鍼灸按の臨床と子育ての日々の中で思いつき、

東洋医学を子供に分かる言葉で伝える絵本を作っています。

夢は東洋医学絵本を出版することです。


ここでは、最古の東洋医学書、黄帝内経素問を

難しい言葉を使わないで童話にするという取り組みを続けています。

東洋医学を知っていてもいなくても、興味がなくても、どうぞどうぞ。

「東洋医学は、生き方だ。」


  • 14 Dec
    • 人というもの 10

      王様は言いました。「うーん、医者なのに、ぼんやりしていて、かしこくないのに、鍼を打っているとなると、病の人をちゃんと治せるのか、心配だなあ。よし、今書いているこの本には、正しい鍼の打ち方についても書いて、出来上がったら、国じゅうの医者たちにも、読ませよう。」岐伯はこたえて言いました。「それは良いと思います。鍼を打つべき時になったら、きらりと輝く鍼を手に持って、瞬きする間もないように、刺します。そして、鍼で、虚や、実を、等しく整えていくのですが、五虚であったとしても、鍼を留める時間が短すぎてはいけませんし、五実であったとしても、鍼を留める時間が長すぎてはいけません。鍼を留める時間は、長くても、短くても、鍼を打つのは一回です。」-------------------------------------------------------※五虚・五実は(王様と真臓脈19)に出ているのですが、同じことをいっているのか分かりません。-------------------------------------------------------王様はおどろいて言いました。「なんと、鍼は一回しか打てないのか?」岐伯はこたえて言いました。「打てないわけではありませんが、正しく見きわめれば、何度も打つようなことはありません。」

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  • 13 Dec
    • 人というもの 9

      王様は、鍼を打つのを見たことも、打たれたこともあるのですが、医者が、そんなにたくさんの事を考えてから、鍼を打っているとは知りませんでした。「医者が鍼を打つのは、そんなに難しいことだったのか。そんなに大変そうには見えなかったけどなあ。」岐伯はこたえて言いました。「いいえ、鍼を打つのが難しいのではありません。打ってしまった後では、何も分からなくなるので、打つ前に、よく考えなければいけないのです。たとえば、粟(あわ)がたくさん実っている畑に、鳥がたくさんいるのが見えて、何も考えずに近づけば、鳥は飛んで行きます。鳥が飛んでいくのを見て、どんな鳥だったかを知ることは出来ません。どんな鳥がいるのかを見ようとすれば、犬が伏せをしている時のように、動かないで、様子を見るはずです。鳥を打つために、弓を持っていたとしても、横にして置いているはずです。弓を起こして、引き金を引けば、鳥は一斉に飛んでいってしまいます。」王様は、思い出して言いました。「そういえば、たしかに、医者は、まず、こころがおだやかになるよう、話をしていて、けっして、いきなり、鍼を打ったりすることはなかったなあ。では、そうして、人の様子をしっかり分かれば、医者は、いよいよ、鍼を打つのだな。」岐伯はうなずいて言いました。「はい。人には、虚と実がありますので、どちらであるのかで打ち方が違います。」虚と実は、これまでのおはなしで聞きましたね。王様は岐伯に聞きました。「たしか、前にも、虚の時と、実の時は、治療法が違うと言っていたが、(東西南北23)(三部九候10)鍼では、どのように、違った治療をするのだ?」岐伯はこたえて言いました。「虚の人に鍼を刺すならば、実するのを待ちます。実の人に鍼を刺すならば、泄して、虚するのを待ちます。そして、経脈にすっかりと気が至り届いたら、慎み守って、無くさないようにします。この鍼の仕方というのは、今頃の医者でも、だれでもみんなが知っていることです。しかし、医者の中には、かしこくなく、ただ黙って、ぼんやりと食べて、暮らしているだけの人もいます。そのような医者たちに、上古からの医者がしてきた、本当の鍼の打ち方は、いつまでも、知ることのできないでしょう。」

