妄想スパStory

白瀬の駄文スパ小説(お仕置き小説)を載せています。
基本妄想爆発です(笑)
オタ趣味もあるので、
そういう系のブログも書きます。。

スパンキングに興味がない方、苦手な方は自己責任でバックお願いします。


テーマ:
「まぁ、とにかく。
・・・履いてるもの、自分で下ろしてここにおいで。」

「は・・・うぇっ!?」

流れで頷いてしまいそうになって、
すんでの所で気付く。
今、とんでもないことを言われてるんじゃないだろうか。


「いや・・・あの・・・幸村・・・部長? 
今、その・・・なんて・・・」


「聞こえなかったの? 
履いてるもの下ろして、膝に乗れって言ってるんだけど。」


「そっ・・・そんな無茶なっ・・・!」

その内容に慌てて赤也が首を振る。
が、幸村も譲らない。


「何? じゃあ赤也は、
俺にわざわざ下ろせって言ってるの?」


「いや、別に下ろさなくても・・・」


「真田に100叩きされても懲りなかったんだから、
制服の上から叩いたって何の効き目も無いだろ。」


「いや、そうでもないと・・・」


何とかこの最悪の事態を回避しようと、
赤也は明後日の方向を見ながら、必死に言葉を発する。
そんな赤也にしびれを切らしたのか・・・


「赤也。」


不意に、幸村が静かな声で名前を呼んだ。
静かな声だが、それまでのものとは違う。
赤也がおそるおそる幸村を見ると、
幸村の顔から、いつの間にか笑顔は消えていて。


「いい加減にしろ。本気で怒るよ?」

「ひっ・・・」


その言葉の冷たさといったら。
赤也は焦って幸村のそばに駆け寄った。


「ほら、さっさとする。」


「っ・・・」


「返事がない。」


「はい!」


とはいうものの・・・だ。
赤也は、恥ずかしさと恐怖からなかなか行動に移せない。
幸村のそばに駆け寄っても、
幸村は赤也の手を引こうとも、ズボンを下ろそうともしない。
あくまで赤也自身がやることを求めている。
真田だったら有無を言わさず膝に乗せてしまうだろう。
いっそそれの方がどれほど楽か。
幸村は、精神的に一番辛い方法を知っている。


「赤也。何度言わせれば・・・」
「い、今やります!」

だが、これ以上愚図れば本格的に幸村を怒らせてしまう、
それぐらいは分かる。
赤也は、ガバッと下着ごとズボンを下ろすと、勢いで膝に乗った。
もう自棄になったように。
それを見て、幸村が苦笑する。

「クスッ・・・何だい、それ・・・」
「だっ・・・だっ・・・」

バチィィィィンッ
「てぇっ!? ちょっ・・・ちょっ・・・ぶちょっ・・・」

バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ

不意打ちのように突然厳しい平手が落ちてきて、
赤也は悲鳴を堪えきれなかった。
ちょっと柔らかい空気で苦笑とかしながら、
しっかり厳しい平手なんだからひどい。

「ってぇ・・・ひどいッスよ・・・ぶちょ」

ベシィィィンッ
「っあぁぁぁ!?」

「ひどい? よく言うよ、
ひどいのは赤也と、赤也のテストの点数だろ?
改めて言うけど、何だい、18点って。」

「いやだって・・・」

バチィィンッ バチィィンッ バチィィィンッ

「うぁぁっ ちょっ・・・いってぇぇっ」

「さっきから『でも』と『だって』は言うのに肝心の言い訳は無しかい?
聞いてあげるって言ってるんだから言えばいいじゃないか。」

「いや、でもそれは・・・」

ベチィィンッ

「ぎゃぁっ」

「それとも何だい? 
言い訳自体が言えないような内容なの?」

「ぇ」

「・・・・・・へぇ、そう。
ならなおさら、言って貰わないといけないな。」

図星をさされると、分かりやすく反応してしまう赤也。
赤也の変化から、それが肯定だと分かった瞬間、
幸村はスッと近くの机に手を伸ばし、何かを手に取った。
赤也からは見えない。
だが、振り下ろされたそれが与える痛みは強烈だった。

ビッシィィィンッ

「うぁぁぁぁっ!? な、何をっ・・・」

慌ててグイッと体をひねると、
目に飛び込んできたのは竹の物差しだった。

「なっ・・・なっ・・・」

「何? あぁ、これ? ほら、俺、真田と違って『力が無い』から、
このままずっと赤也のお尻叩いてたって威力無くなっちゃうだろ?」

(嘘つけー!!!!)

テニス界で『神の子』なんて言われてる幸村が、
『力が無い』なんてそんな馬鹿な話あるわけがない。
平手だって十分痛いのに、なのにっ・・・と、
赤也は心の中で悪態をつき、もう泣き出したい気持ちになる。

「ほら、さっさと言いなよ。」

ビシィィンッ ビシィィンッ ビシィィンッ

「あぁぁぁっ!? ってぇぇぇっ」

そんな赤也の気持ちは知って知らずか、
幸村は衝撃の物差し1発目とさして違わぬ威力を次々と落としてくる。
しかも、

「言わないんなら、ずーっとこのままだね。
というか、本題のテストの赤点の方のお仕置きに全然入れないし。
クスッ 赤也のお尻、いつまでもつのかな。
大変なことになるね。」

なんて(黒い)微笑み全開で言ってくるものだから、
赤也はあえなく陥落した。

ビシィィンッ ビシィンッ ビシィィィンッ ビッシィィンッ

「ぎゃぁっ・・・ぶちょっ・・・タンマっ・・・言うッス、言うから タンマァァァッ」




そして、何とか物差しを止めてもらって、
赤也は洗いざらい告白した。
テスト期間に入ってもほとんど勉強していなかったこと、
一夜漬けで乗り切ろうとしたこと、
それで結局テスト中に寝てしまったこと・・・




「・・・って・・・わけ・・・なんス・・・けど・・・」

言い終わって、赤也がおそるおそる振り返ると・・・

「ふーん、そう・・・赤也・・・最初に言ったよね?」

「・・・え?」

「言い訳して、それで俺が納得できなかったら・・・
それ相応の代償は覚悟しとけって。(ニッコリ)」

(だ、だって部長が言えって!!!)

