• 19 Jan
    • しりとり御籤~第3話「虫眼鏡(むしめがね)」

      この「しりとり物語9」というテーマのBlogでは、2017年1月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり御籤(みくじ)」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり御籤~第3話「虫眼鏡」タブレットの画面上で、再び恵比寿様が魚との格闘を始めた。魚の暴れる様子が、見事なアニメーション動画で表現されている。そんなことに感心している自分に気がついて、少し恥ずかしくなった。「はいっ!出ました。待ち人は虫眼鏡!」「良く探せ…と?」「はぁ・・・もう、その発想が虫眼鏡っ!」全くもって意味が分からない。数学の証明風に言えば、「待ち人=虫眼鏡。俺の発想=虫眼鏡。故に、待ち人=俺の発想」という図式になる。どういうことだ?「ま、お兄ちゃんは気持ちの真っ直ぐな青年である、とも言えるわな。」「はぁ…あまり褒められている気はしませんが、ありがとうございます。」「確かに、良く探せっちゃあ、良く探せだな。」合ってたのか!じゃあ、なぜ一度否定した?!「待ち人は、既に来ておる。だが、それに気づいていない。」「だから、虫眼鏡で見るように良く探せ…と、そういうことですよね?」「まあ、そうなんじゃが、お兄ちゃんは『待ち人』と聞いて、待ち合わせの場面でも思い浮かべておらんか?」「はい、そうですけど?」「そこが虫眼鏡なんじゃ!」いやいや、「待ち人」でしょ?自分が待っている相手でしょ?「『待ち人』という言葉を虫眼鏡で見なさいな。」「俺、老眼じゃないし。」「ありゃりゃ、面白いことをおっしゃる!」「良いからお告げをお願いしますよ!」「良かろう!お告げでございます。『人々は救世主の出現を待っていた』。」「はぁ…。」「人々は、『そうねぇ・・・じゃあ、仕事が終わった後、午後6時に上野駅の中央改札を出たところの翼の像の前で』・・・と救世主の出現を待つかね?」「そんなわけないでしょ!この場合の『待つ』ってそういう意味じゃ…あ。」「はいっ、そういうことでございます。身近な人のことは、無意識のうちに、分かったつもりでいたりするもんじゃ。しかし、自分を助けてくれる存在や、自分に必要な人材、すなわち『待ち人』は、既に近くにおる。それを見逃さぬよう、虫眼鏡の視点でしっかりと見出しなさい…と恵比寿様はおっしゃっておる。はいっ、お次は『失せ物』!」未だに疑問だらけだし、認めるのもしゃくだが、ちょっと面白くなってきた。「失せ物」すなわち「なくしもの」は一体どういう言葉から、どういうお告げに繋がるのだろう?俺は先ほどよりも少し前向きな気持ちで、画面の赤丸をタップした。(つづく)この週の採用ワードねじ式(ねじしき)

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  • 14 Jan
    • しりとり御籤~第2話「水酸化ナトリウム」

      この「しりとり物語9」というテーマのBlogでは、2017年1月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり御籤(みくじ)」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり御籤~第2話「水酸化ナトリウム」「恵比寿?」「左に鯛、右に釣竿、恵比寿様!商売繁盛の神様としても知られとるよ。」今年は商売の運気が高いという意味か?「はい、準備が出来ました!」「準備?」目の前にタブレットが置かれた。魚釣りをする恵比寿様が描かれている。「では、願い事から参りましょう!はい、ここ押して!」おじさんが指差したところには、赤丸に白い文字で「引く」と書かれている。「こうですか?」俺は右手の人差し指で、赤丸をタッチした。釣竿がしなり、恵比寿様が懸命に釣り上げようとしている。しばらくすると水面から魚が飛び出た。恵比寿様が満足気な表情で魚を抱える。その魚には「水酸化ナトリウム」と書かれていた。「願い事は、水酸化ナトリウムっ!」「はぁ~!?」何なんだ?願い事が「水酸化ナトリウム」って、一体どういうことだ?俺は水酸化ナトリウムが欲しいのか?「では、お告げでございます!水酸化ナトリウムの化学式は?」「か…化学式?」「理科でやったじゃろう?忘れたか?」「は…はぁ…。」「NaOHじゃ。Naはナトリウム、Oは酸素、Hは水素じゃな。」「それぐらいなら何とか…。」「では、塩酸と水酸化ナトリウムによる中和反応の化学反応式は?」「分かりませんよ!」「お前さん、文系か?」「この年になって覚えているのは、専門家か塾の先生くらいでしょう!」「HCl+NaOH→H2O+NaClじゃな。」何とマイペースは人だろう。いや、それ以前に、これはおみくじではないのか?「で、俺の願い事は叶うんですか?」「願い事ってのは、何か1つで成り立っているものではない。水酸化ナトリウムがナトリウム、酸素、水素から出来ているように、紐解いてみると、幾つかの物事が組み合わさって1つの願い事のなっとるもんじゃ。すなわち、お前さんの願い事は、1つ1つの物事を確実に達成していくことで成就する!」え?急にそれらしい話になったぞ?「そして、願い事には、日々変化する可能性がある。水酸化ナトリウムが塩酸と出会うことによって水とナトリウムになるように、出会いや出来事によって変わったり、別の願いが生まれたりすることもあるので、冷静に状況を見極めた給え!…と恵比寿様はおっしゃっておる。はい、続いて『待ち人』っ!」タブレットは再び、釣り糸を垂らした恵比寿様の絵に変わった。よく見ると、恵比寿様の隣に置かれたバケツに「待ち人」と書かれている。俺はすっかりおじさんの勢いに巻き込まれ、気がつくと赤丸をタップしていた。(つづく)この週の採用ワード虫眼鏡(むしめがね)

