一度でも不動産会社を使ったことがある人はわかると思いますが、初めての方向けに「仲介手数料」について説明します。
仲介(「媒介」とも言います)とは、賃貸住宅の所有者と入居者との間と取り持ち結び付けることです。
そのために不動産会社が所有者に代わって物件の情報を様々な形で発信し、入居者を募ります。賃貸に限らず、売買の場合も所有者と購入者を結びつけることを仲介(媒介)といいます。
特に、不動産仲介はそれを業(継続して仕事とすること)として営むには宅地建物取引業の免許が必要となり、宅地建物取引業法に従う必要が出てきます。
そして、仲介した場合の報酬が「仲介手数料」です。
基本的にこの仲介手数料は、成功報酬となっており、契約を経て引き渡し完了となって初めて受け取ることができます。
(契約時に一部受け取ることができますが、引き渡しができなかった場合には受け取っていた手数料を返さなければなりません。)
また、仲介手数料は先の法律で報酬が決められており、賃貸の場合は最大で家賃の1か月分、売買の場合は売買取引価格によって料率が決められています。共に消費税は別途。
賃貸の場合の仲介手数料についてもう少しお話しすると、貸主(家主)、借主(入居者)いずれから支払ってもらうかは決まっていません。
そのため、入居者が手数料全額の1か月分を支払うこともあれば、0.5ヶ月分が入居者で残りは貸主が支払うということもあります。
例えば、「エイブル」や「ミニミニ」といった賃貸専門の不動産会社では、「仲介手数料0.5ヶ月」「仲介手数料50.25%(税込の表示)」と謳っていますが、これは仲介手数料の半分は家主が負担しているということです。
ここで疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。
なぜ、多くの不動産会社では「1か月」分なのか、と。
これはこれまで一般的に入居者に手数料を転化してきたからです。
まだまだ仲介手数料をすべて入居者が支払う物件の方が多いのですが、一方では仲介手数料以外の部分で家主が負担するものも多くなってきています。(例えば、修繕費用や広告宣伝費など)
そのため、これから先もしばらくは仲介手数料が入居者負担というのは続くかもしれません。
もし、この仲介手数料を全額入居者が負担することに納得できないなら、初めから仲介手数料半額の不動産会社または物件を探すことをお勧めします。