なんてことは言えるはずもなく。

「その言い訳も含めてきっちり『物差しで』お仕置き。
やっぱり大変だね? 赤也のお尻。」

ビッシィィィンッ

「ってぇぇぇぇっ!!」

こうして、止まっていた物差しが再び振り下ろされた。









「っく・・・グスッ・・・ってぇぇ・・・」

あれからしばらく叩かれて、
赤也のお尻は真っ赤を通り越すくらいの勢いで腫れていた。
幸村は一息つくと、物差しをカタンと元あった机に戻す。

「ほら、じゃあ、これからどうするんだい?」

バシィンッ

「ふぁっ」

平手に戻り、力もだいぶ抑えられているが、
それにしたって痛い。
赤也は涙混じりの悲鳴をあげるが、
そこで折れてくれるほど立海の部長は甘くない。

「言えないなら、また物差しからやり直すかい?」

バシィィンッ

「ふぅえ゛っ!? 無理っ 無理無理無理ッス・・・
もう赤点とりませんからぁっ」

「そのために勉強はどうする?」

バシィィィンッ

「ってぇぇぇ・・・ちゃんと前から・・・ひくっ・・・します・・・」

「・・・」

「あ・・・あの・・・」

「・・・まぁ、これくらいでいいか。終わり。」

唐突に終わりは訪れ、赤也は解放された。
膝から下ろされたが、痛すぎてまともに立ち上がれない。
制服をあげるのも忘れ、そのまましゃがみ込んだ。
涙も、止めようとするのに止まらない。
許されてホッとしたからか、何なのか。自分でもよく分からない。
いつまでも泣いているなんてかっこ悪い
と思うのに、
ずっと涙が流れてくる。

「ヒクッ・・・ッエ・・・」

「クスッ そんなに泣いて・・・」

フワッと笑って赤也の頭を撫でる幸村の微笑みは、
先ほどの黒い笑みとは違う。それにも安心する。

「だってっ・・・痛すぎッスよ・・・物差しっ・・・
部長怖いしっ・・・ヒクッ・・・」

「フフッ、あの程度で『怖い』なんて・・・
赤也はまだまだ子どもだね(笑)」

サラッと言われたその一言に、赤也はフリーズする。

「え(『あの程度』!? 『あの程度』って・・・)」

「あ、泣きやんだ。良かった良かった。」

赤也の目の縁に残る涙をぬぐって、クスクス笑う幸村。
赤也はというと、そうして笑う幸村に同調して笑いながら、
頭の中で必死に言い聞かせる。

「あ、はっ・・・アハハハ・・・(じょ、冗談ッスよね、冗談冗談!)」

「それにしても・・・」

幸村が、少し真面目な顔に戻って言う。

「少しは身に染みて思っただろう? 
真田の言うこと聞いておけば良かった、って。」

「え・・・それは・・・もう・・・」

赤也はそう言いつつ、まだしまっていないお尻に手を当てる。
かなりの熱を持っていて、
自分がちょっと触れるだけで痛みが走る。
これに比べれば、
前回の真田のお仕置きは、まだ甘いものだった。

「それなら良かった。
この俺がわざわざお仕置きしたんだから、少しは懲りてくれなくちゃね。
本当に、あんまり真田を困らせるなよ、赤也。
真田はああ見えて苦労性なんだから。」

幸村が笑いながらそう言うと、
なんとその話題の張本人が部室に入ってきた。

「一言余計だ、幸村。」

「副部長!」
「あ、おかえり。真田。」

2人を見て、真田はため息をつく。
それから、しゃがみ込んでいる赤也の腕を引っ張り、
赤也を立たせた。

「全く・・・赤也。
早くその情けない格好を何とかしろ。」

「あ・・・ッス・・・」

赤也は恥ずかしそうに、
痛みに顔をしかめつつズボンをあげる。
そんな赤也を尻目に、
真田は今度は幸村に向き直った。

「それから幸村。
何が『顧問の先生が呼んでる』んだ。
職員室に行ったら逆に『何か用か』と聞き返されたぞ。」

「え?」

「クスッ・・・それにしては、戻ってくるのに時間掛かったね。」

「馬鹿を言うな。あの状況で平然と中に入れるか。
肌を叩く音と、赤也の悲鳴が断続的に聞こえてくれば、
何が行われているかくらい想像つくだろう。」

「何? じゃあドアの前でずっと待ってたの?」

「あぁ。察しはついたが、ほっといて帰るわけにもいかんだろう。
・・・それにしても・・この程度のことで幸村を煩わせるわけにはと思って、
お前には何も言わなかったんだが・・・」

