っていました。花の季節にまた行ってみたいな~。お土産屋さんには、可愛らしいグッズがいっぱい。物欲を刺激され、コースターを買ってきました。

更新時間でお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、先週月曜日から無職生活から脱出しました。今日はちょっとその御褒美? 楽しかったよ。
☆関連過去記事 「星の王子さま 」「夜間飛行
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たがみ ようこ
ソウルで新婚生活。―新妻ヨーコちゃんの韓国暮らし
大和書房

これは文字通り、国際結婚をした新妻「ヨーコちゃん」の、韓国での暮らしを4コマ漫画と文で綴ったもの。

表紙で汗をたらたら流しているのが、新妻であり著者である「ヨーコちゃん」。
なかなか微笑ましい感じでしょ?

目次
Ⅰ ヨーコの韓国暮らし<入門篇>
 「天敵」~「ばんざい!」まで、全43篇
Ⅱヨーコの韓国暮らし<初級篇>
 「春だから・・・」~「あとがき」まで全41篇

多分、これは著者「ヨーコちゃん」の性格によるものだと思うのだけれど、その筆致はあくまで柔らかく温かい。「はじめに」と題した文章の中で、「日本嫌いというイメージから想像していたよりずっと温かく接してくれる韓国人の中で、少しずつ韓国生活になじんでいったのです」とあるけれど、これはこの「ヨーコちゃん」の心の温かさによるものも多いのでは、と思った。勿論、表紙の通り、汗をたらたら流すようなお話も載っているんだけどね。

切符売り場で「ヨーコちゃん」が、正しい発音を出来るまで、発音を正してくれる切符売り場のおじさん、散々話した後、互いに間違い電話だったと気づく会話、道を聞いたら、自分も最近引っ越したばかりなのに、「ヨーコちゃん」の目的地を探し出してくれた女の子、バスのエアコンの強風に晒された「ヨーコちゃん」に、上着を貸そうとしてくれた隣の席の男性、など、情厚い韓国の人たちとの触れ合いが描かれる。

ちょっとしたことで、へぇ~、と面白かったのは、日本では野菜とされるミニトマトが、韓国ではかき氷にもケーキにも乗っかっているということ。フルーツ扱いなのでしょうか? そして、かなり怖いのが、韓国のバス。「スリル」というタイトルの漫画と文が載せられているのだけど、「ヨーコちゃん」は初めて韓国でバスに乗った時に、あまりに速くて腰が抜けるかと思ったそう。凄まじい交通渋滞の中を、バスの運転手さんは、すり抜けのテクニックを駆使し、猛スピードで走る!走る! 更にこのバスは乗り込むのにも一苦労らしく、並ばないで待つ中、他の乗客たちとの水面下の競争と緊張感を得ることが出来るらしい・・・。乗るのも大変なら、降りるのも大変。「ドアが閉まる前に走り降りなければならないこの焦燥感・・・・・・」。いや、私はあまり味わいたくないぞ。最初は怖がっていた「ヨーコちゃん」、今では好んで乗っており、更にちょっとスピードが遅いとイライラするくらい、韓国生活に馴染んだそう。

あまり詳しく書いてなかったけれど、ちょっと気になるのが、韓国男性の結婚前と結婚後の違い(どうも韓国の留学生は、韓国の女性に言わせると、条件が悪い人が多いらしい? ちなみに「ヨーコちゃん」と旦那さんは留学先で知り合った)や、最後のページ「憂鬱な新妻たち・・・」にあった、「韓国人のおくさんも大変だというミョンジョルが近づくと、慣れない外国人妻たちの心も重くなる・・」という一枚の絵。

日常の楽しかったこと、良かったこと、ちょっと困ったことはこの一冊で十分分かったのだけれど、もっとディープな韓国も知りたいなぁ、と思った。

*臙脂色の文字の部分は本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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吉田 秋生
櫻の園 白泉社文庫

桜に囲まれた女子高では、毎春の創立祭において、チェーホフの「櫻の園」を上演するのが慣わし。彼女たちが通う学校は、桜の季節ともなれば花に霞み、まるで薄紅の花の冠を被せられたよう。

目次
花冷え
花紅
花酔い
花嵐
---------------------------
スクールガール・プリンセス

点線で区切った「花」シリーズまでが、「櫻の園」のお話。花に囲まれた乙女たち。桜の花には、やはり少々妖しいイメージが付きもの。彼女たちはそれぞれ何かに縛られ、まるで呪いをかけられた囚われの姫君のよう。

「花冷え」の中野敦子は、ボーイフレンドの「シンちゃん」と、付き合ってもう一年。「シンちゃん」は「その先」に進みたいようだけれど、敦子はまだその決心が付かない。敦子の気持ちを固めさせたのは、10歳年上の結婚を控えた姉の言葉。
誰かを好きになるというのは、その一瞬一瞬が貴重な時間で、同じ時はもう二度と来ない。

