2011年12月25日(日) 02時50分15秒

●「恋の罪」

テーマ:●映画【せつない】

25日クリスマス。
来月に高松でも上映されるというのに、
どうしても早く観たくって、岡山まで行き、
「シネマクレール」でようやく「恋の罪」を観る。


月影の舞


前作「冷たい熱帯魚」で、あれだけぶっ飛んだ
殺人鬼を描いた園子温監督。
今度はぶっ飛んだ女の「性」を描ききっている。



ココから先はヤヤネタバレを含み、タラタラ長いので、
これから観る人で真白な心で観たい方は読まないでね。

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この監督のぶっ飛び方は容赦ないというか、豪快というか、
振り幅が両極端で壊滅的。


東電OL事件をモチーフにはしているが、全く別モノ。

監督自身も「事件の映画化にはしたくない」と語っているよう、
時代と場所の設定だけが「事実」に合わせているだけ。


園監督が「ギリシャに行った時、古代ギリシャの遺跡に立っていると、
古代の売春婦を幻視し、それが立ちんぼのいる渋谷区円山町と
重なって見えた」
と、パンフにあった。

だから、音楽も今は使わない古楽器で演奏したと。

だから、映画の舞台となる円山町も、廃墟のアパートも
どこか幻想的な感じがする。



三人の女。
大学で日本文学を教える助教授の美津子(39才)は
エリートとしての「仕事」を持っている。


ベストセラー作家の夫を持つ いずみ(29才)は
誰もがうらやむ優雅な生活である「結婚」を手に入れている。


そして、殺人課の女刑事である和子は、
優しい夫、子供という「家庭」と「仕事」の両方を持つ。

それでも、その三人達は満たされぬ想いを抱え、
裏側の顔で「性」と交わる。



「愛のないS○Xは金を介在させなきゃ」という美津子の
主張は痛いほどわかる。

美津子の欲しかったたった一つの愛は報いられることなく、
散ってしまったのだから、彼女にとってのS○Xは全て
愛のないものなのだろう。


昼間は教壇に立ち、さげすまればプチ切れるという
“正常さ”を持っているのに「売春」という行為に
こだわり、凄まじいほどの「性」へ執着する“異常性”は
同性ながら痛ましい。


その先に快楽があるのなら、カラダが溺れる、カラダが欲する
というのも解るのだが、それは快楽とは思えない。


むしろ「罰ゲーム」であるかのように男とヤル。


「性」の先にあるものは
堕落だったり、解放だったり、何かの代償なのかもしれない。


先に映画のノベライズ版を読んでいたので、精神的な所まで
解ったが、ある部分が大きくカットされていたため、
映画だけ観た人は全て理解できていないのではと思う所も
あったが、モチーフの事件の真相(被害者の動機)が曖昧な為、
観客に委ねているのかもしれない。



月影の舞



主演女優三人の正に裸のぶつかりあい。

それぞれが個性的な肢体を惜しげもなくも晒し、無防備に「性」と
戯れる姿が、これでもかと映し出される。

神楽坂恵はスレンダーなのにおっぱいはかなり重量感が
ある巨乳でイイ体である。

全裸で ゆっさゆっさとバストをゆらすより、セクシーな服で
胸の谷間を見せている方がそそる。
彼女は岡山出身だそう。


しかし、そそるか? と、言われたら、ううむっとなってしまう。
私が女だからか?
それは一方的な感じがするからだろうか。


恋人や夫とはできなくてもセフレだと大胆になり、
性の冒険ができるという女性も多いようだし、
女はいくつもの顔を使い分けられるズルイ生き物だとも思う。

ましてや、女の性の快楽は、深く激しいから、狂うのも解る。


だけど、愛のない「性」に支配されて、女が壊れて行く姿は
とてもせつない。


愛のない からみは、ただの排泄にすぎないと思っているからか……。
愛液は愛があればこそ潤い出してくるものではないのか…。


ラスト近くの いずみの放尿シーンは、それを象徴しているのか?
いや、おしっこマニアへのサービスショットか……。


美津子の母親役をやった女優さんの演技に魅了された。
すごい女優さんである。

パンフによると俳優座を出て、文学座ほ経て現代制作舎に
所属している舞台女優。



「冷たい熱帯魚」はあれだけエログログロすけだったが、
観終わって意外にもスカッとするものだったが、

この「恋の罪」は観終わった後、暗澹たる気持ちはぬぐえない。



★ノベライズ版
 「恋の罪―愛にさまよう女たち」感想
http://ameblo.jp/tsukiakarinomai/entry-11092380873.html


★「冷たい熱帯魚」感想
http://ameblo.jp/tsukikagenomai/entry-10891008621.html



月影の舞
岡山でラーメン

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