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  • 12 Dec
    • 人というもの 8

      岐伯は王様に言いました。「鍼を打つ医者は、国じゅうにたくさんおりますが、医者のすることは、鍼を打つだけではありません。医者は、一つ、人のこころを落ち着かせ、二つ、体の養生を知らせ、三つ、煮込んだ薬やスープを飲ませて整え、四つ、砭(いしばり)で、腫れや出来物と切り取り、 五つ、五臓六腑や気や血の様子をよく見て、病の種類を判断し、その上で、鍼を打つ必要がある時に、鍼を打つのです。医者よって、この五つのうちのどれを一番としているかは違いますが、どの医者も、五つ全てを、しっかりと確立しています。」王様は、今までの岐伯の話の中に、そのすべてが話されていたことを、思い出しました。こころがおだやかでなければいけない事(王様と陰陽4)体を疲れさせすぎてはいけない事(王様と陰陽3)煮込んだ薬草や、醪で治せる病もある事(昔の治療法4)膿を出す話も、ありました。(季節と鍼治療2)そして、脈、顔色、気穴など、五臓の状態を見定める方法を、たくさん聞きました。岐伯は言いました。「医者は、病の人が、苦しい訴えていなくても、体と気のバランスがとれているようであっても、三部九候で一人離れている脈がないかを見るようにします。(三部九候5)また、体にあらわれる様子だけを手掛かりに、病を決めつけてはいけません。必ず、治療の前には三部九候診を含む、様々な準備を充分にととのえ、それをすべて合わせて、まるで、手の中に玉を持って、長い間さわり続ければ、その形もよく分かるように、病の人のことを、深く考えて、今の病の本当の状態と、これから病が進む先を思い、正しい治療の方法が分かってから、その後に注意深く、病の人に鍼を打ちます。」

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  • 08 Dec
    • 人というもの 7

      王様は、内臓が壊れてしまった人は、治すことが出来ないのだと聞き、ならば、そうなる前に、治せば助かるのだと気がつきました。「もし、私が、まだ病が深くないものに会ったなら、その人に鍼を打って、病を取りのぞいてあげられたらいいのだが…。私が鍼を打ったなら、治すどころか、かえって病をひどくさせてしまうかもしれない。もし、王様に針を打たれて病がひどくなった、という話が広まったら、国の人々はきっと、怒って暴動を起こすだろう。でも、本当に、病に苦しむ人を無くしたい、苦しむ前に治してあげたい、私はそう、いつも思っているのだ。岐伯、簡単ではないことは分かっているが、私に、針の打ち方を教えてくれないか。」王様は、また、自分が医者の仕事をするような話をしています。前にも王様は、そんなことを言って、岐伯に止められたことがありましたね。(邪のある所11)(健康な人4)しかし今日の岐伯は、違いました。王様を見つめて、言いました。「王様…、王様は、なんとお優しいのでしょう!王様が、ご自身のお手を使ってでも、人々の病を治してやりたい、などと言う王様は、聞いた事がありません。王様のように、みんなのことまで、深く思いやってくださる王様は、他にないかもしれません。私は、王様の優しさに、こころを打たれました。分かりました、針の打ち方について、お話しいたしましょう。」

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  • 07 Dec
    • 人というもの 6

      岐伯がそう言っても、王様はまだ心配そうです。「でも、もし、邪が深く入っていっていて、けれど、脈や顔色で見分けられる医者はいないとしたら、人は病になっていることに、気付けるだろうか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、体の中の様子というのは、必ず外にあらわれますので、分かります。にがりを作る時に、塩を置いておくと、自然と湿ってくるように、病がある人の体は、外側がしっとりと湿っています。琴の弦が切れて壊れると、きれいな音が出せなくなるように、病の人は、細くいななくような声しか出せません。道を舗装するのに、木の根元のまわりだけは、覆わないで残せば、葉はたくさん出てきますが、土が見えないほどに敷き詰めてしまえば、葉は少ししか出なくなります。それは、病がとても深くなった人が、しゃっくりが出るのと似ています。今お話した三つの様子が現れている人は、内臓が壊れています。内臓が壊れた人はみんな、皮が破れて、肉がむき出しになって傷つき、入り込んだ邪と血が、体の中で戦争をするので、体が黒くなります。医者は、煮出した薬で治すこともできず、針の打ちようもありません。」

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  • 06 Dec
    • 人というもの 5

      王様は言いました。「たしかに、私は、天に選ばれた王ではあるが、多くの人々と、同じ、人である。人としての願いは、王であっても、みんなと同じで、体が尽きるまで、命をまっとうしたいという事だ。しかし、これまでに、病の種類や、虚と実や、脈の見方、顔色、呼吸の変化など、たくさんの話を岐伯に聞いたのに、私はまだ、病というものが、はっきりと分かっていないのだ。だから、もし、邪が体にひっついたのに気がつかず、どんどんしみこんで深くなって、骨髄にまでとどいてしまっていたら、と考えると、いつも、こころの中に、心配があるのだ。」王様は、正直に、病についての不安な気持ちを、岐伯に話しました。でも、王様だけじゃありません。だれだって、もし、気がつかないうちに病になっていたら、もし、病がどんどん深くなっていたらどうしよう、と考えはじめたら、とても心配になります。岐伯はこたえて言いました。「王様、どうぞ、そんなに、不安にならないでください。たしかに、病の時の声の変化は、とてもわずかですが、それでも、生えかわりで秋に抜ける動物の毛のように、とても細いと言えども、目に見ることは出来ます。分かることは、きっと出来ますので、安心してください。」

