2009年12月06日 21時39分40秒

「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」を観た!

テーマ:ゲ~ジュツ見てある記
とんとん・にっき-sya3


とんとん・にっき-syashin


東京都写真美術館で「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」を観てきました。写真については僕はほとんど何も知らないのですが、ブレッソンについては2007年7月に東京国立近代美術館で開催された「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」展へ観に行ったことを覚えています。雑誌「Pen」2007年7月1日号で、特集もされました。そんなこともあって、それまで知らなかった写真家のブレッソンについて一気に知ることができました。今回出展されている作品は、「作品リスト」によると、木村伊兵衛が91点、アンリ・カルティエ=ブレッソンが62点です。


展示は、最初は白黒写真ですが、木村伊兵衛の作品があり、続いてブレッソンの作品が、そしてふたりのカラー作品が展示されていました。また、通常の写真展ではほとんど見たことのない、「ラッシュ」というのか、「ベタ焼き」というのか、タイトルは失念しましたが、ふたりのそれが最後に展示してありました。これは写真に詳しい人は見たかったものに違いない、と僕はそう思いました。丹念にそれらを見れば、どれをどういう基準で選んだのか、たぶん、判るのではないかと思います。


木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン、ふたりは写真家として活動した時期がほとんど一致していたという。ふたりの写真家はともに「ライカ」という小さいが機能的な最新鋭のカメラを使用し、ともにカメラを「人間の眼の延長」として考えていたという。ふたりは交換レンズを使わず、ほとんど標準レンズで撮したという。写真のあり方をその社会性に注目し、その役割を明確にして、近代的な写真表現の領域を確立することになります。ふたりの写真はまさに「時代」を撮し出しているといえます。


では、ふたりの違いはなんなのでしょうか?当然のことですが、ふたりは日本とヨーロッパという活動の場が違います。ブレッソンが撮すものは明らかに「ルポルタージュ・フォト(報道写真)」です。ブレッソンが世に認められた写真集のタイトルは、期せずして「決定的瞬間」です。しかし、木村の撮すものは「報道写真」と言えないものがほとんどです。ともに「一枚の写真」にこだわりますが、「構図」ということで考えると、ふたりは大きく違うことが判ります。ブレッソンの写真は厳格に構築された構図が見られますが、木村には厳密な意味ではそれがありません。


写真とはいえ表現の世界ですから、ふたりの個性が際立っています。特に「人物」を撮ったものにふたりの違いが見えて、僕には面白かったと思います。木村は横山大観と永井荷風、ブレッソンはサルトルとボナールを選んで比較してみました。そんなことを考えながら、今回の写真展「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」を見てきました。木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソンの作品を幾つか取り出して、以下に載せておきます。 



木村伊兵衛

 





アンリ・カルティエ=ブレッソン





図録の「ごあいさつ」には、以下のようにあります。

木村伊兵衛(1901-1974)とアンリ・カルティエ=ブレッソン(1908-2004)は、日本とヨーロッパと活躍した場は異なりますが、ともに近代写真表現を切り開いた写真家として重要な存在です。このふたりは、1930年代の初頭からライカというカメラを人間の目の延長としてとらえ、揺れ動く現実の様相を切り取り、どれまでになかった新しい写真のあり方を証明しました。それは人間の眼ではとらえることのできない、機械の眼がもたらした新しい写真的現実であったというべきでしょう。それゆえこのふたりの作品には普遍的ともいえる共通性を見て取れます。しかし、日本とヨーロッパという写真家が生きた現実の違いは、微妙ではありますが決定的な差異をそれぞれの表現にもたらしています。

本展では、木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソンという偉大なふたりの写真家の個性を堪能していただくだけではなく、近代的な写真表現が絶対的、普遍的でありながら、同時にきわめて個性的、相対的なものであったかを見ようとするものです。 


「東京都写真美術館」ホームページ


とんとん・にっき-sya2
「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン」

図録(表紙)

企画・編集:東京都写真美術館

発行:財団法人東京都歴史文化財団

    東京都写真美術館









過去の関連記事:

「アンリ・カルティエ=ブレッソン 知られざる全貌」展を観た!










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