給食費6400万円流用 神奈川・藤沢市教委職員
神奈川県藤沢市教委の職員が給食費を着服していたとして謝罪する鈴木恒夫市長（中央）ら＝19日午前、藤沢市役所
神奈川県藤沢市教育委員会は19日、学校給食課の女性職員（61）が食材業者に支払う学校給食費約6400万円を着服し、私的に流用していたと発表した。鈴木恒夫市長は同日、記者会見し「市民に迷惑を掛け、申し訳ない」と謝罪した。市と市教委は詳しい経緯を調査し、告訴と処分を検討するとしている。
市教委によると、女性職員は、保護者から集めた給食費を食材の共同購入に充てるために使用する口座の管理や、業者への支払いを担当。2011年から15年3月ごろまで、業者への振込依頼書を偽造するなどして、口座から引き出していた。
学校給食費６４７０万円、女性職員が着服 神奈川・藤沢
神奈川県藤沢市は１９日、学校給食課の上級主査の女性職員（６１）が学校給食費約６４７０万円を着服し、私的に使っていたと発表した。女性職員は着服を認めており、市はこの職員を刑事告訴する方針。
市によると、女性職員は同課課長補佐などを務めていた２０１１年ごろ～２０１５年３月ごろ、教育長の名前を使った書類を偽造するなどして、学校給食会の口座から食材費名目で現金を引き出し、着服していたという。業者への支払い業務は、この職員が１人で担当していた。昨年１～３月に食材費が入金されていなかったことから発覚した。
女性職員は市の調査に対し、「東日本大震災後、放射能に対する食の安全性を問い合わせる保護者の対応に追われ、精神的・肉体的に追い込まれてストレスがたまっていた。外食費や洋服代、住宅ローンの返済に使ってしまった」と説明しているという。