●「体温」

エロいシーンのある映画を観よう週間ではないのに、
「赤い影」に続いて観たDVD「体温」。

ラブドールものということで観たが、
エロいシーンがあった。

ピンクの小物で飾られたかわいい部屋に
横たわる女を起こして、服を着替えさせる倫太郎。
彼女をよく見ると、目は開いたままで
微動だにしない。

そう、彼女は人間ではなく、
「イブキ」と名付けたラブドール。

倫太郎は、彼女を車椅子に乗せ、散歩し、
ボウリングも一緒にし、ゲーセンで
二人でゲームし、プリクラも撮る。

倫太郎は イブキに絵本を読んで聞かせ、
「動物園の動物たちはいいよな。檻の中が全てで」と、いう。

倫太郎は二人だけの世界を願うのだろう。
そんな時、倫太郎は街で、イブキそっくりのキャパ嬢・
倫子に出逢い、惹かれていく・・・。

序盤は、長いシーンが続き、音楽もなく、
映画というより、のぞき見しているようなリアルさが漂う。
ドールを演じる女優さんが瞬きしないか、動かないかという
のが気になるくらいの長回し。

動かないドールに愛を注ぐ男は気持ち悪さより、
やさしい人なのだろうと思う。
人と関わることを恐れているような男だが、
ドールには自然体だ。

ドールとのからみもあり、より自然だが、
ドールの手を取り、自分の乳首にあてがうところは
なんか笑ってしまう。
ドールとする男はみんなこんなことしてるのだろうか。
レズビアンの人もこんなことするのかしらと思ったり。

ドールとしていたことを生身の女となどる男。
だけど、つかのまの肌のぬくもりも・・・。

ラストは、痛く悲しい。

倫太郎は絵描き。
ラストで、イブキの“亡骸”を車椅子に乗せ、
岡本太郎の壁画を見せに行く所はせつない。

キワモノ映画かと思ったら、センスのいいところが
随所にあり、小物とか小道具、キャラ設定の
細かい所にこだわっていて、深さを感じた。

映画「フィギュアなあなた」も、人間の男と
マネキン人形が愛し合うカタチの映画で、
グラビアアイドルが、
マネキン人形になりきっていた。
これは確信犯的エロさの映画らしい映画だったけど、
こちら「体温」の方は映画らしくない映画。

生身の人間と深く関わると傷つくことも多い。
だから、深く人と関わることを拒絶する人も多い。
淋しいことだけど、それもわかる気がする。
私は傷ついても、血を流しても(精神的に)
やっぱり“体温”を求めてしまうのだろうな。


★ラブドールに関してはこんな本。
“ダッチワイフ”世代とラブドール世代では、
感覚がまた違うのだろうなあ。
    ↓
■「南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで
  -特殊用途愛玩人形の戦後史」感想(2008.7.12)
http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-10115720915.html


★こちらも早くにドールと男がテーマの物語。
  ↓
■映画「ラースと、その彼女」感想。(2008.12.22)
2006年アカデミー賞オリジナル脚本ノミネート作品
http://ameblo.jp/tsukikagenomai/entry-10183061154.html


★好きな漫画家 業田良家の漫画の映画化。
 こちらは人形が意志をもったら・・・という
 ファンタジー的なお話に。
  ↓
■映画「空気人形」感想(2009.12.7)
http://ameblo.jp/tsukikagenomai/entry-10408336417.html

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●「怪しい彼女」

火曜日(9/2)、ソレイユにて
「怪しい彼女」観る。
 
某監督が、脚本を書く人は観るべき!と
絶賛されていた通り、見事な脚本。

隅々まで計算された伏線が
全て回収されて、活かされていた。

監督は「トガニ」のファン・ドンヒョク。
あれほどヘビーでシリアスな作品を
作った監督とは思えないコミカルさ。
でも、そこには深いものが隠されている
からこそ、そのおしもさが引き立つのだろう。

突然、50歳も若返る主人公という、
非日常的な設定なのに、
日常の様々な問題を含んでいて、
考えさせられる所も多く、
すんなりと感情移入できて、
物語の中に入り込めていた。