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  • 05 Dec
    • 人というもの 4

      岐伯は続けて言いました。「月の動きの法則には、大の月と、小の月があり、(十三月の謎8)日の出から日の入りまでの時間にも、長い日と短い日があります。このように、天と地がなす陰陽の移り変わりはたくさんありますが、人は、そのすべてに順応することのできます。」王様は、人と世界のつながりの話を思い出しました。天と同じように、三百六十五の節目があること、(十三月の謎16)地と同じように、川や海があること、(三陰三陽の川7)人は、たしかに、天と地とつながっています。「なるほど、では人は、生まれた時から、陰陽の法則を知っているのだな。」岐伯はこたえて言いました。「いいえ、生まれた時から体はありますが、陰陽については、知らなければ、分かりません。しかし、全ての物事を見つめて、その真理を知れば、人は、天子となります。」王様は、おどろいて言いました。「天子とは、歴史に出て来るあの偉大な王のことか!私は今の時代の王であるが、どうすれば、あの偉大な王のようになれるのか、ぜひ知りたいぞ。」岐伯はこたえて言いました。「王様は、天に選ばれた天子であられますので、すでに立派な王様でございます。これは、多くの人々のことでありますが、お聞きください。季節によって変わる八つの風の動きを心得ている人は、(邪のある所12)五行の剋にもびくともせず、安定して対応できます。虚と実の法則をよく知っていて、次に起こることが分かる人は、自分の考えに自信をもって行動することが出来ます。十二節の真理の法則を知っている人は、どんな知恵がすぐれた人にでも、だまされたり、あざむかれたりしません。こうして、天と地の法則に応じて行動を合わせる人が生きる道には、恐ろしい妖怪や、まどわせる怪物は現れません。この人の、まわりの人々へ影響をあたえる力はとても強く、人々は、まるで影のようにぴったりと、離れることなく付き従います。」-----------------------------------------------------------※天子昔は、天の帝(神様)がもっとも徳がある人を選んで天の息子とし、選ばれた人は、王となって天の命を受けて、国を治めました。治めているところを、天下、というのも、これからきています。

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  • 04 Dec
    • 人というもの 3

      それを聞いて、王様は、ふしぎに思いました。(本当に、人だけがそんなにすごいのだろうか?)でも、歴史の先生は、すごく大きな声で、どんどん話をするので、王様は、質問することができず、結局、聞けないまま、歴史の先生を帰してしまいました。そこで、王様は、これを岐伯にたずねてみようと思っていたので、部屋にやって来た岐伯に、さっそく聞きました。「岐伯、今日の歴史の先生の話で、世界の中で一番すばらしい物は人だ、と言ったのだが、本当なのだろうか?」岐伯はうなずいて言いました。「はい、そのとおりです。人は、天と地によって生まれ、季節の法則によってできています。これが当てはまる物は、他にありません。ですから、人は、一番すばらしいのです。」岐伯も、歴史の先生と、同じことを言いましたが、王様には、まだよく分かりません。「それは、どういうことだ、もっと詳しく話してくれ。」岐伯は、言いました。「人の始まりは、天と地が合わさって、人を作り、人と名付けました。ですから人は、天と地が、父と母です。天から命をあたえられ、地に生まれたのです。」王様は、言いました。「それは、他の物もみんな、同じだぞ。全ての物が、天と地が合わさって生まれたのだ。人だけではないぞ。」岐伯は言いました。「世界には、天の陰陽によって、寒い季節と、暑い季節があります。その季節に合わせることが出来るのは、人だけです。人には、生まれた時から、人の体があります。その体には、十二の経脈が流れています。十二の経脈には、陰陽があります。人の体は、天の法則とぴったり合っているのです。ですから、天と地が作り出した物の中で、人が一番すばらしいのです。」