「分かるよ。テスト返却日の昼休みに、
職員室に呼び出されて、帰ってきたらため息ばっかりついて・・・」

「そりゃあため息つきたくもなるだろう。」

「だから君に代わって俺がお仕置きしてあげたんだろう?」

「そういうことは事前に言ってくれ。驚くだろうが。」

「事前に言ったら君は絶対
『お前がそんなことする必要ない』とか言って止めるじゃないか。」

「む・・・」

「あ、あの・・・」

目の前で繰り広げられる2人の会話に
全くついていけない赤也は、おそるおそる口を挟む。

「何の話を・・・」

「あぁ、俺、『真田が匙を投げた』って言ったけど、
それが嘘だったって話。」

「へ?」

「俺は別に幸村にお前の仕置きは頼んでいない。
幸村が自分判断でお前の仕置きをしたということだ。」

「えぇっ!?」

「だから、あのお仕置きは『真田の代わり』じゃないんだ。
ごめんね、赤也。
真田からのお仕置きはまだ終わってないよ。」

「えっ・・・えぇぇぇぇぇっ!?(泣)」

まさかの幸村の告白に、赤也が再び涙目になる。

「あれだけ赤くなった尻はさすがに叩けんぞ。」

「フフッ じゃあ、それこそ鉄拳制裁にすれば? 
俺、ほっぺたはぶってないから、まだあいてるよ。」

「フム・・・一理あるな・・・」

「えっ!? ちょっ・・・副部長!?」

再び自分に近づいてくる真田。
赤也が焦ってとっさに目をつむる・・・が。
衝撃は落ちてこない。

「・・・え?」

「冗談だ。するわけないだろう。」
「クスクスッ」

「じょ・・・冗談キツイッスよ~~~」

赤也は、ようやく立ったばかりなのに、またへたり込む。

「でもまぁ・・・次から冗談じゃないけどね?」

「え?」

「次赤点なんてとったら・・・
真田の鉄拳制裁の後に俺から物差し100叩き、
それからおまけに部活でも基礎練10倍にしてあげるから(ニッコリ)」

「だ、そうだ。」

「ぜーーーーったいもうとりませんっっ!!!」

「クスクスッ」
「是非そうしてくれ。」

赤也の大絶叫の誓いが、部室に響き渡ったのだった。
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※こちらの作品は、「テニスの王子様」二次創作の
 スパ小説となっております。
 原作を知らなくても
 ある程度ストーリーが分かるように構成しているつもりですが、
 あらかじめご了承ください。
 また、二次創作が苦手な方、原作のイメージを壊したくない方は
 バックお願いします。








「あーあ、まーたやっちまった・・・」

赤也は、部室のパイプイスに身を投げ出し、絶賛後悔中。
その内容はと言えば・・・
お決まりの、テストの件だった。
前回、英語の赤点でこっぴどく真田に叱られた赤也。
二度とその過ちは繰り返すまいと思い、
今回、勉強はしたのだ。・・・一夜漬けで。
普段勉強する習慣など皆無で、
さらに英語に関して言えば、
教科書を開いたら途端に睡魔に襲われる赤也としては、
たとえ一夜漬けとはいえテスト前に勉強していったのだから、
自分的には頑張った方だと言える。

が、一夜漬けはまずかった。
普段でさえ、
英文を突きつけられれば
数秒で眠りの世界に行ってしまうのだから、
一睡もしていない状況で
大量の英文が羅列されたテスト用紙を目の前にすれば・・・
結果は明白だった。
案の定、気付けばテスト終了5分前、
あえなく撃沈したのだった。




そして、テスト結果が判明した今日、
当然のごとく赤也は真田に呼び出され、
こうして部活終わりの放課後、
日も落ちかけている中ずっと待っているわけで・・・

「今日俺・・・殺されるんじゃね?(汗)」

前回、あれだけ死ぬほど叱られて・・・と、
赤也が冷や汗を流していた時。

カチャッ

ドアノブが回る音がした。
ドアに背を向けて座っていた赤也は、
とにかく謝ろうと、立ち上がって振り向いた。
・・・が、そこに立っていたのは
赤也の予想していた人物とは違った。

「さっ・・・え?」
「クスッ・・・お疲れ。赤也。」

「ゆ・・・幸村部長?」

部室に入ってきたのは、幸村だった。
赤也は肩すかしを食らったような心持ちになる。
沈黙が苦手な赤也は、
気を取り直して、何気ない会話を振ってみた。

「あ、着替えッスか?」

「ううん。着替えはまだかな。
まだ一仕事残ってるからね。」

「一仕事・・・部長業、ってヤツっスか?」

「んー・・・平たく言えばそうかな。
正確には副部長業代行。」

「副部長?」

何か含みを持たせるようにそう言った幸村に、
さすがの赤也も怪訝そうに首をかしげ、幸村を見つめる。
すると、幸村はニッコリ笑ってとどめの一言。

「もっと正確に言えば・・・真田代行。
心当たりあるはずだよ。
ねぇ、赤点常習犯の切原赤也クン?」

「なっ!?・・・ま、ま・・・さか・・・」

「はい、そこに正座。」
「っ!!」

床を示され、反射的に言われるがままに正座する赤也。
入れ替わりで、
先ほどまで赤也が座っていたパイプ椅子に幸村が座る。

「ついに真田が匙を投げたよ。
ダメじゃないか、あんまり真田を困らせちゃ。」

「いやー・・・それは・・・」

「今回は18点だっけ?」

「ぜ、前回より上がったッスよ!?」

「同じだろ。赤点なのは。」

「うっ・・・」

そうバッサリ切り捨てられれば返す言葉がない。

「というか、前回あれだけ真田に叱られて、
それなのに下がったなんてふざけたこと言われたら、
俺がこんな穏やかにお説教とかしてるわけないだろ。」

(っ・・・黒い・・・黒いオーラが見えるっ・・・)