主人公が本当に魅力で
とってもキュートであった。

冒頭で、女性をボール競技に例えていたけれど、
10代はバスケットボールで、
皆が高いところのものを奪い合う。
20代はラグビーで、
30代はゴルフボール。
それ以上はサッカーボールと。

でも、この映画も観る年代によって
受ける深さが違うだろうな。

母親にとっての息子は特別であり、
息子にとっての母親への想いもまた特別。

とってもおもしろくて笑ったけど、
せつなさもあふれ、泣けた。
歌いながら、回想シーンが入るところなど、
たまらない。

後半になり、泣き所が多く、涙腺ゆるみっぱなしで、
息子が母親だと気付き、語るシーンでは、
号泣してしまった。

一緒に観た 若いA子は淡々としていたけど、

 
パンフレット

 
ランチはアボガドチーズバーガー

 
ブルーベーリースムージー


「カレー対決」ではおしくも敗退してまった
オリエッティのいる八百屋「サヌキス」へ。

こだわり野菜は、農家直送。
昔ながらの八百屋スタイル。

 
白いピーマン!

壁には生産者の顔写真。

 

 
輪切りにすると星型になる
ジャンボなオクラ
「スターオブディビッド」

まあるいお茄子も。

 

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●「her 世界でひとつの彼女」

土曜日(8/2)、ソレイユでの映画のはしご、
2本目は「her 世界でひとつの彼女」を観る。
 
「私の男」がかなりダークで、ぐったりしたので、
気分転換に、ハートウォーミングものかと
思いきや、こちらも意外に心が苦しくなる。

人工知能もの。

アカデミー賞脚本賞受賞ということで、
構成も絶妙で、気持ちの流れも自然な感じは
するが、ラスト近く、やや矛盾点が感じられた
ため、せつなさが半減してしまったのが、
ちょっと残念。

こういうテーマを観ると、やはり人は「心」で
恋をするのかなと思う。
心と体は連動しているし、
愛し合うのは肉体なのかもしれないけれど、
感じる「心」の部分が大事なんだろうな。


ネットが普及し始めた頃、
心が辛くなる出来事があり、
ネットの世界でチャットにハマっていた時期がある。
ネットの向こうには生身の「人」がいるのだけど、
ディスプレイに出てくる「言葉」だけで、
救われたり、ネット上でも会話を
することで、いろいろ感情がわきおこることもあった。

だから、この映画の主人公の気持ちはよくわかる。
カウンセラーでもコーチングでも、
「対話」の及ぼす影響が大きいことも。
そして、また「声」の魅力も。

しかし、映画で「声」だけの難しさも感じて、
画が単調だと、途中少し眠くなりそうにもなる。

 

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●「愛の渦」

水曜夜(6/4)、ソレイユにて、「愛の渦」を観る。
 
ツィッターで話題になっていた作品、
ようやく、高松で上映。

三浦大輔監督が主宰する演劇ユニット「ポツドール」の公演で
上演され「第50回岸田國士戯曲賞」に輝いた戯曲を、
三浦監督自らの手で映画化した。

高級マンションの一室に「セックスをしたい」
という複数の男女が集うというお話。

一室での一夜の物語なので、とても演劇的な作品。

コミュニケーションをとる部屋では、
バスタオル一枚を巻きつけただけの男女。
そして、階下に降りて行くと、そこは“プレイルーム”。
ベッドが4つ四角く並べられてあり、
全裸になって、コトに及ぶ。

初めて会う男女は、最初はぎこちなく、さぐりあいながらも、
気を使いあっているが、一度、“カップル”になり、
各々が“プレイルーム”でまぐわうと、
関係性に変化がおきていく。

男女4組が各々、ベッドの上で、
まぐわっている姿を真上からカメラがとらえるのは
刺激的な光景ではあるが、決してエロくはない。
生々しいけど、そそられなく、むしろ滑稽。

