





イチオシ宮古島グルメ情報は、
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いやあ、よく寝た。爆睡。羽田6時25分発だもの、3時半起きで支度して飛行機に乗る頃には夢の中よ。2009年元旦の沖縄行きの飛行機はガラガラで、みんな同じようにぐっすり眠っていた。
この冬休みりん子がどうしても走ってみたかった島、宮古島。たまたま上空から撮影した写真を見た時、「絶対ここ走りたい!」とひと目惚れしてしまった。
青のグラデーションリーフに包まれた小人の帽子のようなかたちの島。緑のフラットな絨毯にグレーのリボンのような道がどこまでも伸びやかに横たわる。三角帽のてっぺんと左の縁にはボンボンのようなかわいらしい島、それを1500メートルのリボンが結んでいる。右の縁はシャープなカッティングで海に突き出し、手を加えない。宮古島は大自然を思うがまま味わい尽くせ、走ることそのものに心奪われるそんな島。
24年前から実施しているトライアスロンの老舗なんだけれど、昨年夏には満を持して自転車だけのレース、ツールド宮古島が初めて開催された。そんなアスリートを魅了する島にぜひ来てみたかったのだ。この島なら、がっつり走ってみたい。のほほんりん子の闘志が珍しくメラメラ燃えていた。
降り立った宮古島は強い風と殺気立った雲に覆われていた。南国特有ののむうっとした雰囲気は微塵も感じられない。冬型の気圧配置で気圧の谷間に入ってしまったせいかしら。
空港から宿泊するリゾートマンションまでタクシーで1000円ちょっと。市役所の目の前で島一番の繁華街だというのだが、元旦でどこのお店もシャッターが降りていた。
なにはともあれひとまずに落ち着くと、買い出しに出かけた。今すぐ食べる昼ご飯と、今晩の夜ごはん、明日の朝ご飯と、一応携帯食。
暮れのパーティー続きで疲れもピークに達していたのだろうか。この日、目が覚めたのは16時半。リゾートマンションが快適だったせいもある。
風が窓を揺らしっぱなしで、なんだか外に出るのがおっくうになってしまった。んで、そのまま寝ることに。
夜中、風が吹き荒れていた。明日晴れるだろうか。
一月二日。
北緯24度、東経125度。那覇の南西300キロの南の島の夜明けは遅い。7時でも薄暗い。おまけに風は相変わらず暴れっ放しで、ネズミ色の空だ。9階のベランダに出ただけで、髪がボウボウ。
こんな風の中走るのは初めてだ。だいじょうぶだろうか。天気予報によると、くもり後晴れ。気温17度。ん? 強風注意報? 冬の島風の強さを噂には聞いていたけれど、まさか注意報まで発令されるとは!しかも、なぜりん子上陸の日に。
なんとかなるのかしら。きっとなんとかなる。なんとかなるに決まってるわよ。雨さえ降らなきゃノープロブレム! こんなお気楽ポジティブ思考は履歴書の長所の欄に大きく書いていいところ。
念のため持ってきた真冬用のウインドブレーカーを羽織って8時45分出発。
マンションを出て時計周りに島を周回する計画だ。約そ100キロの道のり。時速20キロで走って5時間で着く計算だが、途中寄り道したり休憩したりすることを考えると、プラス2時間。3時半にマンションに戻る予定。
カステリの赤で気合い投入。真冬の東京から2000キロも南の島にタイヤが回転し始めた。からだも弾む。心もフルーティー。よ~し、がんばるぞ~! 風なんてへっちゃらよ。意気揚々と平良港を右折。しかし・・・。
最初の目的地砂山ビーチに行き着くまでに暗雲立ちこめる。向かい風が半端じゃないのだ。
道はフラットで車も通らずロードバイク大喜びのはずなのに、時速17キロ出すのがやっとの状態。正面から吹く風が自転車を押し戻す。重い。もしやコース計画を変更した方がいいのではないかしら。
考えながら必死にペダルをこぐ。たしかに時計回りを実行しているので北に向かって走っており向かい風を直に受ける。半時計周りに変更しようか。でも、島の東側を走る時向かい風を受ける距離が圧倒的に長い。やはりこのまま進む方が得策だわ。
アメをほおばりながら口の中の乾燥を防ぐ。風さえなければ極上のルートを、ふひっふひっとゆっくり前進する。
島の代表的なビューティスポット砂山ビーチはさらに風が吹き荒れていた。白い砂浜に風の文様が浮かび上がっていた。風のせいかどうかわからないけど、辺り一面ゴミがバラまかれていた。足早に砂山を後にした。
83号線から左に230号線をさらに北上。池間島まで10キロ。道はほぼフラット。向かい風にだいぶ慣れてきた。何度も言うが、風さえなければサイコーにきもちいいはず。
前方遥か先の海の上に、なだらかなラインの池間大橋が見えてきた。そうそう、この橋を渡りたかったのだ。全長1425メートル。ターコイズブルーの海に浮かぶ、たおやかな美しさ漂う橋。
橋のたもとに自転車を停める。ゆるやかに上昇しながら左に弧を描く橋に車は一台もいない。「お嬢様ようこそ」。
今まさにりん子のためだけに池間島への橋が架かっている。お金で買えない贅沢ってこのことなのね~。
ゆっくりとペダルをこぎ始めた。海の上を飛んでいるような感覚を全身で受け止める。しかし、優雅な気分は一瞬で終わってしまった。
海を吹き渡る風は気まぐれで、時折激しい横風が自転車をひっくり返そうとする。りん子はハンドルをぎゅっと握り直した。死にものぐるいで橋を渡る。海上を突風が容赦なく吹き抜けるため、りん子は吹き飛ばされそうになる。
ハンドルを取られるならまだいい、自転車ごと海に投げ飛ばされそうだ。ダイビングして人魚姫になるのだけはごめんだわ! 人魚姫ならまだいい。鮫においしそうなおしりをかじられたらどうするのよ!