穏やかな口調で、ニコニコ笑っていても、
言葉の節々に冷たさを感じる。
赤也は、体温が下がっていくのを感じた。

「それにしても、前回12点で今回18点・・・? 
クスクスッ 呆れて笑うしかないよね。」

「いやっ・・・でもっ・・・
今回のにはちょっとしたわけがっ・・・」

「へぇ。言い訳かい? いいよ。言ってご覧。でも・・・」

幸村は一度言葉を切ると、
またニッコリ笑って先ほど以上にどす黒いオーラを放って一言。

「この俺にわざわざ言うほどの言い訳なんだから、
それで俺が納得できなかったら・・・
それ相応の代償は覚悟してるんだろうね?」
「っ!!!」

赤也は固まってしまった。
よく考えてみれば、「テスト中寝ちゃいました~」なんて言い訳言ったら、
よけい怒らせるに決まってる。
しかもその流れで、一夜漬けで何とかしようとしたことがバレれば・・・
何も言うことができなくなってしまった赤也を見て、
幸村は容赦なく続ける。

「言わないのかい? それなら続けるよ。
この前、真田は平手で100回だったらしいね。
その程度じゃ赤也は何ともないんだ?」

「なっ・・・何ともないわけっ・・・」

「まぁ、とにかく。
・・・履いてるもの、自分で下ろしてここにおいで。」

「は・・・うぇっ!?」

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※こちらの作品は、「テニスの王子様」二次創作の
 スパ小説となっております。
 原作を知らなくても
 ある程度ストーリーが分かるように構成しているつもりですが、
 あらかじめご了承ください。
 また、二次創作が苦手な方、原作のイメージを壊したくない方は
 バックお願いします。








「越前? どういうつもりだったんだ?」


「あー・・・えっと・・・」




土曜日、休日部活後の部室。

夏で日が長いとはいえ、7時を回れば辺りはだいぶ暗い。

今日は他校で練習試合だったため、

部室にもコートにも、2人以外の部員の姿はない。


青学テニス部1年、スーパールーキーの越前リョーマは、

只今絶賛大ピンチな状況に陥っていた。


リョーマを目の前に立たせ、

パイプ椅子に座っていつも以上に眉間に皺を寄せているのは
青学テニス部部長の手塚国光。


そして、リョーマがこのような状況に追い込まれたのは、
もう何度目か分からない「寝坊からの遅刻」だった。

リョーマ自身も、さすがに今回はちょっとまずかったと少しは思っていた。

普通の練習での遅刻も結構日常茶飯事で

その都度お説教&グランドを走らされていたわけだが、
一度だけ練習試合に遅刻したことがあった。

その時の手塚の怒り方は相当で、「次は許さない」と言われていたのだ。

そう言われたのが約1ヶ月前。
遅刻自体は2週間前の休日練習にもしているので、

ここのところ隔週ペースで遅刻していることになる。






「どういうつもりだったのかと聞いているんだが?」


「いや・・・寝坊ッス・・・」


普段は先輩相手にもかなり尊大な態度をとっているリョーマだが、
今の手塚の威圧感は半端ない。

怒りのオーラが目に見えるようだ。


「俺はこう何度も何度も寝坊して遅刻するのは

どういうつもりなのかと聞いているんだ。」


「あー・・・それは・・・まぁ・・・」


「俺は、お前が寝坊で遅刻するたびに再三注意してきたはずだが?」


「・・・・・・」


「しかも、今日は練習試合だった。

以前練習試合に遅刻した際、『次は許さない』と言わなかったか?」


「っ・・・」


「覚えていなかったのか?」


「・・・」


言われた。確かに言われたが・・・。

リョーマは、元来説教を黙って聞いているような性格ではない。
神妙に聞いていたが、そろそろ限界だった。


「別にっ・・・いいじゃないッスか・・・

試合自体には間に合ったんだし・・・・・・っ!」


そう、確かに試合『自体』には間に合ったのだ。
ただ、集合時間に間に合わず、

各校のコートでのウォーミングアップに間に合わなかった。

リョーマからしてみれば、

確かに遅刻はしたが、試合に穴を開けたわけでもなく、
ウォーミングアップが出来なかったのは自分だけなのだから・・・

という思いがあった。


何とか耐えておとなしく聞いていたが、本音は隠せなかった。
つい口をついて出た一言。
だが、それを聞いた途端、

手塚の眉間の皺が深くなり、眉がピクッと動いたのを、リョーマは見てしまった。


「ほぉ・・・」


(これ・・・ヤバイ・・・? でもっ・・・)


クールなふりを装うが、内心穏やかではない。

いくらリョーマでも、いくら「傍若無人」なんて言われても、

やっぱり手塚は怖い存在なのだ。


「よく分かった。・・・・越前。

お前は以前の俺の注意を大したものとも思わず、
今日も遅刻したあげく、

今日のことは試合に間に合ったのだから別に良いと思っている、ということだな?」


「っ・・・」


そう改めて言われると・・・だが、もう後には引けない。


「っ・・・そうッスよ。だから何?」


更に、手塚の表情が険しくなる。

ここで否定して、謝れば良かったのだろうか。
そうすれば、少しは状況が良くなったのだろうか。
いや、もう手遅れだったか。

こういう時、リョーマは自分の性格が少し恨めしくなる。
謝らなければと分かっていても、素直に言葉に出来ない。
口をついて出るのは、つんけんしたぶっきらぼうな言葉だけ。
それで「生意気」だの「傍若無人」だの言われる。
でも、そういう性格だから、自分ではどうしようもない。


