集められた4人のマジシャンたちが繰り出す、
大仕掛けなマジックショー。
そのショーが舞台を飛び出して、
警察や銀行や大富豪の保険屋や、
そして種解き屋を巻き込んで忙しく展開していく。
ある意味スリリングで、
作品そのものが観客を騙してやろうという精神に溢れているので、
最後まで飽きさせない面白さはあるのだが、
どうも楽しくないのは、
金・金・金・・・
大金が乱舞する場面が何度も登場して、
その金額の大きさがマジックの面白さのようになっているところか。
いつも思うのだけど、
僕たちにとって、
一定以上の金額はもう金じゃない。
だから320万ユーロも、1億4000万ドルも、そして最後の5億ドルも、
言葉としては分かっても、
金としての大きさの概念はどれも殆ど変わらなかった。
騙してやろう、と、騙されないぞが、
ストレートにぶつかり合えるようなシーンを、
もっと見せてくれたら良かったのにと思う。
あと、ホンモノのマジックももっと沢山見たかった。
どんでん返しに見えるラストは、
一番大きく騙すならこれしかないだろうという一点勝負で的中した。
ちょっと、映画の趣旨とは違いそうだが、
スカッとした。
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