幸運と幸福って、人間にとって、どっちが大事なんじゃろうか。


以下、それについて述べる。



わしゃ思うんじゃけど、幸運と幸福の関係っちゅうのは、金と水の関係に似とるような気がするわ。


人間の中には、金銀財宝を欲しがるもんがようけおるけれども、人間にとってほんまに必要なのは水じゃろう。


幸運と幸福の関係も、これと同じことが言えるんじゃなかろうか。



例えば、じゃ。


もしある奇特な人がおって、あんたに「金1kgか水1リットルのどちらか好きなほうをやろう」っちゅうてくれたとするわのう。


そんとき、あんたじゃったら、どっちをとるじゃろうか。


そら、言うまでもないわのう。


誰でも、金をとるわのう。



何でか言うたらのう、とりあえず、金1kgをもろうとけば、水はそのひとかけらを換金してから、なんぼでも買えばええけえじゃ。


あるいはじゃ、水は、公園にでも行って、水道の水でも汲んでくればええけえじゃ。


それに対して、水1リットルを換金したところで、金は1グラムも買えんわのう。


そういう意味では、金の方が水よりも価値がありそうじゃ。



ほいじゃがよ、人間にとって、金と水を比べたときに、ほんまに価値があるのはどっちじゃろうか。


それは、水じゃなかろうか。


なんでか、言うたら、人間は金がなくても死なんけど、水がなかったら死ぬんじゃけえ。


例えば、じゃ。


ある人が砂漠で遭難したとするわのう。で、のどが渇いて、今にも死にそうになっとるとするわのう。


そのときに、やはり、ある人がおって、「金1kgか水1リットルのどちらか好きなほうをやろう」ちゅうてくれたら、どっちをとるじゃろうか。


誰でも、水を取りはせんじゃろうか。


そう考えてみると、金の方が水よりも価値が高いっちゅうのは、金の方が換金率がええっちゅう経済的な話であって、それ以上のもんじゃないんじゃなかろうか。



ところで、上のことを幸運と幸福に当てはめて考えてみた場合に、同じことが言えんじゃろうか。



世の中には、やたらと幸運を掴みたがる人がおるわのう。


なるべく働かんでええように、なるべく楽が出来るように、なるべくええ思いが出来るようなことを探しとる。


そのために、例えば、親の財産じゃとか、美しい容姿じゃとか、宝くじの当選じゃとか、そういうもんが、たいした努力もせんで手に入らんじゃろうか、っちゅうて思うとる。


そもそも、わしらの心の中には、他人の幸運をうらやましく思ったり、自分も幸運を掴みたいっちゅうて思ったりする気持ちがあったりするけれども、それはなんでじゃろうか。


それは、結局のところ、幸運の方が幸福よりも、はるかに換金率が高いけえじゃろう。



話は変わるけれども、幸福っちゅうもんはのう、極めて希薄なもんじゃ。


日々、あちこちに満ち溢れとるんじゃが、わしらはそれをなかなか実感することが出来んのじゃのう。



「世に”幸福はある”が、わしらはそれを知らん。


知っとっても重んじん。」(ゲーテ)



ほいじゃがのう、この幸福っちゅうもんがなかったら、実はわしらは生きていくことが出来んのじゃ。


幸福になれんっちゅうて嘆く人がおるけれども、それは幸福に気が付いとらんか、軽んじとるだけのことじゃ。


そういう人でも、知らんうちに、その人なりの幸福を摂取して生きておるもんじゃろう。


わしら自身が、普段、何気なく水を飲むことで、生きられとるように。



そういう意味では、幸福っちゅうのは、水どころか、空気に近いかもしれんのう。


わしら、空気がなかったら、ものの3分もせんうちに窒息死してしまうど。


人間、心の中に幸福がなかったら、ものの3分もせんうちに気が狂うてしまうよ。


空気のように薄く、空気のように不可欠なもん、それが幸福じゃ。


幸福の換金性が低いんは、逆に言えば、金では買えん価値があるっちゅうことじゃろう。



ほいじゃけん、わしはここではっきりと言うとくわ。



人間にとって、幸運はなくてもかまわんのじゃ。


そがあなもん、のうても、死にゃせんわ。(`ω′)!


ほいじゃがのう、人間っちゅうもんは、


幸福がなかったら、死んでしまうんじゃ。(`ω′)!



ほいじゃけん、あんたらも、求めるもん、間違うたらいけんど。


荒野で、水を飲むのも忘れて、無我夢中になって金を掘り続けよったら、そのうち、脱水症状を起こして死んでしまうど。



ヨハネは水によって洗礼を授けた。


ほいじゃけん、あんたらも、金を求めるより、水を求めんさい。良質の水を。


さらに、イエスは水ではなく、聖霊(the Holy Spirit)によって洗礼を授けた。


ほいじゃけん、あんたらも、水を求めるより、聖霊を求めんさい。良質の聖霊を。


求めるもんを間違えて、心が窒息せんように気をつけんさい。



結局のところ、幸福とは何ぞや。


そらあの、人間の精神を成り立たせておる根本要素じゃ。


それに満たされておる人を幸福な人と言うのじゃ。



と、まあ、上のようなことを、今日の昼間、湘南の海につかりながら、つらつらと考えておったわけじゃ。



じゃあの。(`ω′)!


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