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多読や速読と聞くと、


なんだかとても頭の良い人のような気がしますが、


実際問題として、1年間で1,000冊や2,000冊を読んだと豪語する人の中に、


あまり知識人はいないような気がします。


一般的に普通の人が思い描く読書というのは、


どんどんバカになっていく読書なのです。


いったいどういうことなのでしょうか。



そのときに、「なるほど!」と思っても、1ヶ月、2ヶ月すると、


何が書いてあったのかすら覚えておらず、場合によっては、


読んだことすら忘れている人がほとんどなのではないでしょうか。



19世紀のドイツに、ショーぺンハウエル(ショーペンハウアー)という偉大な哲学者がいたのですが、


彼はその著書で、読書についてこんなことを述べています。



「読書は、他人にものを考えてもらうことである。


本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない。



ジャーナリストの池上彰さんも読書について、


ショーペンハウエルのこの引用文に衝撃を受けた


と著書で書かれていましたが、僕自身も、これを読んだときに、「ハッ」とさせられた記憶があります。



結局、小学生のころ授業で配られた漢字練習帳や、


ひらがな・カタカナの勉強ノートや習字練習帳のように、


先生の手本や印刷された手本を、


ただそのまま上からペンでなぞっている行為と何も変わらない


ということなのです。


だから、読書のときにはモノを考える苦労がほとんどない


と喝破しています。



本を読んでいるとき、


読んでいる人の頭の中は、書いた人の考えで埋め尽くされていて、


自分の考えをほとんどもたずに受け入れている状態です。


いままさにこの記事をよんでいる最中も、


そんな脳内がそんな状態になっていませんか(笑)


速読・多読はすればするほど、自分の脳内が他人の考えで上書きされ続けてしまい、何も考えるということをしなくなるのです。



考えることをしないということは、


頭の働きが良くなることはまず有り得ません。


良くて現状維持、場合によってはバカになる・頭が悪くなる人のほうが多い


と僕は考えています。



仮に頭に残っていても、それは知識のかけらに過ぎず、


生活レベルで落とし込む作業は困難かと思われます。


その辺の話になると、


知識と教養の違いは何なのか


という別の議論になってしまうので深くは突っ込みませんが、



いずれにせよ僕が言いたいのは、


短期間で1,000冊読んだ、2,000冊読んだと数を自慢している人は、


その愚かさに気づいたほうがよろしいのではないかということです。


凄いとか偉いとか、仮にもそういう誉め方があるのであれば、



10冊読んだ、100冊読んだから偉いのではなく、


1冊や2冊で10冊、100冊分の中身を得ることのできる人のほうが


よっぽど偉いと思います。



人生の貴重な時間を割いて本に費やすのなら、


ゆっくりと噛み締めながら読むことを推奨します。



お読みいただき、ありがとうございました。



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