先週末の土曜日、B'zがボーカルの稲葉浩志の出身地である岡山·津山市の津山文化センターでライブを行なった。津山では30年近くライブをやってなかったが、近年はアリーナ級の大規模なところだけでなく、いわゆるホールと呼ばれる中規模程度の小屋でもライブを行うようになった関係から津山でのライブも実現したと聞く。当然、稲葉は地元でやると決まった事に大喜びしたのは言うまでもない。

 もちろん、稲葉のみならず津山や周辺の美作地区に住む昔の仲間たちもこの凱旋ライブの決定に狂喜乱舞したが、中でも稲葉の母校である津山高校で彼と一緒にバンドをやっていた頼経英博氏は「『ついに来た』という気持ち。大きなホールもないので、津山にB'zが来るとは思わなかった。うれしい」と喜びのコメントを語っていた。現在は近隣の美作市の英田中学校の教頭先生という頼経氏であるが、津高在学時はギター少年で日本におけるヘビーメタルバンドの代表格であるラウドネスの信奉者であったという。ラウドネスのギター弾きである高崎晃のギターテクニックに少しでも近づけようという思いを抱いていた頼経氏は、文化祭である「十六夜祭」の舞台でコピーバンドの演奏をすべく二井原実のようなボーカルを探していたところ、テニス部で声を出していた稲葉を見て「あの声はぴったり来る」と直感してバンドに誘った。

 稲葉と頼経氏は他のメンバーと共にテニス部の部室や稲葉の実家の化粧品店などで稽古を重ねたが、とくに稲葉の家では彼の祖母が手作りのカレーをごちそうしてくれたという。そうやって本番を迎えたものの、稲葉は稽古のやり過ぎがたたって声が出ないという予期せぬ事態に見舞われる。しかし、同級生の残したメモによれば「本番では最悪であったものの、叫ぶような歌いっぷりでそれを克服した」という事で街中の話題にもなったというが、稲葉本人にとっては不本意な結果であった。この時のバンドの名前は「ICBM」という名であったが、思うように結果が残せなかった彼にとっては「不発の核弾頭」と言っても過言ではなく、この経験が音楽を続けていくきっかけとなる。

 津高を卒業してから稲葉と頼経氏は津山を離れたが、それでも盆や正月に帰ってきた時は一緒にセッションしていたという。頼経氏の教え子は「ギターが上手な事は聞いていたが、まさか稲葉さんと一緒にやっていて、しかも超絶テクニックと聞き、素直に『すごい』と思った」と語るが、近年は稲葉と頼経氏が連絡を取り合う事はなかった。しかし、この凱旋ライブが行われる事で稲葉から頼経氏に直接電話で「今回のライブに来てほしい」と連絡を入れ、頼経氏はICBMでドラムを叩いていた小林伸一氏と共に家族を連れて稲葉と再開したが、3人で肩を抱き合って「楽しみにしている」とエールを贈る姿は津高の時そのままであったと聞く。

 B'zのアルバムはすべて揃え、カラオケでもB'zを歌うという頼経氏は「稲葉が歌い続ける限り、1人のファンとして応援していく。パワーがみなぎるライブをいつまでも続けてほしい」と話す。地元に最大のファンがいる事は、稲葉やB'zにとって幸せな事である。稲葉と頼経氏との絆がこれからも続いてほしい。
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大分·姫島村の事については、これまでにここでいろいろ取り上げてきた。クルマエビをはじめとした豊富な海産物やお盆のキツネ踊り、さらに貴重なチョウのアサギマダラが旅の途中で島に寄るなど、食や自然、そして観光と様々な魅力のある場所であるが、その姫島に40年ぶりとなる企業進出が決まったという。