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    • 2017.1.9 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。▲今週のグランプリ賞品は、福袋第2段です。それにしても、全国的にものすごい冷え込みだねぇ。普段は雪の降らない地域でも、降雪や積雪があったようだね。こういう時は、「焦らず、無理せず」が一番でございましょう。皆様のご無事をお祈りいたしております。では、1/9のあいうえお作文に参りましょう。【2017年1月9日(月)のお題】「くいず」※1/9が「クイズの日・とんちの日」だったから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「みのあか」さん【グランプリ作品】く 苦節30年い 未だにず ズレてます※年間グランプリホルダーでもある「みのあか」さんが、久々のご参加で見事なグランプリ一本釣りを果たしたよ。30年の積み重ねがありながら、未だに抱えているものが「ズレてます」という、何ともぼんやりとした残念さに、思わず笑いがこぼれるね。【五十音グランプリ賞品】福袋~その2。7品入り福袋の2週目は、・ネイルファイル(爪を整えるやすり)・スプーンとフォークのセット・スマートフォンケース・缶バッジ(←これまた、いかにも福袋的アイテムですな。)・アロマキャンドル・ペンケース・点取占いでございます。実用性の中に、福袋ならではの品が入り交じるラインナップとなりました。福袋シリーズ最終週の来週は、もうまさに「これぞ福袋!」な内容といたしましたので、こちらもお楽しみに!【2017年1月16日(月)のお題】「あそび」※福袋の最終回は、遊び心満載のラインナップだから。では、例文に参りましょう。あ あんなものからそ そんなものまで!?び ビックリ仰天な7品です。グランプリ作品はもちろんのこと、来週はプレゼント画像でも、いつも以上にお楽しみ頂けるかと存じます。まずは来週も、福袋ばりにバリエーション豊かな皆様からの作品を、楽しみにお待ちいたしております。【この週のお題を使った五七五曲紹介】く 靴ひもはい 一緒の証ず ずっとねぇ「Zutto / 永井真理子」

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  • 05 Jan
    • しりとり御籤〜第1話「恵比寿(えびす)」

      この「しりとり物語9」というテーマのBlogでは、2017年1月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり御籤」のストーリーをご紹介して参ります。リスナーの皆様には、「しりとり」の次の言葉を考えてお送り頂き、どなたの言葉を採用するかは、抽選で決定致します。一方、私は「必ず、その選ばれた言葉が入る」という条件を満たしながら、13話完結の物語を執筆し、コーナー内でご披露する、という「参加型連載ラジオドラマ」が、この「しりとり物語」の仕組みです。※2017.1.12追記しりとり物語史上初めて、2週目になってタイトルを「しりとり巡り」から「しりとり御籤(みくじ」に変更いたしました。しりとりの採用ワードが鍵を握る「しりとり物語」ならではの心変わり故、何卒ご理解の程、よろしくお願いいたします。それでは、第9シリーズの第1話に参りましょう。しりとり巡り~第1話「恵比寿(えびす)」「名は体を表す」というが、あれは嘘だ。少なくとも俺の身には起こっていない。おそらく両親は、「名」が「体」を表すように願って付けたのだろうが、ポジティヴのてんこ盛りにより、「名前負け」へと追い込まれた感は否めない。裕福の「福」、富裕の「富」、幸福の「幸」、大吉の「吉」で、福富幸吉とは、いささかやりすぎだろう。名乗るだけで羨ましがられる。こちらの事は何一つ知らないのに、何を羨んでいるのだ。音ならまだしも、文字になるとその効力は強まる。一時期、名刺の表記をひらがなにしようかと本気で悩んだ。不幸かと言えば、それほどでもない。だが、幸福かと言えば、それもしっくり来ない。そもそも、幸福とは何だ?こんなことを考えている時点で、幸福とはほど遠いのかもしれないし、既に幸福なのかもしれない。「一応、今年も引いておくか。」冷めた考えを持ちながら、結局新年になるとおみくじを引く自分がいる。さして信心深くもないくせに、神社の浮気はしない。例年通り鳥居をくぐり、例年通り階段を上り、賽銭を投げ入れ、手を合わせる。階段を下りると、やはり例年通り、おみくじが売れられている小屋へと向かう。「おみくじを…。」「どっちにするよね?」「どっち?」「普通のおみくじかい?それとも、しりとり御籤かい?」「しりとり御籤?」そんなおみくじがあっただろうか?そもそも、普段の巫女さんではなく、見たことのないおじさんが立っている。そういえば、神社の雰囲気にも、どことなく違和感を覚えていた。 「新しいおみくじを始められたんですか?」 「いやいや、昔からあるよ。」 「そんなはずはありませんよ。だって俺、毎年来てますから。」 「お兄ちゃんが来るのは初めてだよ。」この人は俺の事を知っているのか? 「まあ、普通のおみくじを引けば、いつも通りに戻るんだけどね。それでも良いなら、ハイ、どうぞ!」そう言われると、普通のおみくじを引く気持ちにはなれない。 「じゃあ、しりとり御籤の方で。」 「勇敢だねぇ!ブレイブだねぇ!ブレイブ、ブレイバー、ブレイベストだねぇ!」少々ウザい人のようだ。とにかくおみくじを引いて帰ろう。箱に手を入れ、最初に指に当たった1枚を取り出した。 「開けてご覧なさいよ!」 「言われなくても開けますよ。」 「開けた?開けた?ハイっ!開けましておめでとうございますっ!」そこにはたった一言、「恵比寿」と書かれていた。(つづく)この週の採用ワード水酸化ナトリウム(すいさんかなとりうむ)

