2008年06月20日 20時13分33秒

「ニッポンのモダニズム建築100」に関連して・・・

テーマ:なぜかケンチクでも

bu12

本屋に平積みしてあった「ニッポンのモダニズム建築100」、言わずと知れた丹下健三設計の「聖カトデラルマリア大聖堂」の正面から撮った写真が表紙になっています。インパクトが強い表紙なので、普段はこの種の雑誌は買わないんですが、ついつい買ってしまいました。「Casa BRUTUS」という雑誌、2008年7月10日発行のマガジンハウスのムック本です。どうも見たことのある本だと思い調べてみたら、2004年8月10日号(vol.54)の特集「ニッポンのモダニズム建築100」で紹介されたことがあるんですね。



朝日新聞の「東京物語散歩」という東邦大付属高教諭堀越正光さんの記事をよく読んでいるんですが、2008年5月13日の記事で鹿島田真希の「ナンバーワン・コンストラクション」という小説を取り上げて、「名建築を背景に揺れ動く人間模様」として、丹下健三設計の「東京カトデラル聖マリア大聖堂」を取り上げています。「神田川に架かる江戸川橋を渡った先を左折し、目白坂を上り切ると、個性あふれる姿を持った大きな教会建築が現れます。1964年の完成ですが、天にそびえ立つその独特な形は、今もまったく色あせていません」と書いています。「ナンバーワン・コンストラクション」については、過去にこのブログで書いたことがあるので、興味のある方は参照下さい。それはそれとして、つい最近、たまたまあの前を通り、写した写真がありますので載せておきます。




さて、今回の「世界に自慢したい! ニッポンのモダニズム建築100+α」ですが、もともとは「ドコモモ・ジャパン」が選定した「ドコモモ・リスト100」に、2005年に15作品、2006年に10作品を追加して、125作品になったという経緯があります。従って、今回のムック本は「100+α」、つまり「125作品」が選ばれているわけです。今回の記事で、面白いのはたくさんあるのですが、それをいちいち取り上げていたらキリがありません。興味のある方はムック本を読んで下さい。




「東孝光展」を観て、そのことはこのブログにも書きました。「ニッポンのモダニズム建築100+α」にも「塔の家(東孝光自邸)」が大きく取り上げられていますし、東さん夫婦の近影も載っています。それはさておき、先日、何故か急に思い立って、文京区音羽にある「菊竹邸」がどうなっているのか観てみたいと思い、久しぶりに訪ねてみました。その時の写真がありますので、載せておきます。「ニッポンのモダニズム建築100+α」ですが、なんとその菊竹清訓さんが、「山陰と山陽」を案内しているじゃないですか。ニコニコ笑っているお元気そうな写真が写っています。かつて「建築文化」誌に、伊東豊雄が「我らが狂気を生き延びる道を教えよ」と大江健三郎の小説の題名を借りて、菊竹清訓の作品を批判(批評)していたことを思い出しました。当時はもっとピリピリしていました(たぶん)。伊東豊雄は菊竹事務所の出身です。



なにしろ「ドコモモ100選」の中で、最も作品数が多い現存の建築家は菊竹清訓だそうです。菊竹さんの傑作は「出雲大社庁の舎」(1963)と「東光園」(1964)です。他にも島根県立図書館や島根県立美術館があります。今は解体されてありませんが、大阪万博の「エキスポタワー」(1969)、沖縄国際海洋博覧会の「アクアポリス」(1975)、そして愛知花博の総合プロでユーサー(?)としても有名です。そうそう宮崎県の「都城市民会館」(1966)が解体の危機に瀕していたが、東国原知事によりなんとか生き残ったという話も「ニッポンのモダニズム建築100+α」に載っています。






それはそれとして、「スカイハウス」(1958)と名付けられた「菊竹自邸」、床下には子供部屋が増築、というか吊り下げられて、かつてのスッキリとした感じはやや失われてはいますが、しかし今もなお健在です。菊竹は黒川記章などとメタボリズムを提唱し、その活動を始める前に、自らの設計思想を表明するために「スカイハウス」を設計します。約10メートル四方の平面を、4枚の壁柱で持ち上げて、その床下に子供部屋などを必要に応じて吊り下げていくという、新陳代謝を繰り返すメタボリズムの思想の表現したものです。家族の構成の変化や、設備の変化に対応というわけです。現在と比較するために、新建築「建築20世紀」(1991)に載った竣工当時の「スカイハウス」を併せて載せておきます。


DOCOMOMO_JAPAN


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