公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる
『メディア良化法』の成立から30年が経ち、
メディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げる日本。
念願の"図書隊員"として採用された笠原 郁は、
両親に、図書隊の中でも危険の伴う防衛員志望だとは
言い出せないまま、軍事訓練に励む毎日を送っていた。
郁は高校時代、
書店でメディア良化隊員に本を奪われそうになったところを、
一人の図書隊員に救われたことがある。
その「正義の味方ぶり」に憧れ、
顔も憶えていない図書隊員を王子様と慕い、
自分も図書隊に入隊して本を守ることを決意したのだ。
やがて、卓越した運動能力と情熱が買われ、
郁は、エリートによる精鋭部隊である
"ライブラリー・タスクフォース(図書特殊部隊)"に
配属されるのだが……。
★★★+
これはまた・・・・すごい作品に出逢いました。
私の愛する図書館が舞台の作品なのですが、設定が半端ない。
図書館で本当の本当の戦争が起こってます!
子どもたちに悪影響を及ぼすと思われる『本』を取り上げ、
『図書館』からもなくしていこうとする良化委員会。
図書館と、大好きな本を守ろうと必死になる図書隊員。
自衛隊のような訓練を行い、拳銃をぶっぱなすような
本物の戦争が目の前で繰り広げられます。
タイトルに「戦争」の二文字はあるんですけど、
まさかここまで本気の戦争モード全開だとは思ってませんでした。
そして、その背景の設定に驚きました。
ここまできっちり設定してあると、すごいなぁの一言です。
最初の方は、現状、過去、システムの話が多くて、
理解するのがとっても大変でしたが、
キャラたちが自然に動き始めると、ペースが上がりました。
男の子顔負けの、体力バカだけど、意外に乙女な笠原郁。
郁の鬼上官のチビで頑固で、時々優しい堂上。
郁の同期の仲間で、エリート人間の手塚。
郁のよき友であり、もてもての女友達柴崎。
堂上といいコンビで痛いとこを突いてくる小牧。
それぞれのキャラが個性たっぷりで、読んでいて笑えます。
とってもシリアスな場面なはずなのに、台詞が面白かったり、
心の声に噴出しそうになったりと、楽しめました♪
↓これめっちゃ笑いました。
この苦境を逃れられるなら百万円払ってもいい。誰にだ。誰かにだ。P330
残念なのは、話の設定が細かくて面白いのに、
話の構成が淡々としすぎている気がしました。
もうちょっと二転三転するような展開が欲しかったです。
メディアが好き放題やっている、現状もどうかなぁとは思いますが、
取り締まればそれでいいって問題でもないと思うので、
実際に図書館が本が取り上げられたら、
本大好きな私にとっては、本気で辛いです。
二人の今後も気になりますし、
戦争がどう終結していくのか気になるので、続きも読もうと思います。
アニメ化もされているようなので、そっちも気になりますが。