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  • 02 Jan
    • 2017.1.2 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。改めまして、五十音作文より新年のお慶びを申し上げます。▲青に染まった小樽運河。小樽の景色を皆様にお見せする意義もさることながら、今週のグランプリ賞品が福袋ですもので、最初の画面で中身が分からないようにしたかったのでございます(笑)。昨年末に300回を記録し、当然のことながら、年明け1発目が301回目のあいうえお作文でございます。何と晴れ晴れとした気分でございましょうか!では、2017年の初回となりました1/2のあいうえお作文に参りましょう。【2017年1月2日(月)のお題】「はこね」※箱根駅伝が行われているから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「マドンナリリー」さん【グランプリ作品】は ハナから、こ 小判の二三枚も袖の下に、ね 捩じ込んでおけば悪いようには成るまいて※現代のニュース用語で言うと「賄賂(わいろ)」となってしまうのだが、「袖の下」と言うことにより、急に趣(おもむき)が感じられるねぇ。むしろ、気の利いた根回しにすら思えてしまうから、不思議なものでございます。【五十音グランプリ賞品】福袋~その1。昨年同様、初売りで幾つかの福袋をゲットしました。昨年は、毎回1品ずつ、1月いっぱいの企画でしたが、今回は「7品入り3種類」の福袋に作り直しまして、3週に渡ってプレゼントして参ります。1週目の今週は、・ひざ掛け・ストール・カイロポーチ・手袋・アロマキャンドル・ワッペン(←いかにも福袋的アイテムですな。)・点取占いでございます。テーマとしては「ぬくもり」でございましょうか。来週の福袋には何が入っているのか、こちらもお楽しみに!【2017年1月9日(月)のお題】「くいず」※1/9が「クイズの日・とんちの日」だから。1月9日ということで、「一(1)休(9)さん」の語呂合わせだそうだよ。では、例文に参りましょう。く 「食い放題だぞ!」と連れて来られたが、い 意外と量は食べられないものではなかろうか?ず ズワイガニ。こんな豪勢な食べ放題は経験したことがないので、予想もつかんね(笑)。本日のBlogは、更に続きますぞ。【この週のお題を使った五七五曲紹介】は 果てぬ夢こ この港町ね 眠り姫「小樽 待つ女 / 叶やよい」※FMおたる2017年1月のパワープレイ曲の1曲。さて、年始ということで、今年の豊富を作文にしてみました。あ あきらめずい いさぎよくう うだうだしつつえ えんりょなくお おもいきって決めます、グランプリ!3行目の「うだうだしつつ」ってのが案外、鍵を握っております。「うだうだする」ということは、「思う存分悩む」ということでもあるのです。皆様の力作から、一点のグランプリを選ぶならば、うだうだする程に悩んでちょうど良いのでございます。では、本日の最後に、2016年の年間グランプリを発表いたしましょう!【第6位~グランプリ1回獲得】青い空 様まんぼうSW44 様大根なっぱ 様ぶた父 様チビゴジラ 様みなづき 様まっちゅ 様【第5位~グランプリ2回獲得】ブルマン 様84××× 様シソの葉 様【第4位~グランプリ4回獲得】順子 様【第3位~グランプリ5回獲得】パステルピンク 様【第2位~グランプリ6回獲得】編み子。 様千歳の高橋 様【第1位~グランプリ9回獲得】マドンナリリー 様レイチェル 様まずは、ご参加くださいました全ての皆様に、心より御礼申し上げます!2016年はなかなか興味深い結果となりましたよ。「年間グランプリが2名」というのもさることながら、2桁グランプリ獲得者が出なかったのは、コーナー史上初の出来事でございます。上位入賞者を見ても、ほぼ毎週お送りくださった方と、グランプリ獲得率の高い方が混在しています。また、獲得数がより平均化しており、多くの方がグランプリホルダーとなられました。気軽に楽しみながらご参加いただけている喜びはもちろんのこと、時折現れてグランプリを獲得する強豪の存在感もまた、コーナーに「レジェンドの風」を運んでくださっているように思えます。それら全てを、ご参加者の皆様がお楽しみくださっていることこそ、最大の喜びでございます。結びとなりますが、今年も「五十音先生のあいうえお作文」を、何卒よろしくお願い申し上げます!五十音作文(いそおと さくふみ)

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  • 29 Dec
    • しりとり山の2匹~第26話「入れ知恵(いれぢえ)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第26話「入れ知恵(いれぢえ)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。魍魎は地面から拾い上げた袋を握り締め、2人の男たちをじっと見据える。「何だ、兄ちゃん!お前もやんのか?」少し遅れて、修一もビニールハウスに入ってきた。「あんたたち、何やってんだ?魑魅君、大丈夫か?」「ごめんなさい、修一さん。僕、みんなを守ろうとしたんだけど…。」「こんな時に留守をして、すまなかったね。ありがとう。」修一が男たちに視線を戻す。「さあ、帰ってくれ。もうあんたたちに用はない。」だが、男たちも引き下がらない。「そっちはなくても、こっちはあんだよ!」魑魅もようやく起き上がり、魍魎の隣に立った。魍魎は毅然とした表情で正面を向いたまま、ポツリと呟いた。「ここまでだ。」魑魅が聞き返す。「え?魍魎君、今何か言った?」魍魎は魑魅に顔を向けた。その目は力強く、それでいて優しかった。魍魎の手が動く。「何するの?魍魎君。」その手は小さな袋の中を探った。指先で2つの感触を確かめ、ゴツゴツとした方をつまみ取ると、魍魎は迷いなく、それを口へと運んだ。言葉を失い、立ち尽くした魑魅の隣で、魍魎の姿がみるみるうちに変わっていく。赤黒く色を変える肌、長く伸びていく耳、赤く染まる目…。「な…何だコイツ!おい、やべーぞ!妖怪だ!コイツ、妖怪だ!!」男たちの表情に恐怖が宿る。魍魎はその様を凝視したまま、魑魅に語りかけた。「俺はしりとり山に帰る。お前はここに残れ。」「魍魎君…。」魑魅は魍魎の名を口にするのが精一杯だった。男たちを威嚇するように姿勢を下げながら、魍魎は語り続けた。「人間っていいものだったな。」「うん…。」「でも、俺の方はこれで終わりだ。俺は、修一さん、千代美さん、田吾作さんのことを忘れない。みんなの記憶からは消えても、俺は忘れない。」ようやく魑魅の想いが溢れる。「嫌だよ…。」魍魎の右手が魑魅の左肩を掴んだ。「ヤマヌシ様は言った。人間と共存するために群青池の砦を守ると。田吾作さんは言った。世界をより良くするには、在りし日の声に心から耳を傾けなければならないと。じゃあ、俺たちの役割は何だ?」「役割?」「俺たちは人間の世界を知った。俺は、妖怪の世界から人間の世界を見守る。お前は人間の世界から妖怪の世界を見守る。人間と妖怪がともに生きるために。」魍魎の手が魑魅の肩から離れる。「魑魅。またな。」魍魎はグっとしゃがみこむと、勢い良く男たちに向かって駆け出した。「やべーよ!逃げようぜ!」男たちは踵を返し、一目散に逃げていく。その姿を追いながら、魍魎が小さな袋を魑魅に向かって投げた。魍魎の手には月のトンボ玉が、魑魅の手には群青のトンボ玉が、互いを映し出すように灯る。それぞれの場所から、互いを見つめ合うように…。僅かに感触が残った左肩に、別の手が触れた。「大丈夫。また会える。」魍魎の背中を見つめながら、田吾作が呟いた。*******************************しりとり池は、ピンと張り詰めた冬の空気に包まれていた。水面を見つめるヤマヌシに、足音が近づいてきた。「やはり、ここにおったか。」ヤマヌシが視線を上げた。「お世話になりましたな。魑魅は元気でやっとりますか?」「何とか大丈夫じゃよ。」「よく『妖怪に戻る』と言い出さなかったものですな。まさか、掟を破って入れ知恵でも?」「さて?何のことかな?」ヤマヌシは天に向かって問いかける。「イロリよ。客人じゃ。火を分けてもらえんか?」「ええ、よろしいですよ。お久しぶりです。田吾作さん。」「何がお久しぶりじゃ。ちょこちょこ来ておったではないか。」「おや、バレておりましたか。」イロリが落ち葉に火を灯す。「ヤマヌシが人聞きの悪いことを言っておってのう。入れ知恵なんぞしておらんよな。」「ええ…あ、ひとつだけ。」「何じゃ?」「魑魅さんに、『大丈夫。また会える。』とか仰っていませんでしたか?」「こりゃウッカリじゃ!ワシとしたことが、情に流されてしまったわい。年かのう。」ヤマヌシが答える。「田吾作さんは昔からそうでしたよ。」「昔から年寄りか?」「いえいえ、そうではございません。情に厚い方でいらっしゃいました。ですから私も、『山戻りの種』を差し上げたのです。」イロリが言葉を挟む。「魑魅さんと魍魎さん。2匹の魂が昔、人間たちの食料を奪った時、田吾作さんはそれを許してくださいましたものね。」「『焼き討ち事件』じゃな。」「ええ。それどころか、しりとり山までお話に来てくださいました。そこでヤマヌシ様は『山戻りの種』を渡した。人間が食べると、人間として過ごした妖怪の記憶が消えない、という種を。」ヤマヌシは天を仰ぎ、月に向かって言葉を投げた。「出会い直した私たちは、こうしてともに生きておりますよ。」(おわり)この週の採用ワード恵比寿(えびす)※しりとり物語第8シーズン「しりとり山の2匹」をお読み下さいました皆様、この度も誠にありがとうございました。しりとり物語史上初の試みとして、「13話完結」という括りを取り払った今作も、皆様からのご期待としりとりのアイディアに支えられ、自分の想像力を越えた世界で最終話にたどり着くことができました。番組では触れませんでしたが、実はもう1つ、初の出来事がございました。不覚ながら、朗読のさなかに危うく泣くところでした(笑)。音楽においては、自分の曲に涙した経験を持ちますが(これまた何たる自給自足の自画自賛であろうか…(笑))、物語においては初めてのことでした。同一人物ながら、執筆者に朗読者が負けたような気分でもあります。しかし、朗読の大先輩であるFMおたるの村岡さんに伝えたところ、「良い傾向です。」との評価を賜りました。この経験を糧に、1/6スタートの次回作(まだ何も決めていないけれど…)も頑張って参ります。おがわとーる

