2009年06月06日(土) 19時01分07秒

外山恒一、法政大に入学!?

テーマ:現状報告
 ※検索サイト等からいきなりこのブログにアクセスした方へ。ここには「我々団」もしくは「外山恒一」に関する詳しい情報はありません。公式サイトへ移動してください。
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 衝撃の展開だった。
 前回、「6月6日(つまり今日)、ちょっとした“闘争”をやる」と予告した。さらに、その“闘争”の内容は公開できないのだが、絶対に面白いことになるという私の太鼓判を信用して、何をやるのかは当日教えるからとにかく結集するようにとも書いた。
 きっと大勢の諸君が結集してくれるに違いないと信じていたのだが、結局応じてくれたのはマイミクの1名だけ。私はそんなに信用されていないのかとショックを受けた。大勢でやればリスクも分散されようが、私とマイミク氏のたった2人だけでは不安だ。
 仕方がない。ここは私が1人で危険な役回りを引き受けよう。キミはとりあえず写真撮影担当の記録係に徹してくれと一歩引いてもらうことにした。
 さて、その“闘争”である。

 まず背景を説明しておこう。
 とにかく近年、法政大の様子がおかしい。
 学生運動を今も残す思いきった大学として面白がられてきた法政だが、何を血迷ったか当局は、近年その最終的な撲滅作戦に精を出しているようなのだ。
 転機は3年前。法大当局は突然、それまで何の規制もなかったタテカンの掲示を許可制にすると学生側に通告してきたのだ。他の大学ならいざ知らず、法大の学生がそんなことを黙って受け入れるはずもなく、当然ながら反対運動に火がついた。当局はその対応に警察を積極的に導入し、06年3月、29名が一気に逮捕されるという衝撃的な事件以来、この問題をめぐって現在までに逮捕されたのはのべ100名以上、現時点でも8名が獄中にある。8名の中には、昨年の北海道洞爺湖での反サミット行動を共に闘った2名のノンセクト学生も含まれており、そのため私個人にとってもこれはいわば「身近な問題」である。(参考
 何とかしなければならない。たいしたことはできないかもしれないが、せめて今も獄中にある諸君が意気消沈しないように、むしろ自分たちに呼応してそんな愉快な闘争が取り組まれたのかと独房でニヤニヤしてますます意気軒昂にさせるような、そんな闘争ができないものかと思いながら、しかし遠く九州からではイカンともしがたいと日々悶々としていた。

 そこへ、東京の法大当局までこっちから抗議に出向くまでもなく、向こうから福岡まで出ばってきてくれるようだとの情報を小耳に挟んだのである。
 なんでも、首都圏の20ぐらいの私立大学が共同で、入学相談のイベントをやるらしい。むろんその20ぐらいの大学の中に法政も含まれている。
 よーし、ここはいっちょ妨……いや、入学の相談に行ってやろうと。
 私は高校中退だが、その直後に血迷って大検を受けてしまい、まんまと合格してしまっている。すぐに大学に行くことのバカバカしさに思い至り、結局今に至るまで一度も大学を受験していないのだが、この「資格」が20年ぶりに役に立つとは、モノを捨てられない性格が幸いした。
true
 「相談」の方向はそうだな、「法政の学生運動が壊滅の危機に瀕していると聞いて居ても立ってもいられなくなった。ここは日本を代表する革命家として、私が自ら法大生となり、法大学生運動を危地から救い出そうと思う。大学側もまさか本気で弾圧するつもりだったわけでもあるまい。ちょっとした盛り上げのアクセントとして導入してみた警察が思いのほか暴走して、当局としても戸惑っているはずだ。だって“いまどき学生運動が存在する”のが法大の唯一のウリであることを、当局が自覚していないわけがないからだ。安心して私に任せない」とかまあ、そんなところだろう。