 その前の企業進出は縫製工場であった姫島に進出するのは、現在の世らしくIT企業である。これまでの基幹産業であったクルマエビ養殖などの漁業が下火となったために、県や村が地方創生の一環としてかつての姫島小学校の校舎の理科棟を事務所棟に再利用して企業誘致を行なった結果、お江戸にあるシステム開発を主たる事業とするブレーンネットとウェアアプリケーション開発が主たる事業であるのRuby開発が手を挙げた。それぞれの企業はまず3人ずつを採用してプログラミングを仕込ませ、5年後にはブレーンネットが10人、Ruby開発が15人規模の従業員態勢にするが、ブレーンネット社社長の今井智康氏とRuby開発社長の芦田秀之氏が大分市の大分県庁を表敬訪問した際に、今井氏が「歩いて通勤ができる上に、自然に恵まれた環境で新たな働き方を創出したい」と島で働く事のメリットを交えながら今回の企業進出について語る。

 姫島はこれまで村の職員のお給金を抑えて雇用を増やすワークシェアリングを実施してきたが、この方法は限度が生じてしまう。藤本昭史村長は「ワークシェアも限界があるので、企業の進出はありがたい。UターンやIターンの若い衆を受け入れる企業は地元では重要であり、島を挙げてサポートしていく」と今回のブレーンネットとRuby開発の英断を歓迎した。

 最近はIT企業など様々な業種が、都会から離れた土地に事務所を移して仕事を行うという例が増えている。インターネットが全盛の現在は、地方に拠点を移してもあまり差し支えがないというから、今後もその傾向は続く事であろう。姫島のみならず、いわゆる限界集落を抱える過疎地域にその傾向を増やしてほしいと願いながら、この話を締める事にしたい。
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日本の歌謡界の歴史を語る時に、この人の事は絶対に避けては通れないと言っても過言ではない。「生涯現役」と常々から口にしていたが、まさかその通りになってこの世での活動を終えようとは誰が思ったであろうか?平尾昌晃氏、楽曲の作り手としても歌い手としても多大なる実績を残したいわば「重鎮」は冥土での音楽活動を行うべく、急に旅立ってしまった。

 祖父はかつて「レート」という化粧品ブランドで大当たりし、「化粧品業界の雄」とも呼ばれた平尾聚泉氏で、伯父はクラシックで数々の佳曲を作り、当時における現代音楽の作り手の代表格であった平尾貴四男氏であった。貴四男氏の門下にはこちらも現代音楽の大家で、フジテレビで放送されたアニメーション「ジャングル大帝」の劇伴音楽を手掛けた冨田勲氏やNHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」やフジで放送されたアニメ「アンデルセン物語」の劇伴を手掛けた宇野誠一郎氏らがいたというから、伯父と甥はある意味で日本の音楽の歴史に多大な功績を残したと言える。歌い手として「星は何でも知っている」やザ·ドリフターズもカバーした「ミヨチャン」、そして門下の畑中葉子と一緒に歌った「カナダからの手紙」をはじめ、作り手としては小柳ルミ子が歌った「瀬戸の花嫁」や五木ひろしの「よこはま·たそがれ」の他、ABC(朝日放送)テレビ「必殺シリーズ」やフジのアニメ「銀河鉄道999」の劇伴など幅広く手掛け、また後進の指導のために「平尾昌晃ミュージックスクール」を設立して多くの歌い手を育てるなどしたが、人生においては成功ばかりでなく、波もあった。お世話になったその筋の方に短筒を贈ってお縄になったり、また労咳で療養したりという時期もあったが、後者にとっては平尾氏が「作り手としての原点になった」と語っているから、決してマイナスとは言えないであろう。

