禁じられた楽園

テーマ:
恩田 陸
禁じられた楽園

タイトルが素敵よね。禁じられた遊び、みたいで。

ちなみに、禁じられた遊びはメロディーとしても好き。なんか、暗くて(爆



精神的に壮大なホラーファンタジー。

人の想像力、思いの力は時として広大ともいえる領域をもつ現実世界を

覆ってしまえるほど、強く、そして危ういもの、だということなのだろうか。


実際は、たかだか山一つ分程度の私有地の中のテーマパークのようなものを

進んでいるだけなのに、あたかも悪夢の世界を延々と(主人公たちと一緒に)

旅しているような気持ちになる。。。寝覚めの悪い感じっすね



想像しながら読むと「酔う」


三半規管の弱い人は覚悟して読むべき(大げさ


個人的には、究極の母性愛にすべて包み込まれちゃった感じで一件落着なのが

恩田さんらしいのかしら?


ここが乙一だったら「実はみんな卵に飲み込まれた世界でいわばマトリックス状態なのでした」

でバッドエンドだったろうか。


ハッピーエンドで、愛を知った烏山響一もいいけれど、

あとがきで恩田さんも書いていたように、もっと「悪」一色の

「諸悪の根源」たる烏山を見たい気もする。ラスボスってかんじのね。


なんとなく、お話の展開が読めるのがミステリースタイルとは違うところ。


でも

タイトルが素敵ね(二度目



続編、またはスピンオフ、またはアナザーストーリーがゼヒ読みたい

パラレルワールドでの「凶悪」な響一がみたい。

そんなかんじ。あとがきで期待持たせるのがうまいよね、恩田さんは。

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アフターダーク

テーマ:

普段ミステリィしか読まない私の久々の脱ミステリ小説


村上 春樹
アフターダーク

何だがやっぱりワタシには理解不能でした。

率直な感想としては「結局目ぇさめないのかよっ」みたいな。



結局、誰が誰を理解したのか。

誰が救われたのか。

男はどうなるのか。

主要人物たちは、すれすれのところでお互いの運命をに触れ合いながら

しかし気づくことなくすれ違っていく。


その運命の意図を確かな(?)ものにしたのは主役(?)二人ぐらいか・・・。



なんともすっきりしない終わり方。

だれか、あれはどういう意味だったのかおしえてくれーーー。



でも、(借りてきた猫で申し訳ないが)

大学時代の友人が卒業論文が「村上春樹」だったので

その論文をちょっと読ませてもらった。


なんだか、亜空間とか異空間とか、その相互性とか

難しいSFワールドのような言葉が飛び交っていたが

まさしくそのとおりなのかもしれない。


村上春樹の小説において、「世界」はいくつも構築されている。

登場人物の何人か、もしくはメタ目線で見ている私たち読者は

あたりまえのようにその世界のいくつかを視ている。


ただ、その世界の存在する意味が私の理解とは遠いところに

あるだけ。


きっとわたしがミステリーをすきなのは、

そこに「明確な答え」が用意されているから。

なにかしらの結論、真実がミステリには存在する。


でも、ハルキ(何様)はいぢわるなのでその答えを

くれない。

まさに、狭き門だ。

その理解に到達する人は、果たして日本に何人存在するのか。


彼の創造する世界はシュールすぎて、きっとワタシは生きていけない。

なので、これからも気が向いたら読んでみる程度に収めておこう。


読めば読むほど、どうしても答えが知りたくなるのがワタシの性。

でも見つけられないジレンマに、耐えられそうにない。



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アヒルと鴨のコインロッカー

テーマ:

気がついた。


伊坂こうたろーは、タイトルのつけ方が微妙だ。

いや、世間一般にはこれを絶妙というのだろうか。。。


もうしそうならごめんなさい。





伊坂 幸太郎
アヒルと鴨のコインロッカー

物語の中でも述べられているのだが

これは「過去の物語」だ。


物語の終焉に少しだけ出演しているにすぎない主人公。

いや、主人公というのも違うかもしれない。


あくまで主人公は、過去の3人であり、

私たち読者が、それを神の目線からみせられているに過ぎない。




なんとも切なく、因果応報を信じたい、信じたくない、

生まれ変わりを信じたい、信じてもいいのだろうか。



なーんて、もどかしさが体の中を這うようだ。





ブータンという、純粋なる国民性が、うまく物語を

まわす歯車の一つとなっていた。


急速に終幕へと向かう物語が、

最初はぼんやりと広がるキーワードが、


クライマックスへと、鮮やかに収束していくのが

伊坂氏の素敵な描写だと思う。

スキ。



ただ、タイトルはどうにかならないもんか。

最初に戻る↑


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白い兎が逃げる!!