AVのようにくんずほぐれつの赤裸々変態プレイという
のではなく、人と人のコミュニケーションに
性欲がからむとこうなるよ というおもしろみが
描かれている。

全裸の時間が増えるほど、身体だけでなく、
心も人間性もむき出しになっていき、
本音も吐くし、毒も吐くし、残酷な面も見える。

中盤まではやや、間合いが悪く、たらたらした感じ
だが、中盤からの会話劇がおもしろく、
オトナなので、笑えた。

ややデフォルメした演劇的キャラではあるが、
個性的な面々ならではの言動が生きている。

「地味で真面目そうな容姿ながら、
誰よりも性欲が一番強い女子大生」を演じた門脇麦。
この役のオーディションは一人50分もかけて、
じっくり選んだとのこと。

セックスから始まる愛もあれば、
セックスで終わる愛もあるし、
愛なきセックスだってちゃんとある。

最後はちょっとせつなかったな。

 
  
  

 

 

 


 

 
月曜日(1/20)、梅田から十三へ。
大阪の中でもかなりディープで昭和な町のこれまたマニアな劇場へ。

映画のはしご2本目は、第七藝術劇場にて
「ソウル・フラワー・トレイン」を観る。
 

以前、京都で行われたシナリオワークショップで
教えていただいた西尾孔志氏の監督作。
原作はロビン西の漫画。

大阪への愛とストリップ劇場への想いを
感じるヒューマンドラマ。

上映後に西尾監督が舞台挨拶をした時、
「寅さんみたいな映画にしたかった」と
述べられたが、寅さんファンの私にも
それが伝わってきた。

笑えて、泣けて、せつなくなって、
お色気もあるのに、心がほっこりとした。

原作はオッサンの話しなのだけど、
映画では、キュートな女の子をメインに置き、
彼女の抱えたドラマを描くことで、
父親と娘のドラマと対比させ、より深みが増し、
バランスよく、どの人物も生き生きと息づいていた。

伏線の張り方やアイテムの使い方も絶妙で、
原作の雰囲気を残しつつも、女の子が
素敵に描かれ、どこを切り取っても愛しさが感じられる。

ちょっと前に「ストリップ芸大全」という本を
アップした時、「花電車って何?」と質問され、
説明したところだったので、映画の中で
花電車ショーが出た時は、ニヤニヤした。

ファザコンだったくせにロクデナシの私は、
特にこの映画の中では、自分と重なる部分もあって、
平田満演じる父親の気持ちに寄り添ってしまい、
泣けたし、父に心配をかけていたのだろうと、
心がとても痛くなった。


パンフと劇場で配られた大入袋。

 
パンフには原作マンガも掲載されている。
もう絶版になってる漫画だそう。
原作も個性的な絵でありながら、きゅんとさせる。


 
映画の前に劇場の隣の「旬菜ココット」でランチ。
レトロな喫茶店の佇まいだけど、
旬の野菜を取り入れた料理を提供している。

映画「よみがえりのレシピ」にちなんだ
山形の旬菜を中心とした「よみがえりごはん」
というるニューもある。
私が食べたのは日替わりの魚ランチ。


 

日曜日(1/12)は映画のはしご。

1本目は「トリック ラストステージ劇場版」。

 

いつもながら、小ネタ満載で、濃いキャラ達が登場。
ラストにふさわしい「感動」を盛り込んでいた。

その「トリック」の世界観を十分に楽しみ、
集大成として観られるが、やはり淋しい。

クライマックスが「月光」の曲と重なり、
胸にこみあげる。
そして、ラストの回想もせつない。
ちょっと湿っぽかったかなあ。


 

● 「さよならドビュッシー」

原作は未読だけど、劇場で見逃した
「さよならドビュッシー」をDVDで観た。

月影の舞

「あまちゃん」のユイちゃんこと橋本愛 主演映画。
難しい役どころであるが、彼女の魅力が活かされていた。

こういう謎解きのミステリとしては、
映像では表現がかなり難しく、展開が読めてしまい
おもしろさが半減しがちだけど、
ピアノがモチーフとなっているので、音楽は楽しめる。