 会場は福岡市の中心街・天神にあるエルガーラというデパートの8階。
 私はそこへ単身、乗り込んだ。
true
 すると……。
 たいていの大学のブースは閑散としている。某大学のブースなど、あまりに誰も相談に来ないことにシビレを切らしたか、職員まで席を外してしまっている。
 ところが!
 法政大のブースにだけなぜか行列ができているのだ。
true
 いや、実は早稲田と明治のブースにも行列ができていた(つまり法政ほどではないとはいえ学生運動の残存で近年まで有名だった大学ばかりが人気だった)のだが、その2校と比較してどうも行列を作っているメンツが“濃い”のだ。
 例えば後で声をかけて写真を撮らせてもらった人は、こんな感じだ(プライバシー保護のため顔にはモザイクをかけてあります)。
true
 他の面々も、どう見ても受験生つまり高校生や浪人生には見えない。「IRA」(世界有数のテロ組織)なんてTシャツを来た女性も混じっている。
 なんかオカシイぞと思いながら様子をうかがっていた。
 やがてその極めて怪しい人々のうちの1人に、「相談」の順番が回ってきた。
 前掲の写真の男性だ。
 true
 よく見ると、5歳ぐらいの子供を連れている。
true


 相談の内容に聞き耳を立てていると、どうやら男性は、その5歳ぐらいの少年を将来、法政大に入れたいと思っているらしい。
 えーっ!? そんな気の早い……。
 しかしどうも話の展開がおかしい。
 男性は、法政大学のことをよく知っている様子で(OBであると云っているのが聞こえた気もする)、しかし最近の法政はちょっとヘンではないか、みたいな話をしている。法政と云えば“貧乏くささ”がウリであって、頑張ってコギレイな粉飾をほどこしたって、オシャレな大学に行きたい奴はそもそも法政なんか受験しないだろう、上智や青学を目指すだろう、などとまるで松本哉みたいなことを云っている。そして応対している職員までつられて「そうですよね」なんて相づちを打ってしまっている。
 「ところでこの案内パンフに載っている“グローバル教養学部”って何なんですか」と男性。たしかに意味不明だ。教授が全員外国人で、講義はすべて英語でおこなわれていて云々と職員が説明を始めるのだが、男性はすかさず「法大生の英語力でそんな講義は成立しないでしょう」とツッコミを入れる。「実は学生のほとんどは帰国子女なんです」と職員は内情を暴露。「ですよね。そこまで英語を一生懸命勉強した人は早稲田とか慶応に行きますよね」と男性。
 それにしてもヘンな相談者だ。
 引き続き耳を傾けていると、男性は何やら法大のサイトからプリントアウトしてきたらしい書類を取り出して、「この学長の言葉は素晴らしい」などと云い出す。どうやら、「法政大学は学生の自主性を重んじる自由な教育方針で云々」みたいなことが書いてあるらしい。「しかし!」と男性。「ここ数年、法政でおこなわれている学生運動への対応は、これとまったく矛盾しているじゃないか」
 おおっ!!
 法政の現状を深く憂い、一言云わずには気がすまないと思ってこの会場を訪れたのは、どうやら私1人ではなかったらしい。これは心強い。
 職員はにこやかに対応している。「実は教授の中にも、ちょっとやりすぎではないかという声はあるみたいなんですが」などと、「おいおいそんなこと云っちゃっていいのか!?」とこっちが心配になるような“失言”も時々ある。
 男性は延々30分近く、「相談」と称する(ほんとに「相談」に来たのかもしれないが、ハタ目には)法政大学への「OBとしての苦言」をおこなった末に席を立った。最後に、「他に何かありますか?」みたいなことを訊かれたのだろう、男性は傍らの少年に「何か訊きたいことあるか」。すると少年、「どうして戦争は終わらないんですか?」。うーむ、末恐ろしい。いや、この子が法政を目指すなら、法大学生運動の未来は安泰だ。


 続いて20代後半ぐらいの青年が職員に対面して座る。
 どうやらすでに他の大学の大学院まで修了済で、その後数年、社会人としてフツーに暮らしてきたのだが、どうも大学でやり残してきたことがあると感じ、またどこかに入り直したいのだと云う。そしてその「やり残してきた気がすること」とはズバリ学生運動である、と。
 何だってー!?
 これは驚きだ。法大のブースにはどうしてこんなワケのわからない相談者ばかり訪れるのか。
 青年は、学生運動をやるなら今どき法政ぐらいしかないだろうと思って相談に来たらしい。「今、法政の運動はどうなってますか。それっぽいサークルとかありますか」とか、そんなことばかりやっぱり延々20分ぐらい根掘り葉掘り訊いて、やっと席を立った。