テーマ:
有栖川 有栖
白い兎が逃げる

火村&アリスシリーズ。


そういえば、ここんところ国名シリーズ読んでないなあ。

なんて、思いながら。。。


やっぱり有栖川氏の短編は読みやすい。

いつもにくらべると、やや現実離れしている、、、というか

論理性にかける・・・というか、


ちょっと物足りない気はしたけど、それでも

ファンとしてはやっぱり活躍してくれる二人を見れるのは楽しい。


表題作「白い兎が逃げる」よりも

おススメは「比類のない神々しいような瞬間」


それは、機械仕掛けの神様の如く、物語に現れる「動かぬ証拠」


専門知識、とまではいかないけど、

「そんなんしるかっ」って突っ込みたくなるような証拠だったけど。


一つの作品で、いろんなミステリ要素が楽しめるのはいいなって思った。


ダイイングメッセージがマニアックだったのにもしっかり理由があったんだけど、

そのマニアック性にもしっかり意味を持たせていたので面白かった。


うーん。この二人が光るのはやはり短編集だよね!


次はぜひ、国名シリーズで二人の活躍を見せてください・・・。

フェイク=虚飾?

テーマ:
楡 周平
フェイク

本屋さんのおススメコーナーに長いことあったので、ついに買って読んで見た。


どんな駆け引き、打算・計算・罠・・・が仕掛けられているのだろうと思ったが

なんのことはない、よくありがちな金儲けの話か・・・。


「いかにして金をもうけるか」を、「夜の銀座」を舞台に繰り広げたもの。


なにゆえに、私には受け付けないのか。。。



第一に共感できる登場人物がいないこと。


第二にありがちな世界設定であること。



特に1番目の理由は決定的。

主人公格二人の男がダメダメ。

もう萎え萎え。


ストレートな金儲け駆け引き話は合わない、ということを何となく再認識したことが

唯一の収穫だったか・・・。





「世の中にウマイ話なんて一つもない」


が、自分の根底に根付く考え。

リアリストの母に教えられた世のコトワリ。



この「フェイク」が、ダメ男がちょっぴり改心して、

それでも大金を手にして、またうまい話をもっていく・・・


で、物語を終わらせず、


その先の落とし穴と転落までを描いてくれればもう少しスキになれたかも?

小物のワル程度の働きでは、心躍らされることも、震わされることもない


もっとダークorピュアな作品にしてくれ。

オーデュボンの祈り

テーマ:
伊坂 幸太郎
オーデュボンの祈り

ファンタジーのような、ミステリーのような、サスペンスのような。


でもやっぱり、これはファンタジーなのだと思う。

限りなく、一人の男の夢に近い、それほど、現実とは遠く離れた世界でのお話。

のように感じた。


それを実在の人物、出来事をほのめかすことで、

「リアル」な読者の世界の、一種パラレルワールドを作り出している。


ありえない時代背景、ありえない規律、ありえない登場人物たち。

ないないばっかでキリがない(笑



すべては、リアルに感じるよりも「ドラマ」に近いものがある。



場面、時間の流れが、小さな区切るごとにくるくる変わるので

飽きないで物語を脳内で彩っていける。


伊坂さんの魅力は、数多くの伏線が、クライマックスへ向けて

糸が解けるに一つの結末へと実を結んでいく作品をつくること。


このオーデュボンもまた然り。


美しく、やさしい結末へと、ストーリーテラーはいざなってくれる。べーっだ!

