2011年07月06日

TIAA、2011贈賞式を終えて。

テーマ:Blog
福田敏也 オフィシャルブログ PEACE! Powered by Ameba-tiaa

「本当にブランドに帰ってこないバズや盛り上がりは意味がない。」
(田中耕一郎)
「ソーシャルでバズ、と繰り返しオーダーされることに違和感を感じてた」
(清水かんた)
「自己満足のクリエイティブは評価しない」
(嶋浩一郎)

今年の贈賞式のパネルディスカッションで
多くの審査員が共通に語っていた文脈が
こんな内容だった。

ただ、盛り上がりだけを目的化する仕事への違和感。
面白いことは重要だが、
なんのために面白いのかが明確化されていないものの空しさ。

この数年の審査議論の中で
TIAAは毎年毎年、
少しずつこのことを確かめながら
その確信を強めてきた流れがあったと思う。

そもそも初年度からずっと
TIAAにおつきあいいただいている
中村勇吾という人の仕事の基本スタンスがそこにある。
勇吾さんは、表現の人であるけど
課題解決にまっすぐな人でもある。
だから、いったん課題を頭にインプットしたら
無駄な解釈や寄り道をせずに
その最適な答えのあり方を
プログラムシュミレーションする人。
だから、意味のない装飾的デザインはしないし
意味のないかっこよさも追求しない。
つくられたものは、
すべてが必然のかたまりになっていく。

中村洋基も
自分のブログの中で
電通を退社した経緯とともに
この数年の意識変化の話をしている。
スペシャルサイトってなんだっけ?
人に届くってなんだっけ?

この数年、
TIAAの評価基準に「効果」を入れる入れないの
議論が交わされてきた。
その基本は、
「届く」ことに向き合うべきであり
「届かないユニークネス」と「届く新しさ」には
明確な違いあるということだったと思う。
でも、「効果」という指標を入れた瞬間に
その実証のものさし設定の難しさや
その解釈のゆがみが
正しく評価すべき「効果」の意味を
変質させてしまう可能性もある。
そんな理由で
キャンペーン効果的なことを
明確にうたうことは見送られてきた。
でも、明らかに、
審査に参加するメンバーの心に
「目的とするターゲットに届くこと」
という指標が強く意識されはじめていた。

ことしからカンヌのタイトルからADがとれ
International Festival of Creativityになった。
そこにはいろんな背景と議論があったのだと思う。
ビジネスマーケティング的意味合いで
ADがついていることのBtoB的限界に対応し
次のフェーズにシフトしたということもあると思う。
でも、もっとも大きな理由は、
企業がブランドファンやターゲットと結びついていく
時代的流れを考えたとき
もはやADっていうカテゴリーのものだけでは
解決できない時代に入った、
ということだったんだと思う。
ブランドを好きになる理由を生み出すのは、
もはや広告だけの独占市場ではなく、
商品やサービスのあり方そのものや
絆を生み出すための顧客施策そのものにある
ということへの気づきが
大きくなっていった結果だと思う。

インタラクティブ領域で活躍してきたプレーヤーたちは
デジタル&インタラクティブという基軸で
ショップ開発、メディア開発、サービス開発など
あらゆる企業コミュニケーションの
タッチポイントに深く関わってきた。
広告の定型の形にとらわれない広告の形に関わってきた。
そしてさらに、
Twitter、Fecebookに代表されるソーシャルメディアが
変えていく企業と生活者の関係にも敏感に反応してきた。

だからこそ、
「届く」ことの意味により敏感になってきた。
仕事をすればするほど、
「届かない仕事」のむなしさを感じてきた。
そうなんだと思う。

広告のメインストリームから遠い存在って
思われてきたTIAAが
もっともライブに広告の今を考える存在になっていく。
広告的あり方のリアリティを深く考察する存在になっていく。
その感じが面白い。
その感じが、TIAAが日本に存在する意味なんだと思う。
今年の審査は
そのことを改めて考えさせてくれる審査だった
と思う。
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コメント

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1 ■無題

クリエイティブの役目を本質的に考えてみるとて、「どう表現すればより届くのか?」ってことだと思うので、届かないクリエイティブは本末転倒ですよね。

そして本当に届くクリエイティブは、“ユニークさを感じる前に届いてしまう”のでクリエイティブ自体は印象に残らないことが多いような気がします。

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