絶好のロケーションを味わう間もなく必死でペダリング。
橋を渡りきった時、りん子の手はハンドル型にガチガチに固まっていた。
池間島は小さな島。灯台にはチェーンがかかっていて入れず。
あっという間に一周。島の入り口におみやげやさんがあり、ここでトイレ休憩する。
今度は島の東側、東平安崎を目指す。三角形の左の辺が一番長い。
追い風になった。背中を押されて自転車はスケートリンクの上を滑っているよう。
時速30キロ平均で快適に飛ばす。風の力ってすごい。時々向かい風に変わるとあっという間にペースダウン。
道はフラットなのだけれど、風とのかけひきに体力消耗。
高野漁港を過ぎて左辺の3分の2あたりまで来た時点で、小雨が降って来た。おいおい、天気予報ぜんぜんあたらないではないか。午後は晴れるはずではなかったの? 唯一救われるのは、雨が心地いいシャワーの役目を果たしてくれるところ。凍えるほど寒くはないのだ。でも、なんとも心細い。
増原から先はゆるいアップダウンが続き、ふくらはぎもパンパンになってきた。どうしよう、このまま一周できるだろうか。弱気になりかけると遥かなる海を見下ろした。うみ~、応援してくれ~!
前方からロードレーサーが2台やってきた。
「こんにちは~。」
二人組もレインウエアを羽織り、この風と雨に手こずっているようす。ちょっと弱々しい微笑みだった。でも、すっごいうれしかった。戦地で仲間に出会った気分。元気が出た。
比嘉ロードパークで休憩。
少し雨が上がったので斜面に腰を下ろし、照り焼きおにぎりをほおばりながら考えた。たぶん、このペースでは1周は無理だ。東平安名崎の岬までまだ20キロ近く残し、嶋の底辺には小刻みなアップダウンが待っている。来間島を回って平良に戻る頃にはまちがいなく日が暮れてしまう。第一体力が持たない。
こうなったら作戦変更するしかない。浦底漁港近くで右折し78号線を空港に向かって北上。つまり小さく周回することに。ナイスアイディア!
ところが!ここからの下りがきもちよく、右折しそこなってしまった。しまった、苦難の道を自ら選んでしまった。
福里という案内板が見えたので、右折。作戦よりだいぶ行き過ぎたようだ。この道を直進すれば78号線に戻れるだろうか。いつもなら、道に迷うもまた楽しと、のほのほしているのだけれど、これ以上の体力消耗はシャレにならないわ。道端を歩いているオジイに道を聞く。
「ああ~ん、もうちょっと行くと信号があっからあ、そこんとこ右に曲がってあとはどこまでもまっすぐだよお。」
やった~! この道でまちがいない。性能の悪いりん子の方向シグナルもだいぶ鍛えられてきたようだわ。
島を斜め上に横切る78号線は空港に向かってまっすぐ伸びていた。さすがに内陸なので風も緩やかだ。ひたすらこぎ続ける。
途中追い越す車の中から「がんばれ~」と子ども達の声。声援ってこんなにうれしいものだったとは。どんなに疲れていても、がんばらなきゃ! と奮起する。
3時マンションに到着。
早く着いたので、歩いて町中探索。
宮古神社初詣。
平良港ターミナルで伊良部島への行き方を確認。
パイナガマビーチ。
宮古島はごみの投げ捨てが多すぎる。
よくない。
のむら食堂で島らっきょう天ぷら、とうふチャンプル~、海ぶどうの酢の物を食べる。
二日目終わり。
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