「・・・どうやら、別の方法が必要のようだな・・・。」


リョーマは、ゾクッと悪寒を感じた。
手塚の纏う空気が変わった感じがした。


「越前。こちらに来い。」


「っ・・・なんで・・・?」


「来い、と言ったのが聞こえなかったのか?」


そう言われても・・・。
行かないとまたまずいだろうと分かってはいても、

足が動かないのは素直に従うのが癪だからか、
それとも単純に何をされるか分からない恐怖からか。

いっこうに動こうとしないリョーマに、

手塚がしびれを切らして立ち上がり、リョーマのもとまで歩み寄る。
そして、リョーマの右腕を強引に掴んだ。
それでようやく、リョーマも我に返って慌てる。


「ぶちょ・・・何してっ・・・いった・・・離してっ・・・」


そのままパイプ椅子まで戻り、気づいたら・・・

リョーマは手塚の膝の上に押さえつけられていた。


「何するんスか! 部長!」


「言って分からないなら実力行使するしかないだろう? 

体に教えてやる。仕置きだ。」


「何を・・・


バシィィンッ


ってぇっ!! 部長!?」


リョーマが「意味が分からない」と言おうとしたのを遮って、

手塚が平手を振り下ろした。
ユニフォームのハーフパンツの上からとはいえ、

テニスで鍛えた手塚の力は相当で、そこそこ痛い。
しかし、それよりも、

それによってリョーマは今自分がどういう状況になっているのか思い知ってしまい、
耐え難い羞恥を感じる。

が、手塚はそんなのおかまいなしだ。


バシィンッ バシィンッ バシィィンッ


「いっ・・・ちょ・・・ぶちょっ・・・こんなの・・・離せっ・・・」


何とか抵抗を試みるが、元々相当な体格差な上に、
パイプ椅子に座っている手塚の膝の上、

という不安定な体勢でまともに抵抗ができない。

それどころか、そんなリョーマを見て手塚は溜息をひとつつくと・・・


「ちょっ・・・なにしてっ・・・」


ハーフパンツと下着に手をかけ、一気に引き下ろしてしまった。

これにはリョーマも黙っていられず、最大限の抵抗を試みる。


「離せっ・・・離せよっ・・・・」


「仕置きだと言っただろう。おとなしくしていろ。」


バシィィンッ


「いっ・・・」


明らかに先ほどとは変わった痛み。

焦って手を後ろに回したが、


「おとなしくしろと言ったはずだ。」


と、あっさり背中に縫い止められてしまった。


バシィィンッ バシィンッ バシィィンッ バシィィンッ


「くっ・・・いっ・・・うぁっ・・・ぶちょっ・・・いぃっ・・・」


「確かに試合には間に合った。だが、それでいい、というわけではないだろう。」


淡々とお説教を始める手塚。

口調は怒っているが、語気を荒げるようなことはない。
だが、何にしたって振り下ろされる平手が痛すぎる。


バシィィンッ バシィィンッ バシィィンッ バシィンッ バシィィンッ


「いっ・・・んんっ・・・ってぇっ・・・あぁっ・・・」


「満足にアップする時間も、自分の調子を確認する時間もなくて、

万が一のことが起きたらどうする?」


手塚は、遅刻したリョーマの試合順を後にずらして、

空いた時間でアップをするように命じた。
リョーマは「別に大丈夫だ」と不満だったが、そこは渋々従ったのだ。


パァァンッ バシィィンッ バシッ バシィンッ バシィィィンッ


「いってっ・・・うぁぁっ・・・いぃっ・・・うっ・・・」


「お前は不満そうだったが・・・。

選手にとって怪我がどれだけ大変なことか、知らないはずはないだろう。」


バチィィンッ バシィンッ バシィンッ バッシィィンッ


「うぅっ・・・ぁぁっ!・・・もっ・・・無理っ・・・ぶちょっ・・・」


そろそろ痛みを耐えるにも限界が近づいてくる。
・・・が、手塚は耳を貸してくれる様子もなく。


「それに、一度注意されたことを繰り返すな。

そもそも、遅刻は一度だってダメだろう。
そういうことを続けていると、信用をなくす。」


バシィィンッ バシッ バシィィンッ パァァンッ バッシィィンッ


「くぁっ・・・ぅぅっ・・・いっ・・・ったぁっ・・・」


「一度信用をなくすと取り戻すのは大変だ。

『遅刻をしない』というのは、部のためでもあるが、越前。

お前自身のためでもある。」


バシィィンッ バシィィンッ


「うぁっ・・・ぁっ・・・わかったっ・・・わかったッスからっ・・・」


「何がだ。」


バシィィンッ バッシィィンッ


「いったぁっ・・・もっ・・・遅刻しないしっ・・・注意されたら守るからっ・・・」


「あぁ。」


バシィンッ パァァンッ バシィィィンッ


「んぁっ・・・いってっ・・・ぅっ・・・今日はすいませんでしたっ・・・だからっ・・・」


『もうやめて』。

そう言おうとしたら、手塚に遮られた。


「やっと分かったようだな。」


(終わった・・・?)