 とは言え、その労咳の影響は後年にまで及び、一昨年には肺の腑にできた悪性のできものを治療するために医療施設に入り、最近も「息が苦しい」とも訴えていたが、前述のように「生涯現役」を口にして日本テレビの「午後は⚪⚪おもいッきりテレビ」などにもゲストとして登場するなど、健康に関する話題について医療の専門家の話を聞いていたのは、長年にわたる健康面での不安を一掃するためであったかも知れない。小柳に五木、畑中や布施明ら平尾氏の楽曲を歌った歌い手たちはそれぞれに平尾氏への思いを語っていたが、突然の訃報には皆衝撃を隠せぬ様子で小柳や布施は「思い出は多くあって、言葉にできない」という旨の事を口にし、歌い手として共にスタートして齢16の時からの付き合いというミッキー·カーチスも「驚いた。本当に残念」とツイッターでつぶやいている。

 平尾氏は来世に旅立ったが、手掛けた多くの楽曲は後世にまで多くの歌い手が伝えてくれると思う。今夜は坂上香織の「グッドバイ·マイ·ラブ」でも聴きながら、この不世出の曲の作り手を偲びたい。
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過日、KBC(九州朝日放送)ラジオの「夜の穴~ミッドナイト·ホール」を聴いていると、このようなメッセージが読まれていた。その内容というのは、「福岡のお国言葉は、大まかに分けて福岡地区と北九州地区、そして筑豊地区に分かれ、筑豊地区の言葉には『~している』という意の『しちょる』という言葉がある」という旨のものであったが、このメッセージを聴いて、筑豊に住むわたしとしては少し違和感を覚えてしまう。今回はその点について話を進めていく。

 今回話題に出た「しちょる」は、同じ筑豊でも主に田川地区で使われる言葉で、わたしの住む飯塚は「しとる」と言う。もともと筑豊は、明治期の炭鉱華やかなりし時にできた地域区分で、かつての国名の筑前(飯塚市や嘉麻市、桂川町の嘉飯地区と直方市や宮若市、鞍手町と小竹町の直鞍地区)と豊前(田川市を中心とした田川地区)の頭文字を取って「筑豊」となった。「しちょる」はいわゆる豊前での言葉であり、かつての豊後や長門·周防の隣接した地域でも使われていると聞く。ゆえに筑豊でもかつての筑前は「しとる」で、豊前は「しちょる」となる。

 福岡の言葉は冒頭に書いたように、福岡都市圏を中心としたものと北九州都市圏を中心にしたもの、そして筑豊に加えてもう1ヵ所、筑後地区がある事を忘れてはならない。筑後の言葉で思い浮かぶのは、「です」や「ます」の意味の「ござす」や「おもてなし」という意味の「ほとめき」があるが、佐賀市や鳥栖市といった佐賀地区で使われる肥前言葉と共通する点も目立つし、大牟田市やみやま市といった熊本に近い地域では、肥後の言葉と共通する部分も多い(たとえば、大牟田と隣の熊本·荒尾市では「とても」という意の「ぎゃん」が共通して使われると聞く)。

 この時のパーソナリティは兵庫·尼崎市の出身で、福岡市に移り住んでまだ数ヵ月という女性の新人アナウンサーであった。彼女も福岡や佐賀などのエリア各地を取材していくうちに、いろいろな言葉を聞いて戸惑ったり驚いたりするであろうが、それはすべて言葉を生業とするものにとっての「宝物」と言っても過言ではない。「郷に入っては郷に従え」というが、九州の言葉を知ればもっと九州が好きになっていくと思う。この新人アナの今後が楽しみになってきた。
英国ロンドン市の主たる足であるのが、赤い2階建てのいわゆるロンドンバスである。地下鉄の運賃がバカ高いので、庶民はバスを利用するというが、このロンドンバスが昨年までの2年間で25人を来世に送り、1万2000人に傷を負わせたという恐ろしき数字が明らかになった。その背景には運転を担当する乗務員の技術がとてつもなくひどく、相当速くバスを飛ばしたかと思えば、急ブレーキで利用者は転倒して傷を負う事故が続出している事情があるが、世界の15の大都市の中で路線バスの安全性については文句なくどべである。

