今ドキ・リポートVOL.17

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YRC IMADOKI・REPORT VOL.17(2015年7月23日)
        資産運用としての不動産投資

投資への」関心高まる
 
 日銀による異次元の量的・質的金融緩和により通貨供給が最大化され、現在、空前の金余り状態になっています。デフレ脱却からインフレに誘導されるなか、現預金を株や不動産等に組み替える動きが活発になっている様です。
実際に筆者も資産家のお客様から不動産投資に関するご相談をお受けすることが多くなり、「投資」への関心が高まっていることを肌で感じています。そこで今回は、資産運用としての不動産投資について考えてみましょう。

投資利回り

 不動産投資の魅力の一つは、利回りの高さです。
投資の代表格である上場株と不動産の利回りを比較してみましょう。東証一部上場株の平均利回り(東京証券取引所の統計資料2015年6月時点)は約1.5%程度です。勿論、高い利回りであれば5%近い銘柄もありますが、1%に満たない利回りの銘柄も数多くあります。
一方、不動産はどうでしょう。投資の目安となる不動産の利回りは、不動産価格が低い時は高く、不動産価格が高い時は低くなります。不動産価格が上昇しても、賃料はそれに連動して上昇しないためです。不動産価格が上昇し、利回りが低下している現状であっても、3%台後半~6%程度が相場です。物件によって利回り水準は異なりますが、預貯金に比べると高い利回りが得られるのです。


相続税対策
 
不動産が資産家から関心を集めているもう一つの理由は相続税対策です。不動産に対する相続税は、土地は路線価、建物は固定資産税評価額で評価、課税されます。この評価額は時価よりも低いため、現預金で相続するよりも、相続税を軽減することが出来ます。


目に見える現物投資

 他にも、不動産投資へ関心が集まる理由として、 “目に見える現物投資”である点が挙げられます。投資対象が目に見えることは、何より分かりやすく、安心感があります。加えて、不動産は投資をする上で事前に確認すべき事項が具体的であることから、リスクとリターンが分かりやすいという点も魅力の一つです。また、不動産は、市況が悪化しても、世の中がどんなに不景気になったとしても、紙切れにならない、資産価値はゼロにはなりません。

リスクの認識も必要
 
安心感や安定性があるとは言え、投資であるからにはリスクはあります。地価の下落リスクは勿論のこと、経年による賃料の下落、稼働率の低下、修繕
コストの増加、といった収益力の低下も考えられます。当初の利回りは保証されるものではありません。他にも、災害によるリスクもありますし、建物の管理義務といったビルオーナーとしてのリスクも抱えることにもなりますので、これらのリスクを十分認識した上で投資する必要があると考えます。

利回りだけで判断するのは☓

 投資用不動産の相場の目安は利回です。都内の築年数の浅い1棟マンションの利回りはおおよそ5%前後、タワーマンションであれば3%台が相場です。相場と比較して高い利回りの物件であれば、それ相応の「何か」がある可能性が高いと推測します。例えば、違反建築、権利関係が複雑、修繕に多額の費用を要する欠陥がある、等などです。従いまして、利回りにつられて購入すると、痛い目に合うリスクがあります。
また、将来的に売却することも視野に入れ、地価及び賃料の下落リスクの低い不動産を選ぶことも重要です。更に先の事も踏まえ、取り壊して更地で売却することが出来るか、その場合の土地の資産価値はどうかということまで考え、投資することをお奨めします。


不動産の種類別メリット・デメリット

 一口に不動産投資と言っても、その物件の種類は様々で、住居系と事務所系、1棟まるごとなのか、区分所有なのか、あるいは不動産投資信託(J-REIT)という選択肢もあります。例えば1億円~5億円位の資金があった場合に、どの様な選択肢が考えられるでしょう。
不動産投資の種類と、それぞれの主なメリット・デメリットを洗い出してみました。





物件選びは専門家の意見を取り入れて
以上の様に、不動産の種類によって、メリット・デメリットは異なります。安定性を求めるのか、あるいはリスクを承知した上でより高いリターンを求めるかはそれぞれです。 但し、「賃貸需要のあるエリアに属していること」は、どの種類の物件にも共通する重要なポイントです。加えて、物件を取り巻く環境や、資産価値を下げる要因としてどの様なことが想定されるか等を確認する必要があります。
リスクとリターンを把握し、自分の投資対象として適当な物件であるかどうかを、専門家の意見を取り入れ、冷静に見極めることが、資産運用としての不動産投資において、最も重要であると考えます。
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