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  • 26 Dec
    • 2016.12.27 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。いやはや、あけましたな!そして、あけて早々、振り返りですな…。では、昨年の最後、かつ300回目のあいうえお作文に参ります。【2016年12月26日(月)のお題】「みけた」※「五十音先生のあいうえお作文」が300回目を迎えたから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「順子」さん【グランプリ作品】み み~っけけ ケッ!た ただの紙だぜ ※何かしら、価値のあるものを見つけたと思ったんだろうねぇ。「ただの紙」という表現が良かったよ。素朴だからこそ、コントラストが際立つね。【五十音グランプリ賞品】100入りのものを3つ。お題が「みけた(三桁)」、かつ300回記念ということで、・ウエットティッシュ 100枚入り・キッチンバック 100枚入り・綿棒 100本入り全部足したら300というプレゼントをご用意いたしました。【2017年1月2日(月)のお題】「はこね」※箱根駅伝が行われているから。本日が301回目の新たな門出でございます。では、例文に参りましょう。は はしゃぎ過ぎこ 困憊(こんぱい)乾杯ね 寝正月カウントダウンで飲み過ぎたのだろうね(笑)。では、本年も張り切って参りますので、お付き合いの程、何卒よろしくお願い申し上げます!【この週のお題を使った五七五曲紹介】み 未来へとけ 消しゆく憂いた 確かめて「新しい年もまた / TRYTONE」

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  • 25 Dec
    • 2016.12.19 五十音あいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。年末だねぇ。終業式、クリスマス、仕事納め、大晦日…こう考えると、1年の中でもイベント・業務ラッシュの時期だね。では、12/19のあいうえお作文に参りましょう。【2016年12月19日(月)のお題】「しばれ」※すっかり寒くなったから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「まっちゅ」さん【グランプリ作品】し 職人がば バイトには教えたくないれ レシピ※企業秘密とは言え、教えなければ折角のバイトさんに手伝ってもらえないのだがねぇ。そして、そこまでしてでも守りたいレシピとなると、俄然気になってくるものだよ。知るためにはバイトから正社員を目指すしかなかろう。【五十音グランプリ賞品】入浴剤3種類。湯船に浸かって、しっかりと身体を温め、多忙かつ厳寒の季節を乗り切ってくださいませ。【2016年12月26日(月)のお題】「みけた」※「五十音先生のあいうえお作文」が300回目を迎えるから。今年最後のコーナーが、節目の300回に当たりました。では、例文に参りましょう。み 皆様と共に作り上げたけ 結果以外の何ものでもございません。た たどり着きしは300回!これまた、すごいタイミングで300を迎えるものでございます。2011年4月4日、とーるさんが「月曜Cheers!」のご担当になられると同時に始まり、打ち切りになることもなく、お陰様で今日を迎えることが出来ております。とはいえ、年の瀬でございます。ご無理のない中で、いつものように、どうぞ楽しみながらご参加くださいませ。【この週のお題を使った五七五曲紹介】し 疾走だば バンバン行こうれ レッツゴー「チキ・チキ・バン・バン / 中右貴久&山野さとこ」