ドビュッシーの「月の光」がいい。
本当に月の光に包みこまれているような心地よさがある。

ピアノ演奏シーンの吹き替えでは出演した事はあるものの、
本格的な俳優デビュー作は、これが初めてとなるピアニスト
清塚信也がよかった。

主演の橋本愛は全くピアノ演奏の経験がなかったらしいが、
映画の役同様に、実際のピアノ指導も清塚信也がしたという。
ピアノは指導者の力というものは大きいのだろう。

後でサイトの情報で読んだが、
事前に録音された音源に合わせて当て振りで弾き撮影したのではなく、
撮影と録音を同時に行ったという。
それが利重剛監督のこだわりで、演奏からセリフのやり取りまで
を1カットで撮影したそう。

利重剛といえば、「半沢直樹」でタミヤ電機 総務課長役でも
出演していたが、金八世代としては、
彼の実母である小山内美江子の脚本のドラマ「父母の誤算」
の印象が強い。

映画とは関係ないけれど、ドビュッシー本。
ヤマハ会員情報誌「音遊人」に連載されていたものに
書下ろしを加えたもの。

「ドビュッシーとの散歩」
青柳 いづみこ (著)
中央公論新社/2012.9.6/1400円


月影の舞

ドビュッシーの作品を私たち日本人が弾くと、
どこかなつかしい感じがする
生誕150年。ドビュッシーのピアノ作品40曲に寄せて、
モノ書きピアニストが綴る演奏の喜び。
             <帯より>

音楽家らしく、専門的知識をちりばめながら、テンポよく
読みやすいエッセイで、ドビュッシーのコアなファンじゃ
なくても楽しめる。

ドビュッシーの「月の光」の元になったのは
フランス象徴派の詩人ヴェルレーヌ「月の光」で、
それは『雅なる宴』という詩集の一遍とある。
ここを読むと、映画「さよならドビュッシー」にこの曲が
使われたことと、つながって思える。

7/28

大学で心理学を学ぶヲタ君のつきあいで、
全くの予備知識なく、サイコな映画をDVDで観た。

ややネタバレ含むので、これから観る予定で、
真白い心で観たい方はココから先は読まないでね。



■「アパートメント:143」2011/スペイン


月影の舞

タイトルからして、B級ホラーっぽいが、
サイコものとというより、オカルトかな。


超常現象が起こるというアパートに
超心理学科学者チームが訪れ、部屋に監視カメラを
設置して、実態を探るというドキュメンタリー風味のもの。

悪霊ものだけど、まあ心理学的には結びついてる。
でも、真相が解ると、ちょっと切ないね。

ラスト近く、カメラを1つだけ設置しておくとこが、
もう見え見えだけど、ヲタ君は最後に驚かされてた。
私は……それ見て、笑った!

映画は最後まで観ましょう。



■「ミッシング」2012/フランス


月影の舞

8歳の少女ローラがスコットランドの島で母親の前から
突然姿を消す。
駆けつけた夫と共に二人は娘を探すが、彼女は見つからなかった。
二人の関係は崩れていき、夫は絶望から自暴自棄になる。
ところが、2年後、突然、ローラが失踪した島で発見されたという……。


謎、謎、謎が突きつけられて行き、冒頭から中盤までは、
不可解で、解らないだけに妄想が膨らむ。


中盤からの展開はとても興味深く、
怪しい人物の影がちらついたりして、伏線がいっぱいはられている
のだけど、まさか、まさかのアノ オチだったぁ~!

これも真相が解ると、切ないんだよね。
人の心というのは、様々なものを“見せて”くれる。




■『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』

月影の舞
これもエヴァ信者のヲタ君のつきあいで、DVDで観る。

アニメとかあまりよく解らなくい、わあ~色がきれいとか、
ものすごく色彩に凝ってる~位の感想で観たが、
途中で……寝てしまった。

●「真夏の方程式」

7/1映画の日は「真夏の方程式」を観る。

月影の舞


海、特に海中の映像がとても美しかった。
原作は未読だけど、ストーリーもがっちりした骨組みで、
ミステリ要素を含みつつもヒューマンドラマとして、
深みをもたせていた。

ここから先、ややネタバレに近いことをつぶやくので
真白い気持ちで、観たい方はココから先は読まないでね。

湯川教授と少年の物理学ネタは、見せ場も多く、
謎解きと少年のひと夏の成長物語を重ねて、
うまくみせていた。

過去の過ちを封印するために、新しい罪を重ねてしまうという、
昭和のミステリの王道のようなシンプルなストーリーでは
あるが、この「秘密」に関してが、好き嫌いの分かれるところ。