 こんなに乗務員の運転がめちゃくちゃなのは、安全よりも定刻を守ろうと急ぐ事が頭にあるというが、ロンドン市交通局と運行委託契約を結ぶロンドンバスの事業者は定時運行を守る程に収入が増える仕組みになっていて、早い話が「安全より金」という利用者無視の姿勢が見え隠れしていると言っても過言ではない。ロンドン市議会が作成した報告書にも「定時運行を重視し過ぎる事が、バスの安全性を危うくしている。『時間さえ守られれば、安全なんてどうでも良い』という姿勢ではいけない。交通局が委託事業者に安全運行の目標を作らせるべきである」と早急に解決すべき問題である事を明確にしているが、日本でも公営のバス事業者で際立って危ない事業者がある。それが愛知·名古屋市の名古屋市交通局であった。

 東京都交通局=都営バスでも年に50件程度の事故やトラブルなのに対し、名古屋の市バスはその13倍の650件超と際立っているが、以前にもここで取り上げた基幹バスの専用レーンの逆走や燃料切れでの運行の打ち切り、接触や衝突などその中身はロンドンバス以上にめちゃくちゃと言える。ある乗務員は「人員不足のおかげでやるべき事が増え、休憩時間も削られている。こうなるとモチベーションも下がって注意力も散漫になり、事故やトラブルも増える」と語っているが、その中には利用者のマナーに端を発するものもあり、乗務員が利用者の問い合わせに応じていると別の利用者が「早く行け!」などと罵声を浴びせ、それに怒った乗務員が職場放棄をしたという例もあるから、こうなったらどちらもバカとしか言いようがない。

 ロンドンも名古屋も、このバスのトラブルについては解決の糸口がなかなか見いだせないという。それならば、逆転の発想でバスをアトラクション化するのはいかがであろうか?「ホワイトサイクロンやドドンパに飽きたら、バスに乗ろう!」というコピーで売り出したら、案外利用も増えるかも知れない。最近は公営交通も赤字状態であるし、一考の余地があると思う。
砂川啓介氏が齢80の生涯を閉じた。晩年は病の身でありながら、認知症を患ったご内儀の大山のぶ代女史を献身的に介護する姿が注目されていたが、若かりし時はNHK「おかあさんといっしょ」の初代体操のおにいさんであったし、特撮好きの方ならytv(読売テレビ)の「超人バロム·1」で飯塚仁樹氏が演じた木戸猛の叔父、木戸松五郎のイメージが強いと思う。

 猛や彼と一緒にバロム·1に変身する白鳥健太郎(高野浩幸が演じていた。彼はアニメ版の「バロムワン」では、変身後のバロム1の声を当てている)と共に敵組織ドルゲと戦う松おじは、空手三段に柔道五段の就職浪人という設定であるが、この木戸家の人々を演じていた役者たちは、結構異色のキャスティングであった。たとえば、猛の父親で松おじの兄でもある桜田門の刑事の木戸燐太郎は日本テレビのアニメシリーズ「ルパン三世」で次元大介の声を当てた小林清志が顔出しで演じていた(ちなみに、バロム·1の前に放送していた番組が「ルパン」の第1シリーズであった)し、猛の姉で母親のいない木戸家での母親代わりであった木戸紀子は後に日テレの特撮シリーズ「流星人間ゾーン」でゾーンエンジェル=防人蛍を演じた戸島和美氏(流星人間ゾーンでは北原和美と名を改めた)とある意味で個性的な役者の集まりと言える。

 敵方の魔人連中が怪奇的な風貌の連中揃いであるバロム1において、松おじの存在というのは貴重なコメディリリーフであるし、バロム·1の決め技である爆弾パンチは松おじとの特訓によって生み出されたものであった。松おじがいなければ、バロム·1もドルゲ相手に苦戦は必至であった事は間違いなく、子供2人が変身したヒーローにとって松おじは最大の味方となる大人と言っても過言ではない。