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  • 22 Dec
    • しりとり山の2匹~第25話「頭上注意(ずじょうちゅうい)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第25話「頭上注意(ずじょうちゅうい)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。その日は朝から、魍魎がいなかった。まだ腰が完治していない修一と共に、街へと買い出しに出ていた。昼食を終えた魑魅・千代美・田吾作の3人が、ビニールハウスに戻り、午後の仕事に汗を流していると、入り口付近から足音が近づいてきた。千代美は作業の手を休めずに声を掛けた。「お帰りなさい。街は賑わっていたんじゃない?」だが、顔を上げるとそこには、「招かれざる客」が立っていた。千代美の顔から表情が消える。「主人はいません。」「じゃあ、奥さんか先代で構いませんよ。そろそろ決めてもらわないと、こっちも工期が迫ってるもんでねぇ。」様子を察した2人も、千代美のもとに集まった。「なんじゃ、またお前たちか。この土地を離れる気はない。そう返事をしたじゃろ。」男の1人がしゃがみこんだ。「もう良いでしょ、こんな地味な仕事しなくたって、まとまった金が手に入るんだから。」そう言うと男は、ミニトマトに手を掛け、無造作に引きちぎった。「ちょっと、何やってるの。いい加減にして!」男はトマトを投げつけ、凄んだ。「あ?いい加減にするのは、あんたらだろ。こっちが下手に出てりゃ、つけ上がりやがって!さっさと農家なんか辞めて、出て行けっつてんだよ。」男は苗を蹴散らした。「やめてください!」魑魅が男に飛び掛かる。「何しやがる、このチビ!」「これは、みんなで大事に育てたトマトなんです!」「知らねーよ!離せ、この野郎!」男は強引に魑魅を投げ飛ばした。魑魅は作業用具がしまわれている棚にぶつかり、地面に転がった。衝撃で棚から物が落ち、魑魅の上に降りかかる。何とか立ち上がった魑魅に向かって、男が歩み寄った。「頭上注意の次は、足元注意だ!」男の足払いに、魑魅がまた転げる。そのひょうしに、ポケットから小さな袋が飛び出した。魑魅の頭に魍魎の姿がよぎる。だが、その魍魎はいない。自分が何とかするしかないと腹を決めた瞬間、魑魅は地面に落ちた袋に目を遣った。(山戻りの種だ。あれを食べれば妖怪の姿に戻れる。そうすれば、こんな奴なんて怖くない!)もがくように必死で地べたを這う。あと少しで手が届きそうだ。魑魅は袋に向かって右手を伸ばした。だが、魑魅の指先が袋に届くより早く、別の手がその袋を掴み取った。地べたに這いつくばったまま、魑魅は顔を上げた。「魍魎君!」(つづく)この週の採用ワード入れ知恵(いれぢえ)※次週はいよいよシリーズ最終話!2匹は妖怪に戻るのか?それとも…。お楽しみに!

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  • 17 Dec
    • 2016.12.12 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。この週はドキドキだったねぇ。とーるさんが無事に帰って来られるかどうか、心配だったのだが、お陰様でいつも通りの放送をお届けできたよ。では、12/12のあいうえお作文に参りましょう。【2016年12月12日(月)のお題】「とおで」※とーるさんがライヴで愛知県に行っていたから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「千歳の高橋」さん【グランプリ作品】と 特段お 面白くないのならで できるんだけどね※まさしく、あいうえお作文にご参加くださっている皆様の心境でございましょうかな。お題はクリアしているものの、普通だなぁ…ということもお有りでしょう。ご自身が納得されたら、どうぞお気軽にお送りくださいませ。案外、面白くないとお思いの作品が、ポーンとグランプリに駆け上がることもございますからねぇ。【五十音グランプリ賞品】お蔵入り音源。この日の放送は、万が一に備え、収録音源も用意していたのです。しかし、とーるさんが無事に帰って来られたということで、未公開レア音源がグランプリの賞品となりました。【2016年12月19日(月)のお題】「しばれ」※すっかり寒くなったから。ここ小樽も、日によって相当しばれるようになって来たねぇ。では、例文に参りましょう。し 白い息ば バリバリの髪れ 零下の世界まさしく北海道の冬でございます。皆様どうぞご自愛くださいませ。濁音の「ば」、ら行の「れ」が入った、やや難易度の高いお題ではございますが、どうぞ楽しみながらお気軽にご参加くださいませ。【この週のお題を使った五七五曲紹介】と 届けたいお 想いが揺れるで 電車かな「青空にうたう歌 / おがわとーる」

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  • 15 Dec
    • しりとり山の2匹~第24話「礼儀知らず(れいぎしらず)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第24話「礼儀知らず(れいぎしらず)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。いつもと変わらない夕食の時間を迎えた。テレビはニュースを伝え、それぞれが時折、話題に沿った言葉を発する。だが、魑魅と魍魎は、いつもに比べて口数が少なかった。「どうしたんだい?2人とも元気がないなぁ?」「あのぉ…僕、気になっていることが…。」普段なら止めに入るであろう魍魎が、魑魅の言葉を同じ方向で遮った。「昼間の人たちは誰なんですか?」修一、千代美、田吾作の3人がそれぞれに顔を見合わせる。田吾作の目に促され、修一が答えた。「彼らはこの土地が欲しいんだ。」「この土地って、この農場の土地ですか?」「ああ。」短く答えながら、修一は箸を置いた。「この一体の土地を買い上げて、大型のショッピングモールを建設する計画があるらしい。」魍魎が尋ねる。「何か、モメているように見えたんですが…。」「最初は彼らも大人しかったんだ。あくまでも計画だと言ってね。この土地を離れる気があるかどうか、とか、幾らならばこの土地を売ってくれるか、とか。」魑魅が不安げに問い掛ける。「ここ、売っちゃうんですか?」「もちろん、手放す気はないと答えたよ。それでも彼らは引き下がらずに、何度も何度も足を運ぶようになった。そして、その度に態度が変わっていったんだ。」千代美が言葉を挟む。「あんな礼儀知らずの人たちに、大切な農場を渡すものですか!ねぇ、お父さん。」「そうじゃなぁ。じゃが、こう何度も来られると参ってしまうわい。」「父さんは心配しなくて良いよ。代々受け継いできた土地も農業も、俺がしっかり守るからな。」その夜、2匹はいつもよりも早く床に就いた。昼間の雨もすっかり上がり、月明かりが窓から差し込んでいる。魑魅は、千代美から貰ったトンボ玉を月にかざしながら、魍魎に話し掛けた。「ねぇ、魍魎君。ここ、なくなっちゃわないよね?」「修一さんがああ言ってるんだ。大丈夫だろ。」「でもさ、昼間の人たち、ちょっとおっかなかったよ。乱暴なことされたらどうしよう?」「お前はいつまで経っても情けねぇな。俺たち、妖怪だろ?」「うん…でも、今は人間だよ。あの頃みたいに動けないし、力だってすっかり弱くなってる。」「別に人間の姿で妖怪と戦うわけじゃないだろ?お互い人間だ。それに、人間たちは、力ずくじゃなくて、話し合いで解決することがほとんどだろ。」「そうだよね。大丈夫だよね。」「ああ。」魑魅はトンボ玉を袋に戻すと、枕元から手を伸ばし、翌日着る服のポケットに袋を押し込んだ。(つづく)この週の採用ワード頭上注意(ずじょうちゅうい)