形なき恐怖。不可視の世界。

テーマ:
恩田 陸
球形の季節
恩田 陸
六番目の小夜子

二冊続けて読みました。


どちらかといえば、ミステリーよりもホラーに近い2作品。

ちょっと似た2作品だな、と思ったのは

二つとも「形なき脅威」を恐れているということ。


球形の季節では「噂」を。

六番目の小夜子では「小夜子」を。


実体なきものだからこそ、余計に不安感を募らせているのだ。


たしかに、突如「ひっ!」とくる怖さではなくて、

読んでてじんわり、じんわり染みてくる恐さ。


よんでて、後ろに誰かいそうに感じてふりかえってみたり。(馬鹿



その「形なき恐怖」の正体を

追い求めていく過程が面白かった。


でもちょっと残念だったのは、どちらの結末も案外たいしたものではなかったこと。

最後のどんでん返しを期待しすぎたのか・・・。


というか、同じ新潮文庫でも

ライオンハート→不安な童話→六番目→球形の順で読んだのがいけなかったのかも。


逆の順番で読めば、恩田女史の巧みさが磨かれていく様がすごいので、

より感動できたのかもしれないな~。



ところで、いつも思うんだけど恩田作品はその物語の巧みさ以上に、

「登場人物の設定」「小道具の設定」が特殊でまさに「妙」であるといえる。


今回も「噂」を調査する主人公グループの所属する「学校」の設定が、

よくありがちな田舎の高校設定であるのでリアルであるのに、

その4校の相対性が面白い。

なんだか学校という一つの属性の特色を強調すると、とても物語が

彩られていくように思えるのだ。


「六番目の小夜子」でも「サヨコ」に関する学校一丸となってのイベントともいえる

仕掛けが非日常的で、わくわくもしたし、そら恐ろしくもあった。




恩田女史の作品にはよく「異世界」ともとられる場所が描写されるけれど、

それは氏の描く「理」の向こう側の世界なのかな、と感じる。


学校という理


自分という理


世界という理


運命の理・・・。



うーん。自分で描いてて支離滅裂になってきた。


とにかく、あらゆる概念の「一線」を越えた世界が、

恩田女史の描く「向こう側の世界」なのだと、最近感じた。



私にはきっと一生みることのないであろう世界。

それを、恩田女史の物語に垣間見る今日このごろ。

思考という迷宮

テーマ:
恩田 陸
MAZE(めいず)

最近、恩田女史の本をよく読みます。

これは一番最近読んだ本。


MAZE=迷宮


その名のとおり、惑いに惑った一冊でした。




中東付近で「存在しない場所」と称される迷路「豆腐」の真相究明をまかされた

主人公が友人とその仲間たちと共にいろんな案を出し合っていく。というもの。


「存在しない場所」とは今まで何百人もの人間が「消えた」場所だという・・・。

その資料や、実際に消えた人間と共にいた人の書いた手記をもとに、

主人公はあれやこれやと「消える理由」を考えていくのだが・・・。



途中までは「ん?ホラーか?」と思わせる展開。

迷路遺跡の存在を不気味かつ神秘的に描き、謎を深めていく。

それを解こうとする主人公の推理も、アンチミステリ。というか、

超常現象であることを念頭においている。


しかし、その推理は「ふしぎ」としての現象を解き明かすならばどれも

納得いくものばかりなので、その推理の過程を楽しめた。


最初の段階では「安楽椅子探偵」ものかとも思える展開だったが、

後半になってようやく登場人物たちが、各々の動きをし始めた。


暗躍・諜報・暗殺・ミスディレクション・・・


そして、その末に主人公がたどり着いた真相には、驚かされた。

これは、主人公と仲間が謎を解き明かしていくものではなく、

あくまで主人公のみが謎と罠を暴く物語であったのだ。


主人公と一緒に、読者もまんまと登場人物たちにだまされていた。


うーん。うまいなぁ・・・なんて感服していると、

また更に一転!


今度は、今まで主人公を罠にはめていた人物たちも

同様に、作者という「神」の織り成すトリックにはめられた。


より深い、誰もしらなかった真実は、

実は主人公たちが早い段階でたどり着いていた答えの「真逆」だったのだ。


いい意味で、多くの期待を裏切る作品だった。



ただひとつ、準主役級である人物のオネェ言葉(おっさんなのに・・・)

がどうしてもなじめなかった。

容姿端麗なはずなのに、イメージがもっさいおじさんしか浮かばなかったもんね。


ちなみに、この本シリーズとして続くみたい。


第2弾も読んでみよう!

