自転車乗るなら土の上

BMCサポートライダー 國井敏夫
2012シーズンから本格的にレース活動を開始
MTB→FS01 29とTE01 29
CX→CX-01とGF-02Disc
ROAD→SLR01


テーマ:
2017シーズンはフルサスでいくことにした。
2014、2015年の2シーズンをともに過ごしたFS01。海外のレースにチャレンジし、王滝の優勝も支えてくれた。
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Photo by Hidehiro Ito

2016年はハードテイルのTE01に乗ってみて、その軽さと反応の鋭さ、振り回す楽しさにも強く惹かれるものがあったけど、リヤサスのストロークを活かして後輪を操るあの感覚が忘れられない。だから改めてアッキーさんにFS01を組み直してもらうことにした。

フレームは以前に使用していたものを継続して使用。MTB-XCOの2015世界チャンピオンのアブサロンがワールドカップや世界選手権で使用しているあのフルサスバイクとほとんど同じもの。前後ストローク100mmだけど、フルアクティブなリンクのおかげで数値以上のストローク感があり、登りでも下りでも路面に吸い付くようなグリップを実現してくれる。一般的なフルサスバイクと比べると寝たヘッドアングルと短めのチェーンステイ長により、下りでの安定感と登りでの軽快感のバランスがデビューから4年目となった今でも一線級の戦闘力を持っている。特に木の根の張り出しやロックセクションなどの厳しい路面コンディションでその強みを発揮し、2014年に走ったコロラドのBRECK EPICやLEADVILLE、2015年に走った東ティモールの厳しいレースでも、初見のコースであるにも関わらずレーシングスピードにしっかりマッチし、熱い走りを支えてくれた。

わざわざウェイトのあるフルサスバイクに乗るからには、その性能を存分に活かさなければ意味がない。動かないリヤサスなら無いほうが良い。じゃあその性能を発揮するには?そのためにはサグ出しが極めて重要。一般的なXCレーシングバイクのサスユニットはほとんどがエアサスペンションなんだけど、サス内圧の初期設定を決めることから始まる。使用するサスユニットによって異なるけど、初期設定の推奨値はメーカーから提案されていて、取説やメーカーHPで確認することができる。ライダーの重量(体重に装備品を含めた全重量)から導き出すことができ、FOXのF32に体重63kgの自分の場合、初期値はFサス85PSI、Rサス80PSI程度にセットしたところからサグ出しが始まる。ここからの手順は以下のとおり。

①コンプレッションダイヤルやリバウンドダイヤルは全開放にする。
②サスユニットのインナーチューブにストロークの目印となるもの(FOXの場合ゴム輪が付いている)を付け、アウターチューブに寄せる。
③バイクを水平にセットする。
④ライドする装備(ジャージ、シューズ、ドリンク、サドルバッグなど)を身に付け、勢いをつけずにそっとバイクにまたがる。
⑤ライディングポジションで全重量をバイクに預ける。
⑥サスを余分にストロークさせないようにそっとバイクから降りる。
⑦この時の前後サスのインナーチューブのゴム輪の移動量(アウターチューブからゴム輪までの距離)を正確に計測する。

このゴム輪の移動量がいわゆるサグで、体重をバイクに預けた時の初期沈み込み量と言えばいいかな。XCバイクの場合、一般的なサグ値はユニットのストローク量の15〜20%とされているので、Fサスのストローク量100mmの場合は15mm〜20mmが適正値となる。Rサスの場合、ホイールトラベル量とユニット本体のストローク量は違うので注意が必要で、ユニットで計測する場合はユニットのストローク量の15〜20%にする必要がある。FS01の場合、ユニットのストローク量は6cm弱なのでその15〜20%が適正値となる。今は自動でサグ調整してくれるものもあるし、リヤサスのリンクに適正なサグ値となる目印が印されているバイクもあるけど、やっぱり基本的な設定方法は覚えていて損はないと思う。

計測したサグ値(ゴム輪の移動量)が適正値から外れている場合は、サス内圧を調整することになる。適正値よりサグ値が大きければ動き過ぎなので加圧、小さければ硬すぎなので減圧。実際には前後でサグ値が異なってきたり、上げすぎ、下げすぎになったりして、なかなか一発で決まらないことが多いんだけど、ここで手間をかけてしっかりサグ出し(前後ともに適正なサグ値の時のサス内圧を出す)をしておけば、基本的にはライド時にその数値に合わせてあげれば標高や気温に関わらず同じ性能を引き出すことができる。サグ値の適正値に5%の幅があるのはいわゆる好みとセッティングの幅。サグ値を15%にすれば硬めのストローク感に、20%にすれば柔らかめのストローク感になる。自分の場合はよほど下りが厳しい場合を除いて、前後とも15%で固定かな。前後でサグ値を変えるというセッティングももちろんあるけど、MTBは全重量に占める体重の割合が極めて大きいので、サグ値で前後のセッティングを出すのは労力の割には効果が薄い。そこは乗り方(意図的な体重移動)で合わせていくところなんじゃないかな。

リバウンドの設定はなかなか難しいんだけど、ダイヤルを開放すればサスが沈み込んだ後の戻りが速く、締め込めば戻りが遅くなる。滑らかな路面やオンロードでは締め込むセッティングもアリだと思うけど、オフロードでは基本的には連続的にやってくる衝撃を吸収し続けてくれないと意味がないので、戻りは可能な限り速くして、次の衝撃に備えるのがいいと思う。戻りが速すぎると体重が軽い人は跳ねちゃうこともあるけど、その場合はそもそも内圧が高すぎるっていう場合もあるし。自分の場合は基本的にはリバウンドは全開放で、路面によって1クリックか2クリック締め込む程度。下りのスピードが速くなるほどリバウンドは速くしないと機能しないので、ハイスピードの下りでストローク感がない人は、リバウンドの設定を見直してみるといいかもしれない。逆に下りで飛ばせない人や初心者はリバウンドを締め込むことによって、バイクからの突き上げが減って動きが落ち着く場合もあるので、試してみてもいいかも。締め込み過ぎは禁物だけど。

最近は作動モードの切り替えができるものも多いけど、オフロードでは基本的に中間〜フルストロークにセットする。いわゆるロックアウトは舗装路でしか使わない。登りであってもオフロードならばロックアウトするより多少はストロークさせたほうがラクだしトラクションが掛かって進む場合が多い。王滝のような長丁場のレースであればなおさら。自分の場合は登りや平地、短い下りではトレイルモード、長い下りやハイスピードの下りではダウンヒルモード。

いろいろ書き連ねてきたけど、周回コースを延々と走り続けるのでない限り、路面コンディションは常に変化し続ける。その変化に合わせてMTBのサスはあらゆる路面においてきちんと仕事をしてもらわなければ意味がない。ある特定の状況にのみ合わせ込んでしまうと、状況が変わった時に対応できない、ということになる。だから突き詰めたセッティングではなく、基本に忠実な無難なセッティングをきっちり出せるかどうかが、サスの性能を引き出すポイントになる。

さあ、最高のシーズンに向けて、この週末は沖縄で合宿。ロードバイクでしっかり追い込んで、帰ったらFS01のセッティングを出しに行こうかな。
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