せつなかったし、涙がとまらないシーンもあった。
だけど、かなり後味が悪かった。

これは「容疑者Xの化身」の時も思ったけど、
テーマというか、設定に共感できるかできないかなのかな。

少年が、緑岩荘に来る理由が、ちょっととってつけた感が
するので、家族との関わりに無理があるような気も。

それと、風吹ジュン演じる母親の過去の過ちの部分が
曖昧だったのが残念。
前田吟演じる父親の愛した母は、「気立てのいい美人」
という表現で語られてはいるものの、そこまでの全てを
抱え込むことの葛藤とか苦悩が見えなかった。

愛するがゆえに「秘密」を守り続け、
守るためには罪をも犯す。
愛という名目のエゴを振りかざし、
全てを正当化してしまう時、それは自己愛に過ぎないのかと
も思ってしまう。

あまちゃんの勉さん(塩見省三)、刑事なのに無防備で、
意外にもあっけない。


月影の舞
「真夏の方程式」チラシ



月影の舞
映画の前にオムライス。

●「蝉の女 愛に溺れて」

5/26。郷田マモラ原作の
短編漫画「蝉の女」の映画化DVDを観る。


「蝉の女 愛に溺れて」
監督・脚本:森岡利行
原作:郷田マモラ
出演:七海なな、栗林里莉 ほか


月影の舞

思いのほか、エロい!


まあ、売春宿「蝉丸」が舞台なので、まぐわいの
シーンはあるとは思っていたけど、
こんなに多いとは!

青い果実をもぎとりたい派! 向けのエロス。

でも、あの郷田マモラの絵柄から、こんなエロい
映画に仕上げるとは。


漫画では、遊郭「蝉丸」がメインだったけど、
映画では、その五年前にさかのぼって、
夏子の高校時代をメインに描いている。


登場人物それぞれのバックボーンを描き、
ふくらませ、より深みのある物語にしていてる。

萩原流行や下篠アトム等ベテランの配役も
作品に奥行きをもたせ、いい味わいになっている。


母親の男である「父親」という名のクズ男に
無理矢理、「女」にされ、借金のカタに遊郭に
売られる夏子という、昭和な雰囲気漂う設定。


心を殺して、空を見つめながら、男に抱かれる夏子。
愛想もなく、ただ身体を提供するだけのマグロ女だが、
リピーターも多く、夏子はその世界で生きていく。

でも、その中で希望の光を見つけるのだが……。


最低20分の時間の中で、金を払った男が、
「首から上はダメよ」と言う女を抱く。
抱くと言うよりは、排泄なのか。

性を売ること、性を買うこと。
女の性、男の性について考えさせられる。


ラストはとてもせつなく、泣ける作品ではあり、
私の大好きな劇画「愛と誠」的なのだ。

だから、本来なら号泣する展開なのだが、
エロい部分が多すぎて、気持ちがそっちにいってしまい、
せつなさに感情が入り込めなかったのが残念。
……って、どんだけエロさに没頭してたんだか、私。


いや、ちょっと、その「愛」が唐突であったから、
せっかくのラストの演出がちょっとカタチだけになって
しまった感があるのだ。


月影の舞

タイトルの「愛に溺れて」というのは、ちっょと適切じゃない
気がするしね。

遊郭の五回も不美人キャラ フクコちゃんのAVエピソード
は笑ったが、ちょっと悲しかった。


ダメ男はどこまでいってもダメ男だが、
女を悦ばせるのだけは上手く、時に愛おしく、
女に包容されたりもする「人間」だが、
ダメ人間は、人の心を持たないから、「人間」じゃないね。



メイキングでは、一番悪役の人が一番おもしろくて、
素顔はいい人っぽい、
逆に一番誠実な役柄の人が、素顔はそうじゃなさそうだったり。
映画って、虚構で、あくまでイメージの世界なんだなと
いうことを改めて感じた。

それだけ、リアルさより異質な世界観があふれている
映画だったってことなのかも。