「花紅」は「フツーの子」たちから、「ハデな人たち」と認識されている杉山紀子のお話。ハデな人たちと呼ばれるものの、本人にもいまいち「ハデ」の意味は分からない。声を掛けてきた男の子たちとちょっと遊びに行ったり、時々授業をフケるくらい。ほんとは「フツーの子」たちも、そういうことをやりたいのではないの? 自分は男の子の思い通りになんかならないし、押し切られたりしない。うまく切り抜けてみせる、と考えていた紀子だったけれど、ボーイフレンドの俊ちゃんに「思い上がり」を指摘される。紀子は、「ハデな人たち」のひどい噂を流さずにはおられなかった「フツーの子」たちの気持ち、男の子たちの気持ちを思い遣ることが出来る様になる。

「花酔い」は、倉田千世子を見つめる優等生、志水由布子のお話。潔癖な少女のまま成長したような由布子が、次の一歩を踏み出せるようになるまで。

そして、ラスト「花嵐」では、いよいよ「櫻の園」が上演される。今度の主人公は、倉田千世子。彼女は背が高く、演劇部ではいつも男役を担っていた。女子高だけにファンも多く、その気にならないでもなかったけれど、実際の彼女は体も心も実は女らしい。自分がもっと小さくて女らしかったら、誰かが好きになってくれるのだろうか。最後の場面には、「櫻の園」の上演を見に来た、敦子の姉と婚約者が現れる。

「スクールガール・プリンセス」は、それまでの女子高生たちからうって変わって、主婦乃々子のお話。大切なことを思い出す話。どうして夫のことを好きになったのか。いつか忘れることがあっても、きっとまた思い出せるはず。

「櫻の園」の話は自分にとっては既に喪われた時間なわけで、それがまたなんとも懐かしい痛みを感じさせ(ちょっと、「胸キュン」?)、「スクールガール・プリンセス」はそうだなー、しみじみ。感覚が似ているって、やっぱり重要だよなぁ。
これ、チェーホフを読んでいると、更に楽しめたのでしょうか。そこはちょっと残念。

☆関連過去記事 「ラヴァーズ・キス」
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ペネロピ ライヴリー, Penelope Lively, David Parkins,
神宮 輝夫, ディヴィッド パーキンス
犬のウィリーとその他おおぜい
理論社

目次
1  迷い犬ウィリーの巻
2  ネズミとティーポットとひもの玉の巻
3  ワラジムシ・ナットの浴槽大登攀の巻
4  レース用のハトとロンドン動物園の巻
5  サム・ネズミ、ホンダに乗るの巻
6  ワラジムシ・ナットがクモの戦いを知るの巻
7  ウィリーと大きな穴の巻
8  サムとネズミ・マンションの巻
9  クモと真珠の巻
10 サムとディクソンさんとハンカチとテレビの深夜映画の巻
11 ウィリーとハンバーガーとバス無賃乗車の巻

パヴィリオン・ロード五十四番地には、ディクソンさん一家が住んでいる。しかし、ここに住んでいるのは、「人間」のディクソン一家だけではないわけで・・・。

気はいいけど少々頭の足りない、白いテリア犬のウィリー、陽気でこれまた少々思慮の足りないネズミ、サムたち一家(ネズミたち全員がそうであるわけではなく、思慮が足りなく騒ぎを起こすのは、いつだってサム)、この中では一番思慮深いとも言え、自分の頭で考えることの出来るワラジムシのナット、ナットの友達で、美しい巣を作ることの出来るクモ。彼らがディクソンさんたちのいない所、目に見えない所で、それぞれの生活を営んでいるというわけ。彼らに気づくのは、ディクソン家の赤ちゃんくらいのもの。大人たちは少々おかしいなぁ、と思いつつも、彼らとばったり出くわすことはあまりない。

タイトルを見ると大体その内容も分かるけれど、1、7、11は、まさに、可愛いんだけれども頭の足りないウィリーが、巻き起こす騒動のお話。2、4、5、8、10は、夢見がちなサムが引き起こす騒動。ネズミたちは本来、決まりを守って危ないことをせずに一生を過ごすもの。不可抗力とはいえ、サムはネズミの中ではかなりの冒険家ともいえる。彼は自分が主役を張った事件が、勇気と大胆の物語として一家の伝説になるように、お話を都合の良いように作り変えるのに余念がない。ちなみに、ネズミたちに伝わる決まりはこんな感じ。

洗濯する衣類の中で眠るな。
犬をからかうな。
マッチは食べるな。
赤ん坊には愛想よく。
テレビの後ろには入るな。 トーマス大おじが入ってつくづく後悔した。
空の牛乳びんをいたずらするな。 中に落ちることがある。
オーヴンは料理をするもの。 料理されたネズミはいただけない。

どれも、ちょっとネズミとしては、くわばら、くわばらな感じでしょう?