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  • 01 Dec
    • 人というもの 2

      今、王様の部屋では、歴史の先生が話をしています。そういえば、前にも、歴史の先生は出てきたことがありましたね。(王様と五行0)「世界は、天と地が合わさったことから、はじまりました。その時、世界にある、全ての物が、それぞれの生まれるべき場所に生まれました。地は、九つの平野を持つ、広大な国を作り、天は、止まることなく変わり続ける、陰陽の作用により、四つの季節を作りました。天と地は、すごい力を持っていて、世界にある全ての物を、作りました。こうして生まれたものは、全て、五行に当てはまりました。木は、金属の斧で伐られます。火は、水に消されます。土は、木にどんどん根を張られます。金は、火にあぶられると溶け出します。水は、土に吸い込まれます。このように、全ての物が必ず、何かに剋されているのですが、世界には、あまりにたくさんのものが在りますので、全てをお話することはできません、どうかおゆるしください。ほんとうに、天と地が作った物は、とてもとてもたくさんで、すべてをお話することは出来ませんが、その中で、一番にすばらしいものは、分かります。それは、人です。人よりすばらしいものは、他にありません。」

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  • 30 Nov
    • 人というもの 1(黄帝内経素問第二十五篇宝命全形論)

      このおはなしは、黄帝内経素問より第二十五篇「宝命全形論」をもとにしています。今の時代を生きているみなさんは、地球は丸いのだと知っていますが、王様の時代には、誰もそれを知りませんでした。地は球の形ではなく、大きな大きな板のようで、全ての物をその上に落ちないように載せていて、天はその全ての物を、上から覆っているのだと考えていました。こう聞くと、昔の人はバカだったんだな、という人がいます。いいえ、昔の人は、バカではありません。昔だって、今だって、人は賢いです。昔の人が、たくさんのことを見つけて、たくさんの時代に、たくさんのことが見つかって、その続きに、私たちがいるというだけです。昔の人と、私たちは、時代でつながっているのです。では、私たちと、昔の人は、何か違うのでしょうか?何千年たったとしても、人は同じです。だから、上古聖人の教えは、今を生きる私たちにも、つながるのです。

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  • 29 Nov
    • こころと体 9(終)

      王様は、岐伯が付けた、召使いの背中の点を、なでてみたり、押してみたりしてました。別に、どれかが凹んだりしていません。「では、病があれば、これらの点をつけた所が、凹むということか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、足りない経脈があれば、凹むのです。医者は、どこが不足してるかを知ったうえで、鍼や灸をするので、治療をする前に、背兪穴を見つけて、凹んでいないかを調べます。」自分の三角形が、どうしても欲しかった王様は、その日、お風呂に入った時に、岐伯を呼んで、作ってもらいました。みなさんも、どうぞ、三角形を作ってみてください。出来たら、背中の点も、つけ合いっこして、凹んでいないか、見てみてください。(王様とこころと体 終)---------------------------------------------------------読んでくださり、ありがとうございました。

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  • 27 Nov
    • こころと体 8

      王様は、出来た道具をさわってみて、言いました。「これは、それぞれの人に合わせて、いちいち作るのか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、王様。乳首と乳首の間の長さは、人によって違いますので、出来あがる三角形の大きさは、みんな同じではありません。ですから、それぞれの人に合わせて作ります。」王様は、自分の三角形も作ってほしくなりましたが、王様の服は、何枚も重ねて着ているし、召使いたちに手伝ってもらわないと脱げないので、今はがまんしようと思いました。王様は、岐伯に聞きました。「この道具を、どうやって使うのだ?」岐伯はこたえて言いました。「はい、では、やってみましょう。召使いのかた、背中を向いていてださい。ここに、大きく骨が出ている所があります。これを、大椎(だいつい)といいます。大椎に、三角形を上向きにして、当てます。そして、三角形の下の二つの角に当たる所に、点を書きます。これが、肺の背兪穴です。次に、今の三角形ひとつぶん、下げます。三角形の下の二つの角に当たる所に、点を書きます。これが、心の背兪穴です。もう一度、下がります。三角形の下の二つの角に当たる所に、点を書きます。左が肝の背兪穴、右が脾の背兪穴です。もうひとつ、下って、三角形の下の二つの角に当たる所に、点を書きます。これが、腎の背兪穴です。これを合わせて、五臓の兪穴といいます。」