 次に席についたのは、ようやくいかにも受験生らしいせいぜい20歳そこそこの青年。
 しかし、この青年もどうやらヘンタイであることは着ているものを一目見れば分かる。
 これまた、後で頼んで撮らせてもらった写真だ。
true
 「The Housei Revolutionaries」とあって、3人の肖像が組み合わせてあるTシャツである。
 一番目立つファックポーズでオールバックにサングラスの肖像は、明らかにまさに今、大弾圧されて獄中にいる法大ノンセクトの中心人物・恩田亮クンである。向かって右上は、かの有名な松本哉クン。そして左上は、私が昨年“法大学生運動史”をインタビューした相手・中川文人氏。つまり、90年代から現在にかけての、法大学生運動の“スター”たちをあしらったTシャツを着て「入学相談」に訪れたこの青年が、“マトモ”であるわけがないと私は最初から期待していた(それにしてもこんなTシャツ、どこで売ってたんだろう。やはりわざわざこの日のために自作したのか? そういえば昨日ウチのスタッフS嬢が何やらアイロンでコソコソやっていたような気もするが……いやいやきっと関係ない)。
 やはり青年は、学生運動のことばかり質問し始めた。1人目の子連れの男性にはまだ余裕を持ってニコヤカに対応していた職員も、2人目あたりで何かおかしいと感じ始め、3人目ともなると間違いなくおかしいと感じたようで、だんだん仏頂面になってくる。


 しかしおかしな相談者はまだ次々と現れる。
 次の青年は、まったく何を「相談」に来たのか私にも分からないほどのヘンタイで、何やらどこか別の大学のノンセクト学生運動を数年前に率いていた猛者らしいのだが、入試だの何だのそんなことにはまったく興味がないらしく、学生にとって学生運動がいかに重要な体験となるかを切々と職員に語って聞かせている。ほとんどオルグ活動である。そんな話は職員ではなく学生にしろ。と私は内心思っていたが、この青年もなかなかしつこい。やっぱり30分ぐらい一方的に喋っていた。
 私の後ろには何人かの高校生が並んでいたのだが、ヘンなのが次々に席については2、30分居座るのがこう続いては、さすがに順番は当分回ってこないと観念したようで、このあたりでいなくなってしまった。たぶん他の大学のブースに入学相談に行くことにしたのだろう。学生運動のない法政大学に入ったって意味ないんだから、結果として極めて正しい選択をうながしたことになる。


 学生運動上がりの青年に続いて、また20歳そこそこの別の青年が座った。
 一見フツーの青年で、やっとマトモなのが来たと職員は一瞬思っただろうが、甘い。どうやら地元の私立大学に通っているらしい青年は、やはりその大学生活がツマラナイと。そのワケをずっと考えていて、「それはウチの大学には学生運動がないからだと気がついた。ついては法政に入り直して……」
 職員はもうかなり怒っている。しかしこの青年もなかなかしぶとい。やっぱり30分近く居座っていた。


 青年が席を立って、次は私の前に並んでいた若い女性だ。若い女性ではあるが、職員はもう一瞬安心したりはしない。着ているTシャツにある「IRA」が何の略であるかは知らなくても、間違いなく何か過激で恐ろしい団体の略称に違いないと確信する程度にはこの1時間あまりのうちに鍛えられたはずだ。
 しかし世界に名を轟かすIRAの女性テロリスト(たぶん)は動じない。ほとんど職員にケンカを売っている。職員の対応があまりにもいい加減になってきていたこともあり、その職員がそもそも(当然のことながらか)法政の出身で、法大を出てすぐ法大に就職して2年目になるとの話を引き出すと、「6年も身をおいていて、あなたみたいな人間しか育たないのか」と大学どころか職員個人の人格まで攻撃する始末。職員もさすがに立腹して、「あなたは本当にうちに入学する気があるのか。そもそも入る学力があるのか」と職務をほぼ放棄するような暴言を吐くも、そこはIRAの女性テロリスト(たぶん)、「私はICUの出身だ。法政はICUより難しいのか?」などと、決して云ってはならないことを平気で口にして撃沈していた。すごい。職員が「ICUというのは国際基督教大学のことでは絶対なくて、きっとやっぱり何かとっても恐ろしい過激な組織の略称に違いない」と必死で自らに云い聞かせなければならなかったことは想像に難くない。


