「月の時間」
写真/森 光伸
光村推古書院/1,260円/1,200円
神話の時代から今にいたるまで、
人々はさまざまな思いで月を見上げてきました。
時には恋人のことを思いながら、
時には亡くなった人のことを偲びながら、
また時には人生の短さをかみしめながら。
そして、あなたはどんな思いで
今日の月を見るのでしょうか。
<表紙折り返しより>
美しい「月」の写真に、月に想いを寄せた
いにしえの人々の遺した言葉を添えた
趣ある写真集。
いろんな季節の月、いろんな場所での月。
それぞれが違った表情をしている月の
美しい写真たち。
それに万葉集の言葉や、平安時代の歌、
俳句など月を見て詠んだ言葉が添えられている。
美しい写真の片隅なのにその言葉は深く、
胸にしみる。
「月と季語」や「月と童謡」もあり、
月づくし。
美しい月の写真を眺めるだけでもいいし、
そのいにしえの言葉にこめられた歌人の
心情に想いめぐらせるのもいい。
誰もが眺めているのは同じ月なのに
それぞれ、違って感じられる月の
神秘さに酔いしれられる。