セカンドオピニオンからの罵声に、所長の電話にと、
騒がしい週末を送った私でしたが、
自分の中で新しい自分が生まれるような、
ある種の覚悟というけじめがついた私とは裏腹に、
とんでもない展開になっている人がいました。

それは、Mりんです。

セカンドオピニオンの夜に、
いつも突然なのですが、その日も突然電話がかかってきました。

「ひかりん。あのね、
 今日、私、具合が悪くなって、会社に戻れなかったからまっすぐ直帰したんだよね。
 電話もできなかったから、旦那が代わりに電話してくれたんだけど……。」

























「ん?何かあったの?」

「…うん。」

「どうした?」

「K上司とけんかしちゃって…。」

「けんか?」

「うん…。うちの旦那が…。」

「えっ!旦那さんが!またなんで?」

「具合が悪いから、明日、このまま休ませてくださいって旦那は言ってるのに、
 直帰したのが駄目だとか、一度会社に来させてくださいとか、
 明日もまた休むかどうかの連絡をしてくださいって言うもんだから、
 ものすごく怒っちゃって…、電話で言い合いしちゃって……。
 
 それでね…、」

「うん。」
























「お宅のような会社、辞めさせますっ!って言っちゃって…。」

「えーっ!!!!!!!」


「そしたら上司も、
 "結構です!退職の手続きをとらせていただきますから!"って言って…。」

「は?」

「明日とりあえず、家に持ち帰っている書類を、
 土日をはさんでしまうから会社に持っていくことになった。」



「それで、旦那さんは? その後、どうしたの?」

「うん…。電話を切ってからね、
 "退職の手続きをすることになったぞ!"って…。」



翌日の金曜日、Mりんは手持ちの書類を上司に預け、
旦那さんと言い合いをした時のまま、何ら変わらずの口調でK上司に責められ、
何も言えないまま家に帰ったそうです。

その後、Mりんが自宅に帰ってから旦那さんより、
Mりんが仕事を辞めることで、
経済的な負担を自分ひとりに押し付ける気なのかと
お互い家の中にいるのにもかかわらず、
少し脅迫まがいなメールを送られてきたことに、
いてもたってもいられない気持ちだったのか、
私にメールで知らせてきてくれたのです。


Mりんの家の事情も、この時、かなりごちゃごちゃとしていました。
どちらにしろ、早かれ遅かれ、
きっちりとしなければならないことを抱えていましたので、


   くるべきものが来たと思って
   真剣に丁寧に考えて対処するんだよ。



そのように返しました。


   もう、逃げなければよいのだけれど…。



私はMりんのことも気になりながら、
日曜日に控えている息子の運動会の準備にいそしむのでした。

奇跡をおこそう!-三日月