2008年02月27日 10時06分09秒

アメリカ映画「君のためなら千回でも」を観た!

テーマ:映画もいいかも

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「君のためなら千回でも」という映画を観ました。何度か予告編を観ていたことと、アフガニスタンが描かれているというので、興味が湧いたというわけです。がしかし、う~ん、見終わってみるとやっぱり、かなりご都合主義でなおかつハッピーエンドの「アメリカ映画」でした。ちょっと残念でした。アフガニスタンについては、医師でNGOペシャワール会現地代表の中村哲さんが語ることで、僅かですが現地の模様を知ることができました。現地ではタリバーンの実効支配地域が拡大していること、農業国でありながらかつては100%近かった穀物自給率は30~40%に落ちていること、国民の半数以上が飢えに苦しんでいること、暮らしや文化・慣習を荒らす外国の軍隊、等々。そうした中で、日本がアフガニスタンの復興支援に多額の援助をしていることは、中村医師の活躍とともに、よく知られています。


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まだ平和だった1970年代のアフガニスタン。裕福な家の一人息子アミールは、同じ敷地内に住む召使いの息子ハッサンとは、兄弟のように強い絆で結ばれて仲よく暮らしていました。凧合戦には二人で力を合わせて戦い、勝利します。糸が切れた凧を探し出すのがハッサンの役目です。探しに行くときアミールに「君のためなら千回でも」と、ハッサンは言い置いて、凧を探しにかけ出します。アミールとハッサンの間には、階級の差が歴然としてあるのです。しかし、凧を探しに行ったときに、ハッサンが街の不良から暴行を受けているのを、ハッサンを探しに行ったアミールは助けずに見て見ぬふりをしてしまいます。ハッサンは自分は召使いであることを意識し始めます。アミールがなにをしようとも受け入れてしまいます。


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アミールに落ちた果実を投げつけられても、ハッサンは自分の顔に果実をこすり付けて、アミールに使えることに誇りを感じてさえいるようになります。さらには、アミールは自分の時計をハッサンが盗んだと父親に告げたりもします。実はアミールが自分でハッサンの部屋に隠したのでした。泥棒の濡れ衣を着せられても、ハッサンはそれが運命と受け入れます。無邪気にして残酷です。アミールはそんなハッサンからますます遠ざかるようになります。アミールの父親はハッサン親子を解雇してしまいます。ハッサン親子が身のまわりの荷物だけを持って門から出ていくのを、2階の窓から複雑な思いで見送るアミール。やがてソ連軍がアフガニスタンに侵攻します。アミールとハッサンの関係は修復されることなく、アミールと父親はパキスタンを経由してアメリカに亡命します。


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時は流れ、20年後のサンフランシスコ。大学ではなく短大を卒業して、小説家となったアミールは、ソラヤと出会い結婚しますが、子供はできず、父親は病死します。ある時アミールの元に、父親の親友で、今はパキスタンに住むラヒム・ハーンから「君は今すぐ故郷に帰って来るべきだ」と電話が入ります。アミールの根底にあるのは、少年の頃のハッサン親子に対する酷い仕打ちです。それがハッサン親子を死に至らしめたことを知ります。ラヒム・ハーンからハッサンが異母弟であることを知らされます。アミールはハッサンの残された息子ソーラブを引き取ろうと、危険を承知でタリバン独裁政権下の故郷アフガニスタンへと向かいます。街は廃墟となり、タリバンの兵士が我が物顔でのさばり、時代錯誤の石打の刑までもが行われています。そんな地獄のようなところから、甥のソーラブを救い出し、アメリカへ連れて帰ります。アミールとソーラブは、かつてハッサンとしたように、大空高く凧をあげます。「君のためなら千回でも」と、アミールはハッサンの息子ソーラブに叫びます。

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なんと言っても、子供の頃のアミールとハッサンの凧あげのシーンが、手に汗握るほど魅せます、身を乗り出すほど圧巻です。アミールとハッサン、子役が表情が豊かで素晴らしい。場所はアフガニスタンであろうとも、世界共通の笑顔です。そして街の景観がいい。街のあちこちで凧があがっています。アフガニスタン社会が一体であったことを示しています。互いに支え合って生きている社会です。大空に舞い上がる凧は民族の誇りの象徴です。しかし、よかったのはここまで、アミールとハッサンがぎくしゃくし出してからは、ガラガラと総崩れです。お父さんが立派だったにもかかわらず、アミールはほとんどなにも学んでいません。果実を顔に投げつけたり、時計を隠したりは、召使いの子供に対してとはいえやりすぎです。ハッサン親子は解雇されてからどうなったのか、ほとんど描かれていません。


アミール親子は、自分たちだけが都合のいいように、故郷を捨てて亡命し、アメリカ社会に簡単にとけ込んでしまいます。ハッサンに暴力を振るった不良とは、パーティの席で会いますが、でもなにも言えず、顔を合わせただけでした。20年後に至るまで故郷との音信不通はあり得ないでしょう。アミールはどのような小説家だったのか、詳しくは描かれていません。異母兄弟だったのは、あまりにもお涙頂戴ものです。知らせてくれたラヒム・ハーンはその後どうなったのか、行方不明です。タリバン支配の中、「ランボー」のように大活躍で、甥をアミールたった一人で助け出しちゃいます。アメリカへ連れて帰ってのハッピーエンドには興ざめです。凧をあげて、なにも知らないソーラブに振り返ってアミールが叫ぶ「君のためなら千回でも」には、笑っちゃいました。


そんなこんなで、子供がテーマで、アフガニスタンを扱った問題作であるにもかかわらず、アメリカに関係づけようとすると途端に綻びが目立ってしまうという、いい見本となってしまいました。


「君のためなら千回も」公式サイト

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