2019年(正化31年)。

公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まる

『メディア良化法』の成立から30年が経ち、

メディア良化委員会と図書隊が抗争を繰り広げる日本。


念願の"図書隊員"として採用された笠原 郁は、

両親に、図書隊の中でも危険の伴う防衛員志望だとは

言い出せないまま、軍事訓練に励む毎日を送っていた。


郁は高校時代、

書店でメディア良化隊員に本を奪われそうになったところを、

一人の図書隊員に救われたことがある。

その「正義の味方ぶり」に憧れ、

顔も憶えていない図書隊員を王子様と慕い、

自分も図書隊に入隊して本を守ることを決意したのだ。


やがて、卓越した運動能力と情熱が買われ、

郁は、エリートによる精鋭部隊である

"ライブラリー・タスクフォース(図書特殊部隊)"に

配属されるのだが……。






★★★+


これはまた・・・・すごい作品に出逢いました。

私の愛する図書館が舞台の作品なのですが、設定が半端ない。

図書館で本当の本当の戦争が起こってます!

子どもたちに悪影響を及ぼすと思われる『本』を取り上げ、

『図書館』からもなくしていこうとする良化委員会。

図書館と、大好きな本を守ろうと必死になる図書隊員。

自衛隊のような訓練を行い、拳銃をぶっぱなすような

本物の戦争が目の前で繰り広げられます。


タイトルに「戦争」の二文字はあるんですけど、

まさかここまで本気の戦争モード全開だとは思ってませんでした。

そして、その背景の設定に驚きました。

ここまできっちり設定してあると、すごいなぁの一言です。


最初の方は、現状、過去、システムの話が多くて、

理解するのがとっても大変でしたが、

キャラたちが自然に動き始めると、ペースが上がりました。


男の子顔負けの、体力バカだけど、意外に乙女な笠原郁。

郁の鬼上官のチビで頑固で、時々優しい堂上。

郁の同期の仲間で、エリート人間の手塚。

郁のよき友であり、もてもての女友達柴崎。

堂上といいコンビで痛いとこを突いてくる小牧。


それぞれのキャラが個性たっぷりで、読んでいて笑えます。

とってもシリアスな場面なはずなのに、台詞が面白かったり、

心の声に噴出しそうになったりと、楽しめました♪

↓これめっちゃ笑いました。


この苦境を逃れられるなら百万円払ってもいい。誰にだ。誰かにだ。P330



残念なのは、話の設定が細かくて面白いのに、

話の構成が淡々としすぎている気がしました。

もうちょっと二転三転するような展開が欲しかったです。


メディアが好き放題やっている、現状もどうかなぁとは思いますが、

取り締まればそれでいいって問題でもないと思うので、

実際に図書館が本が取り上げられたら、

本大好きな私にとっては、本気で辛いです。


二人の今後も気になりますし、

戦争がどう終結していくのか気になるので、続きも読もうと思います。

アニメ化もされているようなので、そっちも気になりますが。