 そしてやっと私の番が回ってきたのだが、職員はもうハナっから敵対モード。「あなたもどうせ入学の相談に来たわけではないでしょう」といきなり決めつけてくるので、「いやいやそんなことはない。これを見てください。20年前に受けた大検の合格証書。これをやっと役に立てられる時が来たんです」などと云ってみるも、チラッと一瞥するだけで、「で?」
true
 「国際環境学部って何スか?」などと訊いてみても、もはやほとんど相手にしてくれない。「じゃあ、キャリアデザイン学部というのは?」と訊いてもダメ。「どうせ入学するつもりはないんでしょう。こっちは仕事でわざわざ九州まで来てるんです。入学しないんだったら帰ってください」ともう本当に怒っている。「一芸入試ってないんですか?」とも訊いたが、「ありません!」と即答。あれば絶対うかる自信あるんだけどなあ。
 「前科3犯なんだけど大丈夫でしょうか?」っていうのは訊き忘れた。
 というわけで、他の見知らぬ“同志”たちは皆、2、30分ずつは頑張っていたというのに、日本を代表する革命家であるはずの私は、わずか5分ぐらいでケンモホロロに追い返されてしまった。我ながら情けない。法政の諸君、すまん。しかし私の代わりに、たまたま同じ怒りを抱いて会場に駆けつけていた見知らぬ“同志”たちが存分に闘ってくれたから、許してほしい。


 それにしても、こうして法大ブースは約2時間にわたって、さまざまのヘンタイに占拠されてしまう結果となった。相談会そのものが4時間の開催なので、まさにその半分を浪費してしまったことになる。
 法政のたった1つのウリである学生運動を身の程知らずにも大弾圧するからこういう目に遭うのである。東京に戻ったら、「あんたたちのムチャな弾圧方針のせいで無関係なオレがヒドい目に遭った」と上司を突き上げてほしい。
 私の後ろにもうひと組だけ、老夫婦が並んでいた。私自身、もう並び疲れていたのでその老夫婦の「相談」にまでは聞き耳を立てなかったが、もしかしたら彼らも思いを共有する“同志”だったかもしれない。いや、絶対そうに違いない。法政大学のブースに、いまどき他に用事のある人はいないはずだ。


 法政とまったくカンケーない福岡の相談会でさえこんなに“荒れる”んだから、全国どこでもきっと同じようなことになっているのだろう。「法政許すまじ」の声はもはや全国化しているのだ。お膝元の東京なんかそれはもうすごいことになっているに違いない。
 せんだって(昨年)やはり逮捕され、退学処分になった法大ノンセクトの友部クンたちもきっと、「もう一回入学させてくれ」と相談に行くに違いない。恩田クンも、いずれ釈放されて退学処分になるだろうから、やっぱり「もう一回入れてくれ」とさっそく相談に行くに違いない。また私と同じように、「法大学生運動壊滅とはすわ一大事、ここは私が一身をなげうって」と松本哉も雨宮処凛も湯浅誠も、荒岱介も塩見孝也も鈴木邦男も、もちろん私の宿敵で「法大市民監視団」団長の矢部史郎も、名だたる革命家はみんな「相談」に行くに違いない。
 法政の営業担当職員たちもこれから大変だ。

 蛇足(?)ながら……。
 都内での今年の「進学相談会」スケジュール
 2008年度つまり昨年の「進学相談会」全国スケジュール(今年の分は発見できなかった。発見した人がいれば対応するんでメールください)
 ※複数の閲覧者から以下の情報が寄せられたので追加しときます
 東京12大学 2009 進学相談会スケジュール
 

 最後に見知らぬ“同志”たちを全員誘って、記念撮影。
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