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  • 24 Nov
    • こころと体 7 

      王様は、ふうん、とうなずいて、言いました。「そうだ、さっき、凹んでいる所を見つけて、と言っていたが、はじめて聞いたぞ。凹んでいるとは、どういうことだ?」岐伯はこたえて言いました。「はい、王様。それを知るには、背中を見ます。背中にある、それぞれの経脈の様子が現れる場所を見て、凹んでいないかを見るのです。」知らないことを知るのが大好きな王様は、何が背中にあるのか、見たくてたまらなくなり、首をねじったり、手を襟から背中に入れたりしましたが、何もわからないので、召使いを一人呼んで、背中を見せてくれ、と言いました。かわいそうに、よく分からないまま、服を脱がされた召使いは、王様の前に座らされて、ちぢこまっています。すると岐伯は、他の召使いに、紐(ひも)と草の葉を、持ってきてほしいと頼みました。いったい、何をするのでしょう。召使いからそれらを受け取ると、岐伯は話しました。「凹んでいる所を知るには、背中にある背兪穴を見つけます。しかし、その前に、まず、背兪穴を見つけるための、道具を作ります。はじめに、紐(ひも)を乳首から乳首の間の長さに切り、それを半分に折ります。ここに、草の葉をそろえて並べ、同じ長さになるように葉を切り落とし、さらに、この草の葉を、半分に切ります。そして、さきほどの紐(ひも)から、この草の長さを切り落とし、残った方の両端をくっつけて、三角形になるように整えます。はい、できました。これが、背兪穴を見つけるのに使う道具です。」

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  • 22 Nov
    • こころと体 6 

      王様は、岐伯に言いました。「経脈を流すための治療は、前に聞いたぞ。病のある経脈に鍼を刺して、血を出すと言っていたな。」(食べる治療10)岐伯はこたえて言いました。「はい、しかし、どの経脈に病があるかによって、治療は少し変わります。」王様は、不思議に思って、言いました。「そうなのか?それは、どういうことだ?」岐伯はこたえて言いました。「病を治すには、必ず、まず、その経脈のつかえているところを取りのぞき、その後で、体の凹んでいる所を見極めて、余っている所から移して、足りない部分を補います。ですから、経脈のつかえを取りのぞくには、鍼は刺すのですが、血は、いつも出してはいけないのです。」なんと、王様は、おどろいて言いました。「なぜだ、岐伯が、針を刺して血を出す、と言っていたのだぞ。あれは、嘘だったのか?」岐伯はあわてて、頭を下げて言いました。「王様、私は、王様に向かって嘘などついたりしません。たしかに、前には、鍼を刺して血を出すとお話ししましたが、より詳しくお話すると、経脈によって、血を出す治療と、気を出す治療があるのです。どうか、嘘を言ったのではないのだと、分かってください。」岐伯がおそるおそる顔を上げると、王様は怒っているどころか、笑っていました。「わたしは、これからもずっと、岐伯の話が聞きたいと思っているんだ。だから、岐伯の話が嘘だなんて、思っていないさ。さあ、話を続けてくれたまえ。」岐伯は、ほっとして、もう一度お辞儀をしてから、話を続けました。「では、お話しします。太陽経はいつも、血が多く、気が少ないので、治療では、血を出して、気は出しません。少陽軽はいつも、血が少なく、気が多いので、治療では、気を出して、血は出しません。陽明経はいつも、血が多く、気も多いので、治療では、気も血も、出します。少陰経はいつも、血が少なく、気が多いので、治療では、気を出して、血は出しません。厥陰軽はいつも、血が多く、気が少ないので、治療では、血を出して、気は出しません。太陰軽はいつも、気が多く、血が少ないので、治療では、気を出して、血は出しません。医者は、これを知っているので、気を付けて治療をします。」王様は、岐伯に聞きました。「医者は、どうしてそのように、経脈を流れる血の量が多いことや、気の量が少ないことを知っているのだ?」岐伯はこたえて言いました。「それは、これまでたくさんの医者が診てきた、どの人も、そうだったからです。おそらくは、自然の法則によって、そうなっているのです。」