 あの時、猛を演じた飯塚氏は数年前に来世に旅立ったと聞く。恐らく砂川氏はあちらで飯塚氏やミスター·ドルゲを演じた室田日出男氏らと会って、バロム·1の時の話に花を咲かせているのではなかろうか?
テレビ朝日は長年にわたって日曜日の朝五つ頃、辰の刻の時間帯で「スーパー戦隊シリーズ」と「平成仮面ライダーシリーズ」(こちらは、その前の「メタルヒーローシリーズ」から続く流れであるが)を放送してきた。日曜の朝早い時間帯は小さなお友だちから大きなお友だちまで楽しめる番組として定着してきたが、この秋からその流れが大きく変わる。いわゆる明六つ卯の刻から一刻半近くにわたって東山紀之をメインキャスターにした新たな情報番組(仮のタイトルを「サンデーLIVE」としている)を新設し、スーパー戦隊と仮面ライダーは朝五つへと移すという。

 局側は「今テレビが求められているのは、国内外のニュースを伝える事と災害などの情報を伝えるライフライン。お江戸キー局ではすべての曜日にニュースを配しているところはないので、テレ朝のニュース番組の信頼を日曜の朝でも生かしていく」という事であるが、テレ朝は昼前の一刻の時間帯に「サンデープロジェクト」や「報道ステーションSUNDAY」といった情報番組は放送したものの、TBS「サンデーモーニング」や日本テレビ「シューイチ」、フジテレビ「新報道2001」を放送している時間帯は前述のように「子供の時間」の扱いであった。局の上層部では「それではいけない」という事で今回の英断と相成ったが、特撮好き、とくに日曜日にお仕事をしている方々にとっては、まさに「大事件」であるのは言うまでもない。

 インターネット上では「この時間帯に移るとあらば、録画が必須になってくる」とか「出勤前に戦隊シリーズが見られなくなる」など大騒ぎであるが、さらに問題なのは移る時間帯にフジの「ドラゴンボール超」や「ONE PIECE」という人気アニメーションシリーズが裏番組として存在するだけに、「男の子のいる家庭は大変」とか「ニチアサとドラゴンボールがかぶるのは痛い」などの意見も目立つ。この件についてテレ朝側は「きちんと告知して、視聴者側の理解を求めたい」というコメントを出したものの、特撮ファンからの恨みはしばらく残るのではないか?

 局側が「これで視聴率が取れる」と信じるもののおかげで時代劇が軽視されて消え、アニメや特撮が度重なる時間移動で翻弄された。あまりなめたまねをし続けると、そのうち視聴者から逆襲を受ける事は覚悟しなければならないであろう。見ている者もそんなにバカではないのである。
宮城県と県都仙台市は観光キャンペーン「仙台·宮城『伊達な旅』2017」を展開しているが、そのPR動画が良い意味でも悪い意味でも反響を呼んでいるという。動画は浦島太郎の物語をモチーフにし、秋田·横手市で生まれてお江戸で育つも、ご先祖様は仙台藩士で伊達家に仕えたという壇蜜が演じるお蜜が、観光キャラクターのむすび丸を龍宮城ではなく涼·宮城(これで「りょうぐうじょう」と読むそうである)へと連れていくというものであるが、宮城県の村井嘉浩知事が「過去のものは『こんなものは誰も見ない』というものであったので、おもしろいものを作った」という中身は出ている人が出ている人だけに、一筋縄ではいかないものであった。

 まず壇蜜の唇をアップにして、出てくる言葉は「宮城、行っちゃう」とか「肉汁トロットロ、ウシの舌」、「えっ、おかわり?もう、欲しがりだから」と下ネタを連想させてしまうし、別のシーンではアニメーションのカメの頭を撫でて「上に乗って良い?」と語り掛けるとカメが大きくなり、最後にまた唇がアップになって「あっという間にイケちゃう」などこれが三遊亭小遊三師匠やつボイノリオなら満面笑いが止まらぬ顔になってしまうのは目に見えている。アクセス数はこれまで120万という数字を叩き出したというから、いかにそういうネタが好きな人が多いかがよくわかるであろう。インターネット上でも「笑える」とか「ゆるさが新しい」という声もあるが、いわゆる「清く正しく美しく」という事が好きなPTAのような方々は嫌悪する声が多い。