一度手塚の手が止まり、

リョーマがハァハァと息を上げながら、そう思った時。
最悪の言葉が耳に飛び込んできた。


「なら後はしばらく、先ほどの態度の悪さを反省していろ。」


「なっ・・・!!」


手塚国光。彼の厳格さはやっぱり本物だった。









「いたぃっ・・・ぶちょっ・・・もうっ・・・無理っ・・・」


それからひとしきり叩かれて、お尻が真っ赤になった頃。


「・・・もういいだろう。立て。」


手塚が突然手を止めて、リョーマを立ち上がらせた。

リョーマは、うっすら涙目で、ズボンを上げる。

『絶対泣かない』と思っていたのだが、結局涙混じりの悲鳴をあげてしまった。


「これで少しは懲りただろう。」


「ッス・・・」


ズボンの上からお尻をさすりながら、うつむき加減で答えるリョーマ。
どうにも、恥ずかしさと気まずさで手塚の顔をまともに見れない。


「・・・明日から一週間、部活の前にグラウンド10周。」


「はぁっ!?・・・・・・あ、いや、ちが・・・」


とっさに出してしまった声に、リョーマは焦る。
弁解しようとするが、それより前に手塚が少し笑ったような表情になって、


「冗談だ。」


と言った。


(分かりづらいっ・・・)


普段滅多に冗談なんか言わないくせに・・・。

と、リョーマは心の中で文句を言う。


「お前は青学の柱になるんだろう。

これから部の中心になっていく者が、
遅刻などというくだらないことを繰り返していてどうする。」


「ッス・・・」


「越前。お前は実力がある。些細なことで自分の足を引っ張るな。」


「・・・はい・・・」


手塚は、パイプ椅子から立ち上がる。


「期待しているんだぞ。

俺も、他のレギュラーも。お前が立派な柱になることを、な。」


そう言って、部室を出て行った手塚。


(っ・・・何、それ・・・。)


そんなことを言われたら、もう遅刻できないじゃないか。

結局、手塚にはかなわないリョーマなのだった。


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「んっ・・・」


練習試合が終わったのは午後2時頃だったが、
白石が目を覚ました時には、

日も傾き掛け、保健室の窓からは夕焼けが見えた。

白石が眠っている間に、

小石川が片付けが終わったので部員を帰らせた、と連絡に来て、

部室の鍵を千歳に渡し、
その後渡邉が顔を出して、

「千歳がついてるなら大丈夫やな」

と言って、後は任せた、と帰って行った。


「目、覚めたと? もう大丈夫か?」


「あぁ、だいぶよぉなったわ。千歳・・・悪いな・・・」


「ったく・・・あんだけ言ったんに。無理したらいかんって。」


「すまん・・・」


千歳に叱られ、少しシュンとして謝る白石。
しかし、千歳は今回はそれで許さなかった。


「あかん。みんなに心配かけたんよ? 

特に金ちゃん。泣きそうな顔しとったばい。」


「そうか・・・」


一番、それは避けたかったのに。

力なく相づちを打って、そのまま黙ってしまう白石。

長い沈黙を破ったのは、またしても千歳の言葉。


「白石。今の白石に必要なんは何やろね?」


「・・・は?」


質問の意味がくみ取れず、聞き返してしまう白石。
そして千歳が言ったその答えは、白石には信じがたいものだった。


「お仕置き、やね。」


「なぁっ・・・!?」


まさかの答えに、絶句する白石。
が、お構いなく近づいてきた千歳は、白石の腕をとる。
慌てた白石は、ガラにもなく抵抗した。


「待って、千歳、それは・・・っ」


「何? 白石、いつも金ちゃんに言うとるんじゃなかと? 

人に心配かけたらいかんって。」


「うっ・・・せやけどっ・・・」


いつも自分が言ってることを引き合いに出されたら、反論できない。

白石が言葉に詰まると、

千歳は有無を言わさず白石をベッドから引っ張り出した。
そして、自分がベッドの縁に座り、その膝の上に白石を横たえる。


「ほんまに待ってって・・・っ」


お仕置き、しかもよりにもよって膝の上。
抵抗しようにも、体格、パワーともに千歳には適わず、

白石はおとなしくジャージと下着を下ろされるしかなかった。
恥ずかしさで、顔が赤くなる。
しかし、その恥ずかしさも、

1発目を受けたところでそれどころでは無くなってしまった。


バッチィィィンッ


「うぁぁぁっ」


痛い。とてつもなく痛い。白石は焦った。

千歳は、身長に比例して手の平も大きい。

一撃で、白石のお尻全体をカバーしてしまうような大きさだ。
ということは、痛みが休む間もなくお尻全体を襲う。

それに相まって、千歳のパワー。
その痛みは、白石が想像していたものを遙かに超えていた。


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「いたぁっ・・・ちょっ・・・ちとせっ・・・うぁぁっ」


「何ね?」


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「いたぃっ・・・ほんまに・・・いたいってっ・・・くぅぅっ」


痛みに顔を歪ませる白石に、千歳はさらりと一言。


「お仕置きは痛かもんやって、いつも白石が言うとるんじゃなか?」


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「うっ・・・それはぁっ・・・ったぁっ・・・そうやけどっ・・・」


「やったら、我慢しないとあかんね。」


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「あぁぁっ! うぅっ・・・くぅっ・・・」


自分がいつも言っていることを返されるのだから、たまらない。
反論できないし、恥ずかしいし、情けないし。

それに、痛みもすごい。

千歳は、一定の強さの平手を、何があっても止めない。
白石が何か言っても、自分が何か言うときも、決して止めない。


痛くて、恥ずかしくて、情けなくて、辛くて。
必死に耐えていた白石にも、そろそろ限界が訪れていた。


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「ちとせぇっ・・・ほんまっ・・・謝るからっ・・・やからっ・・・」