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  • 21 Nov
    • こころと体 5 

      王様は、こころも体も疲れ切った人が、手足が動かなくなって、苦しんでいるのを想像しました。「なんと、かわいそうなことだ…。医者は、その苦しんでいる人を、治すことができるか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、できます。医者は、手足の経絡をみて、どの経絡で、気がつっかえて、流れなくなっているかを見つけます。そして、その経絡が流れるように治療をしていきます。」王様は、岐伯に聞きました。「なるほど、しかし、経絡は、両腕に六本ずつ、両脚に六本ずつあって、全身では、二十四本の川が流れていたはずだぞ。(三陰三陽の川6)そんなにたくさんあるのに、医者は、どこでつっかえているかが、すぐに分かるというのか?」岐伯はこたえて言いました。「はい、分かります。王様、経絡にはそれぞれ、名前がついているのは、覚えておられますでしょうか?」みなさんは、おぼえていますか?王様は、本をめくって探しています。「あったあった。ここに書いてあるぞ。」(三陰三陽の川4)岐伯はうなずいて言いました。「では、その名前をよく見てみてください。すべての経絡に、陰と陽、どちらかの字が入っています。つまり、経絡には、陰と陽があります。陰と陽とは、表と裏であり、互いに支え合います。(王様と陰陽13)経絡の陰陽にも、同じように、表となり、裏となる関係があります。足の太陽膀胱経は、足の少陰腎経と、表裏です。足の少陽胆経は、足の厥陰肝経と、表裏です。足の陽明胃経は、足の太陰脾経と、表裏です。手の太陽小腸経は、手の少陰心経と、表裏です。手の少陽三焦経は、手の厥陰心包経と、表裏です。手の陽明大腸経は、手の太陰肺経と、表裏です。医者は、これを知っているので、手足の経絡のつっかえている所が分かるのです。」

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  • 20 Nov
    • こころと体 4 

      王様は、聞きました。「では、こころと体にある、ちょうどよいが守れなければ、人はどうなるのだ?」岐伯はこたえて言いました。「それは、五つの状態が考えられます。まずは、体に疲れが無い時をお話します。①体に疲れが無く、こころも悩みがないのは、先ほど王様が言われたように、悪くないように思われますが、精気が余るのが多すぎて、肉に病が起こります。治療は、石砭(いしばり)を用います。(五つの治療法3)②体には疲れが無いけれど、こころが悩んで苦しければ、脈に病が起こります。治療は、灸と針を用います。つぎに、体が疲れている時です。③体がくたくたに疲れているけど、こころに悩みがないのは、筋に病が起こります。治療は、湿布薬を貼って、関節を動かす体操をします。」これはまさに、筋肉痛ではないでしょうか、今、私たちも、筋肉痛には、シップを貼って、ストレッチをしています。昔の人と、まったく同じですね。「④体がくたくたで、こころも悩んで苦しければ、病は、のどに起こります。治療には、様々な薬を飲ませます。そして、⑤体がものすごく疲れてしまっているうえに、こころが休まることなく、びくびくしているという、とてもつらい状況にあれば、経絡の川を気が流れなくなり、手足がしびれて動かない病が起こります。治療には、あんまと、甘酒やスープを用います。」(昔の治療法4)王様はこれを聞いて、地震や洪水などの、たいへんな災害にあった人々が思いうかびました。災害などのニュースで、苦しんでいる人々の姿が映ると、あたたかい食事を早く届けてあげてほしい、とわたしたちが思うのは、知識で知らなくとも、こころと体がこれを知っているからでしょう。

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  • 17 Nov
    • こころと体 3 

      王様はおどろいて言いました。「なんと、こころも体も、疲れがないならば、健康ではないのか?」みなさんも、こころが悩まず、おだやかにのんびりしていて、体も、のんびりすごせていたら、どこも苦しくないように思いますよね。岐伯はこたえていいました。「王様、それは、以前にお話しした、ちょうどよいの、節のことです。(知りたい王様5有節)こころも、体も、苦しいばかりではいけませんが、楽ばかりもいけないのです。」(知りたい王様8勞)王様は、本をめくって、節の話のところを読みました。なるほど、たしかに、大切な書いてあります、王様は、岐伯に言いました。「この、上古聖人の教えの意味は、何もしないことや、何も考えないのが良いのではない、ということだな。」岐伯はこたえて言いました。「はい、王様。しかし、働きすぎるのは良くなく、悩み過ぎるのも、良くありません。」

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  • 16 Nov
    • こころと体 2 

      王様が本を見ながら考えていると、岐伯がやってきました。「王様、おはようございます。今日のおかげんは、いかがですか?」王様は、岐伯に言いました。「やあ、おはよう、岐伯、いいところに来てくれた。今日も、聞きたいことがあるぞ。岐伯は、人が生きていくのに、こころと体、どちらを大切にしたほうがよい思う?」岐伯はこたえていいました。「王様、それはもちろん、両方ともです。たとえ、体に疲れがなくても、こころにいつも悩みがあって、休まる時がなければ、よくありませんし、たとえ、こころに悩みがなくても、体がくたくたになるまで仕事を続けていれば、よくありません。でも、体に疲れることがなく、こころがのんびりしても、よくないのですよ。」

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  • 15 Nov
    • こころと体 1 (黄帝内経素問第二十四篇血気形志論)

