「キャンプ仕上げの紅白戦」

最終クール4日目。明け方まで降っていた雨はすっかり上がり、午後からは今キャンプ最後の実戦となる紅白戦が行われました。

白組の先発は、藤浪晋太郎投手。前回20日の楽天との練習試合(宜野座)では、3回5安打6失点(自責2)の結果に。「変化球が入らなかった」という反省のもと、「変化球を使うことと、ファウルを取ること」をテーマにマウンドに上がります。

150キロ台の直球とカットを軸に、4回を投げて無安打無失点。一人の走者も許さない、パーフェクトピッチングを披露しました。藤浪は、「いいボールもあったが、まだまだ。変化球をうまく使うのではなく、力で押さえ込んでいる。ピッチングになっていない」と不満を口にしましたが、「序盤は良くなかったけど、回を追うごとにいいフォームで投げられた」と手応えも。

藤浪の投球に金本知憲監督は、「特にない。普通というか、当たり前というか。彼なら当然、それぐらい投げられる投手」と信頼を寄せます。前日の韓国・サムスンとの練習試合では、ランディ・メッセンジャー投手が2回を完全投球。開幕投手候補の2人が、共に盤石ぶりを示しました。

昨秋に右肩炎症を発症し、キャンプには「例年より慎重に入った」と藤浪はいいますが、「肩に痛みや違和感はない」と体調は良好。「自分のペースで調整させてもらった。ボール自体の仕上がりはいいと思う。まだできていないこともあるが、順調です」とキャンプを振り返っています。

紅組の六番左翼で先発出場したドラフト1位ルーキー・高山俊外野手(明大)は、六回二死一、二塁で第3打席を迎えると、白組2番手・二神一人投手の投じた136キロ初球を強振。ライナー性の当たりは、中堅・横田慎太郎外野手の頭上を越えてフェンスへと伸びます。その間に高山は、快足を飛ばして本塁へ 。プロ初の本塁打は、ランニング3ランとなりました。

小6以来というランニング本塁打に、「必死でした。芯をとらえた感覚はあった。ホームランを打った感じではないけど、嬉しいです」と頬を緩めた高山。金本監督は、「横田の打球判断ミスでしょう」と苦笑いを浮かべながらも、「グンと伸びる打球が出るのはいいこと」と評価しました。

高山が課題として挙げたのは、「ファーストストライクから振りに行っているけど、1球で仕留められないことも何度かあった」という点。「これからも、消極的にならず、積極的に振っていきたい」と意欲を見せます。

藤浪との対戦は、初球を打ってサードゴロに。「1回首を振ったので直球が来るかと思ったけど、しっかり振れずに当てにいって残念でした」と悔しそうに振り返り、「一軍で活躍するには、エース級を打っていかないと」と表情を引き締めました。

陽川尚将内野手は、白組の五番三塁で先発出場し、前日から2戦連発となる先制ソロを放っています。二回無死、紅組先発の秋山拓巳投手の初球、141キロ直球をバックスクリーン左へ。「真っすぐの打ち損じが多かったので、打てて良かった」と喜びを表しました。

前日の練習試合後の特打では、『早く始動して、早くトップを作る』ことを金本監督から直接指導。陽川は「昨日言われたことを実戦でできて良かった。タイミングの取り方を意識しました」と納得の表情を見せ、金本監督も「昨日の特打の練習で掴んだんじゃないか」と目を細めました。

陽川は、第2打席でも右翼フェンス直撃の三塁打。開幕一軍に向け、猛アピールを続けています。

試合は、五回にドラフト6位ルーキー・板山祐太郎外野手(亜大)の三塁打、鳥谷敬内野手とマウロ・ゴメス内野手の連続アーチで3点を挙げるなどした紅組が、7対3で勝利しました。

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