投財堂のドタバタ妄想録

兜町という聖地へ
夢を求め 金を求め彷徨う・・・
市場放浪記、改め・・・・・ドタバタ妄想録。


テーマ:
おじさんシリーズ

今回は、鳩おじさんの話をしよう。

鳩おじさん・・・
これはフィクションではない。
真実の物語なのである。

鳩おじさんが誰なのかは、この際言わない事にする。
誰でもいい。
鳩おじさんには誰もが成り得るのだ。
これを読んでいる貴方が男性なら・・・
貴方も十分鳩おじさんに成り得る。

また、もし貴方が女性ならば・・・あら、私は女だから大丈夫ね
・・等とゆめゆめ思わないように。
大丈夫、鳩おばさんも十分存在します。

決して、他人事などと思わないで欲しい。
あっ、それと言わずもがなだが
鳩おじさんが誰なのかは・・・詮索しない事だ。

いいね。

鳩おじさんの話

※ ※ ※

今日も俺は公園にいた。

なぜ公園にいるのか?
もちろん昼食のためである。
某スーパーで買ってきた250円の弁当。
これがまたいいのよ。
安くて量もある。
味もいい。
文句なしだ。
その弁当を、一人、公園で食べるのが楽しみでね。
まさに至福の時。
誰にも邪魔させないぞ。
人生最大の楽しみ・・それが昼公園弁当なのだ。
ウヒヒヒ、ウヒヒ、ウヒヒ
ベンチに腰かけ、薄ら笑いを浮かべながら弁当を食べ始める。

その時・・・鳩が来た。

ここの鳩は、いる時といない時があるのだが
今日は・・・いた。
5羽いた。
食事のおこぼれにあずかる算段なのだ。
クックー、クックーとか鳴きながら
人が弁当を食ってる周りをウロウロしている。

「そうはいくか。お前らに与えるメシなない」
これは俺の弁当なのだ。

遠くの方ではしゃぎ回る子供たちの姿が目に入ったが
とりあえず無視をする。

気持ちがそちらの方に向いていたせいか、飯粒が一粒落ちた。
それを見ていた鳩・・・
クックー、クックーと鳴きながら
俺の落とした飯粒を奪い合う。
失敗した。
飯粒を落としてしまった・・・まあいい。
もう、落としはせん。
クックー クックー
『はよ落とせよ』・・・とでも言いたげに、周回する鳩。

この時・・・遠くで走り回っていた子供たちが俺の方に向かって来るのが見えた。
ん?
よく見ると、子供たちは別の鳩を追ってるようだ。
子供たちの前には逃げ惑う鳩が・・・5羽。
それをキャッキャ、キャッキャと追いかける子ら。
年の頃なら・・・3歳位だろう。
何にでも興味を示す頃だ。

段々とこちらに近づいて来る。

な、何かイヤな予感がする。
・・てか、イヤな予感しかしない。

俺はメシを食っている。
俺の周りには、すでに5羽の鳩がウロウロしている。
そこに子供たちが追っている鳩が、さらに5羽・・・
こちらに来ないという保証はなにもない。
むしろ来る。
おこぼれにあずかろうと先発隊の鳩が5羽。
そこに後発隊の鳩が、逃げるついでに俺の飯を狙いに・・・

鳩が来れば・・・必然的に・・・それを追っている子供たちも来る。
鳩を追っている子供たちは3人だ。
この状況に、さらに5羽の鳩と3人の子供たちが加わるのである。
俺は弁当を見た。
ほとんど減ってない。
メインのおかずは、これから手をつけるのだ。
「これから楽しむに食うんだよぉ~邪魔しないでくれよぉ」
などと思ってるうちに・・・やつらが加わった。
ベンチに腰かけ、10羽の鳩と3人の子供たちに囲まれて
一人黙々と飯を食う図。
どうよ?
この図・・・どうなのよ?
気になる。
ヒジョ~に気になる。
ベンチはまだ他にある。
移動するか?
この状況でベンチを移動する勇気が俺にあるのか?
食いかけの弁当を持ち、ベンチを移動する図。
これもイヤだ。
また、たとえ無事に移動出来たにしても
弁当を持ってる以上、鳩はついて来る。
鳩がついてくれば当然、子らも来る。

俺は決意した。
このまま食い続けよう。

食い終われば堂々とベンチを離れる事が出来る。
しかし、美味しく頂くために早食いは厳禁だ。
10羽の鳩と3人の子供たちを従え堂々と食うのだ。
俺は神だ。
俺はこの状況を支配してる神なのだ・・・と思うことにした。

ムシャムシャ、ムシャムシャ
クックー、クックー
キャッキャ、キャッキャ

ムシャムシャ
クックー
キャッキャ

ムシャクーキャッ

そんな状況が5分くらい続いただろうか・・・
さらなる苦痛は唐突にやって来た。
なぜ、その事に頭が回らなかったのか?
よく考えれば判る事だった。
目の前の弁当と・・・鳩と・・・子供たちばかりに気を奪われていた。

子供たちは・・・子供たちだけで・・・この公園にいるのか?
???
違う気がする。
3歳児・・・だぞ。
絶対に違う。

だとすれば?

当然いるだろう。

アレたちが。

すると・・・・・


来た。

アレたちが、3歳児を追って来た。

母親である。

弁当は・・・まだ半分くらい残っている。
イカン!味わい過ぎた。

最初に、俺の弁当を追って5羽の鳩。
そこに、子らから逃げるついでにやって来た別鳩5羽。
その鳩を追って来たわらべが3人。
そのわらべを見守る母親3人が、このグループに加わった。

もはや、俺は神だなどと言ってるバヤイではない。
32の瞳に見守られながら、残り半分のメシを大急ぎで食う。
貪るように食う。
味わうどころではない。
メインディッシュが・・・俺のメインディッシュが・・・
焦りと涙で味が判らなかった。


『鳩!メシはやらん!諦めてどこか行けよバカ』
『こら、母親!この状況を何とかせい!』

しかし一向に動かない御一行さんたち。
ぶつぶつ言いながら食い続ける俺。

そして、ようやく味気ない昼飯が終わった。

よかった・・・
ようやくこの苦痛から逃れられる。
俺は立ち上がった。
食い終わった弁当箱片手に公園の出口へ向かう。
あとは好きにやってくれ。

出口付近で、何気なく後ろを振り返った。

???

ついて来てる!



わらべ
母親

・・・の順でついて来ている。

クックー クックー
キャッキャ キャッキャ
ペチャクチャ ペチャクチャ

何だこの展開は?

俺は泣きたくなった。

※ ※ ※


以上が鳩おじさんの話である。
10日以上も前の話だ。

その後、どうなったのか?・・・・だと?
知らない方がいいと思うよ。

おっ、もうこんな時間か。
そろそろ出かけなければ。

玄関を開けるだろ?

そこにいるんだよ。
10羽の鳩と、わらべ3人と、その母親3人が。




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