      このおはなしは、黄帝内経素問より第二十四篇「血気形志論」をもとにしています。王様は、岐伯の話を書き留めた本を、読み返しながら、こころと体について、考えていました。「病というのは、体が疲れてなるものだ言ったが、(王様と陰陽3)こころが乱れても、病になると話していたなあ。(食べ物のの行方6)それに、病になった時には、体の症状だけでなく、こころにも、さまざまな症状が出るようだな。では、人は、こころと体、どちらをより、大切にするべきなのだろうか。」これまでに、王様と一緒に、たくさんのお話を聞いてきたみなさんは、どう思いますか?病では、体が痛い、手足が動かない、咳が出る、下痢する、のように、症状が体にあらわれるだけではありません。・イライラするようになる(王様と真臓脈15)・追いかけられているように感じる(食べる治療4)・不安でビクビクする(人の五行8)これらは、病によって起こる、こころの症状です。上古聖人から伝わった医学では、こころと体を分けません。それは、陰と陽のように、分けられるとしても、常に隣り合い、両方があって、ひとつの世界なのと同じです。人は、こころと体が合わさって、人なのです。

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  • 14 Nov
    • はじまりのはなし

      人は、何年ぐらい前からいるか、知っていますか?最初に人が現れたのは、200000年前のアフリカです。世界には、たくさんの生き物がいましたが、人はまだ、アフリカにしかいませんでした。人は、他の動物とちがって、足で歩けて、手を使えたので、家を建てられて、服を作れて、魚釣りができて、木の実をかごいっぱい運べて、大きな動物を狩るための道具も作れて、寝る時に寒くないように、お布団も作れました。サルのように素早く木登りはできないし、ライオンのような鋭い牙も爪もありません。人は、他のたくさんの生き物より弱かったけれど、火が怖くなかったので、夜を明るくしたり、お料理をする事が出来ました。助け合って、仲良く生きて、人はどんどん増えていきました。やがて、人がたくさんに増えたので、住みよい新しい場所を探して、移動することになりました。70000年前、アフリカから、みんなの住んでいる所に向かって旅をはじめたのです。この旅では、車にも、飛行機にも、船にも乗れません。ただ、歩くしかなかったのです。(左)こちらに歩いたら、海に出てしまい、もう進めませんでした。(右)地面があれば、人は進むことが出来ました。歩いて歩いて、歩き続けました。   とても、とても、長い旅でした。いくつ、夜と昼が過ぎただろう。いくつ、山と谷を越えたのだろう。そんな時、人は手の指で数えました。だから、人がはじめて使った数は、1から10でした。これが「十干」のはじまりです。ある時、人は、太陽の光が当たって出来るかげの長さの移り変わりを観察しました。一日の中で、かげが一番短くなるとき、太陽は毎日同じ方向にありました。人はこれを南、向かいを北、あいだを東と西として、「方角」を手に入れました。観察を続けると、太陽が南にある時のかげの長さは、毎日同じでないことに気がつきました。人は、十干を使って、かげが一番長い日から、また一番長くなる日までを数えて、365日だと見つけました。こうして人は「一年」を手に入れました。夜には、星を観察しました。きっと、すごくきれいな星空だったでしょうね。明るく輝く星をつないで、星座にして、観察すると、木星が12の星座を移動して、12年かかって元の位置に戻ってくることを見つけました。これが「十二支」のはじまりです。いろいろなものを手に入れながら、人は、まだ旅を続けています。まだ住みよい場所が見つかりません。食べ物が捕れない時は飢えたでしょう、病気もあったでしょう、ケガもしたでしょう。とても大変な長い旅を、人は生きていました。そして、やっと、10000年前、人はすばらしい場所を見つけました。そこは、みんなで住めそうな広い場所で、たくさん水が流れる川がありました。人はそこに住み、田畑を開いて、食べる物を作ることをはじめました。そうすれば、食べ物を取りに行って危ない目にも合わないし、たくさん作れば、飢えることもなくなります。長い間、仲間が死ぬのを、たくさん見てきました。人は、これでしあわせになれると、喜びました。人が増えると、村ができて、町ができて、国ができました。文字ができて、信仰ができて、王様が選ばれて、法律ができて、人は豊かになりました。でも、だんだん、豊かなのに、死ぬ人が増えてきました。(左)病気が治らない(右)人同士が争いあう(下)富ある人が貧しい人をこき使うこれではしあわせではありません。どうすればいいのだろう、また人は悩みはじめました。あるとき、高い山の上に、みんなしあわせで長生きな村があるといううわさが流れてきました。