強風と入歯の決断 | 雷神トールのブログ

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トリウム発電について考える

昨夜はフランスの北半分、50以上の県に強風注意報が出て、ところによっては風速120km/時となるというので、午後早くに買い物に 行き、降り始めた雨の中を5時半には帰って来た。予想より風雨は激しくなかったので安心したが、風は夕食後の8時頃から強くなり、 用心にしっかり閉めて置いた筈の鎧戸が音を立てたり、開いたりした。

 

寝床に就いてからも、空を吹きまくるごうごうという風の音はますます強まり、家の脇の杉の木が折れねばいいのだがと、恐れながら眠った。夜明け前の6時頃に、いちばん健康な猫のトラジニが外へ出してくれと鳴くのでドアを開けに降りたが、その時はもう風は鎮まって雨も上がっていたので安心してもうひと眠りした。

 

毎週金曜の早朝に回収に来るゴミを木曜の夕方に歩道に出しておくのだが、今朝、そのゴミ箱を門の中に入れる時に、被害はなかったか、向かいの公園を見まわしたが、マロニエの木も枝ひとつ落ちていず無事だった。

 

しかし、ニュースは全国で23万7千世帯が停電の被害にあったと伝えている。また南仏で、庭の木が強風で根こそぎ薙ぎ倒され、不幸にも下敷きになって女性が死亡した、と伝えている。

 

 

18年前にも、北フランスでやはり1月に強風が吹き荒れこのときはかなり怖かった。上空をごうごうと唸りを立てて通り過ぎる風の音が すさまじかった。被害もそうとうでた。

 

その頃はまだフォンテンヌブローに住んでいたのだが、森の松、モミなどの針葉樹が10万本ほども薙ぎ倒された。時々散歩に行って観慣れた場所も景色がすっかり変わってしまった。近所のある有名なお方の家の芝刈を任せられていたので観に行くと、すぐ横に生えていた杉の大木がまっぷたつに折れ、屋根の上に倒れ落ちて枝が屋根を貫いていた。家主さんが日本におられたので急いで電話し2日後には駆け付けて来られた。そういった経験もあるので風は怖いのだ。

 

2枚の画像はお借りしました。

 

ひと月ほど前から奥歯が痛み始め、3日前に歯医者さんに診てもらった。もうだいぶ傷み切ってるので抜くよりしょうがない、と診断された。

 

オーセールの街の私立の診療所にアポを撮って歯全体をレントゲンでパノラマ写真を撮ってから奥歯を抜いてもらう。2年前に左の奥歯を抜かれ、その前、若い頃にも両側の一本手前の奥歯を抜かれ、こんどのが残った最後の奥歯なので出来れば抜かずに治療できないかと願ったのだがダメなようだ。

 

結局、抜歯後に左右2本づつ入歯を作ってくれるという。家計状況からあまり高いようだと困るので訊いてみると10万円弱の見積書を出してくれた。義歯はフランスの強制保険ではほとんど払い戻しがなく、任意保険でカバーするのだが、そちらも2割程度しか払い戻しがない。つい1月1日から新しい任意保険に切り替え、最初の保険料の振り込みをしたばかりなので、払い戻しをしてくれるかが気がかりではあるが、奥歯がないことにはご飯も噛んで食べられないので、やはり入歯を作ってもらうことに決めた。

 

レントゲンは来週の19日。歯の関係は混むので早めに予約を入れないと一か月近く待たされもする。夏のバカンス前後は3か月待たされることもある。なのでレントゲンの翌日に歯医者さんにアポをとった。

 

ああ、入歯か! まあ、総入歯じゃないのが、慰めだ。

 

むかし爺さんが食事のたびに入歯を口から出して茶碗に入れたさ湯で濯いでいた。あれほど年齢を感じさせる光景はないもんだ。幼稚園ぐらいだった子供には実にショッキングだった。

 

左右の奥歯2本づつの入歯を作ってもらい、ご飯が美味しく噛めるようになるのを祈ってます。

 

ボッシュの「聖アントニウスの誘惑」の絵は、まだ中央パネルの火事の場面と、右翼のパネルが残ってるのですが、この辺からはアントニウスに限らず、内面的なキリスト教の信仰にかかわることなので、今は書ける状態にない、と判断しました。機が熟したらいつかまた続きを書きたいと思います。