 反発の声の中には「18禁」とか「風俗店のようで恥ずかしい」、「これを見て、宮城にいく気がしない」などがあるが、とくに仙台市の奥山恵美子市長は「動画の作成を県に任せ過ぎた。男女共同参画の支店から配慮に欠ける部分がある。『品位に欠ける』と指摘されてもやむを得ない」と嘆く。この下ネタに反発する声以外にも「肝心の観光をPRするための要素が極端に少ない」という意見もあり、やはり観光のPRという点では不適切で、お役所関係の方々の頭の悪さが際立った感がある。

 もし壇蜜の先祖が来世からこの動画を見ていたとしたら、間違いなく現世にやってきて、不埒なる行いをした子孫を叩き斬る可能性は高い。反響は大きかったかも知れないが、観光客の増加には結び付くとは言えないこのPR動画、間違いなく失敗であろう。
雨乞いのお祭りというのは、国内だけでなく世界中で見られる。長野·上田市の別所温泉で毎年行われる「岳の幟」も雨乞いのお祭りであるが、国の選択無形文化財に指定されているこの七久里の湯でのお祭りは、今から500年以上も前に干魃に苦しんだ地元の民が近くの夫神岳の神に雨乞いをし、その結果雨が降った事から、お礼に布をお供えしたという故事に端を発しているという。その岳の幟が今年も先週末の日曜日に開かれ、地元の人や温泉を訪れた観光客が伝統の祭りを見物した。

 地元の民たちは、未明に夫神岳に登って頂上にある祠に反物を供え、神事を行う事から祭りが始まる。雨乞い師が「あーほやぁ、トンタタトンタタ、あーほやぁ」などと呪文を唱えて祈祷というようなものは一切なく、普通に神官が祝詞を上げて神事は進行していく。その後、民は列を成して長さ20尺程の竹の先に色とりどりの布を垂らした幟を手に持ちながら山を降り、温泉街を練り歩くが、これを見たお江戸からの湯治客は「良きものを見た。生きていて良かったと思う」と感動を口にしたが、多くの観光客がこの人と同じ思いであったと思う。

 温泉街の広場では、獅子舞や「ささら子」と呼ばれる花笠をかぶった少女たちがお囃子に合わせて踊るなどして、祭りに彩りを添えた。観光客の中には、高価そうなカメラを持って踊り手たちの姿を撮っていたという方もいるが、撮影した方々の多くは、その写真をインスタグラムやフェイスブックなどのSNSに上げ、旅の思い出を皆で共有しようという事であろう。それを見て、「私も来年は岳の幟を見に、別所温泉に行ってみよう」という人もいるかも知れないが、そうなれば市や温泉の関係者が泣いて喜ぶ事は確かと言える。

 信州最古の湯である別所温泉は、祭りの期間以外でも「信州の鎌倉」と呼ばれる神社や寺が点在するなど、パワースポットも多い。歴史ある神社仏閣に参拝して、温泉に入って帰るも良し、1度足を運んでみてはいかがであろうか?
モーニング娘。'17やアンジュルム、Juice=Juiceらが属するハロー!プロジェクトの夏のツアーが、先週末から始まった。先月までに℃-uteやカントリー·ガールズの嗣永桃子がその活動を終え、そのカントリー·ガールズも慶應義塾大学に通う山木梨沙と現役高校生の小関舞(彼女の父親は、読売ジャイアンツの小関竜也二軍外野守備走塁コーチである)は学業を優先し、残り3人はハロプロの他のユニット預かりとなって、このツアーからお披露目となっている。