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  • 12 Dec
    • 2016.12.5 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。どうやら、とーるさんは無事に愛知県から帰って来られたそうだよ。出発はものすごい雪の降った日だったから、どうなることかと思ったけれど、ご無事で何よりでございます。では、遅ればせながら、12/5のあいうえお作文に参りましょう。【2016年12月5日(月)のお題】「ほうし」※12/5が「国際ボランティア・デー」だったから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「千歳の高橋」さん【グランプリ作品】ほ ほうきにう 上手く乗れないし 新米魔女350才※350才でも新米とは驚きだね!一体、ベテランの魔女は何才くらいなのであろうか?人間の20才を新米、60才をベテランとするならば、御歳1050!10世紀を超えてようやくベテランの域に達する計算になるよ。(笑)【五十音グランプリ賞品】おわんと箸「ほうし→法師→一寸法師」という繋がりから、おわんと箸をご用意したのだが、私としたことが写真を撮り忘れていたもので、Excelの図形機能でイメージ図を描きました。【2016年12月12日(月)のお題】「とおで」※とーるさんがライヴで愛知県に行っていたから。今日の放送では、旅のお話も聴けるのかな?では、例文に参りましょう。と とーるさんが無事に帰ってきたということで、お お蔵入りとなった収録音源が本日の賞品に、で 出て参りますよ!今日のグランプリ賞品は、いわゆるレア音源でございます。どうぞ奮ってお気軽にご参加くださいませ。【この週のお題を使った五七五曲紹介】ほ 星ひとつう 生まれる愛のし 静けさよ「二人の星をさがそうよ / 田辺靖雄」

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  • 08 Dec
    • しりとり山の2匹~第23話「蝉時雨(せみしぐれ)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第23話「蝉時雨(せみしぐれ)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。「見て、魍魎君!この小さいトマト、千代美さんからもらったトンボ玉に似てない?」「ああ、そうだな。」「魍魎君は、どこにしまったの?トンボ玉。」「ヤマヌシ様にもらった袋の中だよ。」「ホント?僕もだよ。」そこに千代美が現れた。「私の名前、呼ばなかった?」「あ、はい!このトマト、千代美さんからもらったトンボ玉に似ているなぁ、って。」「あら、ホントね。じゃあ、似ているトンボ玉を探してみようかしら。」すると今度は、田吾作が話に入ってきた。「何か探しておるのか?ビスケットなら無駄じゃ。昨夜、全部食べてしまったからのう。」「お父さん、ビスケットじゃありませんよ。トマトみたいなトンボ玉…あら、雨ね。」ビニールハウスに雨が当たり、ポツン、ポツンと音を立てる。千代美は目を閉じて呟いた。「私、この音、好きなのよね。」音の鳴る感覚が、徐々に短くなる。「こりゃ、ザーっと来るぞ。」雨足が強まり、ビニールハウスの中に轟音が響く。「おお!凄い雨じゃな。蝉時雨ならぬ…何時雨じゃ?太鼓時雨とでも言おうか?」「お父さん、ただの時雨で良いでしょ。時雨はこの季節の雨なんですから。」「こりゃウッカリしとったわい。」滝のような雨が、透明のビニールを流れ落ちる。歪んだ外の景色に、2人の男性が動いていた。「またあの人たち…?」2人は家の玄関へと向かっていた。魑魅が尋ねる。「お客さんですか?」「ええ、招かざる客よ。」家の中で書類仕事をしていた修一が、玄関に出る。魑魅と魍魎もビニールハウスごしに様子を伺った。魍魎が心配そうに問いかけた。「何かモメてるみたいですけど、大丈夫ですか?」「大丈夫。ここは主人に任せましょう。」数分の後、男たちは黒い車に乗り込み、一本道を去っていった。(つづく)この週の採用ワード礼儀知らず(れいぎしらず)

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  • 05 Dec
    • 2016.11.28 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。普段何気なく触れているものでも、いざやってみようと思うと、なかなか上手く出来ないことってあるもんだねぇ。続きは、この回のプレゼント画像でお話いたします。では、11/28のあいうえお作文に参りましょう。【2016年11月28日(月)のお題】「ことに」※1880年11月28日に開業した北海道初の鉄道「官営幌内鉄道」の駅名「琴似」から。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「順子」さん【グランプリ作品】こ 今度と となりに来たのはに 忍者かい※忍者なのに忍べてないねぇ!(笑)これでは、引っ越して早々、また引越を検討することになるのではなかろうかと心配です。【五十音グランプリ賞品】電車の中で読むのに良さそうな本。鉄道から列車・電車という発想で、超ショート・ミステリー集を選んでみたよ。これなら、短い区間でも、上手いこと完結まで読み切れることでございましょう。いつもの黄色い包装で、ブックカバーを掛けてみました。ところが、いやはや、どうやって良いものか分からず、ブックカバーが掛かったままの本をお手本に勉強したよ。【2016年12月5日(月)のお題】「ほうし」※12/5が「国際ボランティア・デー」だから。「奉仕」の「ほうし」でございます。では、例文に参りましょう。ほ ほんの僅かでもう 疑いがある限り、し 調べるのが我々の仕事です。先程までサスペンスドラマを観ていたもので、思い切り影響を受けました。(笑)では本日も、楽しく無理なく一生懸命にご参加くださいませ。【この週のお題を使った五七五曲紹介】こ こちゃこちゃへと 遠出いたそかに 日本橋「お江戸日本橋 / 三橋少年民謡隊」

