NBC長崎放送
長崎市のオランダ坂の石畳の一部を、工事車の往来で傷むとして、剥ぎ取って保管していましたが、市の職員が廃棄していたことがわかりました。
長崎市東山手町の外国人居留地跡にあるオランダ坂の石畳です。5年前、近くの学校解体工事による大型トラックの通行で石畳が傷むと、市が板石を一時的に剥ぎ取って保管していましたが、その後、廃棄されていたことがわかりました。
「そういうことがあるのかという感じ。番号をちゃんとふって図面も作っていた」(長崎市北大浦地区連合自治会・堺屋一郎副会長)
剥ぎ取られたのは、縦15メートル、幅4.5メートルで、板石は100枚以上はあったとみられます。
オランダ坂の石畳は歴史的景観を残すため、市が設置した条例に基づく保存計画の対象で、使えるものであれば原状復帰が原則です。
しかし、保管していた市の担当課は、傷みが進んでいたため文化財課などに相談しないまま、使うのは困難だと判断し、廃棄したと説明しています。
地元の人は居留地時代からの板石もあったのではないかと残念がっています。「無責任の一言。
引継ぎがきちんと行なわれてなかった」(堺屋副会長)市では新しい板石を敷き詰める工事を始め、3月中には石畳を完成させる予定です。