☆ベガルタ、過酷なキャンプで得たタフさと“J1モード”!ナオキも「狙い通り」…昨夜九州から帰仙 | ワールドスポーツビジョン 公式ブログ

☆ベガルタ、過酷なキャンプで得たタフさと“J1モード”!ナオキも「狙い通り」…昨夜九州から帰仙

サッカーJリーグで今季1部(J1)で戦うベガルタ仙台は28日、佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムで行われた2部(J2)鳥栖との練習試合をもって、九州地域で行われてきたキャンプを終え、同日夜に帰仙しました。練習試合を終えた直後に帰路に就いた選手とスタッフ約30人は長いキャンプ生活と移動で少し疲れた表情。それでも空港の到着口で待ち受けたチーム関係者らと握手を交わすと、安心したように笑顔を見せました。また開幕戦を待ちきれない様子のサポーターもおり、「お帰り」などと声を掛けられると、サインや写真撮影に応えていました。


MF千葉直樹選手は「監督やスタッフの狙い通りの強化はできた。あと1週間、J1のスピードに戸惑わないような準備をしたい」と気持ちを新たにしていました。チームは短い休養後、2日から、6日の敵地での開幕(磐田)戦に向けて練習を再開します。


☆中原が、中島が練習試合でゴールへ躍動!
キャンプ期間中、チームは4チームと練習試合を行いました。2次キャンプを張った宮崎県総合運動公園陸上競技場で17日に行ったJ2福岡との練習試合。45分ハーフの第1試合は2-2、前後半を40分ずつに短縮した第2試合は0-1。第1試合でベガルタは仕上がりが順調な選手でチームを編成。前半38分に先制されたものの、後半1分、FW中原貴之選手がMF太田吉彰選手のシュートのこぼれに詰め、頭で同点。同11分には、太田選手の右クロスを再び中原選手が左足で決めて2-1と逆転しました。しかし同27分に失点し、2-2で引き分けました。第2試合はベテランとブラジル人選手が中心。MFフェルナンジーニョ選手を中心に押し込んだものの、決定機をつくれず、前半33分に失点して0-1で敗れました。「選手同士の連係は昨年の今ごろより、はるかにいい。選手の状態もある程度いいと実感できた」と手倉森誠監督は手応えを語りました。


20日に同所で行われたJ1・F東京との練習試合は45分3回で行われ、主力で臨んだ1回目は0-1、途中まで主力で挑んだ2回目は0-2と、仕上がりの違いが浮き彫りとなりました。控え組主体の3回目は1-0でした。F東京も主力だった1回目、ベガルタは相手の素早い寄せの前に攻撃の形がつくれず、前半10分に失点した後も主導権を握られ続けました。2回目も完全なF東京ペース。4、5分と日本代表のFW平山相太選手に立て続けにゴールを奪われました。一方3回目は6分にFW中島裕希選手が得点しました。


27日には宮崎市内の国際海浜エントランスプラザでJ1山形との練習試合を行い、1-1で引き分け。今季初めてトップカテゴリーのJ1で戦うことになった「みちのくダービー」の前哨戦。通常の45分ハーフで、互いに主力級をそろえて対戦しました。序盤に山形が先制するも、ベガルタはその後、細かいパスワークで押し返し、前半42分に中島選手の左クロスを新加入のFWレイナルド選手が頭で合わせると、MF千葉直樹選手がペナルティーエリア内で相手のファウルを誘い、これを中島選手がPKを落ち着いて決め、1-1の同点としました。その後後半は互いに攻め合ったものの、決め手を欠き、ともに無得点でした。


また28日の練習試合はFW中原貴之選手のゴールなどで鳥栖に2-0で勝利。ベガルタは若手主体の布陣で、鳥栖はほぼベストメンバー。前半は何度かピンチを迎えたものの、ロスタイムに中原選手がゴール正面から左足で先制点を挙げ、後半33分には、特別指定選手のFW奥埜博亮選手(仙台大)が左足でミドルシュートを決めて突き放しました。手倉森監督は「キャンプの締めとして、結果にこだわって戦おうと思った。2点取って試合をコントロールできた」と満足げ。「(前日の)山形戦と鳥栖戦をしっかり検証し、ジュビロ(開幕戦)のメンバーを決めたい」と語りました。


☆「サバイバル・キャンプ」でつかんだタフさ、中原がスタメンへ一歩抜け出す
1月のグアムキャンプから延岡キャンプまでは「体をいじめ抜く練習」にこだわってきたという指揮官。今季就任した李昌燁フィジカルコーチの組んだメニューのもと、ダッシュや走りこみなど、基礎体力の向上に努めてきました。「弱音を吐く選手はおらず、メンタル面でも強化できたと感じている」(手倉森監督)と手応えをつかんだまま、宮崎市での3次キャンプでは実戦に即した「1対1」「2対2」といった対人プレーの強化、また具体的な戦術の確認に集中。今回のキャンプでは北朝鮮代表に招集されたMF梁勇基選手を除く25選手が参加。腰痛でFW平瀬智行選手が、左足裏を痛めMF菅井直樹選手が途中で離脱し別メニュー調整となったものの、最後はそろって全体練習に復帰しました。


これまで取り組んだ体力強化の成果が如実に現れたのが、中原選手。「踏ん張りが利くようになった」と、宮崎3次キャンプでのシュート練習では、昨季までは見られたふかすようなシュートが減り、低くて速い弾道で何度もネットに突き刺す場面も。「自分の限界が上がっている気がする。ゲームになればもっと分かる」と実感した背番号9は、28日の鳥栖との練習試合で前半ロスタイムに先制ゴール。「厳しいフィジカル練習をしっかりこなせた結果。(先発に向けて)少しはアピールできた。あとは監督に任せたい」と、開幕スタメンを虎視眈々と狙います。手倉森監督も「開幕戦の先発候補の1番手」と高い評価。J1での戦いのカギを握るキーマンとなることでしょう。


☆昨季のスローガンの流れを継承、今季は「闘志躍動、より高みへの挑戦」
ベガルタの今季のチームスローガンは「闘志躍動、より高みへの挑戦」。昨年の戦術を継続しながら、一つでも多くの勝利を目指す意気込みが込められています。メーンスローガンは昨年と同じで、それに続くサブタイトルが変更されました。手倉森監督は「チームのベースを変えずに、継続させてスタートを切るイメージ。昨年経験したものを大事にしたいという気持ちで考えた」と説明。グアムキャンプ以降、スタッフがスローガンを検討してきましたが、「これ以上当てはまる言葉が見つからなかった」(手倉森監督)として、チーム戦術同様、スローガンの継続を決めました。手倉森監督は「このスローガンの下で昨季はいろいろな記録を達成できた。単に定着するだけでなく、より上を目指していきたい」とチームの思いを表現しています。


☆WSVは地元・仙台で頑張るベガルタサポーターの皆さんを応援しています!
http://www.tps-wsv.com/