「ん?」


バチィィンッ バチィィンッ バチィィンッ


「いぁぁっ・・・もっ・・・とめてっ・・・うぁぁっ・・・ほんまにっ・・・あかんっ」


「・・・」


ここで、始めて平手が止まった。
白石のお尻は満遍なく赤く染まり、見るからに痛そうだ。


「ハァハァハァ・・・」


肩で息をして、どうにか涙をこらえている白石。
ここまで来ても、まだ耐えようとしている白石。
そんな白石を見て、千歳は声をかけた。


「・・・ずっと・・・ずっと、『完璧』である必要はなか。」


「・・・え?」


千歳の言葉に、白石は涙で潤む目を見開いた。


「もちろん、プレイスタイルとしての『完璧テニス』は、

それこそ白石のテニスやし、これからも続けて欲しか。
それが白石らしいのテニスやって、そげんことは分かっとる。」


千歳は、白石のお尻を軽くポンポンと一定のリズムで叩きながら、

白石に語りかける。


「ばってん、それはプレイスタイルの話ばい。

本人まで、ずっと『完璧』である必要はなかよ。」


「千歳・・・」


「白石も俺らと同じ中学生たい。失敗もするし、苦手なこともある。
疲れるときだってあるし、サボりたいときだってあるとよ。それが普通ばい。
それば無理矢理押し殺して、いつでん平気なように振る舞って、

そんで俺らに心配ばかけんようにするなんて・・・
そげん気ぃ遣う必要なか。

俺らは仲間ばい。仲間には弱みも見せて良か。
辛い時に助け合って、支え合うんが仲間たい。


「っ・・・」


「こぎゃん風になる方がよっぽど心配ばい。

もっと・・・もっと俺たちを頼ってくれんね。」


「ち・・・とせ・・・」


千歳の言葉が心に染みる。
気づけば、白石の瞳から涙がこぼれ、頬を伝っていた。


「あかん・・・っ・・・せっかく・・・泣かんようにしてたのにっ・・・

そんなん言われたらっ・・・」


気づいた白石が焦って、顔を伏せる。

そんな白石の肩を、千歳が優しく叩いた。


「我慢することなか。今まで、えらいいっぱい我慢してきたんやけん。」


「うっ・・・ち・・・とせっ・・・」


「今日はいっぱい、泣いてよか。それのがすっきりするばい。」




白石は、保健室のシーツに顔をうずめて、しばらく泣いた。


思えば、2年の時からシングルス1を担い、部長に選出されて。
その頃から、ずっと白石は部員の前で『完璧』で居続けたのだ。
辛いことも、苦しいことも飲み込んで。
弱った姿は決して他の部員に見せないで。


心にため込んだ辛さ、苦しさをを洗い流すように、

涙はずっと瞳から流れ続けた。






「ふっ・・・う・・・」


しばらくして、白石が落ち着いてきた頃。

千歳は、声をかけた。


「白石。お仕置き途中たい。」


「へ?・・・・・・あぁ、そうか・・・。

嫌なこと思い出させんといて欲しかったわ・・・」


せっかく泣いてすっきりしたのに、と白石は溜息をつく。
ここで終わりにしてくれていいのに・・・と、少し千歳を恨めしく思う。


「反省したと?」


「あぁ。十分。」


「なら、言うことは?」


「あー・・・」


答えは分かっている。だって、それは自分がいつも言わせる言葉。
だが、自分が言うとなるとやはり気恥ずかしい。
それでも、自分の為にここまでしてくれた千歳に対して、

言わないわけにはいかない。

白石は一瞬黙って、それからはっきり言った。


「千歳・・・・・・ごめんなさい。」


「ん。さすが白石やね。そしたら、3回。」


「あぁ。」


仕上げの3発に備えて、白石が体に力を入れる。

そこへ、今日最強の3発が降ってきた。


バチィィンッ バチィィィンッ バッチィィィンッ


「うぁっ・・・いぃっ・・・ったぁぁぁっ!」



これにて、白石のお仕置きは終了したのだった。





「千歳・・・」


終わった後、少しお尻を冷やして身支度を整え、

荷物を取りに2人で部室に戻ったとき。

白石は千歳を不意に呼んだ。


「ん? 何ね?」


「・・・おおきに。嫌やったろ? 俺なんかお仕置きするの・・・」


お仕置きは、する方も辛い。

それは、普段する側である白石自身が十分分かっていた。
ましてや、同学年の自分をするのは、千歳だって複雑だったはずだ。


「・・・まぁ、そーやね。だけん、白石はいつでんやってるやろ?
そいに、白石楽になったみたいやけん、やって良かったばい。」


千歳は白石を見てニコッと微笑む。


「あぁ・・・めっちゃ痛かったけどな。お仕置きされて、俺も良かったわ。
あのままやったら、また同じ事繰り返してたやろし。」


「せやね。・・・まぁ、また必要になったらいつでも言うて。」


「いらん、もう絶対いらん。

今日は必要やったと思うけど、

いくらなんでも千歳、痛すぎるわ・・・(苦笑)」


白石がそう言うと、2人は顔を見合わせて笑うのだった。

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※こちらの作品は、「テニスの王子様」二次創作の
 スパ小説となっております。
 原作を知らなくても
 ある程度ストーリーが分かるように構成しているつもりですが、
 あらかじめご了承ください。
 また、二次創作が苦手な方、原作のイメージを壊したくない方は
 バックお願いします。