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  • 01 Dec
    • しりとり山の2匹~第22話「マンモス博士(まんもすはかせ)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第22話「マンモス博士(まんもすはかせ)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。「ハイハイ、今日も一日お疲れさん!」「田吾作さん、お疲れ様でした。」「どっこいしょっと。食べるか?ビスケット。」「やったぁ!いただきますっ!」「まったく、たらふく晩ご飯を食べたというのに、若いもんは食欲旺盛じゃのう。」田吾作が、居間のテーブルに置かれた丸い缶の蓋を取った。それぞれに手を伸ばしては、ビスケットをつまむ。テレビは、地球の歴史を紐解く番組「46億才の星」を映していた。「すごいもんよのぉ。」「何がですか?」「地球の歴史を調べている人々じゃ。誰も見た者がおらん昔の地球を、我々に見せてくれとるんじゃから、大したもんじゃわい。」コンピューターグラフィックにより再現された、300万年前の様子が映し出されている。長い牙をもった大型動物が、のそりのそりと歩いていた。「はぁ~!畑仕事の最中に、こんなのが出てきたら、ひとたまりもないのう。」魑魅が驚いて尋ねる。「こんな大きな動物が出るんですか?」田吾作が眉を潜めて尋ね返す。「出たらどうするよ?」ビスケットを持った手が、口の少し手前で止まった。田吾作が笑う。「あっはっはぁ!心配するでない!この動物はもう地球上におらんよ。」「いないんですか?」「ああ、おらん。これはマンモスと言ってな。気候の変化によって餌となる草木が減ったとか、人類の狩猟によって絶滅したとか、伝染病が蔓延したとか、まあ色んな説があるようじゃが、今はもうおらんよ。」ホッとした魑魅は、持ったままになっていたビスケットを口に運ぶ。「田吾作さんはマンモスに詳しいんですね。」「何じゃ、観ておらんかったのか?先週のこの番組で、マンモス博士が言っておったわ。ただの受け売りじゃよ。」田吾作はお茶をすすると、話を続けた。「温故知新。」「オン…コチシン?」「おんこ、ちしんじゃ。古きを温ねて新しきを知る。ワシら人間は、今こそ過去に学ぶべきじゃ。とは言え、簡単なことではない。自分の経験したことしか、本当には感じ切れんからのう。その結果、人間は同じ過ちを繰り返して来ておる。世界をより良くするには、在りし日の声に心から耳を傾けねばならん。」そう言って、田吾作はビスケットの缶に手を入れた。「ん?何じゃ?空っぽか?」「あ。」魍魎が、ちょうど最後の一枚を口に入れたところだった。「在りし日のビスケットに想いを馳せて、そろそろ寝るとするかのう。」(つづく)この週の採用ワード蝉時雨(せみしぐれ)

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  • 27 Nov
    • 2016.11.21 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。いよいよ本格的な冬の空気がやって来たねぇ。秋の寒さとは全く種類の異なる、冬ならではの寒さ感じられるよ。普段はあまり雪が降らない地域でも、降雪があったようですので、皆様、くれぐれもお気をつけくださいませ。では、11/21のあいうえお作文に参りましょう。【2016年11月21日(月)のお題】「つなぐ」※11/21が「インターネット記念日」だったから。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「マドンナリリー」さん【グランプリ作品】つ つもる話しなんて、な なんも無いから、ぐ ぐずぐずしてないで早く帰って※これほどハッキリと言われる前に、気持ちを察して帰れば良かったのだがねぇ。「なんも」という北海道らしい表現から、生活感が溢れているよ。【五十音グランプリ賞品】クリップ。写真右のイメージが、このプレゼントを選んだ理由でございます。このように繋ぐためのものではございませんが、暮らしのお役に立てば幸いです。【2016年11月28日(月)のお題】「ことに」※1880年11月28日に開業した北海道初の鉄道「官営幌内鉄道」の駅名「琴似」から。現在のJR函館線にも琴似駅はあるわけで、改めて歴史を感じるね。では、例文に参りましょう。こ 凝りすぎた作りにと 戸惑いを隠せないに 忍者屋敷の住人たち「敵を欺くには、まず味方から」の失敗例だね。(笑)では明日も、皆様からの個性豊かな作品群を、楽しみにお待ちいたしております。【この週のお題を使った五七五曲紹介】つ 強がりとな 涙が告げるぐ グッドバイ「グッド・バイ・マイ・ラブ / アンルイス」

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  • 24 Nov
    • しりとり山の2匹~第21話「勾玉(まがたま)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第21話「勾玉(まがたま)」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。翌日から早速、2匹の新しい暮らしが始まった。最初のうちは、腰を痛めた修一の指示で、重い荷物を運ぶことがほとんどだったが、徐々に色々な仕事を任されるようになっていった。「今日はミニトマトの収穫をやってみるか?」「はい!」修一の手本を見ながら、慎重に作業をする。「こうやってヘタの上にハサミを入れて、1粒ずつ丁寧に取るんだ。じゃあ、これとこれをやってごらん。」2匹とも、真剣な眼差しでハサミを入れる。「取れました!」「うん、上手いぞ!じゃあ、それは食べて良いよ。」「え?食べて良いんですか?」「ちょっと形が崩れているだろ?はね物と言ってね、出荷できないんだ。」2匹は不思議そうな顔をした。「俺だったら、食べられれば何でも良いな。」「見て見て、魍魎君。僕が取ったのは、何かカッコイイよ。」修一が大笑いする。「あっはっは!君たちは面白いなぁ。そうか、カッコイイか。」「はい。くるんと曲がって、シュッとなってて。」「そうだな。勾玉みたいだな。」「勾玉?」修一はポケットからスマートフォンを取り出し、勾玉の画像を検索した。「ほら、これだ。似ているだろ?」2匹は修一の手の中を覗き込む。「本当だ!これなんて色もソックリだな。」「じゃあ、勾玉トマトって名前で売り出したらどうですか?」「勾玉トマトか。そりゃ良いな!」そこに田吾作が現れた。「何じゃ。楽しそうじゃのう。」「父さん。魑魅君がこのトマトを勾玉トマトって名前で売り出せば良いんじゃないかって。」「ほう!そういう発想はなかったのう。曲がったままのマガッタマトマトじゃな。」修一は苦笑いを浮かべた。一日の仕事を終えると、順番に風呂に入り、全員揃って夕食をとる。2匹が運んだ液晶テレビを見たり、他愛ない談笑をしたりして、就寝時間を迎える。「魍魎君、まだ起きてる?」「ああ。」「僕たち、この家に来て良かったね。」「そうだな。一生懸命働かなきゃな。そういえば、修一さんが持ってたスマートフォンって、あれどうなってるんだろうな?」「…。」「魑魅?」「…。」「ったく、話し掛けといて先に寝たのかよ。」その様子を、赤い光が空から見下ろしている。「魑魅さんも魍魎さんも大丈夫そうですね。ヤマヌシ様にお伝えいたしましょう。」しりとり山に向かい、イロリが秋の空を飛び去った。(つづく)この週の採用ワードマンモス博士(まんもすはかせ)

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  • 21 Nov
    • 2016.11.14 五十音先生のあいうえお作文

