畑を守れ! | 元麻布農園~Motoazabu Farm~

元麻布農園~Motoazabu Farm~

都心の"農家さん付き"菜園&住居、「元麻布農園」
農園に流れる日常の風景、人々の交流、イベントの模様などを綴ります。
都会の真ん中で土にふれるライフスタイルをあなたもはじめてみませんか。

昨日耕した畑


全部で4反あります
1日の作業では勿論終わらず
来週も千葉へ通います
もはや兼業農家になった気分です

今日は、4反もの畑を耕すことになったきっかけを書いてみたいと思います

元麻布農園では
都市と地方の交流を作り出し
それをきっかけに都市と地方がより良い関係になることを目指しています

なので、元麻布農園は単なる都市農園ではなく
ほぼ毎週末農家さんに来て貰い
生産者と消費者が気軽に交流できる場所にしています

そして農家さんに来て貰うだけでなく
都市側の人間も地方へ行く”遠足”なども行っています

そうやって農家さんとの交流を深めて行く過程で
いろいろな農業の問題や地方の問題を目にし、耳にすることが多くなってきました

今まで地方の様々な問題は
地方が独自に解決しようとしてきたように思います

しかし、結局都市は地方によって支えられているもので
地方の問題は都市の問題でもあると僕らは考えています

なので、地方の問題に、都市側の人間と地方の人間が一緒になって取り組み
問題を解決をしていくことがとても大切だと思っています

地方と都市が共に行動すること
その繰り返しが、都市と地方のより良い関係作りに役立つと思っています

そんな思いが根底にあるのですが

今回の活動は、畑の主、山木さんとの何気ない会話から生まれました

山木さんは新規就農で、千葉の山武市で農業を始めました
当初、なかなかいい畑を借りることが出来ず、水が無かったり
遠く離れた畑を借りざるを得ない状況でのスタートでした

時が経ち、集落で信頼を得た山木さんは、現在では、条件のいい畑をある程度借りれるようになりました(まだまだ非効率な部分はありますが)

そうすると、就農当初に借りた条件の悪い畑などは、作業効率の低下を招き、農業経営的にはあまり良くなく、条件の悪い土地は返したいと言うのが山木さんの本音です

しかしながら、一番返したい畑の所有者が高齢のため耕すことが出来ないので、
畑を返してしまうと、結局休耕地になってしまうことが目に見えていて
そんなことが解りきっているので返すに返せない
という状況でした

そんな話を聞き
返すに返せない状況を一緒に解決したいな
と思いました

農業経営を良くするためには畑を返さなければならない
しかし、自分の集落の畑を守らなければならない。
そしてそれを優先すれば自分の農業経営が苦しくなる

そんな山木さんのジレンマを聞き
なんとかしなくては!と強く思いました

結局、もの凄いアイデアは浮かばず (笑)
単純ですが。。。
山木さんが返したいと思っている畑4反を
我々が借り受けることにしました

今はあまりに単純な構図ですしが
1年続けることで何か見えてくるものがあると思います
来年以降、同じような問題を抱えている農家さんの畑でも活動出来るよう
耕しながら、もう少しいいアイデアを練りたいと思っています

そのような経緯なので、畑をやる上で、
「基本的には自分達で全てやるが、我々は毎日行けず、山木さんに助けて貰うことになるので、手入れが最も簡単で、山木さんに負担を掛けないものを栽培する」
ということを大切にしました

山木さんと相談した結果

夏は、枝豆、大豆、落花生を
冬は麦を栽培することにしました
そして、基本的には畑作業は我々スタッフがやる!
山木さんには時折畑を見回って貰う
そして見回って貰う労力を使ってもらった分は
山木さんの畑でお手伝いする

ということで
昨日のブログに書いたような大仕事になった訳です

畑にあった、マルチなどを撤去し
残った野菜を粉砕し
1日4人で作業して2反の準備が出来ました!

来週は残り2反の準備をしに行かなくてはなりません

1日作業して、改めて農業の大変さを学びました
でも
大変だけれども
本当に充実した、気持ちの良い1日でした
大変なことも多いと思うけど
農業は本当に幸せを感じる仕事だとしみじみ思いました

4反もの畑を自分達で耕し始めてから
また少し農家の方々の気持ちが解ったような気がしました
元麻布にいるだけでは大したことは解りませんね

是非皆さんにも、本当の畑で、農業の大変さと楽しさを感じて頂きたいなと思いました!

ということで
5月末ごろ、枝豆の苗植えに皆様をご招待したいと思っています
詳細決まりましたが、告知しますので
お楽しみに!