「ふーっ・・・」


日誌を閉じ、一息つく白石。

窓の外は日も完全に落ち、真っ暗になっていた。

今日は、今週末の練習試合のことで

顧問の渡邉と長いこと話し込んでしまった。
そこから自分の練習をして、

溜まっていた事務仕事をして日誌を書いて・・・気づけばこんな時間。


帰り支度をしないと・・・と白石が立ち上がったとき、

ちょうど部室のドアが開き、千歳が入ってきた。


「千歳・・・」


「なんや、白石。まだいたと?」


千歳は、自主練終わりのようだった。
もう部活を終わってから2時間近く経つのに、

練習熱心なことだ、と白石は苦笑する。


「あぁ、いろいろやらなあかんこと溜めてしもてな。今やっと片付いたとこや。」


伸びをする白石を見て、千歳が少し心配そうに言う。


「白石。最近、無理しすぎじゃなか? 練習試合も続いとるし・・・」


普段でも他校からの練習試合の申し込みが多い四天宝寺だが、

ここ最近は特に多い。
特にここ1ヶ月ほどは、ほぼ毎週のように練習試合を行っていた。
やり過ぎもよくないが、レギュラーは実践的な試合をしたがる者も多いし、
練習試合では、

実際の試合ではあまりチャンスが巡ってこない控え選手にも

多く試合を回してやれる。
そんなわけで、白石は比較的積極的に練習試合の申し込みを引き受けていた。


が、そうなれば当然部長である白石の負担は増える。
オーダーを決めたり、顧問と話し合ったり、相手校と連絡を取ったり・・・
ただでさえ、四天宝寺のテニス部員はレギュラーをはじめ、

キャラの濃いメンバーが多い。
それを普段まとめ上げるだけでも大変なのだ。

それに加えてテニスの練習。特に白石は練習量が多い。
さらに、中学生なのだから勉強だってある。

普通の人間なら、とても手が回らないだろう。
それをこなしてしまうのが、「聖書」「完璧」と形容される白石なのだが。

それにしても、確かに忙しい。

正直、なかなかきつい状態にあるのも事実だ。
だが、白石は他人に弱みを見せることはしない。


「平気やって。これぐらい。」


その言葉を聞いて、千歳は溜息をつく。


「そう言うと思ったとよ。

だけん、無理し過ぎはいかん。一番大事なんは体ばい。」


「そんな心配せんと。俺は大丈夫やから。」


平気に振る舞う白石だが、千歳はなおも言う。


「辛くなりよったら言うてな。倒れたりしたら一大事ばい。」


「大丈夫やって。千歳こそ、こんな遅くまで練習して、ちゃんと体休めや。」


「そいはこっちの台詞ばい。白石こそ、ちゃんと休んでくれんね。」


「分かってるわ。ほな、また明日な。」


千歳の言葉に、白石はヒラヒラ手を振って、部室を出て行った。



残された千歳はまた溜息。


「ほんまに・・・分かっとるのかね・・・」




一方、部室を出た白石は。


「あかんなぁ・・・そんな疲れて見えるんかな、俺・・・。
・・・って、あかんあかん。

とりあえず、今週末の練習試合までは、気合い入れていかんと。」


頬を叩いて、気合いを入れ直す白石。

仲間に心配はかけられない、

自分は「完璧」でなくてはならない、その一心だった。








週末の練習試合は、四天宝寺で行われた。

無事終了し、今は部員総出でコート整備や片付けを行っている。

白石も、皆に混ざって片付けていた。

しかし、ずーっと張り詰めていた気が緩んだからか、

過労がピークだったのか、あるいはその両方か。

突然、その瞬間は訪れた。


「っ・・・!?」
「白石っ・・・? おい、白石! しっかりせぇ!」


白石が、突然倒れた。
そばにいた謙也が血相を変えて呼びかけるが、返事はない。


「あかんっ・・・オサムちゃん呼んでっ!」


部員全員が騒然となる。

後は片付けだけとなっていたので、

顧問の渡邉は職員室に戻ってしまっている。
慌てている部員を見て、千歳が白石に駆け寄った。


「まだ校舎は開いとるやろ。俺が白石、保健室まで運ぶけん、
謙也はオサムちゃんに一応知らせてくれんね。
小石川は、ここの片付け終わったら解散させて。」


「あ、あぁ・・・」
「分かった。」


普段、あまり率先して仕切ることはない千歳の様子に、

少し驚きながらも、謙也と小石川が頷き、謙也は職員室へ走る。
小石川が指示を出して、

部員たちは心配そうにしながらも、また片付けに散らばる。

千歳はそれを見届けて、白石をひょいと抱き上げた。
長身の千歳からすれば、造作もないこと。

しかし、それでもまだ白石は目を覚まさない。

そんな2人を心配そうに見つめる部員が1人。


「千歳・・・」


「金ちゃん・・・」


「白石・・・大丈夫なん?」


不安そうな目で、千歳を見つめる金太郎。
やはり、いつも面倒を見てもらっている白石のことが心配なようだ。


「大丈夫ばい。ちょこっと頑張りすぎなだけやけん、休めばすぐ良くなるたい。」


「ほんま・・・?」


「あぁ。」


心配そうに見送る金太郎の視線を受けながら、

千歳は白石を抱えて保健室へ向かったのだった。



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