団塊やバブル、ゆとりなど日本でも世代論が盛んだが、米国はそれ以上だ。清教徒以来の世代を分析した研究まである。昨年の大統領選では20~30代のミレニアル世代の動向が焦点だった。後を継ぐ世代はZ世代と名付けられている

 範囲は諸説あるが、米グーグルが今月発表したリポートは17歳以下と規定する。ほぼ2000年以降の生まれ。「インターネットやテロ、地球温暖化がない世界を知らない世代」だという

 最も評価するブランドは動画投稿サイトのユーチューブ。小中学校時代から携帯電話を操り、ソーシャルメディアやビデオゲームに強い関心を持ち、情報にこだわる。モバイル、デジタル世代だ

 日本でも00年生まれの活躍が目立つ。卓球ではリオ五輪で伊藤美誠さんが銅メダルを獲得、親友の平野美宇さんはアジア選手権を制した。競泳日本選手権で5冠を達成した池江璃花子さんも同学年だ

 卓球王国の中国は平野さんらの世代を「00後(リンリンホウ)」と呼び、東京五輪最大のライバルと警戒する。中国メディアが平野さんにつけた愛称が「ノート美少女」。試合中、対戦相手の特徴などを記録したノートをチェックするところを強さの秘密と見ているらしい。デジタル世代がアナログ的手法で成長しているとすれば面白い

 リーマン危機後に子供時代を過ごしたZ世代は計算高いとの見方もあるが、どの世代も最大公約数に収まらない個性派がいる。若い人たちには大人目線の世代観を変える活躍を期待したい。 

【4/24 毎日新聞・余録】
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 東日本大震災の直後、しばしば「サプライチェーン」という言葉を目にした。ある製品が、原料の段階から消費者に届くまでの一連の工程をいう

 震災時、さまざまな企業活動で、サプライチェーンが寸断され、経済に大きな打撃を与えた。そうした反省から、「BCP(事業継続計画)」と呼ばれる取り組みが各企業で始まった。自然災害などに見舞われても、事業の早期復旧を可能とするために、緊急時における事業継続の方法などを決めておく計画のことだ

 BCP策定における大きな課題の一つは、サプライチェーンを構成する企業間や地域内、業界内の「連携」だという。それぞれの企業の取り組みと同時に、防災・減災のネットワークを広げることは、社会全体の「レジリエンス(回復力)の強化」にも寄与する

 災害は、人間と社会の“つながり”を断ち切る。災害に強い社会づくりの核は、この分断に対抗する力を、あらゆる分野で強めていくことだ。そのためには、企業・団体であれ、個人であれ、普段から防災意識を共有することが欠かせない

 御書に「賢人は安きに居て危きを歎き」(969ページ)と。最悪の災害を想定し、さまざまな次元で備える。その地道な努力が必要なのは平時――すなわち、「今」である。 

【4/24 聖教新聞・名字の言】
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