そこで、人は、その村を探しに行きました。いくつも山を登って、やっとある村にたどり着きました。村の人は、みんなしあわせそうだったので、すぐに探していた村だと分かりました。「どうすれば、わたしたちは、あなたたちのようになれるのだろうか?」そうたずねると、村の人はこたえました。「わたしたちは、真人に教わった生き方をしているだけです。」そういうと、真人のいる所に案内してくれました。真人とは、仙人のことです。真人は、食べ物を食べず、死ぬことなく長く生きて、世界の全てを知っていて、空も飛べました。村の人に教えてもらった山を登っていくと、本当に真人がいました。人は、真人に聞きました。「どうすればしあわせに生きられますか?」真人はまず、一年の間、村にとどまり、村の人と暮らすように言いました。真人に言われたことを話すと、村の人はこころよく迎えてくれました。村の人は、山の恵みをとりすぎないように山からもらい、魚を釣る川をいつもきれいにしていました。小さい村にみんな子供の時から住んでいるので、みんなとても仲良しでした。(左上)春…みんな楽しいことが好きで、大人も子供もよく遊びます(左下)夏…だれもができる仕事をしています(右上)秋…実った作物はみんなで分けます(右下)冬…寒さはきびしいけれど、ありのままを受け止めます一年がたつ頃、真人が村にやってきました。真人は人に言いました。「村で暮らしてみて、何か分りましたか?」人は、あまりに楽しい日々でしたので、あっという間に一年が過ぎて、まだ何も分かっていませんでした。真人は笑って言いました。「それは、しあわせ、だからですよ。では、もう一年、とどまりなさい。その間、太陽の様子を良く気にしなさい。」人は、しっかりと太陽を見つめて、見つけました。春…太陽が出ている時間がだんだん長くなる、あたたかくなる夏…太陽が出ている時間すごく長くなる、暑くなる秋…太陽が出ている時間がだんだん短くなる、すずしくなる冬…太陽が出ている時間がすごく短くなる、寒くなる一年のあいだ、太陽の様子を見つめた人は、見つけたことを、真人に伝えようと、真人があらわれるのを待っていました。「何か分かりましたか?」あらわれた真人が人に聞くと、人はこたえて言いました。「はい。太陽には力があって、太陽が強くなると暑くなり、太陽が弱くなると寒くなると分かりました。」そう言うと、真人は言いました。「そうですね、半分は合っていますが、まだ半分は、分かっていないようです。」真人は両手を出して、動かして見せました。「世界には、陽の力と、陰の力があって、互いでバランスを取ろうとしています。陽の力が強くなれば、暑くなりますが、暑くなり続けないのは、陰の力があるからです。陰の力が強くなれば、寒くなりますが、寒くなり続けないのは、陽の力があるからです。」真人は言いました。「世界は全てが陰陽です。」人は聞きました。「それは人もですか?」「もちろん。赤ん坊が男の子と女の子、同じかず産まれるのは、人も陰陽だからですよ。」そして真人は、みんなを雲にのせて、高い所からわたしたちがいる世界を見せました。「これが、あなたたちが生きている世界です。世界は、はじまりから、五つのもので出来ています。それは、木・火・土・金・水 です。」「陰と陽、五行、どちらも、どれが多すぎても、少なすぎてもいけません。あなたたちは、その正しいバランスを生きていないので、苦しいのではありませんか。」真人の雲に乗って国に帰ってきたので、みんなびっくり、話を聞きたい聞きたいと集まってきました。たくさん人が集まって、真人に教わった事の意味を考えました。すると、これに当てはめると、目に見えないことが分かることに気が付きました。(上)目には見えない世界の仕組みが分かる→哲学(道教)・武術(中)目には見えない未来が分かる→占術(政治・風水)(下)目には見えない体の中が分かる→医学(鍼灸・漢方・薬膳) もう一度、真人に会って、もっといろんなことが聞きたいと思いましたが、だれも真人に会うことは、できませんでした。みんな、真人に教わったこのすばらしい知識をずっと大切になくさないようにしようと思いました。(時代は違うのですがなくて)でも5000年前には、人は、それを忘れてしまっていて、また、しあわせではなくなっていました。その時の王様、黄帝が、失われかけていた先人の知恵を忘れてはいけないと、本にしました。それから、また、5000年がたちました。人は、いま、しあわせでしょうか?(終)----------------------------------------------------------------かなり壮大なところに手を出しました!このおはなしは、フィクションです。

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