3、5、9はワラジムシ、ナットとその友達クモのお話。一寸の虫にも五分の魂。ワラジムシにもなかなか立派な魂が宿っている。ネズミたちの暮らしは、ワラジムシからすると自由で屈託なく、気まぐれで楽しいことばかり。ワラジムシは姿かたちと同じように、固く不器用に生きるべき生き物。自分が言いたい事を口にしたり、仲間と違っていたり、目立つことは好まれず、これが年配者たち、チーフ・ワラジムシがいつまでも続いて欲しいと思うワラジムシの生き方なのだ。そんな中で、ナットは自分の頭で考え、意見を言えるワラジムシだった。この少々毛色の変わったナットが、一人気まぐれに生きているクモと友達になり・・・、というお話。

ウィリーに比べ、ネズミたち、ナットについての記述が多くなるのは、やっぱり彼らが自分の力で生きているから。そこへいくとウィリーは飼い犬であり、常にディクソンさん一家の世話になっているわけで、少々筆も鈍っている気がする。
いや、愛らしいんですけどね、ウィリー。

さて、この本の訳者は、実は「ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」の訳者でもある。本書「犬のウィリーと~」は原題を「裏返しの家」といい、一軒の家に住む生き物の立場を文字通りに裏返して、小さな生き物たちを主役とした物語。社会性をもった生き物という意味で、ウォーターシップ・ダウンのうさぎたち」と通じる所があるのかもしれない。神宮さんは、非常に楽しんで面白がって、翻訳されたそう。自分たちの身近にも、小さな生き物たちが、一生懸命暮らしているのかもしれないなぁ。いや、やっぱり、虫はちょっと・・・、などとも思うわけでもありますが。

*臙脂色の文字の部分は、本文中より引用を行っております。何か問題がございましたら、ご連絡ください。
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さくら ももこ
憧れのまほうつかい

これは、さくらももこさんの、エロール・ル・カインへのラブレター。さくらさんにとって、ル・カインは、長い間まさに「憧れのまほうつかい」だったのだ。

エロール・ル・カインについては、ほるぷ出版 のこちらの特集ページ に詳しい(ほるぷ出版の該当ページにリンク)。

◆エロール・ル・カインは、東洋と西洋の絵画様式を巧みに織り交ぜた、ユーモラスでドラマチックな絵本を次々に生み出した作家なのだという。また、BBC放送が制作した大ヒットアニメーション映画、「雪の女王」や「階下の幽霊」などのイラストを担当したのも彼◆

そんなル・カインの絵本に、さくらさんが初めて出会ったのは高二の冬。記念すべきその絵本は、「おどる12人のおひめさま」。美しい絵、ロマンチックなストーリーに、さくらさんはすっかり魅せられたのだという。

オンライン書店ビーケーワン:おどる12人のおひめさま
(↑この本です。緻密で美しい絵が分かりますよね)

その後も店頭でル・カインの本を見かける度に、レジへと向かう日々が続く。出版業界に身を置くようになって、「いつかル・カインに会えたらいいな」という夢に近づいたかと思えたけれど、言葉の壁など、さくらさんにとっては、ル・カインへの道はなかなか敷居が高かった。

ところがある日、さくらさんは本屋で衝撃的なニュースを知る。ル・カインは癌によって、47歳でその短い生涯を終えており、彼の絵本には「遺作」の二文字が・・・。ここにきて、さくらさんは行動を開始し、ル・カイン縁の人々と会うための旅に出る。

目次
第1回 ル・カインとの出会い
第2回 原画をみにいく
第3回 ウェジウッドの町
第4回 イアン・キールさんの家に行く
第5回 ロンドンの街とペニー・シブソンさん
おまけ ライカのこと
 エロール・ル・カイン 著作目録

第3回
「ウェジウッドの町」のみは、どうせロンドンに行くのだったら!、という観光的イベントなので、ル・カインとはあまり関係がない(ただし、さくらさんによる絵付けの写真を見ることは出来る)。

遅れてル・カインが住んだロンドンに渡ったさくらさんだけれど、生前のル・カインを知る人々の知己を得る事で、生前の彼に触れたように感じる。ほんとは勿論、生きているカインに出会えれば、それが一番良かったけれど、タイミングってきっとそういうものだ。ル・カインの原画の散逸を防ぐために、かなりの量を買い取り、未亡人の面倒まで見た、という第2回に登場する渋谷さんも凄い。

ル・カインは才能に溢れ、多くの作品を残したけれど、その生活は決して楽なものではなかったそうだ。なんと、彼のお墓ですら、この時点では確りとはしていなかったそうなのだ。さくらさんは未亡人に点が辛いけれど、芸術家の配偶者としては、この未亡人のようなタイプというのも、分かるように思います。半端に分かるよりも、徹底的に配偶者の仕事を理解しない方が、うまくいくこともあるのでしょうか・・・。

さくらさんのル・カインへのオマージュのような絵、ル・カイン自身の絵が豊富に載せられた、美しい本です。ル・カインの絵本、今度探してみようと思います。また、出版社別のテーマにするようになって、出版社を注意してみるようになったのですが、ほるぷ出版はなかなかいい本を出していますよね(ル・カインの絵本は、日本ではるぷ出版から数多く出されているようです)。

← こちらは文庫
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