恩田 陸
クレオパトラの夢

三月は深き紅の淵を

テーマ:
恩田 陸
三月は深き紅の淵を

恩田陸女史の作品を読むたびに、

懐郷の思いを感じるのが、ノスタルジーの魔術師とか(だっけ)呼ばれる所以なのだろうか。



この作品も例に漏れずノスタルジーを感じさせる。

過去と現在と、そして未来を、不思議な幻想の中、さ迷うような、、、そんな作品。



物語は全4章から成る、「三月は深き紅の淵を」という本を巡る内容になっている。

4つの章において共通する「誰しもが求める本」が「三月は~」なのだが、

どの章でも実物はでてこない。登場人物たちが、その本について話しているだけなのだ。


しかも4つのお話はおそらくはパラレルワールド?なのだろうか。

「三月」の収録作品や、成り立ち、出版部数、装丁、ルールなどは共通するのに、

作者や、収録作品の成立背景が微妙に違う。


ともかく、これを読んで真っ先に思うのが「この謎に満ちた本を読みたい!」と思ってしまうこと。

私自身もまんまと、作者の術中にはまってしまったのか。

本書の主人公たちのように、「三月は~」の噂話に飽き足らず、

実際に手をとって読んでしまいたくなる。


とても不思議な感覚。

物語の登場人物たちも、現実世界の私も、たったひとつの本「三月~」を求めている。

なんとも言えない巧妙な、本と私たちをつなぐ手法に脱帽。


そして、その続編?ではないな・・・スピンオフ?違うな・・・

そんな、「三月~」の中の第4章「回転木馬」とリンクしているのが

恩田 陸
麦の海に沈む果実

この「回転木馬」の主人公・理瀬が書いたのであろう作品。

微妙に「回転木馬」と「麦の~」では違いがあるが、

「回転木馬」における理瀬が、現実を脚色して「麦の~」を

書いたとするならば、とても素敵な設定だ。

ただ、これが「三月~」の中の一編ではないのが、残念だが。


しかし、ここからちゃんと、本編が始まるんですね。

恩田 陸
黒と茶の幻想

「三月は深き紅の淵を」第1章 黒と茶の幻想が始まったのですね・・・

帯にもあるように、この物語は、これだけで1作品として完成しているが、

それでも「三月~」という本の第1章に過ぎない、、、まさに最高長編第1章なのでしょうね。


「一冊」という枠組みを超えた長編小説。それはまだ始まったばかり。

それにしても恩田さんは「三月~」といい、「常野物語」といい、

壮大な小説を書くなあ・・・。

どっちもまだまだ続くって考えていいんですよね?


先日東京へ行った時、彼氏と見てきましたv


映画版デスノート完結篇
DEATH NOTE ~The Last name~

原作もずっと読んでいたんですが(正直、ニア・メロ篇はセリフを飛ばしていたような気が・・・)


終わり方にどーーーーしても納得がゆかず、この映画での「完」をみたいと思い、ようやっと見れました。




ま、何時も通りのネタバレなので、見たくない人は回れ右。





★やっぱりキラvsLがいいよね★

(一応)主人公の月の最大のライバルL、彼が決着をつけてくれてよかった。

途中退場なんてありえないよね。


ところで、Lの本名なんていうの?>誰か教えて・・・



★コンパクトにまとめられていました★

高田清美が第3のキラ設定にはおどろいたけど、

話自体は難しくなくなったので、始めてみる人にもわかりやすく

なったんじゃないか、と。

ただ、清美をキラにしたのはあのちょっとしたお色気を

入れたかったから?え?なに、いらないんだけど( ̄□ ̄;)



★藤原竜也は悪役が似合う★

わるーーーい笑みがとてもよくお似合いの彼。

「勝った・・・計算どおり」がすごくいい感じでした。

悪い笑みの似合う人はスキですv



★★Lの最期にほろり(ノ_・。)★★

悲しすぎるだろ。


月の「13日デスノートに名前を書かないと死ぬ」

これは、原作でLがどうしても見破れなかった嘘。

(まぁ、これがミサミサのせいであっさり見破られていたのはなんとも、、、あれでしたが)


原作ではレムに名前を書かれて死んだL・・・

映画でもその結末はかわらずか・・・と思った矢先↓



レムより先にデスノートに自分の名前を書いていたL。

これで、レムの書いた効果は無効。




キラに勝つために「命を諦めました」とさらっと言われた時は

すげーどきっとしました。

だってあっさり言いすぎ!え!そんなもんなの!命って!


思わずそう思ったけど、違うよね。

LにはLなりの覚悟があるんよね。


「死ぬときは一人で死にます」といって、

ワタリの写真の傍らで、チョコをほおばりながらノートに書いたとおり

「安らかな眠りの中で死」んだLに涙・°・(ノД`)・°・



月も父の腕の中で息を引き取ったけど、

Lも傍にはワタリがいたんだねぇ・・・(ほろり





過激ともいえる頭脳戦と、その後の穏やかな時間が嘘のようにマッチしていて、

主題歌も映えます。。。

(レッドホットチリペッパーズのスノウ?だっけ。いい曲でした)






と・こ・ろ・でーーーーー↓

オムニバス
The songs for DEATH NOTE the movie ~the Last name TRIBUTE~ (初回限定盤)(DVD付)

これには我等がabingdon boys schoolも参加中!!

デビュー曲「INNOCENT SOLLOW」のカップリング「Fre@k $How」が収録されているのですねー。


どちらかといえば、白熱するLとキラの駆け引きのような曲・・・になるのかな。

私は「INNOCENT~」のほうを買うので、きっとこっちはかわないけどねw