 3人の預かり先は森戸知沙紀がモー娘。で船木結がアンジュルム、そして梁川菜々美がJuice=Juiceであるが、さらにハロプロ研修生からアンジュルムには川村文乃、Juice=Juiceには段原瑠々がそれぞれ加入した。現在のハロプロとアンジュルムの主将である和田彩花は舞台上で「℃-uteも嗣永さんも卒業し、きょうから新たなハロプロが始まる。新しい体制もよろしく」とあいさつして応援を呼び掛けたが、モー娘。の14期メンバーとなったちぃちゃんは「カントリー·ガールズは『かわいい』でモー娘。は『かっこ良い』と真逆ではあるけれど、モー娘。でもがんばっていく。個人的には『生田衣梨奈さんが怖い』と思っていたが、リハーサルで私が疲れた顔をしていたら、『大丈夫?』と声を掛けてくれたのがうれしかった」と語る。しかし、その言葉に工藤遥(秋で卒業するので、一緒に在籍する期間は短い。ちぃちゃんの加入は、どぅーの穴埋め的なものと考えて良かろう)は「それは生田さんがよくやる手口なので、気を付けて!新しい人が入ったら、すぐにそっちに行く」と注意喚起を促し、主将の譜久村聖も「あるある」と同調したが、先輩から忠告を受けたちぃちゃんはももちさんからは移った先でてっぺんを取るように檄を入れられたそうで、「今まで2年半やって来た事をむだにせず、期待に応えられるようにがんばりたい」と今後の抱負を述べた。

 アンジュルムにご厄介となったふなっきは美脚のDAWAと川村に囲まれて「私は脚には自信がない」と自虐するものの、ピザーラのCMに登場して写真集も出すなど勢いに乗っている事から、「この勢いを皆さんにお届けできたら良い」と話す。また川村は「憧れのユニットに入ると聞いて、すごくうれしかった。土佐の熱い魂を持ちながら(彼女は高知市を拠点とするアイドルユニットのはちきんガールズのメンバーでもあった)、先輩のような熱いパフォーマンスと私のスタイルを生かしてアンジュルムでがんばっていきたい」と口にした。ふなっきと川村が加わった事でアンジュルムは11人という大所帯になったが、やなみんがお世話になるJuice=Juiceも5人から7人と増員し、主将の宮崎由加は「初めて7人体制になって、どんな感じになるのか楽しみにしていた。やなみんがももち先輩から教えてもらった事をたくさん話してくれるのが、本当にかわいい。だんばらんはダンスの振りも完璧に覚えて来てくれて、頼もしい」と「新入生」の2人に期待を寄せる。憧れの宮本佳林と一緒になるやなみんは「これまでメンバーの加入がなかったユニットでドキドキしたが、素敵なお姉さんたちと瑠々ちゃんに囲まれて楽しくできている。Juice=Juiceだけに、果汁100%のフレッシュなパフォーマンスをしたい」と語れば、だんばらんも「5人というイメージがあったので不安もあるが、メンバーの方々が優しくてこれからが楽しみ。Juice=Juiceはパフォーマンスが上手なので、早く追い付いて、歌割りをたくさんもらえるようにがんばりたい」と新天地での活躍を誓う。

 とは言え、前述のようにカントリー·ガールズはまだまだ続く。やまっきが「『カントリー·ガールズがなくなる』と勘違いされている人もいるが、そんな事は一切ない。5人でがんばっている」と語っているように、縮小傾向でも活動を続ける事を明確にしているが、その一方でファンからは「せっかくのユニットを壊すべきではない」という反発があるのもまた事実である。業界関係者の中にも「反発は予想されたが、想像以上に大きい。最悪の場合はファンのハロプロ離れが加速して、ユニットが活動を終えるという最悪の事態もある」という見方をする者もいるだけに、この新体制という「大博打」の結果は今後も見ものである。