      皆様、こんにちは!「五十音作文」と書いて「いそおとさくふみ」でございます。既に月曜日になっておりました。Blogをお待ちくださっていた皆様、お待たせして申し訳ない!では、11/14のあいうえお作文に参りましょう。【2016年11月14日(月)のお題】「そのて」※ever*greenさんのCDがプレゼントだったので、曲名の1つ「その手。」から。【グランプリ受賞者】ラジオネーム「レイチェル」さん【グランプリ作品】そ そっとの 乗っけるて てっぺんに※激戦を制したのは、シュール系の作品だったよ。こういった短く、かつシュールな作品は、久々にお目にかかったねぇ!出来そうで出来ない、センスの問われるジャンルでございます。【五十音グランプリ賞品】ever*greenさんのニューアルバム「home」。いやはや、ever*greenさんに「五十音グランプリ受賞者様」とお書き頂き、大変に有り難く存じます。【2016年11月21日(月)のお題】「つなぐ」※11/21が「インターネット記念日」だから。1969(昭和44)年11月21日に、インターネットの元となった「ARPAネット」というものの公開実験が、カルフォルニア大学ロサンゼルス校・スタンフォード研究所・カルフォルニア大学サンタバーバラ校・ユタ大学の4か所を結んで開始されたことにちなんでの記念日だそうだよ。では、例文に参りましょう。つ ついこの間のことがな 懐かしく思えるほどにぐ グングンと進む技術の世界。まさしく日進月歩でございますな。では、本日も皆様からの個性溢れる作品群を楽しみにお待ちいたしております。【この週のお題を使った五七五曲紹介】そ その先にの 残る想いがて 手の中に 「その手。 / ever*green」

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  • 17 Nov
    • しりとり山の2匹~第20話「トンボ玉(とんぼだま)」

      この「しりとり物語8」というテーマのBlogでは、2016年7月からスタートしたFMおたる「木曜Cheers!」内のコーナー、「しりとり物語~しりとり山の2匹」のストーリーをご紹介して参ります。コーナーの仕組みはこちらのBlogをご参照下さい。しりとり山の2匹~第20話「トンボ玉」山の怪、魑魅。川の怪、魍魎。人々に害を与える様々な化け物、転じて、私欲のために悪事を働く者たちを、魑魅魍魎と言う。これは、しりとり山に巣食う2匹の奇妙な妖怪の、これまた奇妙な物語である。2匹はキョトンとして、男性を見つめる。男性は言葉を変えて伝えた。「うちに一緒に住んで、ここで仕事もする。どうだい?」ようやく魑魅が返事をした。「ここに住んで良いんですか?」「君らさえ良ければ、うちは大歓迎だよ。」今度は魍魎が問い掛ける。「仕事って何をするんですか?」「うちは代々、この土地で農家を営んでいるんだ。冬場もビニールハウスで野菜の栽培や苗作りをしているんだけど、今年は人手が足りなくなりそうで、ちょうどアルバイトしてくれる人を探してたんだ。」流石の魑魅も答えに悩んでいた。渡りに船とは言え、初めて接した人間と一緒に暮らすという決断は、決して容易いことではない。だが、普段の傾向に反して、魍魎は乗り気だった。「おい、魑魅。こんなに有り難い話はないだろう。」「でもさぁ、僕ちょっと不安だよ。」「行き先がない方が不安だろ。これも何かの縁だ。お願いしようぜ。」魑魅は少しだけ考えたが、魍魎の言葉に従った。「うん。魍魎君が言うなら大丈夫だね。それに、ビスケットも食べられるし。」2匹の会議が終わったことを確認すると、男性が口を開いた。「この話、受けてもらえるかい?」「はい、お世話になります。」「はい、よろしくお願いします!」「ありがとう!助かるよ。じゃあ、改めての自己紹介だな。俺は川口修一。こっちが妻の千代美。そして…。」「修一の父、田吾作じゃ。お2人さん、よろしくな!」続けて、2匹が自己紹介をする。「俺は魍魎です。」「僕は魑魅と言います。」田吾作が笑いながら言葉を返した。「魍魎に魑魅か!こりゃ強そうなバイトさんじゃのう!」すると、千代美が棚から赤い和柄の箱を取り、2匹の前に置いた。「魑魅君に魍魎君。うちで働いてくれる人には、私からプレゼントを贈っているの。この中から好きなものを1つ選んで。」千代美が箱の蓋を取ると、そこには沢山のトンボ玉が入っていた。「うわぁ!綺麗!これ、何ですか?」「トンボ玉よ。うちで働いてくれる人たちは、家族みたいなもの。その証として、プレゼントしているの。主人は興味ないみたいだけど。」修一が苦笑いを浮かべる。「ねえ、どれにする、魍魎君?あ、僕、これが良い!」「お前、訊いておいて自分が先に決めるのかよ。」「だって、お月様みたいなんだもん。」その言葉を聞いて、魍魎は群青色のトンボ玉をつまんだ。(つづく)この週の採用ワードまが玉(まがたま)

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  • 14 Nov
    • 突然ですがライヴ情報です♪

      小樽の「Live&Studio CRU-Z」さんで行われる岡本定義さん、近藤智洋さんのライヴに、オープニングアクトとして出演させて頂ける運びとなりました。"俺たちだけの旅~小樽編~"日時: 2016年11月19日(土) Open17:30 / Start18:00会場: Live&Studio CRU-Z(小樽市稲穂3-15-13)出演: 岡本定義(COIL)、近藤智洋(GHEEE,The Everything Breaks,ex.PEALOUT)Opening Act: MOCK、おがわとーるチャージ(ドリンク別)予約 ¥3,000 / 当日 ¥3,500(問)090-2813-7757 イガラシ (19:00~22:00)ご予約はcru-z@d.vodafone.ne.jpまで※私、おがわとーるもご予約をお受けいたしますので、お気軽にお申し付けくださいませ。久々にCRU-Zのステージで演奏出来ることを、とても嬉しく、そして楽しみに感じております。尚、ご入場の際に「おがわとーるを観に来ました」と仰って頂きますと、ちょいと良い事がございますので、恥ずかしさを捨てて、是非とも私の名前をお叫び下さいませ。(笑)直前でのお知らせとなりましたが、皆様のお越しを心よりお待ちいたしております♪

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おがわとーる

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自己紹介:
夕張郡栗山町出身、小樽在住。ガットギター弾き語りのスタイルを中心に、様々な地域で活動中。ロック、ポ...

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